2017年9月19日火曜日

ペットホテルの使い方④

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。


飼い主さんのご旅行やお出かけ以外の理由でペットホテルを利用されている事例として、

◆ Wくんの場合
◆ Cくんの場合

のふたつのお話をさせていただきました。


【目的に合ったペットホテル選び】


●ストレス発散や社会性を身に着けるのに向いているのは?


Wくんのようにストレス発散したい子。
Cくんのように他のワンちゃんに対する社会性を身に着けたい子。

こういった目的でペットホテルを利用しようとする場合、ホテル選びは条件にけっこうこだわった方がいいですね。

◆ケージに閉じこめっぱなしではない(他のワンちゃんとの交流がある)
◆ドッグランが併設されていて他のワンちゃんとたくさん走り回ることができる
◆お散歩を重視していて、たっぷりお散歩させてくれる

というような条件が少なくとも必要かと思います。

当然、ケージに閉じこもっていればストレス発散には程遠いですし、他のワンちゃんと触れ合うこともありませんから社会性はまったく育ちませんよね?


●お散歩は関係ないんじゃあ?


ストレス発散させたい子の場合は、お散歩をたっぷりしてくれるホテルを選ぶべきだってことはわかるけれど・・・

『社会性を育てることとお散歩にどんな関係が?』

と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

でも、ワンちゃん同士の社会性を育てたい場合、ただ単に一緒の空間にいるというだけではほとんど意味がありません

ワンちゃんにとって、一緒にお散歩するという行為はとっても重要な意味があるんです。

以前にもお話しましたが・・・

ワンちゃんにとってのお散歩は単なる”運動”ではありません。

よく

『ウチの子はお庭で1日中自由にしているからお散歩は必要ないんです』

と仰る飼い主さんがいらっしゃいますが、それは大きな誤解です。

犬は元来、群で生活している動物です。

そして、エサを求めて毎日一緒に長い距離を歩く習性があります。

そのため、犬にとってのお散歩には、次のような意味があるんです。

◆ストレス発散


本来の習性を満たす行動をすることで、満足感が得られるという意味でストレス発散にとても有効です。

本来の習性のひとつが、上記に書いた”仲間と長い距離を一緒に歩く”という行動ですね。

ワンちゃんが1頭しかいなくても、飼い主さんをリーダーとした群だとワンちゃんは認識しています。

ですから、飼い主さんと一緒に同じ方向に向かってたくさん歩くということが大切なんです。


本来の習性のもうひとつが、探索行動マーキングです。

他のワンちゃんのオシッコの匂いを嗅いだり、自分の匂いをつけたりして歩くことによって、様々な情報をキャッチしたり発信したりしているわけですね。


◆群としての絆を深める


エサを求めて仲間と一緒に長い距離歩くという行動は、チームワークそのものです。

飼い犬にとってのお散歩は、実際にエサを求めて歩くこととは違いますが、群で同じ目的に向かって同じ行動を共にすること自体が

『嗚呼!ボクたち(ワタシたち)仲間だもんねーー!』

という感覚をワンちゃんに毎回意識させることになります。

これが、絆の形成にとっても大事なわけです。

ですから、お散歩をたっぷりしているワンちゃんと飼い主さんとの絆はとっても深いですし、社会性をつけたいワンちゃんにとって、他のワンちゃんと一緒に徒党を組んでお散歩することは

『嗚呼!ボクって犬だーー♪』
『犬に生まれてヨカッター♪』
『犬仲間ってイイな~♪』

ということを認識してもらうのに、大変有効なんですねー!

Cくんの場合も、Pet Hotel 11!に3泊しようと4泊しようと、ただ単にフリースペースで他のワンちゃんと空間を共にする・・・というだけでは、おそらく社会性の成長はみられなかったでしょう。

きっと、滞在中ずーーっと他のワンちゃんから ひたすら気配を消して、お部屋やお庭の隅っこに丸まって過ごしていたに違いありません。

実際、他のワンちゃんと一緒にたくさんたくさんお散歩するたびに、Cくんの行動や表情に変化が現れてくるのを、わたしたちは目の当たりにしています。

そのくらい、お散歩というのは重要なんですヨ!


◆運動不足解消


もちろんお散歩の役割のひとつとして、運動不足を解消するということもありますね。

ただ、お庭で遊ばせていれば運動量は十分だからお散歩は要らないということにはならないっていうのは、もうこの記事を読んでいらっしゃる飼い主さんにはお解りいただけたことと思いまーす!


●目的や個性によって合うホテルは違う


では、ケージに入れっぱなしではなく、お散歩をたっぷりしてくれて、ドッグランがある・・・

こういったホテルが理想的かといえば、そんなことはありません。

例えば、

老犬でほとんどお散歩が必要なく、他のワンちゃんが苦手・・・

こういったワンちゃんの場合は、他のワンちゃんとフリースペースで過ごすよりも、むしろケージに入れっぱなしで預かってくれるホテルの方がワンちゃんが感じるストレスは少ないでしょう。

あるいは、

元気はあるけれど、他のワンちゃんとの交流が苦手で、そのため咬みつくなどの攻撃的な行動に出てしまう・・・

こういったワンちゃんは、フリースペースで預かるタイプのホテルには向いていませんね。

他のワンちゃんに怪我をさせてしまうかもしれないからです。

こういうタイプのワンちゃんを、ケージに入れっぱなしにしたくないからと、ペットホテルにありのままを申告せずに預けてしまった飼い主さんが、 旅行の最中にホテルから電話がきて

『すぐに引取に来てください!』

と言われて困った・・・

などというお話もよく聞きますので、気を付けて下さいね。

そうでなくても、他のワンちゃんにとって危険だとホテル側に判断された子は、ケージやお部屋に隔離されてしまうことがほとんどですから、はじめからケージでお預かりするタイプのホテルにした方がいいですね。

大抵は、ケージでお預かりするホテルの方が料金はお安いですから。


逆に、ケージ慣れしていないワンちゃんや、まだ若くて元気に走り回りたいようなワンちゃんを、料金が安いからという理由だけで、ケージに入れっぱなし、お散歩もなし! というスタイルのホテルに預けたら、旅行から帰ってきてみると、ワンちゃんの様子がおかしくなっていた・・・

というお話も、これまたよく聞きます。

ですから、大切なワンちゃんのためのペットホテルを選ぶ時には、予算だけでなく、飼い主さんが求めているものは何か?愛犬のライフスタイルはどういったものか?ということをよく考えて決めてあげてくださいね!




<今日のPet Hotel 11!>

群だじょ~~~~!
(弱そうな群だこと・・・クスクス)

拾ってきた松ぼっくりの正しい遊び方

拾ってきた松ぼっくりの間違った遊び方
(遊んでいるのはボスではなくお料理番)

昔、一緒に暮らしていた”なつ”と”モカ”
本当に仲良しさんです♪
 
気の強い”なつ”が唯一頭の上がらないお相手が
この”モカ”ちゃんなんです。
モカちゃんは、ちっとも怖くないんですけどね・・・
なんちゅーか、物事に動じない威厳のあるオーラかな(笑)


そらくん、今回は夜、あんまりワンワンしなかったね!
えらいっ!!
また遊びにおいで~~(^▽^)/