2017年5月31日水曜日

犬に話しかけるのは意味がない?③

前回、犬をしつける時や叱る時に、人間の子供にするように優しく諭しても通じないということをご説明しました。

わたしの母などはそのいい例で、愛犬のミニチュアダックス”ボス”が道端で落ちているものを拾い食いした時、大変優し~い声で

「あら~ダメよボス~。アーン、ペ!しなさい。ホラ何食べてるの?ダメでしょ?ア~ン、ペは?・・・・・・・あ~あ、食べちゃった・・・まったくも~~何度言ってもダメなんだからボスはぁ~~・・・」

と、こうです(タメイキ)

わたしに言わせれば

「まったくも~~何度言ってもダメなんだからお母さんはぁ~~・・・」

なのですよ。何がダメかっていうと・・・

●まず、喋りすぎ
センテンスが長いっ!
ゴチャゴチャ言ったって通じませんからねぇ・・・

●声色が優しすぎ
ボスじゃなくても、日本語の解らない外国人が聞いたって褒めているとしか思えません。

●それでいて、ダメなのはボスの方だと思っている
ボスがまるでダメ犬のようで可哀相です。ボスはホントは頭がいいんだいっ!

まとめると、

『犬にとって解りにくい。いや、解るわけない』


大抵の場合、

「うちの子はアホ犬だから・・・」

と仰っている飼い主さんの多くはこのパターンではないかと思っています。

そんなことを繰り返していると、何度言っても悪さをやめない飼い犬に対して、飼い主さんのイライラやストレスが積もってきます。

当然、ワンちゃん側だって、猫なで声で褒められていると思ったらいきなり目を三角にして怒鳴られたりして、やっぱりイライラやストレスが積もってきます。

ストレスの溜まったワンちゃんは反抗的になったり、混乱して余計にしょーもないことをしたりと、悪循環になること請け合いです。

そして、この状態が進行していくと

「もう!この子はバカ犬だから捨てちゃいましょ!」

なんてことも、ウソのようで実際にたくさん起きているんですね・・・
バカ人間は殺処分になったりしないんですけどねぇ~・・・酷いですねぇ・・・


さて、

「それではやっぱり、犬に話しかけることは意味がないのね?」

と訊かれれば、わたしはハッキリと「NO」と答えます。
犬に話しかけることは、絶対に無駄ではない!とわたしは信じていますし、感じています。

ちょっと矛盾してますね。
でも、きっとご納得いただける、とてもシンプルなことなんです。

長くなるので続きはまた次回にします。

この写真だと、ものすごく思慮深げに見えるけど・・・
実はボールとごはんのことしか考えてない”ボス”

この写真だと、ちょっとアブない変態っぽいけど・・・
実は周りに気を配って色々考えている”なつ”



2017年5月30日火曜日

犬に話しかけるのは意味がない?②

前回、飼い主と愛犬の関係について、

A) 飼い主は群のリーダー、飼い犬は群の一員。主従関係が最重要だ。

B) 飼い主は親、飼い犬はこども。主従関係ではなく家族として接するべきだ。

というふたつの説を例に挙げて、わたしはそのどちらかに固執することなく、どちらからも”いいとこどり”することにしているというお話をしました。

で・・・やっと今回のタイトル「犬に話しかけるのは意味がない?」っていうお話です。

ここで言っている「話しかける」という意味は、『オテ』『オスワリ』『マテ』などのコマンドとは違って、犬に理解できるはずもない人間後で【言い聞かせる】とか【語り掛ける】という行為を指しています。

以前【犬は永遠の三歳児だ】とこのブログでも書きました。

じゃあ・・・!ってんで、本当に人間の三歳児にしつけをするように犬にしつけができるかというとそうは問屋が卸しません。

犬と、人間の三歳児は、行動パターンや感情抑制が十分でない部分、順応性が高い部分など、多くの共通点がありますが、絶対的な違いがあります。

それは、”人間語の”言語理解能力です。

例えば、人間のお母さんが、よからぬことをしている三歳児に対して、それをたしなめ、やめさせる場合、まずは大抵 優しい声で

「〇〇ちゃん、ダメよ~」

などと言いますね?

そして、それでも子供がよからぬ行為をやめようとしない場合、

「あれれ~?おかしいな。〇〇ちゃんはお耳がないのかな~?」

「〇〇ちゃんはいい子だから、ちゃーんとやめられるよね~?」

「コラっ!〇〇ちゃん?!ママ、ダメって言ってるでしょ!」

「〇〇ちゃん、ママホントに怒るわよ!」

「〇〇!!(もはや”ちゃん”は省略される)やめなさい!!!」

・・・というように、まあ段階を経て迫力がアップしていきます。

いきなり、三歳児がオシッコちびっちゃうような声で前置きもなく

「ダメッ!」と鬼の形相で凄んで見せたりするのは、子供がよほどの危険行為をしている場合くらいでしょう。

そこには、人間の三歳児には言葉の意味が理解できるという大前提がありますし、更にお母さんとしては子供に

●怒られるのが怖いからという理由でなく、ダメと言われたらやめられる子に・・・
●優しく言っている段階でやめておくべきだという判断力のある子に・・・

などといった期待があるでしょう。

けれども、犬にこんなことをしていたら、間違いなく犬は大混乱してしまいます。

例えば、オシッコシートをグチャグチャにしている飼い犬に対して、優しい声で

「ポチくん、ダメよ~」

「あれれ~?おかしいな。ポチくんはお耳がないのかな~?」

「ポチくんはいい子だから、ちゃーんとやめられるよね~?」

なーーんてやっている時・・・ポチくんは完璧に

「やったねっ!ママに褒められた~~♪」

と思ってしまうでしょう。

ところがどうしたことか、機嫌よく笑顔で褒めてくれていた飼い主さんが徐々に鬼のようにこわぁい顔をして、最後には

めちゃくちゃ怒鳴られる(゚Д゚;)

「へっ?!ママどうしたの?なんでそんなに怒っているの?」

下手をすれば、混乱どころか人間不信でございます。


長くなるのでつづきは次回にします。

くりんくん・モカちゃん・なつ
元飼い主さんが遊びにきてくれてまたまた同窓会
みんな本当に嬉しそう♪

3ワン共、元飼い主さんのそばを離れようとしません(^▽^)

ウリくんとボス、走る走るー!!

