2017年7月18日火曜日

火蟻(ヒアリ)vs 犬 その対策と朗報②

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。


【ワンコをヒアリから守るために】

●初期対応がとっても大事

ヒアリが日本ですっかり定着してしまったら、とにかくワンちゃんのお散歩中には、細心の注意を払って、ヒアリの巣にワンちゃんが近づかないようにさせるしかありません。

けれどもやっぱり、一番いいのはこの日本にヒアリがいない状態なわけです。

あんなにもクンクンするのが大好きなワンちゃんなのです。
ただでさえ制約の多いワンちゃんたちの遊ぶ環境を、更に狭めることなどしたくなーい!


そこで、色々と調べていくと、侵入を許してしまったヒアリを定着させないためには、初期対応がいかに重要かということがわかりました。

まだ、すぐ身近にヒアリがいるという状態になっていない日本であれば、十分にヒアリの定着を封じ込めることができるかもしれないのです。


●根絶に失敗した国と成功した国に学ぶ

◇失敗した国=アメリカ
南米原産のヒアリは、アメリカ合衆国に侵入・定着した後、カリブ海、オーストラリア、ニュージーランド、台湾、中国など10カ国に侵入してしまいました。

これらの侵入を許した国の中で、典型的に初期対応を誤ってしまったのがアメリカだと言われています。

初期対応を誤った一因には、ヒアリに対する楽観的な科学者の説が流れたということもあるようです(やっちまったな・・・)

対応が遅れたアメリカは、アラバマ州、テキサス州、フロリダ州など18の州にヒアリの定着を許してしまいました。
ヒアリが定着した地域では、住民の約50~90%(約1000万人)がヒアリに刺された経験を持つといわれています。

すんごい高い確率じゃな~~~い!?
刺されてない人の方が少ないって・・・もう泣きそうです(;_:)

ヒアリは、刺すのだけが問題なのではありません。

温かい場所を好むヒアリは、電気製品などによく侵入し、配線を食いちぎってしまうらしいのです。

もう・・・エイリアンですね、こうなると・・・

空港の管制塔が断線して閉鎖を余儀なくされたり、信号機が止まってしまって交通が大混乱したりという事例もあります。
病院や銀行、証券会社の電気系統がダウンしてしまえば大変なことになりますね。

実際、アメリカではヒアリによるこういった被害額が年間6000億円にものぼるといわれています!!

宝くじの1等に1000回弱当たったくらいが1年間でかかっちゃうんですよ!!
んもーバカバカバカ!!アメリカのバカ!
1億円ください!(←なぜ?)

それが今後も毎年かかる上に、著しい繁殖に追い付かない駆除にだって、膨大な予算がかかるわけですね・・・

失神寸前です。


◇成功した国=ニュージーランド
他方、一旦はヒアリの上陸を許したものの、その定着の阻止に成功し、根絶させた唯一の国があります。

それが、ニュージーランドです。

ニュージーランド政府は、ヒアリの侵入が判明すると迅速に対策チームを結成しました。
そして、発見場所から1キロ圏内をハイリスクエリアに設定して、徹底したモニタリングを行いました。
更に、5キロ圏内を要注意エリアとして調査を行うことで、ヒアリ侵入を確認してから2年で根絶宣言を出すことができました。

ニュージーランドがこれらの対策にかけた費用は約1億2000万円です。
その後も何度か港のコンテナ内からヒアリが発見されましたが、定着前に駆除されているそうです。

初期対応に失敗し、ヒアリに定着されてしまったアメリカの年間6000億円もの被害額を考えると、ニュージーランドの初期対応費用の1億2000万円は、小池さん流に言うと、とーってもワイズスペンディングですよね!

ニュージーランドでがヒアリ根絶に至ったのは、政府の迅速な対応に加えて、一般市民による通報を徹底したことも大きかったようです。

繁殖速度が驚異的に早いヒアリですから、たくさんの目で見張って、発見したらただちに通報→駆除をすることが、いかに重要かがわかります。


昨日ご紹介した環境省作成の【ストップ・ザ・ヒアリ】の中に、ヒアリの見分け方や採取方法などが詳しく書かれていますので、ぜひ参考にしたいところです。


それにしても・・・ニュージーランド政府は、すぐにヒアリ対策チームを立ち上げたとゆーのに、我が国は、大阪府が独自に対策チーム作ったのみです。

東京とか神奈川とか・・・いや、日本政府とか~!
ニュージーランドに倣って早いとこ本腰入れて対策してくれないと、日本人も日本のワンコたちもどんどん刺されちゃいますよぅ!!

安倍さんに電話しようかと思いましたが、よく考えたら番号知らなかった・・・( ノД`)シクシク…


結局のところ・・・

今現在、わたしたちが可愛いワンちゃんをヒアリの被害から守るためにできる一番のことは、ヒアリが日本に定着しないように全力を尽くすこと
それには、疑わしいアリを見かけたら、速やかに行政に連絡して確認してもらうことなのだと思います。


次回は、『ヒアリが最も恐れるのは犬?!』・・・というお話です。


<今日のPet Hotel 11!>

ボストンテリアのニコくん、また遊びにきてくれました♪

お庭でいっぱい遊んだ・・・

ヨ~~~ン!!