2017年5月7日日曜日

おすすめワンちゃん映画のご紹介

『BOMBON』(ボンボン)という映画をご存じですか?
2004年の作品ですから、今から10年以上前のアルゼンチン映画です。

わたしは昨日、はじめてこの作品を観ました。

これからご覧になる方のために内容にはあまり触れませんが、犬好きの方、ワンちゃんの飼い主さんにはぜひとも観ていただきたいです!
(お子さんと一緒に観ても大丈夫系(^▽^)/)

まず、主役のBOMBONが可愛い!
ドゴ・アルヘンティーノというアルゼンチン原産の純血種として唯一認められている犬種です。
別名はドゴ・アルベンティーノ、アルゼンチン・ドゴ、アルゼンティニアン・マスティフといって、最強の闘犬といわれています。
(闘犬として育種されましたが、実際には狩猟犬や護衛犬として活躍しています)

イギリスでは『人に危害を加える恐れのある危険犬種』として指定されていますし、その強さから『白い熊』の異名もあります。

映画の中では、その攻撃的な一面も垣間見ることができますが、それ以上にとにかくカワイイ~!

犬種によって特徴がぜんぜん違っても、しぐさや表情、目の奥にある愛嬌などは共通ですよね?
映画の中では、最強の闘犬ドゴ・アルヘンティーノもやっぱりワンちゃんだなぁ~!と感じる部分がたくさんあって、ブサカワ具合にキュンキュンしてしまいます♪

しつけや飼育にかなりの注意が必要な犬だけに、日本であまり見かけることは多くないでしょうから(わたし自身、ドゴ・アルヘンティーノの実物にお目にかかったことはありません)一見の価値ありですよ!

明日をも知れぬ貧しい生活をしている、アルゼンチンの中年オジサンと、その相棒BOMBONが主役。そしてそれぞれがとても厳しい現実に直面しています。
ですから、綺麗ごとは一切なし!
ワンちゃんが主役の映画に多い、感動ストーリーではありません。
それを期待して観るとガッカリかもしれません。

なんの不自由もない生活をしている人から見たら、許しがたいような【現実】・・・具体的にいうと、賞金目当てのドッグショーだったりブリーディングのお話もキッチリ描かれています。

そういったことから、この映画が嫌い!と言う人もたくさんいるようですが、本当に犬と人間のこれからの関わり方を考えるに当たって、その現実を見ておく必要はある!と思います。

自分が食べるごはんの心配をしなくていいような恵まれた立場にいるわたしたちが語る【動物愛護】は、この映画に出てくる人々から見たら

『パンがなければケーキを食べればいいのに・・・』

と、貧困にあえぐ庶民に言い放ったマリー・アントワネットの言葉と同じような綺麗ごとにしか聞こえないのかもしれないとも感じました。

とはいえ・・・映画全体のゆったりしたテンポや色彩、アルゼンチン独特の景色の美しさと、それに合った音楽、そして何よりBOMBONの愛嬌によって、全体的には”ほのぼの”という映画になっています。

『君たち、これを観てしっかり考えたまえよ!』

といった押しつけがましいお説教じみたところは全くありません。

オチについては、最も言ってはならない部分なので絶対に触れませんが・・・

わたしたちから観て、それはハッピーエンドではないのかもしれない。
けれど少なくとも、主人公のオジサンとBOMBONにとってはハッピーエンドでした。

とだけ申し上げておきます。




ちなみに・・・主人公の冴えないオジサンがBOMBONに負けず劣らずカワイイ(笑)
なんでこんなオッサンをカワイイと感じるのだろう?・・・と不思議な感覚でした。
観終わってから気づいたのですが、オジサンのなんとも言えない表情、醸し出す”味”、そして、来るものを全てを受け入れちゃう従順すぎるところが、ワンちゃんそのもの!

あ~・・なるほど、だからか!!(笑)


グレートくん、とっても楽しかったよ!ありがとう♪
また来てね~(^▽^)/

GWもおしまい。いつもと変わらぬ静かな三浦海岸・・・
と思いきや、沖合にボンヤリ見えるのは・・・

空母 ロナルド・レーガンやないか~~~い!!


2017年5月6日土曜日

サマーカットは誰のため?