走って暑くなったら日陰でクールダウン・・・
「あれ?”なつ”お姉ちゃん走ってないのに・・・」

2017年5月29日月曜日

犬に話しかけるのは意味がない?①

今から書くことは、完全にわたしの私見です。
つまり、犬と接していて

「わたしはこう感じている。こんな風に思っている」

ということで、権威ある機関などで立証されていることではありませんので、予めご承知おき願います。

犬との接し方を、インターネットや書籍で探してみたことのある方は大勢いらっしゃることと思います。

その方法は実に多様で、どれが正しいのか判断することが難しいですね。
中でも有名なドッグトレーナーになればなるほど、その心棒者も否定論者もいて、自分とは異なるやり方や意見を互いに強く批判しているようなこともあります。

特に、飼い主と愛犬の関係については、

A) 飼い主は群のリーダー、飼い犬は群の一員。主従関係が最重要だ。

B) 飼い主は親、飼い犬はこども。主従関係ではなく家族として接するべきだ。

というふたつの説は、しばしば対立しているように感じます。

Aの方は、狼~犬の生活様式や行動学に根ざしていて、それに即したアプローチで犬と接するという考え方です。
ですから、犬を擬人化することを否定し、動物として扱うことを重要視しています。

Bの方は、長く人間のペットとして飼われてきた犬という生き物は、既に家族の一員として人間の子供のように接するべきという考え方です。
ですから、犬を擬人化する傾向もAよりは強いといえます。

わたし自身は、どちらの立場を取っているのだろう・・・
と考えてみたときに、

「どちらでもあるし、どちらでもないな」

というのが自分の出した答えでした。
(今後また、さまざまな経験を積んで変遷していく可能性もありますが)

もっと具体的にお話すると、

明確な目的を持って、集中的にしつけやトレーニングを犬に入れる(教える)時や、悪さをした犬を叱る時は、意識的にリーダー然としてふるまった方がうまくいきます。
つまりAの方ですね。犬を決して擬人化しないようにと自分に言い聞かせています。

それ以外の時はB。思いっきり擬人化して、犬には通じるはずもない人間語を連発して話しかけまくりです(笑)

仮に、Aを軍隊方式Bをお母さん方式と名づけるとイメージしやすいかと思います。

【軍隊は怖い。お母さんは優しい】

と考えがちですが、お母さんが本気でキレた時の怖さは鬼軍曹にも匹敵すると思います。

また、【解りやすさ】という意味では軍隊方式は実に簡潔明瞭ですが、お母さんは虫の居所によって対応がコロコロ変わる部分が実に解りづらい(^-^; ってこともありますね?

だからといって朝から晩まで軍隊方式では、気の休まる暇がなくて疲れてしまいます。

要するに、どちらにも長所と短所があり、だからこそどちらにも成功例もあれば失敗例もある・・・

ですから、ABのどちらが正しくてどちらが間違っているということを論じるのは、あまり意味がないように感じていて、臨機応変にいいとこどりすればいいんでないの~?程度に緩~くわたしは考えています。。

長くなるのでつづきはまた次回にします。

MAXのこの角度
たまーにクレヨンしんちゃんに見える時が・・・(^-^;

なんだかんだで仲のいいおふたりさん♪


2017年5月28日日曜日

虐待する者 と 救う者

昨日のお話で、

【犬は人間を裏切らない】

と書きました。

それに引き換え・・・というのが今日のお話です。

人間が犬を裏切る行為は、動物愛護の概念が進歩してきている今日でも未だ絶えることがありません。

今月の19日にアメリカのテキサスで起きた出来事をご紹介します。

配管工のカルロス・カリーリョさんと同僚が仕事に向かっていたところ、道路わきに見慣れないものがあることに気づきました。

最初、それが何であるか判らなかった2人は、もっとよく見ようと車を停めて振り返りました。



そしてカルロスさんたちが見たものは・・・

四肢をチューブで縛り上げられ、更にマズルをダクト用テープで開かないようにグルグル巻きにした上、そこに放置されている悲惨な犬の姿でした!!



犬を置き去りにした人物は、そのまま犬が死んでしまうことをハッキリと理解していたはず・・・いや、そうなることをむしろ望んでいた動物虐待者なのでしょう。

カルロスさんたちは急いでその犬の四肢とマズルを自由にしてやりました。


幸い、犬は見たところさほど重篤な状態ではなさそうで、とても人懐っこかったといいます。

カルロスさんは

「たぶん、あの子は丸1日ほどそこにいたのだと思う」

と語ったそうです。

その後、カルロスさんたちは、自分の車に犬を乗せ、動物保護シェルターに連れて行ってやりました。(もちろん殺処分を行わない施設です)

無事、収容の手続きが終わった時、その犬は自分を助けるために尽力してくれた2人への感謝の気持ちでいっぱいのように見えたといいます。

「その顔を見てください」

とカルロスさん。

「彼は自分が救われたことを解っている!」


こんなに可愛らしい子がなぜ・・・

幸いなことに、シェルターにおける健康チェックで、その犬は虫歯の治療が必要なことが判った以外はおおむね良好な状態にあることが判明しました。
生命に関わるようなことになる前に助け出されて本当によかったですね。

「彼はとても友好的で、いつでもシッポを振ってくれるんですよ」

とシェルターの広報担当者は記者に語っています。

とても穏やかで人懐っこい子です

こんなにも愛らしい犬を、グルグル巻きに縛り上げて放置した冷酷な虐待者。
悔しいことに、犯人は見つからないかもしれません。
そして、これから先も裁きを受けることもなく、のうのうと暮らしていくのかもしれません。

