2017年8月17日木曜日

リンダの思い出

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。


昨日、8月16日は、10年ほど前に亡くなったリンダ(ビーグルのおんなの子)の命日でした。

今日は、リンダの思い出話におつきあいください。


【美犬リンダ】


リンダはわたしが大学生のころ、父の誕生日プレゼントとして我が家にやってきてくれました。

パピーのころのリンダ。
大好きなブタちゃんのぬいぐるみと

なんでも、お母さん犬が何らかのショーで優勝したとかで(まったく興味がなかったのでよく覚えていませんが・・・)確かにとっても美犬でした。

ある日、わたしが実家のすぐ近くの海岸を散歩させていると、大きなカメラを携えた男性から声をかけられました。

「あのぅ・・・すごく可愛いですね!写真、いいですか?」

「ええー?アランイヤン!困りますぅ~~~~(クネクネ)」

「あ、いや・・・ワンちゃんの方で・・・」

っつーーくらいの美犬だったわけッス!ハハハ(乾いた笑い)

その男性は大手新聞社の鎌倉支局の方で、後日、リンダの写真はちゃーんと新聞に載ったんですよ。

実家のお庭で


【プライド高くて負けず嫌い】


それほど美犬だったせいか、リンダはものすごくプライドが高くて負けず嫌い。

お散歩で出会うワンちゃんたちにも、ちょっぴり上から目線な態度を取ったりするところがありました。

でも、そこがまたたまらなく可愛かったりして・・・(親バカ上等)


その当時の鎌倉の海岸は、トップシーズン以外は本当にのどかで、犬仲間はみんなノーリードで走り回ってOKな場所でした。

※もちろん、今ではそんなローカルルールは廃止されていますし、いつも申し上げているように、絶対にリードはしておいてくださいね!時代が変わったのです。時代が・・・

波打ち際でワンたちは競争して遊ぶのですが、リンダはいつもダントツの走りを見せて、その後決まって

『フフン、アンタたち、おっそいわねぇ~!』

とゆーよーな態度をしていたものです。

ついでに、それを見ている私の母も、まるで自分が俊足人間になったかのような”フフン顔”をしていましたが、母はこどものころから、駆けっこはいつだってビリだったことをわたしは知っています(ご内密に)

それがある日、男の子のビーグルが引っ越してきて、海岸で遊ぶ仲間に加わりました。

その子の脚が速い速い!!

いつものように競争したところ、リンダはその男の子ビーグルに敗退し、2位に甘んじてしまったのですね。

それからリンダは二度と海岸で競争に加わることはありませんでしたとさ(ザンザン♪)


昨日の記事で、

”勝利の方程式は、勝つまでやめないことだ”

と書きましたが、リンダ的には

”勝利の方程式は、負ける試合をしないことですわ!”

ってことになりますね。

うむ。それもまた真なり(褒められた方程式ではないけどね~)


【ビーグルはビーグル】


そんな高飛車リンダですが、所詮はビーグル(ビーグルのみなさんごめんなさい)

ビーグルらしく、ものすごく食いしん坊でしたし、

ビーグルらしく、かなりおマヌケさんなところがありました。


ある日、ほんの少しの時間リンダをひとりでお留守番させていた時のこと。

家に帰って来た母は、すぐに異変を感じ取ります。

いつもだったら、玄関にすっ飛んできて出迎えるはずのリンダが来ないからです。

「あやしい・・・」

母が慌ててキッチンに向かうと、そこには、ちょっとした米俵のような体型になったリンダが転がっていました。

そして、その茶色い米俵(リンダです)の傍らには・・・絶対に届かないはずのところに置いてあったリンダのフードの大袋が

ビッリビリのバッラバラ・・・

満腹中枢がイカれているとしか思えない食欲の持ち主=リンダは、自分のフードの在庫を全て食い尽くしてしまっていたのでした。

お腹がパンパンで歩けないくせに、吐いたりしないところがまたリンダのすごいところなんです~(←親バカにもほどがある)