本日、見学にいらしたお客様。
可愛らしい真っ黒な毛並みのポメラニアンをお連れでした。
ご利用は来月末から1か月余り。

「お預かり期間が長いので、ブラッシングや適時シャンプーなどのグルーミングはさせていただきますね」

とお話すると

「あ、でも連れてくる前にサマーカットにしてしまうつもりなのでブラッシングは大丈夫です」

と仰いました。

だんだんと気温が上がってくる今の時期、ワンちゃんをサマーカットにする飼い主さんはたくさんいらっしゃいます。
バリカンで毛刈りするサマーカットは、見た目にもサッパリして涼し気ですね。

飼い主さんは少しでも真夏の暑さから愛犬を守ってあげたいという優しさからサマーカットを選択されると思います。

でも・・・!
そのサマーカット、本当にワンちゃんのためになっているのでしょうか?
というお話をしたいと思います。


以下は、あくまでも私が信じている、サマーカットをあまり推奨しない説の理由です。
違う説もありますので、あくまでご判断は飼い主さんご自身の責任にてお願いいたします。


【毛刈りするとかえって暑い!】

犬は人間のように汗で体温調節できません。
そのため、舌を出してハァハァすることで体温調節していることはご存じですね?
ハァハァ以外にも、犬の体温調節にとても大切な役割を果たしているのが被毛なんです。

住宅の断熱材をご存じでしょうか?
綿みたいな素材のものや、発泡スチロール素材のものがありますが、共通しているのは空気をたくさん含んでいるということです。
空気の層が、夏の暑さも冬の寒さも防いでくれるというわけです。

犬の被毛も同じように、フワフワした被毛に空気をたくさん含むことによって、寒さはもちろん暑さをも防いでいるのです。

そのため、毛足の長いワンちゃんの場合、上から飼い主さんが触ってみてとても熱いと感じても、本犬さんの体温は、バリカンで刈られたワンちゃんよりも上昇していません。

毛むくじゃらの羊さんたち。毛刈りしていますよね?
あの毛で羊さんたちが暑いのだとしたら、真夏は毛刈りしてスッキリしているはずです。
けれども日本で羊の毛刈りをするのは3月~5月ごろ。真夏にはちゃーんと被毛が伸びているようにするんです。
飼い主さんたちが、暑さ対策に被毛が重要だと知っているからなんですね。

フサフサの真っ白な毛並みが美しいサモエドというワンちゃんがいます。原産はシベリアです。シベリアときくと寒そうと思うかもしれませんが、実は冬はマイナス40℃、夏はプラス40℃という寒暖差の極端に大きい地域なんです。
そこで外気温の変化に対応するために、サモエドの被毛はフワッフワというわけです。

※ディスクなどの大会に出るようなワンちゃんで、真夏でも激しいトレーニングをするような子は、特殊な例としてサマーカットが有効とも言われています。


【被毛は外敵刺激から皮膚を守る大切なもの】

犬の皮膚は、人間の皮膚に比べて角質層が薄いので、外からの刺激をモロに受けてしまいます。
皮膚が透けて見えるほどのサマーカットにしてしまうと、夏の強い紫外線が直に皮膚に突き刺さって皮膚を傷めてしまう危険性も高まります。

紫外線の他にも、皮膚を守っている被毛がなくなったことにより、草むらで皮膚を傷つけてしまう危険性や、虫に刺される危険性も高まってしまうんです。


【毛質が変わったり、毛が伸びなくなる子も…】

特にダブルコートのワンちゃんは要注意です。
元はフワフワの毛質だったのが、バリカンでサマーカットに刈り込んだ後、ゴワゴワの毛質になったり、変色した毛が生えてきたリすることもあるのです。

それだけならまだしも、伸びてこなくなってしまうという例もあります。
サマーカットのままだなんて、冬は寒かろうて~~~・・・( ノД`)
部分的に生えなくて、生えムラがなんだか痛々しい感じになる子もいます。

必ずなるってことでもなく、まったく影響を受けない子もいて、原因はよくわかっていません。

ポメラニアンやシェルティーは、特に毛質が変わったり生えてこなかったりする例の多い犬種といわれているので、見学に来られたポメラニアンの飼い主さまにはサマーカットの注意点をお伝えしました。


実は、私の母の飼い犬で、大変気の強い黒いチワックスがいるのですが・・・
(うちで超長期お預かり中の”なつ”ですね)
母は、”なつ”が暑そうだから・・・と、昨夏見事に丸刈りサマーカットにしておりました。

そうしたら、延びてきた毛がなんだかボサボサ・・・?
その上、真っ黒だった背中の毛が、まばらに茶色っぽくなっているのです!!