けれども少なくとも、虐待されたワンちゃんの命は、虐待者が期待していたほど短くはありませんでした。
たまたま見つけて救助してくれた心優しい2人の配管工のおかげです。

そして今、このワンちゃんは、今度こそ本当に愛してくれる永遠の家族を探しているところだそうです。

出典:the dodo


カルロスさんたちのように、自分には何の得にもならなくても、時間と労力を割いて瀕死の動物に手を差し伸べる人もいれば、鬼畜の所業と思われるような残虐な行為を行う人もいます。

自分がどちら側の人間になるのかをわたしたち人間自身の選択にゆだねた神様は、わたしたちにどんな課題をつきつけているのでしょうか・・・

人間に忠実で、飼い主によって何色にでも染まる、純真無垢な犬たちの存在は、もしかするとわたしたち人間の【良心のバロメーター】になっているのかもしれない・・・
ふと、そんなことを考えさせられた、昨日と今日の記事のご紹介でした。



ハルちゃんがはるばる遊びにきてくれました♪
「潮風の味で~~~す♪」

「ちょっと潮風強めですぅ~・・・」

「し・・・潮風強すぎますー!!」

「そうかなぁ・・・そうでもないと思うけどなぁ~」

「MAXさんみたいにおっきくなりた~~い!」

両手でも持ち上げられない大きな大きなMAXくんと
片手に乗っちゃうほどちっちゃなハルちゃん
一緒に海岸をおさんぽしました♪



2017年5月27日土曜日

負傷した飼い主を守り続ける子犬

今月13日、アルゼンチンで起きた感動的な出来事をお話します。

自宅の外で足を滑らせて、およそ2mの高さから落下した男性(Huecheさん)がいました。落下した先はコンクリートの歩道。Huecheさんは頭を強く打って意識を失ってしまいました。

救急車が到着したとき、1匹の子犬がご主人を守るようにHuecheさんに寄り添っていました。
子犬の名前はトニーといいます。


救助隊員が負傷したHuecheさんの首に固定具を取り付ける間も、トニーはとても心配そうにずっとHuecheさんを抱きしめ続けて離れようとしませんでした。





Huecheさんは意識を取り戻し、「ぼくは大丈夫だよ」と安心させるために優しくポンポンとトニーの体をたたいてやりました。

救急隊員がHuecheさんを救急車に積み込む際も、トニーはHuecheさんから離れたくないというように執拗に吠え続け、一緒に車に乗り込もうとしたそうです。



幸い、Huecheさんは軽傷で、まもなく帰宅して愛犬トニーと再会することができました。

地元ラジオ局の取材によると、Huecheさんは野良犬だったトニーを家に連れ帰り、ごはんを与えて家族の一員にしたそうです。

「わたしにとってトニーは息子なんです」

とHuecheさんは語っています。

トニーにとっては、お父さんであるHuecheさんが全てなのでしょう。



(出典:the dodo)


犬は人間を裏切らない・・・改めてそう感じました。



MAXくんのために広いケージを用意してあげたのに・・・
どうしてもこの狭い空間がお気に入りの様子(^-^;

どちらも老犬ですが、しっかりした足取りでよく歩きます♪
ハナちゃん、来月また待ってるね~!


2017年5月26日金曜日

オシッコ問題について考える②

お散歩時の犬のオシッコ問題について考えています。

実際、お散歩であっちこっちにオシッコすることをとても楽しみにしているように見えるワンちゃんたちはたくさんいますね。
最後の方なんて、ほとんどなーんにも出ていないのにせっせと片足あげてオシッコしていたり・・・

愛犬家としては、1日にたった2回のお散歩で、こんなにも楽しそうにオシッコするワンちゃんから、その楽しみを奪ってしまうのは可哀相!!という気がするかもしれません。

実際、Pet Hotel 11!のお客様でも、ヘルニアの手術をした後に足を上げてのマーキングができなくなってしまった愛犬の様子をごらんになって

「マーキングできないストレスがたまってしまうのではないかと思うと可哀相で・・・」

と仰っていました。

確かにマーキングは犬の楽しみのひとつだと思います。

けれども、これは私の個人的な感覚ですが、マーキングできないこと自体は、ワンちゃんにとってたいしたストレスではないと思っています。

たとえばわたしは、引っ張りグセの強い子のトレーニングをしている時は、勝手にクンクンしたりオシッコすることは許していません。
お散歩の最初の時に『ここで排泄してもいいよ』という場所で、ある程度たまったオシッコを出させたら、あとは黙々と足早に歩いて、ワンちゃんをこちらのペースに合わせて歩かせます。
そしてまた、お散歩の最後に『ここでしていいよ』という場所で少しの間立ち止まり、排泄を許しています。

特定の子に、集中的に数日間そうやってお散歩時にリーダーウォークの訓練をつけていても、そのワンちゃんがイライラしたりストレスを溜めたりしているようには見えないのです。
そればかりか、好き勝手に歩いてあっちこっちにマーキングしている時よりもストレスがなさそうに見えるのですね。

実際のところはワンちゃんにきいてみなければわかりませんが、少なくともわたしにはそう見えるのです。

具体的にどういうことかというと、お散歩以外の時間の過ごし方に落ち着きが出てきます。
小さいことにいちいち動じなくなり、ちょっと気が大きくなったような・・・大人びた感じになります。
それはむしろ、お散歩でしっかりストレスが発散された証拠ではないかとわたしは思うのです。

『あ~~~、今日はたっぷりよく歩いたぁ~~!散歩したーーっ!って感じ~♪』

という満足感と、心地よい疲労感に包まれてスヤスヤお昼寝する様子は実に幸せそうに見えます。

そもそも、こちらが特段禁止していないのに、ぜんぜんマーキングしない子もいます。
お外ではオシッコできないという子もいます。
つまり、マーキング自体に興味がないワンちゃんもいるのですね。

そこでわたしは、ワンちゃんにとってのマーキングは、人間に置き換えるとテレビのようなものではないかと考えています。

テレビは好きな人が多いですね。でも興味の全然ない人もいますよね?
テレビが好きな人は、在宅時ついついずっとつけっぱなしにしていたりしますね?
特段、見たい番組があるわけでもないのにボーーッと視て時間を忙殺してしまったりしますね?
そして、気づいたら2時間くらいテレビを視てしまっていたとして、

『あーいっぱいテレビ視た~!』

っていう達成感や満足感に包まれるかというとそうでもない・・・逆になんだか不完全燃焼な感じになりませんか?(ダメ人間になった感じというか・・・)

一方、ボーーッとテレビを視ていたけれど、停電かなにかでいきなりテレビが消えてしまったりすると、急に今まで見ていた番組の内容に興味を失って、もうどうでもいいや・・・という気持ちになったりはしませんか?

