2017年9月17日日曜日

ペットホテルの使い方②

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。


前回のブログにひきつづき、飼い主さんのお出かけ以外の理由でペットホテルを利用される例です。



【Cくんの場合・・・】



●箱入りワンコ?!


Cくんは、いつもお父さんと一緒にお父さんの会社に出勤しています。

Cくんです♪


そうして1日中、職場の人たちに可愛がってもらって過ごしている、とっても幸せなワンちゃんです。

面倒をみてくれる人間がたくさんいるため、至れり尽くせりですし、待たされたり独りぼっちにされたりということがほとんどない、ワンもうらやむ贅沢な生活を送っています。

ただ、そのせいで、”超”がつくほどの箱入りワンコ

極度の”犬見知り” いや、自分が犬だという自覚がそもそもないようなワンちゃんでした(人間のつもり)

そして、ガマンすることや待つことに慣れていませんでした。


●ドラクエ散歩


そんなCくんが初めてPet Hotel 11!に1泊のトライアルでやって来た時は、お散歩に連れ出すと、

『ドラクエかよ!(笑)』

というくらい、何度も何度も立ち止まってちっとも前に進めない状態でした。

〈スライム・・・いや、ティーカッププードルが現れた!〉

〈ポメラニアンが現れた!〉

・・・って、いちいちワンちゃんが視界に入るたびにCくんはピタリ!

一歩も進めなくなっちゃいます。

大きなワンちゃんだったりすると、取り乱してしまって大変!

『キャーーーツ!』

と言わんばかりの勢いでピョーンと飛び上がって逃げまどい、わたしたちの足にリードが絡まってしまう始末でした。

飼い主さんは数か月後に旅行を予定されていて、

『こんなんじゃあ、この子を預けてなんて出かけられない・・・汗』

と思われたようで、事前に1泊トライアルを希望されたというわけです。


●お預かりには支障なし


1泊トライアルの間中、Cくんは他のワンちゃんと遊ぶことなく、常にお部屋の隅っこのなるべく狭ぁい空間に入り込んで過ごしていました。

その間、Cくんが休むことなく懸命に取り組んでいたことがあります。

それは・・・

気配を消すこと ( ̄m ̄〃)ぷぷっ!

そして、多くの神経質なワンちゃん同様に、滞在中はごはんを一切食べませんでした

(ペットホテルでハンガーストライキをする子はけっこういま~す)

そんなCくんの様子からは

『なんだココは?・・・犬ばっかりじゃないか?!なんでボクが犬なんかと一緒にこんなところにいなくちゃならないんだよぅ・・・ワァ~ン!早くおうちに帰りたいよぅ!』

という心の叫びが聞えてきそうな感じでした。

クスクス・・・いいこと教えてあげようか?キミも犬なんだよ~!


Cくんの他のワンちゃんに対する臆病ぶりは相当のレベルではありましたが、彼の抱えている恐怖心は、なにも過去に怖い経験をしたトラウマが原因というわけではありません

そのため、怯えるあまり他のワンちゃんに牙を剥く・・・というようなことは決してありませんでした。

スクスク育ったお坊ちゃまなので、スレてないんですねぇ~。

わたしたちがCくんの様子をお話すると、

『本番の旅行前に、何度か1泊のお泊りをさせて、慣れさた方がいいでしょうか・・・』

と飼い主さん。

『本番のご旅行はまだ少し先ですが、ウチとしてはCくんのお預かりには全く問題はないと判断しましたので、どうかご安心下さい』

わたしたちは、飼い主さんが本番のお泊りのことだけを心配されているのだと思っていたのです。


●老犬ならば・・・


わたしたちの目から見て、Cくんはもう少し社会性を身に着けた方がいいのは明らかでした。

もしもCくんが老犬や、それに近い年齢だったなら、わたしたちは迷わず、飼い主さんに次のように申し上げたことでしょう。

『ウチでお預かりすることにまったく問題はありません。

ご希望でしたら喜んでお預かりします。

ただ、ウチのスタンスは、飼い主さんと離れて寂しい想いをしているワンちゃんに、少しでもストレスを感じることなくお留守番してもらうようにすることです。

Cくんの場合は他のワンちゃんと関わることが大きなストレスになるようなので、他のワンちゃんと距離を置いて、自分だけの安全な空間を作ってあげるというお預かりの仕方になるかもしれません。

つまり、ケージに入っている時間が長い状態でお預かりするということです。

そういう状態でお預かりするのであれば、ウチよりももっと安い金額で預かってくれるホテルがいくらでもあります。

もし、そういったホテルをご希望でしたら何件か知っていますのでお教えしましょうか?』


・・・・実際に、そのようにお話して近所のホテルをご紹介したことも何度かあるんです。

『老犬で他のワンコが苦手なのでずっとケージに入れておいてください』

と飼い主さんが言われたりすると、そうご案内しています。

ケージに入れっぱなしでお預かりするなら、排泄とごはんのお世話以外は放っておいても大丈夫ってことになりますね。(ラクチ~ン♪)

目が離せないワケでもなく、手間暇がほとんどかかりませんから、うーんと安い金額でサービスを提供できるんですもの~。

ウチの金額では申し訳なくって・・・というのが正直なところです。

(貧乏ヒマなしなので、本当は1件でも多くお預かりしたいのはヤマヤマなんですけどねぇ・・・)


●飼い主さんの想い


・・・というわけで、もしCくんが老犬だったなら、今のまま最後まで可愛がってあげて下さい・・・でいいかもしれなかったのですが、Cくんはまだ1才でした。

他のワンちゃんをあんなに怖がっていては、毎日のお散歩さえキライになってしまいそうで、実に可哀相ですね。

ただ!そうは感じていても、飼い主さんには飼い主さんの主義やお考えがあるため、そういうことを押し付けるようなことがあってはいけないというのが、これまたわたしたちのスタンスなんです。

そういうわけで飼い主さんには、わたしたちから見たCくんの様子をありのまま、オブラートに包むことなくお話することと、本番のご旅行時には支障なくお預かりできる・・・ということをお伝えするに留めたわけです。

けれども、Cくんの飼い主さんが心配していらしたのは、本番のお泊りのことだけではありませんでした。

『Cに他のワンちゃんたちと一緒に遊ぶ楽しみを教えてやりたいんです!そうしたらもっとあの子の世界が広がって、楽しい犬生になると思うんです!』

おおーー!スバラシイ!(喝采)そういうことなら合点承知の助!(腕まくり)

Cくんのことを本当に考えていらっしゃる飼い主さんの愛情深いお言葉に、感動して思わずハグしちゃいたくなりました(もちろんしませんしません)

・・・ちゅーことで、CくんはPet Hotel 11!で3泊の錬成合宿をすることになったのでした。


長くなったのでつづきはまた次回にしまーす。


<今日のPet Hotel 11!>

よう!最近どうよ~~?

ごん太くん「カブくん写真だって♪一緒に映ろーぜ」
カブくん「あ・・・う、うん・・・」
はじめまして!ナルくんで~す♪



ボス「キミ、カワイイねぇ~~(はぁと)」
ナルくん「ボク、男の子だよ!!」

なつ「あーあ・・・男子の抜け毛まみれなんですけど~!」