なんゆーか・・・全体的にワイルドな感じ~?
それはそれでワイルドな彼女の性格に合っているのでまあ構わないのですが・・・
ははは・・・は・・・
ごめんね”なつ”(´;ω;`)

いずれにせよ、諸説ありますので、飼い主さんご自身がお調べになり、信頼できるプロのトリマーさんによくご相談の上、愛犬とどのように夏を乗り切るかお決めになるとよいかと思います。



お迎えを待つロコくんに「遊んで遊んで」のグレートくん

昨夏、サマーカットでツルリンコだった”なつ”
可愛かったからやりたくなるんだけどねぇ~~・・・

ありのままの”なつ”光の加減で背中の真っ黒だった被毛が茶色っぽく・・・
メッシュを入れるなんて、グレてしまったのか?!












2017年5月5日金曜日

あなたはそれを虐待だと思いますか?⑧

●飼い犬の耳を整形手術して好みの形にした飼い主のお話
●飼い犬に1年間毎日コーラを与えて12本もの虫歯を抜歯する目に遭わせた飼い主のお話

最近報じられた2つのニュースについて
「それは虐待なのだろうか?」というテーマで考えてきました。

【虐待かどうか?】という判断基準そのものが、時代によって、また人によって違っています。

【あなたはそれを虐待だと思いますか?③】でもお話したように、動物愛護の概念が最も成熟しているといわれるヨーロッパでも、昔はブルベイティングのような残酷な余興が当たり前に行われていました。

現代の人がタイムマシーンでその時代に行ったならばとても正視できないような光景に、当時は人々がなんの抵抗も疑問もなく歓声を挙げていたのでしょう。

動物の生体実験や乱獲についても同様に、わたしたち人間はこの地球上で共存している友達に当たり前のようにしてきたワガママな振る舞いを省みて、少しずつではありますが野生動物や家畜やペットとの付き合い方を改善してきました。

その背景には、たくさんのイタい失敗や失態を何度も繰り返し、その都度
【これは必要と認められる正しい行いだろうか?】
【それとも単なる虐待だろうか?】
ということを考え、話し合ってきたという歴史があるのだと思います。

もちろん、単なる道徳心だけの問題ではなく、人間自身が動物に関する知識や研究を深めたことも進歩の原動力になっています。

その昔、驚くことに人々は

【動物には感情もなく、痛みを感じることもない】

と信じていたのですから!!


特に、犬は人間の一番古い友達で、先進国において現在野犬はほぼいません。
つまり犬という動物はほとんどが人間の飼育下か管理下にいるわけです。

現在ケンネルクラブに登録されているほとんどの犬種は人間の手によって意図的に作り出されたものです。

その中には、私たち人間が手をかけなければ生きていけないような宿命を背負った犬がたくさんいて、それを生み出してきたのは他ならぬ人間です。

例えば、プードルをはじめとしたトリミングが必須の犬種がいます。
トリミングをしなければ被毛が伸び続けて絡まり、感染症になったり目や肛門を塞いでしまうこともあるという犬種ですね。

もはや、他の動物のように「自然に返して自由にしてやるのが一番だよ」という選択肢はありません。

当然、犬たちは人間の飼育下にいるわけですから、犬にとっては何の必要性もないような人間社会のルールや常識に従わなくてはなりません。

●排泄をしていい場所ダメな場所
●吠えてもいい時ダメな時
●飼い主さん次第で決まる歩き回れる場所や走れる場所

などなど・・・

今回ご紹介した2つのニュースに関して言えば

●自分の耳の形
●食料や飲料の選択

こういったことも全て、飼育や管理をしている人間(大抵は飼い主さんですね)次第ということになります。

わたしたち人間は、ずっとわたしたちに寄り添い、付き従ってきてくれた愛すべき犬という友達に対して、かくも重大な責任を負っていることを決して忘れてはならないと思います。

そして、少しずつ進歩し改善してきたとはいえ、現在も多くの悲劇を繰り返しているわたしたちと犬との関わり方について、これからもどういう道を選択していくべきか?を考え続け、実践し続けしていく義務があるのだと思います。

こういう【動物虐待】の話題について議論するとき、わたしたちは『可哀相』という気持ちからついつい感情的にヒートアップしてしまいます。時には口汚く罵りあってしまったり・・・