ワンちゃんにとってのマーキングの楽しみというのは、なんとなくそんな感じのものではないかと感じています。
だいたい、1回のお散歩で何回マーキングできたら満足・・・ということはないわけですからね。

何が言いたいかというと、要するにマーキングができないことは、ワンちゃんにとってさほど大きなストレスではないから、安心してオシッコマナーの改善に取り組みましょうねということです。

そういうわたしも、現状はお預かりしているたくさんのワンちゃんをお散歩させるにあたり、マナーバンドやオムツをつけるようなことはしていません。
せいぜい、人のお宅の塀や花壇、道路標識などの金属製の設備にはさせないように気を付け、オシッコした場所を水で流している程度です。

三浦海岸は、まだまだ自然がたくさんあって、ワンちゃんが誰にも迷惑をかけずにオシッコできそうな場所も多いので、その点は恵まれているといえそうです。
けれども、近い将来、お外でオシッコは非常識になるのかもしれない・・・いや、きっとそうなっていくのだろうなぁ・・・と、わたしも思います。

駐車違反の取り締まりを強化するなら、駐車場を増やさなくては意味がなく、
受動喫煙の防止を徹底するのなら、安全に喫煙できる場所を整備しなくては意味がないように、愛犬家としての理想を言わせてもらえるなら、

『犬のオシッコプレイスのような場所を、道のあちこちに作っていただけないものかなぁ・・・』

と思いますね。

特に、公園や空き地やグレーチングすらも少ない市街地では必要になると思うのですけれどねぇ・・・


”なつ”はMAXに踏まれないように周りをチョロつくのが上手

トライアル中のチワズー”ハナちゃん”
このお部屋がすっかり気に入ったようです♪

ハナちゃんに興味津々で集まる3ワンズ

MAXはオシッコはいつも上手にグレーチングのところでします♪

ちなみにグレーチングというのはコイツのこと。



2017年5月25日木曜日

オシッコ問題について考える①

先月25日のことです。
さいたま市の市道で、たまたま近くを通行していた28才の女性の肩に道路標識が根元から突如倒れてきたという事故がありました。
幸い、女性は軽傷でしたが、標識の重さはなんと17.5㎏もありました。
もし頭を直撃していたらと考えるとゾっとします。
さいたま市では、数年前にも同様の事故があり、そのときは小学2年生の女の子がやはり軽傷を負っているそうです。

いずれも原因は・・・犬のオシッコ!!

オシッコで標識の支柱が腐食してしまうのですね。

こういった事故を防ぐため、都道府県によっては順次、腐食に強い標識への切り替えを行っているようですが追いつきませんし、財政的に苦しい都道府県では、それもままならないことでしょう。

道路標識だけではありません。門柱や門扉といった金属製のエクステリアはオシッコで腐食しますし、家のファサードを彩る鉢植えや花壇の草花などもオシッコで枯れ果ててしまいます。

わたしたち犬の飼い主は、お散歩で愛犬にオシッコさせるのは当然と思っているフシがありますが、世の中には犬が嫌いな方もいますし、犬を飼っている人でさえ、自分の家の塀や門扉、花壇などに毎日毎日・・・何匹も何匹もの犬が・・・ジョロロ~ンジョロロ~ンとオシッコをして行けば、決していい気持ちはしないでしょう。

そこで、本日はぜひワンちゃんのオシッコ問題についてご一緒にに考えていただきたく、私のなにわの師匠のブログ記事をご紹介したいと思います。


お散歩=排泄の時代は終わる〜愛犬家が知っておくべき現代のマナー


お散歩=排泄の時代は終わる②〜愛犬のお散歩マナーを見直す



記事を書かれた師匠の”あんさん”(←と呼んであげてください)は、顔は怖いですが、ワンコをこよなく愛する方で、私は本当にたくさんのことを教えていただきました。

本も出されています。Amazonでの評価はなんと★5つ!!
ワンコとの関わり方について、どなたでも取り入れやすい具体的な方法などが、大変わかりやすくかつ、面白おかしく書いてあります。





わたしたちが、できるときは極力、三浦海岸のワンチ(ワンのウ〇チ)拾いをしていることは、ブログでご報告している通りです。

まだこのあたりは良く言えば”おおらか”なこともあり、「自然にかえれ~!」とばかりにワンチが海岸沿いに転がっていたりします。
三浦海岸は観光地の側面もあることから、”旅のワンチは出し捨て”みたいなこともあるのかもしれません。

ま、ワンチが転がっているのを【見て、嗅いで、ウットリ♪】って人はそうそういないかと思いますので(スネークマンショーじゃあるまいし←古い?)わたしたちはイメージアップのためにも拾っているのですが、もはや都市部ではそうそうワンチが転がっているのを見かけなくなっていますね。

今に、この三浦海岸でも、ワンチを放置するのはもちろん、オシッコをさせていることでさえ「うわ!信じられない!!あの人犬にオシッコさせてるよ!」と言われる時代がくるのかもしれません。

この話題はもう少しだけ次回につづきます。

だるまさんが・・・

だるまさんが・・・・

転んだ~~~!!(ヒイィィィお許しを~( ゚Д゚)!!)


