2017年9月4日月曜日

洪水から21頭もの犬を救った人々

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。



アメリカ南部のテキサスを襲ったハリケーン”Harvey(ハービー)”の猛威は、メディアでも数多く伝えられましたね。


【嵐の中、動物たちを見捨てなかった人々】


そんな中、被害の大きさと共に伝えられたのが、人々が動物たちを救ったというエピソードです。


泳げない愛犬を肩に担いで、腰まである水の中を歩く飼い主さん。

車の中に避難してきたタカを追い払わずに保護施設に引き渡したタクシー運転手さん。

柵に閉じこめられていた馬たちを救うため、必死で柵をこじ開けて逃がしてやった17歳の青年。

動物保護施設からたくさんの犬たちを救出している警察官たち。

ポストに繋がれて動けない犬を、水に入って紐をほどき、逃がしてあげた男性。


橋の下に暮らしていたコウモリたちの巣に水位の上がった川面が迫ると、傘やラケット、枝を使ってコウモリたちを必死で救出しようとする地元の人たち。




そして、今からご紹介するお話は、ペットホテルを経営しているわたしたちとしては、他人事とは思えない、実に身につまされるエピソードでした。


【救われた21頭の犬たち】


●犬を置いては行けない・・・


その日、個人で動物保護活動をしているベティさん(44才)は、ヒューストンのサウスイーストにある彼女の自宅に、みるみる水が押し寄せ、水位が深くなっていくのを見つめていました。

ベティさんが心配していたのは、自分の身ではありません。

ちょうどその時、彼女の自宅には20匹もの犬たちがいたのです。

4匹はベティさんの愛犬たち。
7匹はシェルターから里親として預かっている犬たち。
その他に、ご近所の飼い主さんや、近所のホームレスの人たちから、ハリケーンの間だけということで預かってあげていた犬たちが11匹も!

犬たちを置いて逃げることは、ベティさんにはとてもできませんでした。


●孤軍奮闘


遂にベティさんの住む一軒家が浸水し始めると、彼女は犬たちが溺れないように屋根裏部屋に吊り上げました。

17頭はなんとか屋根裏に避難させることができましたが、3頭だけはどうしても吊り上げることができませんでした。

その3頭は重すぎて、彼女の力ではどうしても無理だったのです!

ベティさんは、屋根裏に避難させられなかった子たちを、段差をこしらえて少しでも高い場所に来られるようにしてやることしかできませんでしたが、それもほんの時間稼ぎにしかなりません。

一刻も早く、犬たちと一緒にそこから逃げなくてはならないことは、もちろん彼女にも解っていました。


●犬はダメだ


そこで彼女は犬の保護活動仲間に連絡を取りまくって救援を要請しましたが、水位があまりに高く、助けたくても仲間にもどうすることもできなかったそうです。

その時のことをベティさんは振り返って言います。

『仲間たちは手分けして、レスキューや沿岸警備隊、赤十字に救助要請の連絡をし続けてくれました。1度は逃げ遅れた人を救うために消防隊が巡回してきてくれたんです。でも、犬はダメだと言われてしまいました。人間を優先させなくてはならないからと』

ベティさんが消防隊に犬たちを救ってもらえないと判った時・・・既に彼女が救援を待ち始めてから14時間近くが過ぎようとしていました。

『このまま、屋根裏部屋で犬たちと一緒に忘れ去られてしまうのでは・・・』

不安でいっぱいになったベティさんは家から川の様になった外へと飛び出し、なんとか彼女のトラックによじ登って助けてくれそうな人が来ないかと辺りを必死で探しました。

そこへ・・・


●奇跡のような出会い


ビーズリー氏は、病を抱えたご近所の女性を救出するためそこにやってきていました。

病の女性には、手放すことができない医療機器があって、それを水に濡らすわけにはいかなかったため、ビーズリー氏がボートで助けにきたんです。

ところが、女性は既に救助された後でした。

そこでビーズリー氏と、一緒に来ていたもう2人の男性は、他に助けを求めている人がいないかと辺りを見回しました。

そして、通りを渡ったところで、ジュニアという男性と彼が飼っている美しいドーベルマンを見つけます。

ビーズリー氏が彼らをボートに助け上げている間に、他の男性たちは別の家に捜索に向かい・・・

そこで偶然ベティさんを発見したのでした!!