けれども忘れてはならないのは、昔に比べて動物愛護の精神が成熟してきたのは、感情的な罵りあいではなく、わたしたち人間の理性や知性や道徳心の賜物だということです。

わたしたちが愛してやまない犬という動物は、集団の「和」を好み、不必要な争いをしない友好的で賢い生き物です。
何故なら彼らは、自分たちがひとりぼっちでは生きていけない種だと知っているからです。

犬たちのことを大切に思い、虐待というテーマで議論するときに、犬たちが最も嫌う罵り合いやいがみ合いをするのは、なんだか少し犬たちに恥ずかしい気がするのは私だけでしょうか・・・

これから先、犬と人間の関係がもっともっと成熟した素晴らしいものになるために、わたしたちは知性や理性を更に磨いて、互いの意見が異なる者どうしも相手の言い分に耳を傾けながら冷静に建設的に話し合っていけたらいいのになぁと思います。


何年か後の未来、これらの2つのニュースをその時代の人が見たら、びっくり仰天して

「昔の人は犬になんてことしていたんだ?!そもそもそんなことが可能だったなんて信じられない!」

という時がきているかもしれませんね。

人間と人間も、犬と人間も、もっともっと平和的でお互いが幸せな関係になっていますように・・・!!

と願いつつ、今回のテーマをおしまいにします。

朝のおさんぽ♪引っ張らなくなったって褒められたヨ!


グレート&ボス「ねぇねぇ”なつ”もプールに入ろうよ~!」
なつ「やーよ。さっき逃げたトカゲ探してるんだから!」

遊びすぎました。ハイ、乾かしまーす!


グレート「MAXアニキ・・・好きです」
MAX「よしてくれ~気持ち悪い~!」
ずっとMAXを追いかけまわしていたグレートくん(笑)

夕方から合流したロコくん。12才だけどすごいジャンプ力です。
大好きなお父さんが座っていた椅子に自分で飛び乗りました!

2017年5月4日木曜日

あなたはそれを虐待だと思いますか?⑦

愛犬に1年間毎日コーラを飲ませた飼い主。

わたしがこのニュースを知った時のリアクションは

「う~む~~・・・」

でした。

天使と悪魔ではありませんが、頭の中に

「これは虐待だ!」

と言っているわたしと

「これは虐待ではない」

と言っているわたしが存在していました。

「白か黒か?」という判断ができず、自分の気持ちに整理がつかない複雑な心境だったのです。


【虐待だと思う側面】

虫歯だらけになり、12本もの抜歯をする羽目になった”レディ”に対しては

「可哀相に!!」

と思いました。

結果的には無事だったものの、超高齢犬”レディ”に麻酔をかけてほとんどの歯を抜かなければならなかったことについても、大変なリスクと負担だった。一歩間違えればどうなっていたか・・・と思いました。

糖分とカフェインをたっぷり含んだコーラを犬に与えることで、健康被害が起きることを飼い主は知らなかったのだろうか?
ちょっと考えればわかりそうなものではないか?
少なくとも犬を飼うのであればその程度は知っておいて欲しいものだとも思いました。

更に、12本もの歯を抜くことになるにあたり、麻酔の影響などが怖かったとケイトさん自身が言っているにも関わらず、その後も相変わらず甘いものを与え続けている彼女にも首をかしげてしまいました。
残りの歯までまた麻酔をして抜かせるつもり?懲りてないの?と・・・


【虐待ではないと思う側面】

このニュース記事からの情報しか知り得ませんが、ケイトさんは犬を2匹飼っていて、もう1匹の子(4歳の”テッド”)にはコーラを与えていたとは書いてありませんでした。

コーラを与えていた老犬”レディ”は、今年20歳で、3年前にはコーラを与えるのをやめたとありますから、与えていた時は16~17歳だったのだと推察できます。
言ってみれば、平均寿命を過ぎた超高齢です。

もしかするとケイトさんは”レディ”がコーラをうっかり飲んですっかり気に入ってしまい、せがむようになった時、健康に決して良くはないとは知りながら、

『もうこの歳になっているのだから、健康のために好きなものを我慢させるよりも、好きなものを与えて幸せな日々を過ごさせてあげたい』

と思ったのかもしれません。
そこで、そんなに欲しがるのならば毎晩ほんの少しだけ・・・と、コップの底に残ったコーラをあげてしまったように想像しました。

決して褒められた行為ではないのは明白ですが、気持ちは解りますし虐待と呼ぶのは少し違うかな・・・という気もしたのです。

ところがケイトさんが考えていたより”レディ”は更に健康で長生きしたため、元々加齢によって脆くなっていた歯が虫歯になる方が寿命がくるよりも先だった・・・そして20歳を迎えた今でも元気だと・・・