2017年5月24日水曜日

嵐の夜の救出劇

とにかく「すごいなぁ~!」と「よかったなぁ~!」という動画をご紹介します。

アメリカ、カリフォルニア州で先月、野良犬とその子犬たちが救出された時の動画です。

母犬はピットブルで、警戒心がとても強く、過去3か月間にわたって近所の人々が何とか救出しようとしていましたが、心を開くことはなく逃げ回ってばかりだったそうです。

ロサンゼルスを拠点に活動している動物保護団体「Hope For Paws」は、通報を受けてピットブルの救助に乗り出します。

ちょうどその日は暴風雨。3時間半車を走らせて現場に向かったスタッフは懐中電灯で草むらを捜索して、1匹のメスのピットブルと、生まれて間もない8匹の子犬を発見します。

子供を抱えた母犬・・・しかも警戒心が高い野良のピットブル・・・そして暗闇の中の草むらの奥・・・
一歩間違えば命を落としかねない状況です。

けれども、「Hope For Paws」の男性スタッフ(エルダッドさんというそうです)は、母犬に優しく声をかけ、食べ物を与えて警戒心を解きほぐし、子犬たちを1匹1匹、母犬の了解を得るようにしながら素手で草むらの中から救出していきます。

警戒心が強かった母親も、エルダッドさんが自分たちを救ってくれようとしているのがわかったのでしょうか?抵抗するよりも身を任せた方が子犬たちが安全だとわかったのでしょうか?
とても素直にエルダッドさんが子犬を草むらから救出するのを見守り、最後に自らも車に乗り込みます。




その後、このお母さん犬は、嵐が晴れた後のような「レインボー」という名前をつけてもらいました。
男の子3匹、女の子5匹 計8匹の子犬たちは、「Hope For Paws」に救出された時、生後わずか48時間だったそうです。
みんなそれぞれ嵐にちなんだ名前をつけてもらい、元気に育っているそうです。

レインボーは、警戒心が強い野良のピットブルだったのがまるで嘘のようにスタッフによくなついているとのことです。

嵐の中、立派に子供たちを守り抜いていたレインボーの姿に感動しました。
親子ともども、いい飼い主さんに巡り合えるといいですね。


今日もプールでバカ遊びする”ボス”


乾かし中~。
せっかく乾かしたけど、この後シャンプーされます
( ̄m ̄〃)

プールよりひんやりコンクリートが好きなの。
だけどやっぱり”なつ”もこの後シャンプーされちゃいます
( ̄m ̄〃)



2017年5月23日火曜日

ワンちゃんの【心の安全基地】②

人間の子供が色々なものに興味を持ち、自分の可能性や世界を広げていくための探索行動ができるようになるためには、

『愛着対象(主に母親)との安定した愛着がしっかりと形成されていることにより、母親が子供の【安全基地】の役割を果たせていることが必要』

ということをお話してきました。

例えば、初めて保育園や幼稚園に通い始めた子供・・・
お母さんが園に自分を置いて帰ってしまうのが不安で泣き叫ぶ子供の姿を、一度は目にされたことがあるのではないでしょうか?

対して、幼稚園に着くやいなや、母親に『バイバーイッ♪』と手を振り、名残惜し気な風情も見せず、ルンルンでお友達の方へ駆け寄り遊び始める子供もいます。
(ちなみにわたしはそういうアッサリした塩対応の子供でした)

一見、前者の子供の方が母親との絆が深く、濃く、いかにも強固な愛着関係が築かれているようにみえます。

大好きすぎて、片時も離れていたくない・・・

という感じがしますものね?

後者の子供の方は、母親に対して愛着が薄くて、絆が浅いかのようにもみえます。

でも、実はそんなことはないのですね。
あっさりと母親と別れてお友達との遊びや先生とのお遊戯に没頭できる子供というのは、

「ママは絶対にわたしを見捨てたりはしない。必ず迎えにきてくれる。どんなに怖いことや辛いことがあっても、いつだってママはわたしを受け止めて抱きしめてくれる。そうでないわけがないじゃないの!!何を心配することがあるわけ~?」

という、母親との絆に対する確固たる自信があるわけです。
だからこそ、ちょっとしたお別れなど恐れるに足らないと思うことができますし、思い切って自分の世界をグングン伸ばしていくことができるというわけです。

安定した愛着関係が形成されていない=母親の愛情が足りていないということではありませんので念のためお断りしておきますね。


さて、お待たせしました。犬のお話に戻ります。

ペンシルベニア大学獣医学部 ジェームス・サーペル教授は、著書『The domestic dog  犬 その進化・行動・人との関係』の中で、犬の分離不安に関して、まさしく【安全基地】について触れています。

--------
イヌにおいても、母親や飼育者が安全基地となり、そこから探索したり他の動物や人間との間に信頼性、情緒的安定性を形成するということが見られる。

ところが飼育者が心配性だったり、両面感情的不安定さをもっていると、分離されると異常に苦痛を感じるようになる傾向があるという。
--------

※”両面感情的不安定さ”っていうのは、異なるふたつの感情を同時に併せ持つといったような意味で、まぁ簡単に言うと”情緒不安定”ってことです。


実際に、シェルターから保護された犬には分離不安症の発生率が高いと言われていますし、分離不安症の犬の飼い主には神経質な人が多いとも言われています。

けれども、たとえシェルターから保護された分離不安症の犬であっても、新しい飼い主さんが愛情を注ぎ、意識的に絆を深めて、しっかりとした【安全基地】の役割を果たすことによって、保護犬は徐々に自信を取り戻し、立派に社会性を築いていけることもたくさんの事例からわかっています。

ここからはわたしの勝手な想像ですが、犬は人間の子供でいうと

【永遠の3歳児】

なのかもしれません。

それだけに傷つきやすく、手厚いケアときちんとした躾が必要ですが、逆に人間の成人に比べて圧倒的に柔軟性や受容能力が高く、たとえ成犬であっても飼い主さん次第で天使にも悪魔にもなるのではないかと・・・

んも~~健気ったらケナゲ!!(デレデレ~)

わたしたち飼い主は、干渉しすぎず、神経質になりすぎず、それでもって惜しみない愛情を愛犬に注いであげたいものですね!

