2017年5月26日金曜日

オシッコ問題について考える②

お散歩時の犬のオシッコ問題について考えています。

実際、お散歩であっちこっちにオシッコすることをとても楽しみにしているように見えるワンちゃんたちはたくさんいますね。
最後の方なんて、ほとんどなーんにも出ていないのにせっせと片足あげてオシッコしていたり・・・

愛犬家としては、1日にたった2回のお散歩で、こんなにも楽しそうにオシッコするワンちゃんから、その楽しみを奪ってしまうのは可哀相!!という気がするかもしれません。

実際、Pet Hotel 11!のお客様でも、ヘルニアの手術をした後に足を上げてのマーキングができなくなってしまった愛犬の様子をごらんになって

「マーキングできないストレスがたまってしまうのではないかと思うと可哀相で・・・」

と仰っていました。

確かにマーキングは犬の楽しみのひとつだと思います。

けれども、これは私の個人的な感覚ですが、マーキングできないこと自体は、ワンちゃんにとってたいしたストレスではないと思っています。

たとえばわたしは、引っ張りグセの強い子のトレーニングをしている時は、勝手にクンクンしたりオシッコすることは許していません。
お散歩の最初の時に『ここで排泄してもいいよ』という場所で、ある程度たまったオシッコを出させたら、あとは黙々と足早に歩いて、ワンちゃんをこちらのペースに合わせて歩かせます。
そしてまた、お散歩の最後に『ここでしていいよ』という場所で少しの間立ち止まり、排泄を許しています。

特定の子に、集中的に数日間そうやってお散歩時にリーダーウォークの訓練をつけていても、そのワンちゃんがイライラしたりストレスを溜めたりしているようには見えないのです。
そればかりか、好き勝手に歩いてあっちこっちにマーキングしている時よりもストレスがなさそうに見えるのですね。

実際のところはワンちゃんにきいてみなければわかりませんが、少なくともわたしにはそう見えるのです。

具体的にどういうことかというと、お散歩以外の時間の過ごし方に落ち着きが出てきます。
小さいことにいちいち動じなくなり、ちょっと気が大きくなったような・・・大人びた感じになります。
それはむしろ、お散歩でしっかりストレスが発散された証拠ではないかとわたしは思うのです。

『あ~~~、今日はたっぷりよく歩いたぁ~~!散歩したーーっ!って感じ~♪』

という満足感と、心地よい疲労感に包まれてスヤスヤお昼寝する様子は実に幸せそうに見えます。

そもそも、こちらが特段禁止していないのに、ぜんぜんマーキングしない子もいます。
お外ではオシッコできないという子もいます。
つまり、マーキング自体に興味がないワンちゃんもいるのですね。

そこでわたしは、ワンちゃんにとってのマーキングは、人間に置き換えるとテレビのようなものではないかと考えています。

テレビは好きな人が多いですね。でも興味の全然ない人もいますよね?
テレビが好きな人は、在宅時ついついずっとつけっぱなしにしていたりしますね?
特段、見たい番組があるわけでもないのにボーーッと視て時間を忙殺してしまったりしますね?
そして、気づいたら2時間くらいテレビを視てしまっていたとして、

『あーいっぱいテレビ視た~!』

っていう達成感や満足感に包まれるかというとそうでもない・・・逆になんだか不完全燃焼な感じになりませんか?(ダメ人間になった感じというか・・・)

一方、ボーーッとテレビを視ていたけれど、停電かなにかでいきなりテレビが消えてしまったりすると、急に今まで見ていた番組の内容に興味を失って、もうどうでもいいや・・・という気持ちになったりはしませんか?

ワンちゃんにとってのマーキングの楽しみというのは、なんとなくそんな感じのものではないかと感じています。
だいたい、1回のお散歩で何回マーキングできたら満足・・・ということはないわけですからね。

何が言いたいかというと、要するにマーキングができないことは、ワンちゃんにとってさほど大きなストレスではないから、安心してオシッコマナーの改善に取り組みましょうねということです。

そういうわたしも、現状はお預かりしているたくさんのワンちゃんをお散歩させるにあたり、マナーバンドやオムツをつけるようなことはしていません。
せいぜい、人のお宅の塀や花壇、道路標識などの金属製の設備にはさせないように気を付け、オシッコした場所を水で流している程度です。

三浦海岸は、まだまだ自然がたくさんあって、ワンちゃんが誰にも迷惑をかけずにオシッコできそうな場所も多いので、その点は恵まれているといえそうです。
けれども、近い将来、お外でオシッコは非常識になるのかもしれない・・・いや、きっとそうなっていくのだろうなぁ・・・と、わたしも思います。

駐車違反の取り締まりを強化するなら、駐車場を増やさなくては意味がなく、
受動喫煙の防止を徹底するのなら、安全に喫煙できる場所を整備しなくては意味がないように、愛犬家としての理想を言わせてもらえるなら、

『犬のオシッコプレイスのような場所を、道のあちこちに作っていただけないものかなぁ・・・』

と思いますね。

特に、公園や空き地やグレーチングすらも少ない市街地では必要になると思うのですけれどねぇ・・・


”なつ”はMAXに踏まれないように周りをチョロつくのが上手

トライアル中のチワズー”ハナちゃん”
このお部屋がすっかり気に入ったようです♪

ハナちゃんに興味津々で集まる3ワンズ

MAXはオシッコはいつも上手にグレーチングのところでします♪

ちなみにグレーチングというのはコイツのこと。