考えようによっては、「ダメダメ」言われるよりもストレスの少ない日々だったから”レディ”は長生きできている可能性もあるかもしれないと思いました。

人間に置き換えて想像してみました。

以前、2歳の自分の息子に1日40本のタバコを吸わせているというインドネシアの親が世界中から批判を浴び、その後逮捕されるというニュースがありました。

とんでもないことだと誰もが思いましたね。
わたしもそのニュースに衝撃を受け、子供の健康と将来がとても心配になりました。

一方で、例えばお酒とタバコと脂っこい料理が大好きな90才のおじいちゃんがいたとして・・・家族は

「おじいちゃん、健康診断の結果もあまりよくなかったのだからお酒とタバコはやめた方がいいんじゃない?」

といつも注意しますが、おじいちゃんは

「コッテリした料理を食べながら酒を飲み、一服するのが今の自分にとって一番の楽しみなんだ。禁酒・禁煙して病人食みたいなボンヤリした料理を食べるくらいなら死んだ方がまだマシだ!ここまできたら明日死んだって後悔はない。どうか好きにさせてくれ」

と言います。
家族が

「まぁそれもそうね。。。好きにさせてあげましょうか」

と、おじいちゃんからお酒もタバコも脂っこい料理も取り上げずにいたところ、おじいちゃんは100才になって肝臓や肺や胆のうに疾患が出てしまい、入院していまいました。
けれどもその後元気に退院しました・・・

というお話を聞いた時に、おじいちゃんを強引に止めなかった家族を責める人はいるだろうか?

というようなことを考えてしまったのです。

現に、ケイトさんのように【コーラを毎日1年間】という極端な例は少ないにしても、

「うちの子、ハムやチーズが大好物なの。よくないのは解ってるんだけど、私が食べていて欲しがるとついついあげちゃってねぇ~~・・・ダメな飼い主ね私って」

という飼い主さんのお話はよくききます。

実際”レディ”が

「コーラなんか飲んで12本も歯を抜くんだったら飲むんじゃなかったわ!最悪よ!」

と思っているのか

「歯はなくなってもやっぱり甘いものはやめられないわ。毎日幸せ♪」

と思っているのか

本犬さんの幸せは本犬さんにしかわからないのだろうなぁ~と思います。


長くなるので続きは次回にします。


海風が気持ちイイ~~♪

今日の三浦海岸にはたくさんの人がきていましたよ!

暑かったからお庭でプール。
グレートくんは「もうおしまい」って言っても入りたがりました(笑)



2017年5月3日水曜日

あなたはそれを虐待だと思いますか?⑥

愛犬ジャックラッセルテリアの耳を整形手術した飼い主のニュースにつづいて、もうひとつ、『これは虐待か?』を考えていただきたいニュースのご紹介です。

②愛犬に1年間毎日コーラを飲ませた飼い主

今年の3月に英紙『Metro』や『The Sun』で伝えられたニュースです。

イギリス在住、一児の母で中学校教師をしているケイトさん(46歳)は犬を2匹飼っています。

4才の”テッド”と20才になる”レディ”というジャックラッセルテリアです。
(何故かまたジャックラッセルテリアの飼い主なのは単なる偶然です (^-^;)

ケイトさんは今年20才になる老犬”レディ”に、数年前、毎日コーラを与え続けていました。その期間は実におよそ1年間。

1年間毎日コーラを飲んでいたコーラ大好き犬”レディ”
出典:UK metro

その結果”レディ”の歯は虫歯になりボロボロに・・・
結局12本もの歯を抜歯する羽目になってしまったというニュースでした。

きっかけは些細なことだったようです。
ある日、ケイトさんがサイドテーブルに置いていたコカ・コーラに”レディ”が興味を持ち、ちょっぴり飲んでしまったのですね。
そして”レディ”はコーラが大層気に入ってしまいます。

