2017年7月22日土曜日

子犬 と こども  理想の関係

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。


【チェコ共和国:世界一犬好きな国?!】

昨日、テレビ東京「どうぶつピース」という番組を観ました。

その中で、チェコ共和国のすばらしいワンコ事情が紹介されていて、わたしは釘付け。

おバカなわたしは、

『え?チェコって・・・チェコスロバキアでしょ?』

と思っていたのですが、それはふる~~い!!

恥をさらして告白しますが、チェコはもうスロバキアと分離して、それぞれチェコ共和国・スロバキア共和国になっていたとゆーことを、ぜんっぜん知りませんでした!

りあり~~?!いつのまに~~~?みんな知ってたぁ~~?

きっと、こどもたちに笑われるんでしょうね・・・

そればかりか・・・

チェコの人が、世界一犬好きと言われていることもハツミミでした。

番組で紹介されていたチェコの人々と犬たちの関係が、感動的にすばらしかったので、ご紹介したいと思います。


【犬税】

チェコで犬を飼う場合、”犬税”という税金を支払わなくてはなりません。(およそ¥3000/年間)
その”犬税”が何に使われるかというと、町のいたるところにあるエチケット袋(ウ〇チ袋)

厚紙と紙袋のセットになっていて、厚紙を折り目に沿って折ると簡易シャベルの形になっています。それでウ〇チを取って紙袋に入れてポイっとできるんですね。

番組では税金の使い道はそれしか紹介されていませんでしたが、ワンコ関連のその他のことにも使われるのではないかと勝手に想像しながら観ていました。


【しつけの徹底】

最初にお断りしておきますが、現状の日本においては、リードは義務であり必須だと考えています。

けれどもチェコでは多くの犬がノーリードでした。

犬たちをノーリードで飼えるのには、それなりのしつけの徹底など、様々な背景があることがわかりました。

そのバックグラウンドを形成している、もっともすばらしいと感じた取り組みが、パピーと人間の子供を育む体制です。


【犬のようちえん】

チェコでは犬の飼い主さんのほぼ全員が、犬をようちえん(しつけ教室)に通わせるそうです。

チェコの犬のようちえんは、犬だけを預けるのではなく、飼い主さん自身が犬と一緒に通って、しつけを通して信頼関係と絆を形成するといったタイプのようちえんです。

ほとんどの飼い主さんが利用できるように、料金もビックリするほど安い!!

ようちえんで行われていることの例として、次のようなことが紹介されていました。


●不安定な平均台のようなところを犬に歩かせ、その横を飼い主さんがついて歩く。
どんな場合でも飼い主さんが傍についていれば大丈夫なんだ・・・ということを犬に理解してもらうことで、飼い主さんと犬との信頼関係を深めると同時に、不必要に様々なことに犬たちが怯えて我を失ったりすることを防止するという目的があります。

●毎回、参加している犬たちがみんなリードを外してもらって遊ぶ時間がある。
何度かようちえんに通う中で、なるべくたくさんの人間や他の犬たちとのふれあいを持つことで、パピーの社会性を育み、お散歩中にどんな犬と出会ってもトラブルになったりしないようにする目的です。


【育てるから育つ!】

チェコのワンコ事情で、わたしが最も感心したのは、いかにチェコの人々と犬たちが親密な関係にあるかを窺い知ることができる、パピーと人間のこどもたちとの関係づくりです。

チェコでは日本犬の人気も高いそうなのですが、番組では土佐犬を飼っているあるご家庭が紹介されていました。

その土佐犬にはちょうどパピーが4~5匹いて、その日は大勢の人間のこどもたちがそのお宅に遊びにくる日だというのです。

こどもたちは、2~5歳程度のようで、引率の先生がいましたから、おそらく保育園や幼稚園の課外授業的なものなのでしょう。

●人間のこどもたちが学ぶこと
こどもたちは土佐犬とふれあうことで、大きな犬に慣れるのだといいます。
それによって、街中で大きな犬に遭遇しても怯えて逃げ出したり、大騒ぎしたりしなくなりますね。
結果的に、こどもたちが犬を不必要に刺激することがなくなるということでしょう。

●パピーたちが学ぶこと
逆に、土佐犬のパピーたちは、たくさんの人間のこどもたちとふれあいを持つことによって、【人間のこども】に慣れます。
【人間のこども】の声やにおい、習性に慣れ親しんでおけば、それが恐れる必要のないものだということを理解できますから、街中で【人間のこども】に出会っても警戒して咬みついたり吠えたりすることがなくなるというわけですね。

土佐犬というと日本では闘犬の代表格で不用意に子供を近づけられない印象が強いわけですが・・・パピーのころからこういった素晴らしい社会性を身に着けるしつけをされていれば、こどもたちのよき遊び相手になるということなんです。

チェコの人々はいいます

『ジャパニーズ・マスティフ(土佐犬)はちっとも怖い犬なんかじゃない。むしろチェコではのんびりした性格の犬という位置づけですヨ~』

土佐犬も、日本にいるよりチェコに住んだ方が幸せなんじゃあ・・・

つい、そんなことを考えてしまいました。
闘わせているのは人間なんですからね。
闘わせるように仕向けておいて、コワイコワイって・・・

バカ言ってんじゃないよ!

ってお話ですよねえ・・・


パピーにとっても人間の子供にとっても、小さいうちからこういった機会を当たり前のように与えられているチェコは、本当に恵まれた環境だと感動しました。

どちらか一方ではなく、【お互いに】というところがステキ・・・
だって、どちらにとっても素晴らしい教育になりますものねえ~♪


こういった、社会全体でパピーやこどもたちを育む体制ができているからこそ、チェコでは犬たちがノーリードでトラブルを起こさずお散歩できているのでしょう。

路線バスなどにも、ワンちゃんが飼い主さんと一緒にごく自然に乗車している姿が紹介されていました。(その際はリードをつけていました)理想的ですね~!


犬と人間の関係が成熟しているとして、たびたびメディアにも取り上げられているドイツやスイスの例を見て、いつも思うことですが、やっぱり日本はまだまだ、犬に関しては後進国なのだと言わざるを得ませんね。

チェコの人々と犬たちの関係を見ていると、お互いのストレスがとっても少なくて、ごく当たり前のことを当たり前にナチュラルにしているようにしか見えませんでした。

『日本ではちがうの?えー!なぜ?』

とチェコの人たちに言われてしまいそうだなぁ・・・


ちなみに、チェコでは日本の北海道犬が今、とっても人気なんだそうです。
その理由がまたステキ。

『日本の犬はすばらしい。こどもの世話をするんです。そんな犬はなかなかいないよ。中でも北海道犬は大きさがこどもにちょうどいい。秋田犬では大きすぎるし、柴犬では小さすぎる。北海道犬はこどもと遊ぶのにちょうどいい大きさなんです』

チェコの人々が犬との関係を上手に築いているのは、やっぱりこどもと犬を仲良くさせることに力を注いでいる点にカギがあるように感じました。

お手本にしたいですね~。


※リードの必要性については、しつけが行き届いていたとしてもやはり、安全性の面から必要だと思っています。特に現状の日本では絶対に・・・



<今日のPet Hotel 11!>

お泊りにきてくれたロコちゃんです♪

「ママ行っちゃった・・・」不安そうなロコちゃん
を心配そうに見守る”なつ” ガルガルしないでね~!

ボクにはクマくんがいるもん!
クマくん、そろそろお風呂に入れないとね(-_-;)