それにしても【木の上に立って見る】”親”という字は、本当によくできています。

【安全基地】はチョロチョロ子供を追いかけまわしたりせず、木の上からデーンと見守っていて、いつだって子供や愛犬が不安になったら戻ってこられる場所であるべきってことですものね。

さて、あなたは愛犬の【安全基地】になれていますか?



遊び疲れて日陰で休むウリくんの後ろ姿がたまりませ~ん♪

最近ちょっぴり大人になってきたウリくん。
遊ぶ時はめいっぱい発散発散!

永遠の三歳児たち
『ボス!後ろうしろーーつ!!』










2017年5月22日月曜日

ワンちゃんの【心の安全基地】①

昨日のブログに登場したミニチュアダックス熟女の”Cちゃん”ですが、夜も静かにネンネすることができました!
夜中に何度か起きてゴソゴソしていたものの

「たのむ!吠えないで~!」

というわたしたちの念力が通じたのか、朝までまったく鳴かずにおりこうにしていてくれました。
”Cちゃん”、よく頑張ったね。また遊びにおいでね(^▽^)


さて、昨日の記事の中で

『やっぱり人間の子供とワンちゃんってすごく似ていますね!』

と書きましたが、今日はそんなお話です。

わたしは大学のころ、”乳幼児心理学”や”発達心理学”といった勉強をしていました。
そこで、人間が産まれてから母親や周囲の人と、どのようにして愛着関係を築き、心理的に安定した状態を育んでいくのか・・・といったようなことを学んできたわけです。

犬がずっと昔から人間の最も古い友人であり続けているのは、多くの共通点があるからではないか・・・ということは以前にも書きました。

犬も人間も共に群で(仲間と一緒に)暮らしています。
そのために、喜怒哀楽の感情が豊かで、それを互いに鋭い洞察力で観察しながら関係を維持していく能力に長けています。
そして、母子の愛着形成や子育て(しつけ)、兄弟との関係についても大変似ている点が多いと感じています。

ということは、知能レベルや行動パターンが3~4歳の子供と同程度と言われている犬について考える時、”乳幼児心理学”や”発達心理学”で学んだことが犬にも応用できるかもしれないと仮説をたてて色々調べてみた結果・・・ビンゴ!そういう研究結果がちゃんとありました。

人間の子供の場合、遅くとも1才半くらいまでには母親との愛着が形成されます。(1才半くらいが愛着形成の臨界期といわれているからです)

要するに

『お母さん大好き!』

・・・というまぁ、絆ができあがるってことですね。

その愛着形成という大前提があって、次の段階にすすめます。

それは発達心理学者メアリー・エインスワースによって【安全基地】という言葉で表現されました。

愛着対象(一般的には母親)との絆ができ、安定した愛着が形成されていると、母親は子供にとっての【安全基地】という役割が果たせるようになります。

子供は母親という【安全基地】があることではじめて、安心して母親から離れ、それ以外の外の世界へ冒険をしようという意欲をもつことができるのです。

ですから、子供は1才半を過ぎた頃から母親といることに安心感をもつだけでなく、母親がそばにいなくても段々と安心していられるようになって、お留守番ができるようになったり、行動範囲が広がってきたりします。

そういった中で、もしもストレスや不安や恐さを感じたときには母親のもとに戻って手を繋いでもらったり抱っこしてもらったりして安全を確認して、あらためて安心します。

そんなことを繰り返しているうちに、子供は

『怖いことやいやなことがあっても、お母さんのところに戻れば大丈夫なんだから、もっと冒険してみよう』

という具合になり、3才頃になると母親を【安全基地】のホームベースにしながら、それと並行して他の愛着対象(例えば、お友だちや先生、ぬいぐるみやバスタオルの時もあります)や【安全基地】を見つけて、ますます世界を広げていきます。

それによって、子供は自分自身の能力を発見したり成長させることができるようになるのですね。

ところが逆に、母親との愛着形成(絆)が不安定で、【安全基地】として母親が機能していないときは、子どもは安心して行動や活動が出来なくなります。
その場合、他のものに興味や好奇心があったとしても、無関心になったり消極的になりやすくなります。


さて、犬の場合はどうでしょう?

長くなるので続きは次回にします。

どうみても猫なんですが・・・(^-^;
れっきとした犬です。チワックスです。

おりこうにネンネできたね!
”Cちゃん”、また遊びにきてね~(^▽^)/

あーーあ・・・プールで遊びすぎました~
すみませんすみません。でもやめられません・・・



2017年5月21日日曜日

飼い主さんの知らない愛犬の顔?

ペットホテルではワンちゃんをお預かりする際、事前に飼い主さんにワンちゃんのことを伺います。
(ホテルによってはあまり伺わないところもあるそうですが・・・(^-^;)

飼い主さんの中には、大事な愛犬のことが心配で

「この子、他のワンちゃんが苦手なんです。いじめられたり、逆に他の子に噛みついたりしないかしら・・・」

とか

「私と離れると不安でずっと鳴いているんです。ご迷惑をおかけしないかしら・・・」

などと不安そうに仰る方もいらっしゃれば、

「特に注意する点はないです。薄情な子なんで寂しがったりしないと思いますよ。たぶん全然ダイジョウブ!じゃあヨロシク~ 行ってきまーす♪」

と、サバサバと去っていかれる方もおいでです。

飼い主さんのご申告どおりというワンちゃんももちろんいます。
でも、意外と多いのが飼い主さんが仰っていたのとぜんぜん違う!ってパターンなんですね。

「心配よ~~!」

と仰っていた飼い主さんのワンちゃんが、飼い主さんが去って行った後はケロリと楽しそうに他のワンちゃんと遊んでいたり、逆に

「薄情な子だから・・・」

と言われていたワンちゃんが、飼い主さんが出て行かれたドアにすがってしばらくキューンキューンと鼻笛を鳴らしていたりってことは”あるある”なんです。

よく、【猫は家につく。犬は人につく。】と言われます。
犬は飼い主さんと一緒の時とそうでない時はまるで別犬ということが多いのですね。

飼い主さんがいない・・・という状態はワンちゃんにとってはアウェイ
自分のテリトリーではない、知らない場所にいる状態はワンちゃんにとってやっぱりアウェイ。
つまり、ペットホテルはワンちゃんにとって完全アウェイなんです。

