Pet Hotel 11! お庭番のブログ①: 本当にお散歩しているペットホテルか見分ける方法③

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!（ペットホテルワンワン）のお庭番です。

え～・・・だいぶ間が空いてしまいましたが・・・

イオンのペットホテル（イオンペット）が

『お預かりしたワンちゃんをお散歩させます』

と謳いながら、実際にはお散歩していなかったというニュース（詳しくはコチラ→『嘘つきペットホテルに喝！』）を受けて、愛犬を預けたペットホテルが本当にお散歩してくれているかを見分ける方法についてお話しています。

・・・というワケで、7月16日のブログのつづきです。

【確認するのはワンちゃんのため！】

●お散歩について突っ込んだ質問をしてみよう（つづき）

◇質問例その3

「お散歩は何頭かまとめて連れて行くんですか？

それとも1頭ずつですか？

お散歩するスタッフさんは何人くらいいらっしゃるんですか？

今、お預かりしているワンちゃんはウチの子を入れて何頭くらいいるんですか？」

などという質問をしてみましょう。

もし、

「もちろん1頭ずつ連れて行きます」

というお答えが返ってきたら、

ワンちゃんが全部で何頭くらいいるのか？

お散歩に行くスタッフは何人くらいいるのか？

といったことを質問することで、単純に1頭あたりどれくらい時間をかけてお散歩してくれているかの予想ができますね。

10頭以上ものワンちゃんを預かっていて、お散歩スタッフは1人だけなのに1頭ずつお散歩に行っているのだとしたら、ちゃんとしたお散歩に行っていないか、行ったとしても排泄のためにお店の前にチョロっと出してあげるだけの可能性が高いです。

ズバリ、

「お散歩コースはどのあたりなんですか？」

という質問もいいですね。

曖昧な返答だったらかなりアヤシイです。

毎日欠かさずしていることなのに具体的に答えられないはずはありませんからね(^_^;)

●お散歩していればそれでいい？

イオンペットが広告で謳っていたにも関わらず、実際には行っていなかったサービスはお散歩だけではありませんでしたね。

『トリミング時に炭酸シャワーを使用している』

と言いながら、実際には水道水を使用していた店舗が全体の1/3近くもありました。

一番の問題は、

『お散歩をしているか？』

ということでも、

『炭酸シャワーを使用しているか？』

ということでもありません。

『そのペットホテルが、信頼して愛犬の命をまかせることができる正直で誠実なペットホテルかどうか』

ということです。

ですから、ただお散歩をちゃんとしてりゃーいいってもんじゃない！ってことなんですヨ！

●自分の目で確かめよう！

イオンペットの広告を信じて愛犬を預けた飼い主さんたちは本当にお気の毒だと思います。

けれども、あえて厳しいことを言わせていただけば、残念ながら消費者側にもまったく責任がないとは言い切れません。

わたしはペットホテルを経営し始めて驚いたことがあります。

それは、広告文句をそのまま鵜呑みにして、ご自分で何も確認しようとしない飼い主さんがたくさんいらっしゃるということす。

PetHotel11!は、日中ワンちゃんたちをケージに入れずに自由にさせているため、初めてご利用いただく際には必ず見学を兼ねて事前面談にワンちゃんと一緒にお越しいただいています。

けれども、

「え～？！わざわざ行かなくちゃいけないの？」

という反応をされる方はけっこういらっしゃいます。

ご自分の愛犬を他のワンちゃんたちと触れ合うような環境に預けるのに、どんな施設でどんなワンちゃんたちとどんな風に過ごすのか、心配にならないのか逆に疑問に感じてしまいます。

