2017年5月5日金曜日

あなたはそれを虐待だと思いますか?⑧

●飼い犬の耳を整形手術して好みの形にした飼い主のお話
●飼い犬に1年間毎日コーラを与えて12本もの虫歯を抜歯する目に遭わせた飼い主のお話

最近報じられた2つのニュースについて
「それは虐待なのだろうか?」というテーマで考えてきました。

【虐待かどうか?】という判断基準そのものが、時代によって、また人によって違っています。

【あなたはそれを虐待だと思いますか?③】でもお話したように、動物愛護の概念が最も成熟しているといわれるヨーロッパでも、昔はブルベイティングのような残酷な余興が当たり前に行われていました。

現代の人がタイムマシーンでその時代に行ったならばとても正視できないような光景に、当時は人々がなんの抵抗も疑問もなく歓声を挙げていたのでしょう。

動物の生体実験や乱獲についても同様に、わたしたち人間はこの地球上で共存している友達に当たり前のようにしてきたワガママな振る舞いを省みて、少しずつではありますが野生動物や家畜やペットとの付き合い方を改善してきました。

その背景には、たくさんのイタい失敗や失態を何度も繰り返し、その都度
【これは必要と認められる正しい行いだろうか?】
【それとも単なる虐待だろうか?】
ということを考え、話し合ってきたという歴史があるのだと思います。

もちろん、単なる道徳心だけの問題ではなく、人間自身が動物に関する知識や研究を深めたことも進歩の原動力になっています。

その昔、驚くことに人々は

【動物には感情もなく、痛みを感じることもない】

と信じていたのですから!!


特に、犬は人間の一番古い友達で、先進国において現在野犬はほぼいません。
つまり犬という動物はほとんどが人間の飼育下か管理下にいるわけです。

現在ケンネルクラブに登録されているほとんどの犬種は人間の手によって意図的に作り出されたものです。

その中には、私たち人間が手をかけなければ生きていけないような宿命を背負った犬がたくさんいて、それを生み出してきたのは他ならぬ人間です。

例えば、プードルをはじめとしたトリミングが必須の犬種がいます。
トリミングをしなければ被毛が伸び続けて絡まり、感染症になったり目や肛門を塞いでしまうこともあるという犬種ですね。

もはや、他の動物のように「自然に返して自由にしてやるのが一番だよ」という選択肢はありません。

当然、犬たちは人間の飼育下にいるわけですから、犬にとっては何の必要性もないような人間社会のルールや常識に従わなくてはなりません。

●排泄をしていい場所ダメな場所
●吠えてもいい時ダメな時
●飼い主さん次第で決まる歩き回れる場所や走れる場所

などなど・・・

今回ご紹介した2つのニュースに関して言えば

●自分の耳の形
●食料や飲料の選択

こういったことも全て、飼育や管理をしている人間(大抵は飼い主さんですね)次第ということになります。

わたしたち人間は、ずっとわたしたちに寄り添い、付き従ってきてくれた愛すべき犬という友達に対して、かくも重大な責任を負っていることを決して忘れてはならないと思います。

そして、少しずつ進歩し改善してきたとはいえ、現在も多くの悲劇を繰り返しているわたしたちと犬との関わり方について、これからもどういう道を選択していくべきか?を考え続け、実践し続けしていく義務があるのだと思います。

こういう【動物虐待】の話題について議論するとき、わたしたちは『可哀相』という気持ちからついつい感情的にヒートアップしてしまいます。時には口汚く罵りあってしまったり・・・

けれども忘れてはならないのは、昔に比べて動物愛護の精神が成熟してきたのは、感情的な罵りあいではなく、わたしたち人間の理性や知性や道徳心の賜物だということです。

わたしたちが愛してやまない犬という動物は、集団の「和」を好み、不必要な争いをしない友好的で賢い生き物です。
何故なら彼らは、自分たちがひとりぼっちでは生きていけない種だと知っているからです。

犬たちのことを大切に思い、虐待というテーマで議論するときに、犬たちが最も嫌う罵り合いやいがみ合いをするのは、なんだか少し犬たちに恥ずかしい気がするのは私だけでしょうか・・・

これから先、犬と人間の関係がもっともっと成熟した素晴らしいものになるために、わたしたちは知性や理性を更に磨いて、互いの意見が異なる者どうしも相手の言い分に耳を傾けながら冷静に建設的に話し合っていけたらいいのになぁと思います。


何年か後の未来、これらの2つのニュースをその時代の人が見たら、びっくり仰天して

「昔の人は犬になんてことしていたんだ?!そもそもそんなことが可能だったなんて信じられない!」

という時がきているかもしれませんね。

人間と人間も、犬と人間も、もっともっと平和的でお互いが幸せな関係になっていますように・・・!!

と願いつつ、今回のテーマをおしまいにします。

朝のおさんぽ♪引っ張らなくなったって褒められたヨ!


グレート&ボス「ねぇねぇ”なつ”もプールに入ろうよ~!」
なつ「やーよ。さっき逃げたトカゲ探してるんだから!」

遊びすぎました。ハイ、乾かしまーす!


グレート「MAXアニキ・・・好きです」
MAX「よしてくれ~気持ち悪い~!」
ずっとMAXを追いかけまわしていたグレートくん(笑)

夕方から合流したロコくん。12才だけどすごいジャンプ力です。
大好きなお父さんが座っていた椅子に自分で飛び乗りました!