最高気温は30℃近くなり、まだ暑さに慣れていない体には堪えました。
先日の記事『サマーカットは誰のため?』に続いて、ワンちゃんが日本の熱い夏を乗り切るためのポイントをいくつか書いていきたいと思います。
●温度と湿度
犬に最も快適な気温は22℃ぐらい。
湿度は40~60%ぐらいと言われています。
最近の研究では『熱中症予防には気温22℃・湿度60%を超えないこと』という説もあります。
ただ実際、真夏に室温を22℃以下に保つのはちょっと難しいですよね。
室内飼いのワンちゃんがいるご家庭ではエアコンは24時間つけっぱなしになりますし、22℃以下を保とうと思ったらエアコンもお財布も悲鳴をあげてしまいます。
人間も一緒にいるわけですし、まぁ25℃くらいが現実的な室温なのではないでしょうか・・・
湿度は50~60%を保ってあげてください。
湿度が高すぎると、ワンちゃんが熱中症になりやすいだけでなく、雑菌や害虫の発生率が高くなって、耳や皮膚に炎症などの悪影響が出ることがあります。
湿度が高すぎると、体温調節もできなくなります。
人間のように汗をかけないワンちゃんは、ハァハァ(パンティング)することで、口から水分を蒸散させて体温を下げていますね?
湿度が高いとこの蒸散がうまくいきませんから、体温を下げることができなくなってしまうのです!
モデルは常連のデュークくん。 パンティング中~~~! |
蒸し暑い日本の梅雨時~夏、ワンちゃんを飼っているご家庭には除湿器やドライ機能のついたエアコンは必須ですね。
●水分補給
<飲みたいだけあげて!>
ワンちゃんが飲みたい時に飲みたいだけ水が飲めるようにしておいてあげてください。
先述したように、ワンちゃんはパンティングによって水分を蒸散させています。そのため夏場はかなりの水分を必要としています。
たまに、あんまりガブガブお水を飲むと心配で・・・とお水をちょっぴりしかあげない飼い主さんがいらっしゃるのですが・・・ご無体な!!どうか飲みたいだけ飲ませてあげてくださーい!
<スポーツドリンクはNG>
ワンちゃんによかれと、ポカリスエットやアクエリアスのようなスポーツドリンクを与える飼い主さんがいらっしゃいます。
ワンちゃんは人間のようにしょっぱい汗をかいたりしませんから、水道水でまったく問題ありません。
ベストなのは水道水を一回沸かして冷ましたものですが、何より大切なのは飲みたい時にいつでも飲みたいだけ飲めるということです。沸かして冷ます間待たせているくらいなら迷わず水道水をあげてください!
むしろ、人間のスポーツドリンクをワンちゃんに与えるのは糖分過多で健康によくありません。
<ミネラルウォーターも注意が必要>
水道水の塩素が心配よと、ミネラルウォーターを与える飼い主さんもいらっしゃいますが、ミネラルは尿路結石などの原因になるのでおすすめできません。
特に硬水は絶対に飲ませないようにしてあげてください!
●体温を下げる工夫
<タライやプール>
お散歩の後やお庭遊びの時には、子供用プールやタライなどに冷たい水を入れたものを用意してあげるとワンちゃんはとっても喜びます。
タライに足先を浸けることで、足首の太い血管を流れる血液が冷やされます。冷やされた血液が全身をめぐることによって効果的に体温を下げ、熱中症を防止することができるのです。
早く体を冷やしてあげようと、頭からバチャバチャ水をかけたりする飼い主さんがいらっしゃいますが、タライなどにお水を張っておいてあげるだけで十分です。
Pet Hotel 11!では、暑い日は必ずプールを出してワンちゃんたちを遊ばせます。
子供用の小さなプールですので、所詮泳ぐことはできませんから、お水はごく浅くしています。
普段からお水遊びが好きなワンちゃんはもちろん、お水をかけられるのを嫌がる”なつ”(チワックス)さえも、少し遊んで体が熱くなると、自分からポチャン♪とプールに入って足やお腹を冷やしています。
大きなワンちゃんは、前脚でチョイチョイッと自分のお腹にお水をかけたりして、実に上手に体温調整している様子が見て取れます。
ただし!タライやプールに入れた水は、日が当たると当然すぐに”お湯”になってしまいますから、入れっぱなしにせずにちゃんと入れ替えてあげてくださいね。