また、見学にみえた際もわたしたちが

「ワンちゃんたちが寝るお部屋やお庭も見ていかれませんか？」

と促さなければご自分から

「どんな環境で過ごすのか見てみたい」

とおっしゃる飼い主さんは本当に少ないのです。

せっかくわざわざ足を運んでみえているにも関わらずです・・・

きっと、多くの飼い主さんは、

「そんな図々しいこと言っていいのかな・・・」

とか、

「断られたらイヤだなぁ・・・」

といった遠慮があるのかもしれません。

中には

「え？見せていただけるんですか？！

以前、ペットホテルで『どんなお部屋で寝るのか見てみたい』と言ったら、すごくイヤな顔をされて

『わたしたちを信用できないなら、大切な命をお預かりすることはできません』

と言われてしまったんです」

と、逆にペットホテル側から驚くべきもっともらしい言い訳をされた飼い主さんもいらっしゃいました。

どうしてもワンちゃんを預けなくてはならない事情がある飼い主さんにしてみれば、ペットホテルの機嫌を損ねて宿泊を断られたら大変だ・・・という恐れが少なからずあるのかもしれませんね・・・

これは、日本人のいいところでもあり悪いところでもあると思っています。

逆ですよ逆！！

コチラ（飼い主さん）は広告や宣伝にある通りのサービスを提供してもらうことを前提にお金を払うんです。

本当に広告の通りのサービスが受けられる施設なのかを確認する権利があるんです。

その当然の権利に対して上記のような本末転倒な対応をするペットホテルならば、愛犬を預けない方がかえっていいと言えそうですね。

●不誠実な態度はワンちゃんへ・・・

ペットホテルが内部の様子を飼い主さんに見せないというお話はよく聞きますが、その理由の多くは

・広告に載せていることと実態が違うから

・排泄物の清掃が不十分だったりして、匂いや景観がとてもお客様を入れられる状態ではないから

といったことが多いようですが、実はそれだけではありません。

例えば、こんなことを書いているわたしたちも、ご予約なしにフラリと突然やってきた方には、ご見学をお断りすることが多いです。

わたしたちはふたりでワンちゃんたちのお世話をしているので、ワンちゃんたちのお散歩や、ご予約いただいている見学の対応、ワンちゃんの送迎など、きっちりスケジュールを組んでいるんです。

お泊りしてくれているワンちゃんたちのお世話がおろそかにならないようにしようと思えば、急な見学にはどうしても対応しきれませんし、1回それをしてしまえば、次に同じようにフラリと来た方をお断りできなくなってしまうので、見学や面談も完全予約制にしています。

ケージレスのペットホテルであれば、お預かりしている子の中にはとても神経質な子がいて、知らない人が人が入ってくると、やっとリラックスしはじめていたのにまたワンワン興奮してしまう・・・というような時もあります。

ですから、愛犬のために中を見せて欲しいときには、事前にその旨電話などでお願いしておくのがマナーです。

中には

「入っていただけないけれど、ガラス越しに見学いただけます」

という施設も多いかと思います（かなり良心的なペットホテルですね）

その場合は絶対にムリに押し入ったりしないでくださいね(^_^;)

ポイントは、

「愛犬がどんな環境でどのように過ごすのかを知っておきたい」

というごく当たり前の要望に対して、

スタッフがあからさまにイヤがる様子があるかどうか？

要望に沿えない場合、納得のいく説明がされるかどうか？

です。

愛犬の命を他人に預ける飼い主さんが感じる不安に寄り添うことができなかったり、都合の悪いことであっても正直にお伝えする正直さがないペットホテルならば、間違いなく物言えない小さな犬たちに対しても誠実な態度で接しているとはいえない・・・

そう考えて間違いないと思います。

最後に、見学する際のポイントをお話しておきます。

つい施設の綺麗さや雰囲気に目がいきがちですが、一番気をつけて見るべきは、既に滞在している他のワンちゃんたちの様子だったり、スタッフがそれらのワンちゃんたちを名前で呼んでいるか、どんな態度でワンちゃんたちに接しているか？に注目した方がいいですよ。

咄嗟に取り繕えないいつもの様子が出てしまいますし、ワンちゃんたちがスタッフに怯えている様子があったりしたら・・・もちろんそんなペットホテルには預けたくありませんよね(-_-;)

※動物病院に併設のペットホテルは、衛生管理の観点や病気のワンちゃんへの影響から、中の様子は見せてもらえない場合が多いです。
それはもちろん当然のことですから、見学させてもらえないからといって悪いホテルだと決めつけてはいけません。

＜今日のPetHotel11!＞