【四季のある日本は犬には受難?】
今日の三浦海岸は、朝から1日曇り空でしたので、暑さはいくぶん和らいでいましたが、湿気がひどく、人も犬もグデっている(休憩)時間が長かったように思います(笑)
子供のころは、
『一年中夏だったらいいのに!』
などと言っておりました。
理由は「夏休み」があるから。その一点のみ!(キッパリ)
けれども、おとなになってからは、真冬と真夏には決まって毎年
『一年中春と秋だったらいいのに!!』
と言っている自分がいます。人間ってワガママ・・・(しみじみ)
そう、日本には四季があります。
そのおかげで、季節によって様々な景観の違いを楽しんだり、旬の味覚を堪能したりできるんですね。
夏のガリガリくんやビールも、冬のチゲ鍋や熱燗も・・・どっちかだけなんて選べない、選べるわけない!!
それはそれは、とっても贅沢で素晴らしいことです。
そして、わたしたち日本人は、その四季の変化や寒暖差に慣れっこになって、楽しんでさえいます。
けれども、ワンちゃんに関していえば、犬種によってはその四季の変化に対応するのが難しい子がいるのですね。
犬は、一般的に寒さよりも暑さに弱い生き物ですから、特に暑さに弱い犬種にはスペシャルな注意を払ってあげる必要があります。
そこで今日は、特に暑さが苦手な犬種のお話です。
【暑さに弱いワンちゃんたち】
① 北方原産の犬。および被毛の厚い犬種
そもそも、生息している地域の気候に合わせて遺伝子を進化させてきたわけですから当然ですね。
シベリアン・ハスキー、ボルゾイ、グレートピレニーズ、シェットランド・シープドッグなどは、そういう理由で暑さには弱いといわれています。
② 短頭種の犬種
ブルドッグ、シーズー、パグ、ボストンテリア、ペキニーズなど、ペチャ鼻がかわいく、愛嬌のある短頭種のワンちゃんたちは、生まれつき鼻腔に問題を抱えているために、スムーズな呼吸がしづらく、上手に熱を外に逃がすことができません。
可哀相なことに、熱を逃がそうと必死で早い呼吸を繰り返すことにより、更に体温を上げているかのように見えることがありますね。
短頭種のワンちゃんは、とりわけ熱中症になりやすい傾向があるため、大手航空会社では持ち込みそのものを拒否している場合もあります。
(詳細は航空会社にお問合せ願いまーす)
③ 太りすぎのワンちゃん
これは、犬に限ったことではありませんが・・・
まず、分厚い皮下脂肪をまとっているだけで単純に暑いですね。
更に、首回りの脂肪は気管を圧迫しますから、うまくパンティングできず、体温をなかなか下げることができません。
肥満気味のワンちゃんは、心臓への負担も大きくなることから、熱中症になる危険性がより高まるということもあります。
同様に、日ごろから塩分を摂りすぎているワンちゃんも、高血圧によって心臓に大きな負担がかかってしまう可能性が高いです。
『喜ぶ顔が見たくて、ついつい食べさせすぎちゃうの』
『かわいい仕草でせがまれると、どうしても人間の食べ物をあげちゃうの』
という飼い主さんは、かわいいワンちゃんを苦しめてしまうことになるかもしれないことを、よーく考えてあげてくださいね。
④ 体力的に弱いワンちゃん
<子犬>まだ体の生理機能が未発達なため、体温調節が未熟です。
更に、興奮しやすく自発的に休憩を取ったり給水することができない子も多いため、飼い主さんが様子を観察して強制的にお水を与えたり、涼しいところで落ち着かせることが必須です。
ついさっきまで元気にはしゃいでいたのに、急にグッタリしてしまうこともあるのは、人間の子供と同じです。
体が小さいためにアっという間に体温が上がってしまいますから、注意してあげてくださいね。
<老犬>加齢により、生理機能が衰えているため、熱中症にかかりやすいです。
ダメージを受けてからの回復にも時間がかかるため、体調悪化に気づくのが少しでも遅れると最悪の事態を招きかねません。
<疾患のあるワンちゃん>心臓や呼吸器に疾患を抱えている場合、または生まれつき弱いワンちゃんは、循環機能や呼吸機能の働きがうまくいかないので、そうでないワンちゃんに比べて熱中症になりやすい傾向があります。
↓↓↓北方原産のシベリアン・ハスキーのパピーが、
冷凍庫に立てこもって断固として出てこない動画です(カワイイ♪)
冷凍庫に立てこもって断固として出てこない動画です(カワイイ♪)
【人間の体感温度はぜんぜんアテにならない】
人間は全身に汗をかきます。
そして、その汗が蒸発するときの気化熱によって、体の熱を放出していますよね?
ですから、夏に外を歩いて汗ビッショリになった後に、汗で湿った服のままクーラーの効いた部屋でくつろいでいると、モーレツにゾクゾク寒くなったりするわけです。
この、全身から発汗するという人間の特性は、汗をかかないワンちゃんとは圧倒的に違うんですね。
(前回の記事にも書きましたが、正確にはワンちゃんも肉球からのみ汗をかきます)
要するに、全身から汗をかく人間の、いわゆる”体感温度”というのは、文字通り本人の感じる温度であり、人によってもまったく違ったりするということです。
よく、夫は暑がりでクーラーを【強】にするけれど、妻は冷え症なので、夏は毎日ケンカが絶えない・・・みたいなお話をきくではないですか?
このように、人間の”体感温度”というのは、まったくアテにならない曖昧なものだということを、ワンちゃんの飼い主さんには常に忘れないでいただきたいのです。
ですから、ワンちゃんの熱中症対策には、温湿度計が必須です。
そして、これも前回の記事に書いたとおり、地面(床)からの高さによって、気温には大きな差があります。
屋内では、照り返しのある戸外ほどではありませんが、それでも気温差はあります。
ですから気温や湿度を計る際には、必ずワンちゃんの高さに温湿度計を置いてみることをお忘れなく。
【湿度も大事】
え?でもぉ~・・・
犬は人間みたいに汗をかかないんでしょ?だったらあまり湿度は関係ないんじゃあ・・・?
とおっしゃる方のために、念のため湿度についても書いておきますが、
おおいに関係あります!
犬にとって、最適な湿度は40%~60%といわれています。人間とほぼ同じですね。
湿度が高すぎると、ワンちゃんたちがせっかくハアハアして(パンティング)気化熱で体温を放出しようとしているのに、それがうまくいきません。
もう、ハアハアが止まらない状態になるわけですね。
特に、ただでさえ呼吸が苦手な短頭種の子たちにとっては、湿度が高い状態なんてもう地獄なんですよ!
ムシムシした日本の夏は、気温だけでなく、湿度にも注意を払ってあげる必要があるんですね。
【結論】
ワンちゃんの飼い主さんで、もしも温湿度計をお持ちでない方は、今すぐ買ってください!
そうして、ご自分の感覚に頼らずに、ぜひデータに基づいた室温管理をお願いいたします!
<今日のPet Hotel 11!>
いつも楽しそうなメデタちゃんと もう休憩したい”ボス” |
満喫してるなぁ~~! |
最初は自分で登れなかった段差も ヒラリと登れるようになったよ! |
降りる時はこのスロープを使うの! (かしこ~~い!) |
はしゃぎすぎると”なつ”姐さんに叱られるから注意! |
朝の海岸さんぽで、カモメさんの集会に遭遇したよ♪ |