水の深さはこの程度。 ”なつ”みたいなちっちゃな子も自分で入れるように スロープをつけてあげています。 |
<選択肢は多い方がいい>
Pet Hotel 11!でお外遊びをしているワンちゃんたちを観察していると、感心するほど上手に各々が体温調節しています。
日なたで土を掘り返したりボール遊び
↓
お水をガブガブ・・・そしてプールに足を浸して
↓
日陰の冷たぁいコンクリートに腹ばいになってお腹を冷やす(ウトウト)
↓
体が冷えると日なたに移動して引き続きウトウトしたり遊んだり・・・
その繰り返しです。
犬種や体格、運動量によっても暑さの感じ方はそれぞれなので、できるだけワンちゃんが自分自身で快適と思える環境を選択できるようにしてあげるのがベストだと思います。
プールで遊んだ後、体を乾かし、温めるサムくん |
やー遊んだ遊んだ!乾いたし温まったから日陰に移動するか~~! |
アンちゃん「ついでに撫でてくださーーい!」 サムくん「うちのアンがお世話になります~」 |
ヒンヤリして気持ちいい~~♪寝よっと |
夏はとにかく冷やす冷やす!!とそればかり考えてしまいがちですが、人間同様にクーラーの効いたお部屋でウトウトしていて、逆に体が冷えてしまうワンちゃんも多いんです。
室内でお留守番している時間が長いワンちゃんでしたら、
・クーラーの効いている部屋とそうでない部屋の行き来が自由にできるように
・日当たりのよい窓辺に行って冷えすぎた場合は暖まることができるように
・クールマットを置いてあげる
などの工夫をしてあげてください。
(お休みの日に一緒に過ごしながら、ワンちゃんの行動を観察していると何が愛犬に必要かわかりますよ)
クールマットはPet Hotel 11!のワンちゃんたちが冷たいコンクリートにお腹をつけて気持ちよさそうに寝ているのと同じ効果があります。
それだけでなく、例えばワンちゃんがお留守番中に停電になってしまったりして、エアコンが止まってしまった時などにも役立ちますので、ぜひ用意しておいてあげてください。
●お散歩は、涼しい時間に短めに
普段、お散歩しろしろ!っ言っているわたしですが、気温はもちろん、アスファルトが50℃以上にもなる猛暑の日盛りにお散歩させている飼い主さんがいると
「ちょっと!あなたね!今ここで裸足になって四つん這いで歩いてごらんなさいよ!」
と、言ってしまいそうになります(安心してください。言っていませんよ)
だけどホント、ワンちゃんを飼っている方は一度はやってみるといいかもしれません。
アスファルトが信じられないくらい熱くなっているのはもちろん、輻射熱で地表近くの暑さは尋常ではありません!
・早朝や夕方~夜の比較的涼しい時間を選ぶ
・日陰の多いコースを選ぶ(草地や土で木陰の多い公園まで車で行ってお散歩してもいいですね)
・暑いかなあと感じたら、少し短くてもよいから切り上げる
・ワンちゃんのための飲み水をいつも以上にたくさん持っていく
(万が一熱中症になった時に首周りにかけて応急処置してあげることもできます)
・アスファルトや砂浜は、自分の手のひらで5秒以上触っていられるか確認する
・どうやっても暑い!ダメだコリャ!な時は、最悪お散歩を諦めてもOKと心得る
といった工夫をしながら楽しくお散歩させてあげてください。
命にかかわります。いつものコースや時間にこだわる必要はまったくありません。
さあ、準備は万端!
来るなら来い!日本の猛暑よーーーーー!!
なーんて・・・うそうそ、はぁ~いやだなぁ・・・
どうでもよいお話ですが、わたしはすぐに肌荒れしてしまうため、ファンデはおろか日焼け止めすらつけず、ここ数年は常にスッピンです。
その上ちょっと陽に当たると赤くならずにアッという間に真っ黒になってしまうため、何もしていないのに
「あらぁ、マリンスポーツかなにかなさってるのぉ~~?」
と訊かれてしまうのですヨ・・・マリンスポーツなんかした日にゃぁ人種を間違えられてしまうこと必至なんですからしませんよーだ!
ただ犬と遊んでるだけですよーだ!
あーあ、ワンちゃんのためにもわたしのためにも早く秋にならないかなぁ~・・・失礼いたしました