そういう環境にいる時のご自分の愛犬の様子を、実はご存じないという飼い主さんが多いのは当然でしょう。

さて、本日やってきた10才のミニチュアダックス熟女”Cちゃん”も、実はそういう子でした。

事前に伺った飼い主さんのお話によると

●他のワンちゃんとはまったく接触がないのでぜんぜんダメだと思います。

●自分のケージを持ってきました。たぶんそこに入ってジっと出てこないと思います。

●お散歩は一応しますが、行きたがらないことも結構多いので、その場合は行かなくてもいいです。

とのことでした。
しかして、その実態は・・・

飼い主さんが去って行かれた時、”Cちゃん”は確かにママを呼ぶようにキャンキャーーン!と鳴きました。

けれどもそれもほんの一瞬。

●他のワンちゃんとはまったく接触がないのでぜんぜんダメだと思います。

 ↓

すぐにケロリとしてわたしたちの足元に寄ってきたり、他のワンちゃんとクンクン匂いを嗅ぎあったり、お庭やお部屋を散策したりと、実に社会性があるではないですかーー!!(拍手)


●自分のケージを持ってきました。たぶんそこに入ってジっと出てこないと思います。

 ↓

持参いただいたケージを入口を開けた状態でセットして

「ホラ、”Cちゃん”、不安だったらここに入ってもいいのよ」

と言うも、ケージには目もくれず

「お外で遊ぶ~~♪」

と、ルンルン

ただ、人間の姿が見えなくなると

「ねえねえ、アタシを放っておかないでよ」

という風に少し威張って吠えてみせますが、それも長くは続きません。

「チェッだめか・・・仕方ないわねぇ」

と諦めておりこうにしていることができます。

優秀~~~~♪(再び拍手)


●お散歩は一応しますが、行きたがらないことも結構多いので、その場合は行かなくてもいいです。

 ↓

暑い日でしたので、陽が陰ってからお散歩に連れ出してみると、ルンルンの様子で実に早いペースでグングン歩くじゃーないですか!
途中いやがる様子もなく、お水を飲ませるために休憩した時以外はノンストップで小一時間もお散歩をとても楽しんでいましたヨ!



面白いのは、お預かり中の様子が飼い主さんが思っていらした様子と違っている場合、上記のどちらのパターンであっても飼い主さんは嬉しそうにされることが多いことです。

「心配よ~」

と仰っていたのに全然ヘッチャラだった場合は

「やるじゃなーい?うちの子、おりこうさんねぇ!すごいわぁ~♪」

となりますし、逆に

「薄情だから・・・」

と仰っていたのに、実は飼い主さんと離れてとても不安そうだった場合は

「あらぁ・・・この子ったら・・・そんなにも私のことを?可愛いところあるのね♪」

となるんです(^▽^)

いずれにせよ、少し離れることで改めて愛犬のことを愛おしく思えるとしたら実に喜ばしいことですね♪

やっぱり人間の子供とワンちゃんってすごく似ていますね!


さてさて、”Cちゃん”、夜はおりこうにネンネすることができますでしょうか~?
(夜は夜でまた豹変する子がけっこういるので楽しみです)

10才とは思えない”Cちゃん”の美魔女ぶり!

このイス、気に入ったわ~♪
実に楽しそうに遊んでくれています
(o^―^o)

今日も遊びに来てくれたMAXくん♪
テリーくんともチャチャちゃんとも仲良しできました!

暑い日はコレコレ!
ボスは今日もプールで遊びます♪

テリーくんにお気に入りの座布団を”なつ”が譲り渡すという
実に珍しい様子・・・(明日は雪かも)
テリーくん、また遊びにおいでね~~!

2017年5月20日土曜日

買っててよかった♪

突然ですが、みなさんはキャラメルやヌガー、あるいは海苔などが奥歯や上あごに張り付いて取れなくなってしまった経験はありませんか?

わたしはあります。そして・・・本日、お預かりしているワイヤーフォックステリアのテリーくんに、その悲劇は起きました。

朝ごはんにカリカリフードをあげた後、超長期お預かり犬”ボス”と”なつ”にいつもあげている砂肝の干物をテリーくんにもあげました。

テリーくんは砂肝がとても気に入ったらしく、嬉しそうに熱中してカミカミカミカミ・・・
が!少しするとフガフガ言っておかしな噛み方になってきました。

砂肝や豚耳の干物や海苔などは、上あごや奥歯に運悪くくっついてしまうことがあるのですね・・・

「あららら、もしかして、くっついちゃったのかな~?」

と、横で様子を見ていたところ、簡単には取れないらしく、テリーくんはどうにも気持ち悪いといった感じで前脚でお口の横を掻きはじめました。

人間なら迷わず自分の指をお口に突っ込んで取ることができますが、ワンちゃんにはそんなことはできません。

可哀相なテリーくんは、前脚の爪で歯茎を引っ掻いてしまったようで、ほんの少しではありますが出血してしまいました。
わたしは急いで引っ掻くのをやめさせてお口をアーンして覗き込みました。
案の定、上あごにピッタリと砂肝が張り付き、しかもご丁寧に奥歯が砂肝に貫通している”ピン留め状態”でした。

ここまでガッチリ張り付いていては、とても自然に取れないと判断し、いやがって暴れるテリーくんをなだめながら、口の中に指を突っ込んで無事に砂肝を取り出すことができました。

OPEN時に、

「あまり使う機会がないことを祈りつつ、念のため・・・」

と購入しておいた牛革製のセーフティグローブが初めて役に立ちました!