助けは要るかと尋ねられたベティさんは


『はい。でも犬がいるんです。犬も一緒でないと行けません』

『いいですよ!犬を連れてきてください』

『でも・・・すごくたくさんいるんです・・・』


●犬たちを乗せて・・・


彼らは快く引き受けてくれました。

ベティさんと一緒に20頭の犬たちをボートに積み込んでくれたのです。

クレートに入れられる子は入れて運びましたが、入りきれない子は直接運ぶしかなく、それは大変な作業だったようです。



ベティさんは

『水に怯えた何頭かはパニックになって咬みついてくるんです。中でも55kgもあるグレートピレニーズをボートに乗せるのは至難の業でした』

と語ります。

総勢21頭の犬たちを乗せたボートには、もう人が乗るスペースはありません。

ベティさん、少し前に救出されたジュニアさん、ビーズリー氏とその他2人の男性たちは、犬たちを乗せたボートが転覆しないように周囲を支えながら、自分たちは水に浸かって進んでいきました。

『場所によっては足がつかないほど深いところがありました。一緒にいる男性の中には背が高い人もいたのですが、彼らも足が届いていないと言っていたほど深かったんです』

とベティさん。



ベティさんを救出したビーズリー氏の奥さんは

『なんで、そんなことができたの?!って思いました。でも実際、あの人たちはやったんです!』

と取材班に語っています。


救出された犬たちは、ベティさんの家から32Km離れたビーズリー家の納屋で一時保護してもらっているそうです。

ベティさんには今後、浸水して泥だらけになった家の片づけという途方もない作業が待っていますが、4頭の愛犬との暮らしを取り戻すため、彼女は力強く語ります。

『わたしは、20頭の犬たち全てと一緒に救助してほしいという望みを叶えてもらいました。そして嵐が去った今、わたしたちはシートベルトを外して立ち上がる時なんです』


(出典:the dodo



【記事を読んで・・・】


ご近所に住む病気の女性を助けようとボートで助けに向かったビーズリー氏。

そこで出会った救いを求める者を、人も犬も分け隔てなく自分のボートに乗せ、自分たちは水に浸かりながらでも助けてくれたビーズリー氏。

もう・・・もう・・・

惚れてまうやろ~~~~~!!!

そしてベティさん・・・わたしとしてはやはり、ベティさんを自分に置き換えてハラハラしながらこの記事を読んだのです。

もしもの災害が起きた時に、Pet Hotel 11!でお預かりしているワンちゃんたちを、わたしたちもやはり置いて逃げることはできません。

日ごろからの備えや、色々な事態を予測してシュミレーションしておくことの大切さを、あらためて感じたのでした。


災害時には、人間の本性が出ますね・・・

わたしも、自分のことばかりでなく、ひとつでも多くの命を救うために行動できる人でありたい!!

そう思って、フンドシを締めなおしたわたくしでありました。

あ・・・履いてませんからね。念のため・・・



<今日のPet Hotel 11!>


「うーーん」ノビは気持ちイイな~♪

「うーーん」ノビは気持ちイイな~♪

ろいろくん「え?今のもしかしてノビ?」
ボス「そうに決まってんだろ!」
ろいろくん「え?え?この短いのはなんスか?」
ボス「脚だよ脚っ!!」

え・・・・・脚ぃ~~?

いやいやいやいや まっさかぁ~~~!
短すぎませ~ん?

ボス「ブゥッ!!もうハンバーガーのおもちゃ貸してやんなーい!」
ろいろくん「あ、ゴメンなさい。待ってー」

なつ「なんだかんだ言ってアンタたち仲がいいわねぇ」