毎日ケイトさんにコーラをおねだりする”レディ”・・・

そのころのことをケイトさんはこういっています。

「グラスに注いであったコーラの底の部分を数センチ飲むだけですが、飲むとレディは子供のように興奮してはしゃぎました。私も甘やかして与えていたものだから、すっかり中毒になってしまっていたようで、欲しいと震えることもありました。レディが寝る前にグラスに入ったダイエットコークをあげていたんですが、それをしないとすごく拗ねる態度を取ったりしました」

砂糖とカフェインがたっぷり入ったコーラが犬の健康によくないのは明らかですね。
しかも、ダイエットコークなどに入っている人工甘味料は健康被害があるという研究者もたくさんいます。

気の毒な老犬”レディ”はやがて虫歯だらけになってしまいました。
ケイトさんは”レディ”を獣医さんのところに連れて行き、16本のうちの12本を抜歯してもらうことになってしまいました。

ケイトさんは

「本当は怖かったんです。老犬だし、麻酔したらもう目が覚めないんじゃないかと思って。でも元気に回復してホッとしました。抜歯された12本は容器に保管してあるの。今は4本の歯しかないのよ。レディの歯は元々あまりいい状態じゃなかったし老犬だから、あくまでもコーラだけが原因だとは思っていません。甘やかしていたのは事実だけど、周りの人には私を酷い飼い主だとは思ってほしくないわ」

とおっしゃっています。

”レディ”を抱くケイトさんが笑顔で見せているのは
抜歯した”レディ”の12本の歯
出典:UK metro

現在、認知症を患っている老犬”レディ”。コーラを飲むのは3年ほど前にやめたそうです。
でもその代わりに、今でもチョコレート(←え?!)やオーツ麦のパンケーキ、紅茶など変わらず過多に糖分を摂取しているそうです。

”レディ”の抜歯手術をした獣医のクララによると

「犬で20歳というとかなり高齢ですが、レディは術後の回復も良く元気です」

とのこと。

けれどもRSPCA(英国王立動物虐待防止協会)や動物保護団体は、ケイトさんが犬に与える不健康な食事はよくないとして

「犬が必要とする飲み物は水だけです」

と述べています。

今年1月29日に”レディ”はめでたく20歳になりました。それでも過去にコーラを毎日、さらに現在でも甘い食べ物を与え続けているというケイトさんに対して世間は次のような批判の声をあげています。

「何を考えているの?虐待に等しいわ!」

「こんな女が教師だなんて。自分の子供には絶対に教えてもらいたくない」

「愚かな飼い主としか言いようがない」

「無責任にもほどがある。こんな人ペットを飼うべきじゃない」


さて、いかがでしょうか?
あなたはこれを虐待だと思いますか?

どうでもいいけど”レディ”は立ち耳のかわいい子ですね。
整形手術はされなかったようです(^-^;

わたし、このブロックの細いところで見張ってるの大好き~♪

あ、また”ボス”がごはんを急かして怒られようとしてるわ。バカねぇ

お昼寝だってここでしちゃう

みんなドッグランの土のところが大好き♪
おっと失礼・・・

ボスおじちゃんにおもちゃ盗られましたぁ


わたしも現場、目撃してましたぁ


2017年5月2日火曜日

あなたはそれを虐待だと思いますか?⑤

動物虐待について考える時、どこからが虐待でどこまでは許されるのか?という基準は人によってまちまちです。

犬種の【スタンダード】に近づけるため、そして子供の好みに合った姿にするためという理由で外科手術されてしまったジャックラッセルテリアのニュースを聞いて、

「なんて可哀相なことをするんだ!虐待に等しい!」

と言う人もいるでしょう。片や、

「自分の飼い犬を自分が一番可愛いと感じる容姿にして何が悪い?子供に歯列矯正をするのと同じではないか?手術代というそれなりの経費を愛犬につぎ込んでいるのは愛しているからだし、耳が気に入らないからといじめたり捨ててしまうよりはずっとマシだ」

と思う人もいるでしょう。

例えば、犬を飼う目的だけとってみても、

●ただただ犬が大好き
●可哀相な保護犬がいたのでボランティア精神から引取った
●子供の情操教育のため
●散歩で運動不足を解消するため
●番犬として
●寂しいから相棒として
●狩猟犬や牧羊犬などの使役犬として
●盲導犬や聴導犬などの介助犬として
●ショーやレースに出場するため

などなど・・・飼い主さんそれぞれです。

つまり、様々な考え方の人が、それぞれ違った目的や思いを持って犬を飼っています。
しかも飼い主さんたちの経済事情や性格もバラバラ・・・となれば当然、飼い犬への接し方や飼育環境、しつけに対する考え方などにはバラつきがあって当然なわけです。