ちなみに、砂肝が取れた後のテリーくんは

「あ~~びっくりした~!」

といった様子でお水をガブガブ飲み、それから、あんな目に遭ったというのに、わたしが取り出して手に持っていた砂肝を

「ねえそれ、ちょうだいヨ!」

と言いたげに見つめるのでした。
イヤイヤイヤイヤ、もうやめておこうね(笑)

するとそこへ、黒い小さいヤツ(女帝”なつ”です)がやってきて

「だったら、ワタシが食べてあげるからよこしなさい!」

と・・・

あげるかーーーーいっ!!


コトの顛末は念のため飼い主さんにはご報告させていただきました。

「歯の間にはよく挟まるので心配いらないと思います」

とのお返事をいただきました。
出血も少量ですぐ止まりましたし、その後テリーくんもピンピンして遊んでおり、わたしたちもホっとしました。


一般のご家庭では、セーフティグローブなどというシロモノはあまり必要ないかと思いますが、色々なワンちゃんがやってくるペットホテルやトリミングサロンなどでは常備しているところが多いようです。

普段から歯磨きをいやがってさせない子や、興奮して平常心を失うとご家族にも歯を剥くようなワンちゃんがいるご家庭では、今回のケースのようなことも想定し、いざというときのためにひとつ用意しておいてもいいかもしれませんね。


木陰のアイアンベンチはひんやりしてみんな大好き!
テリーくん、砂肝とれてよかったねぇ(;'∀')

プールでじっと脚を冷やす”ボス”
「はぁ~~キモチイイ~~♪」

テリーくんのお口から取り出した砂肝・・・
なんでワタシにくれなかったのぉ~~~?( ;∀;)

2017年5月19日金曜日

犬ってやっぱりすごいと感じるとき

ワンちゃんを飼っている方は、『犬ってホントすごいなぁ・・・』と感心した経験は幾度となくお持ちでしょう。

今回お話するのは、つい最近お預かりした柴犬”ボー”くんの『犬ってやっぱりすごいなぁ』と感心したエピソードです。

ボーくんはPet Hotel 11!に4泊しました。

滞在中は、【ザ・柴犬】という振る舞い・・・例えば、他の犬とは一線を引いた感じで、じゃれあうこともなく、かといってケンカするわけでもなく、常に少し離れたところにたたずんで、景色を眺めたり、他の子たちを眺めたりしているといった感じでした。

こちらが知らん顔していると寄ってきて「撫でてください」というそぶりをするくせに、撫でてあげると「別にもういいです」という風にそっけない。

落ち着いてるなぁ~・・・と思って見ていると、突然何かに興奮して、ひとりはしゃぎだす・・・といった感じで、実に味のある魅力的な子でした。

お泊り初日、お母さんに連れられてやってきたボーくんは、ただ黙ってお庭に入り、他のワンちゃんたちの大歓迎に少し面食らったような表情をしていたものの、やはり淡々と「そうかそうか・・・ここに居ろってことか」というように状況を受け入れていました。

そうして、お母さんが行ってしまっても、後追いすることも鳴くこともなく「そうかそうか・・・行ったか・・・」

初めてやってきたワンちゃんは、大抵はこれからどうなるのか?どうして置いて行かれちゃうわけ?という不安を全身で表しているものですが、そういったそぶりは一切見せません。
不安でないはずはないのですけれどね・・・見せない!

3分くらいして、ボーくんのお母さんが忘れ物をして戻ってみえました。

この状況は、大抵のワンちゃんですと、ちょっとややっこしいことになるパターンです。

「え?どこに行くの?置いていかないで~~!」

となっていたところに飼い主さんが戻ってくるわけですからね。

「んも~~!ビックリしたよ~!置いていかれたと思ったー!早く連れ出して!」

と、ぬか喜びしちゃう・・・でも飼い主さんはお迎えにきたわけではないという、実に可哀相なシチュエーションなのです。

期待を裏切られたワンちゃんは、最悪の場合、飼い主さんが出て行ったドアにすがりついて、キャンキャンと金切り声をあげ続けたりすることもあります。

ところが!驚いたことにボーくんは、戻ってきたお母さんのことを一瞥もせず、寄って行こうともしません。

まるで、自分はここに暫くいてお留守番するのだ。だからお母さんが戻ってきたのは自分を迎えに来たのではないんだと解っているかのような態度だったのです。

ここまで達観したワンちゃんはなかなかいないので、私はその真意を図りかねていました。

ボーくんのおうちは、Pet Hotel 11!から歩いて20分弱のところにあります。

滞在中は、ボーくんのおうちのすぐ前の道を、何度もお散歩コースとして通っていました。
お散歩で自分のおうちの近くを通ることがあると、おうちの方へ行きたがる子が大半ですが、ボーくんは例によってクーール!
おうちの方へ引っ張ることもなく、淡々とリードを引くわたしたちと並んで歩いていました。

さて、そんなボーくんのお帰りの日がやってきました。

夜、おうちまで送り届けるお約束でしたので、チッチをさせがてら夜風に吹かれつつ歩いて送っていくことにしました。

滞在中、何度もボーくんと一緒にお散歩した道です。
例によって、自分の家が近づいても淡々としている・・・かとおもいきや!その日のボーくんは違いました。

お散歩ではいつもわたしたちの横について歩いていたボーくんが、少し前に立ってグングン歩いていきます!
自分の家の方へまっすぐに・・・ついにはボーくんの家の門の前までキッチリと誘導してくれたのです!!

ボーくんの背中はまるで

「今日はもう家に帰る日なんだろ?案内してやるからついてきな。フッ!」

とでも言っているようでした。


きゃぁああ ボーーーーく~~~ん!!!(カッコよすぎて感動の鳥肌ゾクゾク)

ボーくんは、やはり全てを解っていたのです!
預けられることも、暫くしたらおうちに帰れることも、そしてその日が帰る日だということも・・・

いやぁ・・・やっぱり犬って・・・奥が深いですねぇ~~~!

今日からお泊りのテリーくん♪
とってもおとなしくて落ち着いています

どうぞよろしく、なつ姐さん

ボスさんもどうかひとつよろしくですぅ~