2017年9月13日水曜日

もしも愛犬が咬傷事故を起こしたら・・・⑥

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。


だいぶ横道に逸れてしまいましたが、引き続き

【愛犬が咬傷事故を起こしたら・・・】


前回までに、以下の手順をご説明しました。

●謝る
●愛犬を落ち着かせて隔離
●必要に応じて警察を呼び、状況を確認しておいてもらう
●被害者と一緒に医療機関へGO!
●被害者と連絡先を交換
●咬傷事故発生後24H以内に保健所に届け出

今日はそのつづきです。


●愛犬を獣医さんに診せる


咬んだ方のワンちゃんを、どうして獣医さんにつれて行かなくてはならないのさ?!

それは、万が一その子が狂犬病だったりしたらタイヘンだからですね。

狂犬病は致死率ほぼ100%人獣共通感染症です。

現在、日本では40年以上も狂犬病の発生はないものの、あまりにも恐ろしい感染症のため、こういった決まりがあるんです。

獣医さんで『この子は狂犬病ではないよ』という証明診断書を貰って、被害者と保健所に提出しましょう。

※獣医さんの診断書を提出する期限は、『事故後48時間以内』だったり『咬傷届を提出してから20日以内』だったりと自治体によってルールが異なります

個人的には『20日以内』って・・・だい~ぶのんびりしてるけど、そもそも意味あるのか?と思ってしまいますが・・・(;'∀')

条例に従わないと罰則規定がある自治体もありますし、何よりも被害者の方を安心させるためにも、自発的になるべく早く受診して診断書をもらうべきですね!



●被害者の方との話し合い


たいていの場合は、飼い主さんと被害者の間で示談交渉して賠償金額を決めます。

医療費 + 慰謝料 + 休業補償(お相手が仕事を休んだ場合など)

っていう感じですね。

以前にもお話したように、この金額はケースバイケースなので一概には相場を語れませんが・・・

保険会社のHPなどに掲載されている事例から、ご参考までに一部転載しておきますね。

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<ケース1>小型犬が他のわんちゃんの飼い主さんに咬みついてしまった。


小型犬にリードをつけて散歩中、よその犬と吠えあいになった。

相手の飼い主が2匹を引き離そうと自分の犬を抱きかかえた瞬間、小型犬が相手の飼い主に噛みついてしまった。

相手の飼い主は小指を骨折し、10日間の入院後3ヶ月間通院。治療終了後も患部が動かしづらいなどの後遺障害が残った。

→治療費・休業損害・慰謝料などで、約2,100,000円を支払う。


<ケース2>7歳の大型犬が、自宅に遊びに来ていた知人の腕に噛みついた


自宅で大型犬に日常的にリードをつけて飼育しているが、来客中、何かの拍子にリードが外れてしまい知人の腕に噛みついてしまった。

知人は腕を骨折し、50日間の入院治療となった。

→入院治療費・慰謝料などで、約580,000円を支払う。


<ケース3>飼い犬が郵便局員に犬舎の柵を乗り越え足に噛み付いた


飼い犬が犬舎の柵を乗り越えて、郵便局員の足に噛み付いてしまった。

何度か病院にお見舞いにも行き、治療費以外はいらないと言ってくれた。

警察でも事故扱いにはしないと言ってくれた。

しかし、治療が終わり、郵便局員の自宅に示談の話をしに行くと

『300万円ください。特に明細等はない』

と言われた。

更に郵便局員は半年経ってから訴訟を起こした。

加害者は労災から100万円の請求もされており、弁護士を間に入れて話し合い中だが、相手は示談には応じないと言っている。

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【咬傷事故を起こさないために】


どのケースも、想像するとゾっとしてしまいますよね・・・( ノД`)

飼い主として、愛犬が咬傷事故を起こさないように努力することがもっとも大事なことです。

そのために

◆しつけの徹底
◆社会性をつけさせておく
◆ノーリードやロングリードのお散歩はやめる
◆立ち話、スマホ操作などで愛犬から目を離さない
◆他の人や犬にやたらと愛犬を近づけない

といったことを心がけましょう。


【いざという時のために】


●他人事ではない


咬傷事故を起こしてしまった飼い主さんは、ほぼ決まって

『普段はおとなしいのに・・・こんなことをするような子ではないのに何故?!』

と仰るそうです。

事故を起こしたくて起こす人はいないですよね?

でも現実に起きちゃってる!

統計によると、日本国内のどこかで毎日10件以上も起きちゃってるんですヨ!!

そう考えると、まったくもって他人事ではありませんね。


●保険も検討しよう!


ですから、いざという時のために保険に入っておくことも考えておくべきかもしれません。

ペット保険というと、本犬さんにかかる医療費を補償してくれるものというイメージがありますけど、愛犬が他人を咬んだり、他のわんちゃんを咬んだり、あるいは他人の持ち物を壊してしまったような時の賠償金の補償をしてくれる保険もあるんです。

医療費の保険に【ペット賠償責任特約】っていう特約をつけることで補償を受けられる場合もあります。

ペット保険以外の損害保険会社でも【個人賠償責任保険】というもので、お子さんやペットが誰かを傷つけた場合の補償をしてくれるという商品もあります。

保険を検討する際に、たくさんの商品があってうんざりして迷ってしまいますが・・・

選ぶポイントは、掛け金補償額はもちろんのこと【示談交渉をしてくれるサービス】がついている保険かどうか?

ということは、個人的にとっても大きいと思います。

被害者との示談交渉は大変な精神的苦痛を伴います。

そもそも、慰謝料がどの程度の金額なら妥当なのか?ってこと・・・わかりませんよね?

こちらが傷つけてしまった分、お相手の提示額に首を横に振るのだってなかなか・・・ねぇ?

その上、個人間で示談が成立した時に法的にキチンとした書類を作成しておかないと、後から

『やっぱり後遺症が・・・』

などと追加請求がきちゃう可能性だってあります。

その点、保険会社が間に入って示談交渉してくれる保険は、後々のもめ事を避けるという意味でも、とっても心強くて安心だと思うんです。

わたしは保険会社の回し者ではありませんので、どれがオススメとか書きませんが・・・

こちらのサイトに、色々な保険会社の特徴を比較したものが、わかりやすく載っていますので、興味のある方は参考になさってみてはいかがでしょうか~?

↓↓↓

個人賠償責任保険.com



<今日のPet Hotel 11!>


をいをい・・・
デュークくん、いくらなんでもそれはムリ(笑)
でんでんむしか?!

はのんちゃん&デュークくん、日影での休憩は
お気に入りの定位置で

デュークくん「ミミちゃ~~ん♪」
ミミちゃん「なんだい?ワタシは14歳のお婆ちゃんよ!」

朝のおさんぽの時に海岸で拾ってきた
破れたボール。1日中夢中でかじっていた”ボス”

ミミちゃん、よくがんばりました!
また遊びにおいで。元気でね~!