ですから、どこからが虐待でどこまでは許されるのか?という問いに対する答えも千差万別で当たり前だと思っています。

中には動物愛護の思想を突き詰めていった結果、

「本犬が望まない去勢や避妊手術をするのだって人間の身勝手で虐待だ」

という人もいれば、

「そもそも犬に首輪をつけて自由を奪っているのだから、飼うことそのものが虐待だ」

という考え方をする人たちもいますね。


何が言いたいかというと、「これは虐待だろうか?」を考える時、この多様性を認識していることがとても大切だということです。

私たちは「可哀相!!」という気持ちを抱いたとき、つい感情的になりがちです。
そして「可哀相」という言葉を使った人は自分が「正義」を背負っているという勘違いをしやすく、言われた側は無条件に「悪者」という立場に追い込まれるため、あまり建設的な話し合いにならないような気がしています。

場合によっては「可哀相!虐待だ!」と寄ってたかってバッシングすることそのものが、言われている人への虐待となる可能性もあります。
「正義」を背負っている人は本当にそんなことがしたいのでしょうか?
『間違った行いをしてしまった人だからひどい目に遭わせてやって当然だ!』ということでしょうか・・・?

私自身、はじめにお話ししたように、このジャックラッセルテリアのニュースを知った時、「可哀相に!」と思いました。
そして虐待とまではいかずとも、少なくとも私は手術という選択は嫌いだな・・・と思いました。

けれども、同じような目に遭う犬を少しでも減らしたいと思った時に、わたしたちがするべきことは、このジャックラッセルテリアの飼い主に罵声を浴びせることではないような気もしたのです。

子供のころ、感情的になっている大人にキイキイ叱られている間ずっと

「ああ始まった。うわぁ~・・・すごい興奮してるなぁ。早く終わんないかな~」

なーんて思いながらボーンヤリお説教が終わるまで顔を眺めていたことはありませんか?
そんな時、肝心なお説教の中身は大抵何も覚えちゃいません。

感情的になっている人の罵りというのは、たとえそれが正論だとしても人々の心には響かないということです。

虐待をなんとしても止めさせたいと、声を枯らして訴えかけているのに「うるさいなぁ」としか思われないとしたら残念なだけでなく目的を達成できません。

ではどうすればいいの?
残念ながら正解はわたしにもわかりません。

けれども

●自分が「可哀相」と感じたその出来事はどうして起きてしまったのか?
●その背景にはどういう歴史や制度、習慣、主義などといったものがあるのか?
●そういうことをする人がいなくなるためには根本的にどういうことが必要なのか?

そんなことを、ひとりひとりがきちんと考えてみる。
自分とは違う意見にも耳を傾けながら家族や友人と感情的にならずに、話し合ってみる。
そういった行動は、一見小さいようでも実はバッシングよりもずっと力強く確実に変化をもたらすのではないか?と思っています。

今日からお泊りのグレートくん
元気いっぱいの男の子です♪
オジサンだって元気いっぱいなんだぞ~~

ポピーの横にあるこの紫のお花、なんて名前かしら?
ヒガンバナにちょっと似た感じだけど見たことないなぁ・・・

2017年5月1日月曜日

あなたはそれを虐待だと思いますか?④

「この犬種はこういう姿かたちをしているのが正しい」とされる【スタンダード】が必要な理由もあるのだ・・・ということはお解りいただけたと思います。

けれどもその理由の正当性については賛否がわかれるところでしょうし、私自身首をかしげたくなる理由の方が多いと思っています。

今回の様にニュースで取り上げられるとわたしたちはつい感情的になって

「ひどい飼い主だ!可哀相じゃないか!虐待だ!」

と言ってしまいます。実際可哀相ですものね。

けれども実際に、今もなおニュースにすらならず、ごく当たり前に犬たちに施されている似たようなことがあることも、目を背けることなくきちんと知っておかなくてはなりません。

たとえば断尾や断耳について。

【断尾ってなに?】
文字通り、しっぽを切り落として短くしてしまうことです。
多くは赤ちゃんの時にブリーダーさんが切り落としてしまうため、飼い主さんの手元に来るときには既に断尾された状態です。
もしかすると、ご自身の飼っているワンちゃんが、実はしっぽを切り落とされて現在の姿になっていると知らない飼い主さんもいらっしゃるかもしれませんね。

