2017年9月1日金曜日

ワクチン接種は本当に1年に1回必要か?⑧

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。


【現時点で飼い主さんができる対策】

(つづき)


●目的に応じて臨機応変に


犬の感染症のことが解った上で、愛犬に本当に必要だと感じた最低限のワクチン接種を受けさせる飼い主さん。

中には、感染症にかかるリスクよりワクチン接種のリスクの方が大きいと判断して、混合ワクチンの接種自体を『しない』という選択をする飼い主さんもいらっしゃるでしょう。

どちらもスンバラシ~~!!

少なくとも、わけもわからず獣医さんに言われるままに毎年毎年何種類ものワクチンを接種する・・・

という呪縛からは解き放たれたわけですね♪


ただ、その判断は、状況に応じて常に見直す必要があるかもしれないということを、覚えておいていただきたいのです。


たとえば・・・・

■引越したら


引越し先の気候などに合わせて、場合によってはワクチンの追加接種が必要になるかもしれません。

逆に、次回の接種から、ある感染症のワクチンはもう不要になるかもしれません。


■旅行の計画を立てたら


引越しの場合と同じですね。

たとえば・・・

高温多湿な地域に行って、現地でドッグランなどといった施設において不特定多数のワンちゃんと触れ合う機会を持つ場合は、必要に応じて追加接種するなどの措置が必要になるかもしれません。

ワクチン接種によって体調が悪くなるワンちゃんもいますから、その場合は旅行日程をなるべく早く立てて、余裕を持って獣医さんに連れて行ってあげてくださいね。


■犬連れで行く施設に応じて・・・


ペット同伴のホテル、ペット同伴のお店や施設、ドッグラン、トリミングサロン、ペットホテル

などといったところにワンちゃんを連れて行く場合、その施設ごとの規約で、狂犬病の接種証明と共に、1年以内の混合ワクチン接種証明の提示が条件となっている施設が数多くあります。

残念ながらそのワンちゃんに本当に必要な感染症予防かどうかとは関係なく、施設側の規約ですから、ほとんど融通が利きません

特に、大きな施設になればなるほど、例外を認めるかどうかの決裁権限がない人(アルバイトさんとか非常勤さんとか)がレセプションにいることが多いため、必要以上に厳格だったりするのが現実です。

実際に、たった1日過ぎただけでもアウトだったというお話を、Pet Hotel 11!のお客様から聞いたことがあります(-_-;)

楽しみにしていた施設に、当日入館を拒否されたりすることがないよう、事前によく調べておきましょう。

最終的には、

愛犬に不必要なワクチン接種をしてまで、本当にその施設に入れてもらう必要があるのか?

という判断になるかと思います。


◇Pet Hotel 11!でも・・・◇


実は、Pet Hotel 11!でも、つい最近までは他店に倣って原則、1年以内の感染症ワクチン接種証明をご提示いただいていました。

けれども、1年という括りがまったく根拠のない合理性に欠けるものだと判りましたので、早速規約を改定いたしました

改定後の規約では、お預かり前にご提示いただく書類は以下の通りです。

--------------
① 1年以内の 狂犬病ワクチン接種証明

② 3年以内の コアワクチン(ジステンパー・パルボ・アデノ)抗体価検査結果(陽性を示すもの)またはワクチン接種証明

※ ①②につき、老犬などの理由により獣医師の判断で接種を見送っている場合は接種猶予証明または獣医師の所見
--------------

狂犬病ワクチンに関しては、いうまでもなく法令順守という観点から、1年以内としていますが、これも近々法律が見直されることを強く望んでいます。

コアワクチンに関しては、理屈上はリスクを負うのは接種していないワンちゃんなので、施設側で強制する類(たぐい)のものではないと考えています。

また、3年という縛りに根拠がないことも解っています。

↓コレね

(ワクチン接種は本当に1年に1飼い必要か?④)


『動物の愛護及び管理に関する法律』という長ったらしい名前の法律の中に、

第一種動物取扱業者は、その取り扱う動物の健康状態を日常的に確認すること、必要に応じて獣医師による診療を受けさせることその他のその取り扱う動物の感染性の疾病の予防のために必要な措置を適切に実施するよう努めなければならない。

という内容があって、わたしたち動物取扱業者は、これを怠れば免許をはく奪される可能性があるということを、講習会のたびにミミタコなほど言われて脅されています。

そういった観点から言うと、感染症の拡大を予防するために科学的にもっとも有効な方法は、ワクチン接種証明などではなく、やはり抗体価検査結果を提示していただくことになるのですが・・・

なかなか、飼い主さんに対して

『必ず抗体価検査の陽性結果を示す書類を提出してください』

とは言えない現状があるのですね。


そうなんです。実は、ワンちゃんを恐ろしい感染症から守りつつ、ワクチン接種の副作用からも守りたい飼い主さんにとって、一番の悩みどころは

感染症のリスク VS ワクチン接種のリスク

天秤にかけて、一体どちらの方がウチの子にとってキケンなのさっ?!

という部分で、誰しもその損益分岐点を知りたいわけです。

そのために、最も合理的な方法は【抗体価検査】なのですが、ここにはたくさんのハードルがあるんですねぇ・・・


長くなったので今日はココまで。

次回は、【抗体価検査】についてトコトンお話したいと思います。




<今日のPet Hotel 11!>


何が”なつ”をタヌキっぽく見せているんだろう・・・

「”なつ”は丸っこすぎるからじゃな~い?」
byはのんちゃん

デュークくん
「いや、ボクは何も言ってませんから・・・」
「知らない知らない知らない知らなーい!」
byボス

「ボクもボクもボクもボクもーー!」
嗚呼・・・デューク・・・


あ~あ・・・スヌードはずれちゃって・・・
キミ誰ですか?
「ウヒョヒョヒョ~~♪」

わたしは暴れたりしないし、丸っこくもないわ♪
だから・・・
「抱っこしてぇ~~~」

「お外組は賑やかだなぁ・・・」
MAXくんはお気に入りのお部屋での~んびりだね!

どーでもいいけど、ワタシはタヌキっぽくないから!!
(ヒイイイ!ごめんなさ~い(;'∀'))