床の間のお月見団子を穴が空くほど見つめるリンダ

また、別なある日、いつものように海岸に向かう下り坂で便意を催したリンダ。

わりとコロコロウンチをする彼女は、かがんで集中していたのですが・・・

坂道の下の方に頭を向けてかがんでいたために、第一陣のコロコロウンチが股の間をくぐって、コロコロコロ~~・・・とリンダの顔の方に下って来てしまったのです。

するとリンダは

「きゃあああーーっ!!」

と叫び、ピョヨヨーーン!と飛び上がって一目散に逃げていくのでした・・・

犬が「きゃあああーーっ!!」って叫ぶのを父は初めて聴いたそうです。

なんてマヌケで可愛いんでしょ~~~~♪(←ボカスカ)

ボールで遊び疲れてお昼寝中

【立派なお母さん】


けれどもリンダは、とーっても立派なお母さんだったんですよ!

彼女は4匹の子供を産みました。

ローラ、ルシンダ、ロレッタ、ルーシー

全員女の子で、リンダと同じくイニシャルは”L”

リンダの娘たち。
ルシンダ・ロレッタ・ローラ・ルーシー

プライドが高くて甘えん坊のお嬢様気質だったリンダが、生まれたばかりのパピーたちを、一匹一匹、それはそれは丁寧に舐めてあげていましたし、

あんなに食いしん坊だったリンダが、自分のごはんよりも唯一優先していたのは、やっぱり可愛いパピーたちでした。

母が、お産を終えたリンダに涙ぐみながら、

「えらかったわね。本当に立派なお母さんね~」

と言っていた姿が忘れられません。

数年後、難産で21時間もかかってしまったわたし自身のお産の時に、母がわたしに向かって

「リンダだってちゃんと産んだんだから、アナタもしっかりなさいよ!!」

と言った時には

「それはちょっと違うだろ・・・」

と、陣痛の合間に手探りでハリセンを探してしまいましたが・・・

どんな励まし方してんだか~(-_-;)


4匹の女の子たちはみんな、知り合いの方にもらわれて、全員とっても幸せになりました♪


【さよならリンダ】


そんなリンダも年を取り、体は真っ白になって、あちこちにイボがたくさんできました。

虹の橋に行く少し前。被毛がすっかり白くなっています。
トーストをもらおうとおりこうアピールしています。

けれども、大きな病気ひとつせず、食欲も落ちることなく、リンダはとっても健康でした。

その日の朝、いつものように母が、お庭に通じるガラスのドアを開けてやって

「リンダ、チッチにいっておいで」

と言うと、しっかりした足取りでお庭に出てチッチを済ませて戻って来たリンダ。

母が

「アンヨきれいきれいしようね~」(←すみません。事実に忠実に書いております)

と抱き上げると・・・・

リンダは、今までわたしたちが聞いたこともないような鳴き声を一声あげたかと思うと、そのまま眠るように静かに目を閉じて、虹の橋へ行ってしまいました。

17才と3か月。

苦しむこともなく、大すきだった母の腕に抱かれて亡くなったリンダは、とても幸せだったと思います。

その日は、くしくも母の誕生日でした。


4年ほど前に、リンダを溺愛していた父が亡くなりましたから、今頃はきっと、父のポケットから出てくるパンを虎視眈々と狙いながら、ノーリードで父の傍らをルンルンお散歩していることでしょう。

リンダ、食べすぎちゃダメよ~~!


この時期になるといつも、リンダのことを思い出してちょっぴりセンチメンタルになってしまうお庭番であります。

お盆の時期ですしね~!




<今日のPet Hotel 11!>

先日、夏休みの自由研究のためにPet Hotel 11!で
体験実習をした、カワイイお客様。
立派な研究の成果を見せてくれました♪

お盆が明けて、今日はホっとお休みモード。
看板がなくて解りづらいとのお声が多かったので
フラッグを取り付けてみました。

後方に転がっているのはもちろん”ボス”