断尾をする理由は以下のようなものです。

<歴史的背景>
昔、ヨーロッパでは、断尾することで狂犬病にかかりにくくなったり、背筋が強くなったり、瞬発力が増加すると信じられていたようです。
ネズミ捕りや狩猟目的に飼われていた犬たちは、そういう闘いの場面で有利になったり怪我を予防するためにしっぽを切り落とされるのが慣習化していました。
イギリスでは、ジョージ王朝時代の一時期、しっぽのついた犬には課税されたこともあって、非常に多くの犬種が断尾の対象になっていました。
後にこの税制は廃止されましたが、なぜか断尾の慣習だけは残ってしまいました。

<予防医学的理由>
狩猟犬はやぶの中に入って行ったりするため、長いしっぽがひっかかったり当たったりして傷つく可能性が高いということから断尾の必要があるという人々もいます。
また、しっぽは排泄器官に近いため、衛生状態を保つ上でも断尾が有効と考える人もいます。

<外見的理由>
例の【スタンダード】です。
この【スタンダード】に規定されている容姿が、そもそも断尾を前提としている犬種がなんとおよそ50種もいるのです!

シュナウザーやピンシャー、コッカースパニエルなどの、あの小さくてピクピク動く可愛らしいしっぽは、生まれながらの形では決してなく、人間の手によって切り落とされた結果だということです。

20080420 LunaHallett
見慣れたシュナウザーのこの尻尾も断尾の結果です。
(※ウィキベディアより参考画像)

【断耳ってなに?】
耳の一部を切り落とすことです。
断尾と同じく、大抵は赤ちゃんの時にブリーダーさんに耳を切り落とされることが多いです。

断耳をする理由には以下のようなものが挙げられます。

<歴史的背景>
ブルベイティングやベアベイティングという言葉をご存じでしょうか?
昔、今のように動物愛護の考え方がなかった時代、人々は余興として牛や熊に犬をけしかけて闘わせ、それを見物して愉しむという、現代人からみれば野蛮極まりないことを行っていました。
(ブルドッグをはじめとする”ブル”がつく名前の犬種はみな、この悪趣味な余興のために人間が作り出した犬種です。顔がペチャンコになっているのは、牛や熊に長い時間振り落とされずに咬みつき続けることができるためなのです。)

ブルベイティングやベアベイティング、闘犬といった人間の余興に使われる犬の多くは耳を噛みちぎられることなく有利に闘いをすすめられるようにと断耳されることが多かったようです。

そしてブルベイティングやベアベイティングはその後動物愛護の観点から禁止されますが、なぜか断耳の習慣はこれまた残ったのですね。(人間ってバカなのかな・・・?)

<予防医学的理由>
断尾と同じく、狩猟犬が植物などに耳をひっかけて致命傷を負わないために断耳すべきという考え方があります。
また、耳が蒸れて細菌が繁殖するのを防げるという理由や、耳の聞こえ方がよくなるといった理由をあげる人々もいます。

<外見的理由>
断尾と同じですね。書いていて腹が立ってきちゃいましたが書かなくちゃ!
ハイ出ましたまた【スタンダード】です。
耳を切り落としていないとこの【スタンダード】である”正しいすがた形”になれない犬種は、シュナウザーやピンシャーをはじめとして10種類以上もいるのです。

European Dobermann
このドーベルマンは断耳と断尾がされていますね。
(※ウィキベディアより参考画像)


※現在ではヨーロッパを中心に、動物愛護の観点から容姿を【スタンダード】に近づける目的での断耳や断尾を禁止している国が数多くあります。そのため、それらの国における【スタンダード】は自然なままの耳やしっぽとなっています。
けれども日本やアメリカでは未だ断耳や断尾が容認されています。


さて、みなさんはどうお感じになりましたか?

しっぽや耳を切り落とされる必然性や合理的理由は感じられるでしょうか?

感じられないとしたらなぜ未だに時代錯誤のようなその習慣が【スタンダード】として残っているのでしょうか・・・

更に、今回ニュースになったジャックラッセルテリアの耳に手術をした飼い主さんを単純に責める資格がわたしたち人間にあるのでしょうか・・・

長くなるので続きは次回にします。

今日はお山におさんぽ。
山で見ると黒ダヌキに見えてしまう”なつ”
安心してください。だからって整形しません