2018年11月9日金曜日

保護パピー”としお”⑥

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。




前回ブログのつづきです。


【子犬のしつけ】


●素質と環境


もちろん”としお”は天才です(キパッ)

けれども、”としお”がこんなにも早くに色んなことを習得し、目覚ましい成長を遂げているのには、”としお”が天才だということ以外にも次のみっつの理由があると思っています。


●訓練に適した月齢


これはあまり説明の必要はありませんね。

前回のブログでもお話した通り、素直で柔軟な子犬の時期は しつけに最も適した時期です。

悪いクセや習慣が身についてしまう前に


「人間と暮らすに当たって守らなくてはならないルールはこういうことだよ~!」


と教えてあげるのは、ダイヤの原石を正しく磨いてあげるようなものです。



●人間の接し方


”としお”はわたしたちの犬ではありません。

PetHotel11!のお客様=Nご夫妻が山で保護した迷子の子犬を1週間お預かりしているのです。

言うまでもなく子犬の成長期をどう過ごすかは、その後の一生を左右するほど大事な時間です。

もちろん、月齢が低ければ低いほどその重要度は増すのですが、わたしたちが”としお”をお預かりした「たった1週間」とて、


生後3ヶ月(推定)の時期の一度しかない貴重な1週間


であることに変わりはありません。

そのため、わたしたちは


これから先の”としお”の犬生が、幸せいっぱいになるように・・・

”としお”を引き取って下さる飼い主さんが困ることがないように・・・

もちろん、体調を崩したり怪我をしたり逃してしまったりすることがないように・・・


ということを念頭に、”としお”の犬生の貴重な1週間を、彼のお世話に関わらせていただく責任を重く感じながら過ごしました。

それは今回、例外として幼齢の子犬をお預かりすることにした時から わたしたちが心に誓っていたことです。


そういう意味で、


・わたしたちが決めたルールをなぁなぁにすることなく、常に一貫した態度で”としお”に接することができたこと。

・ついつい情に流されて甘やかしすぎてしまう誘惑に打ち勝てたこと。


こういったことも、やはり”としお”の成長に大きく影響していると思っています。


実際、一般の飼い主さんがブリーダーさんやペットショップから子犬を家族として迎え入れた場合、人間の理性を崩壊させるほどの威力をもった子犬の可愛らしさにやられてしまい、ルールを徹底したり猫っ可愛がりしすぎないようにしたりすることが相当難しいのではないでしょうか・・・(^_^;)

それに、飼い主さんはご自分と愛犬の時間がたーーっぷりあると考えてしまいますね。

子犬から飼った場合、確かにこの先10年以上もの年月を共に過ごすのですから無理もありません。

だから、飼い主さんは


「こんなに可愛い子犬の時期は今だけよね~~!あっという間に大きくなっちゃうんだものねぇ~~~!」


という思いで、貴重な子犬期を、とにかく全力で甘やかすことに費やしてしまいがちなんですね。

可愛い可愛い子犬の時期は、しつけに関しても「今しかない」貴重な時期だということを、ぜひたくさんの飼い主さんに知っておいていただきたいと思います。

可愛がる時は目一杯可愛がり、厳しくしつけるべき時には毅然としつける・・・

そんな犬への正しい接し方を、犬を飼う人全員がキチンと学ぶことがこの国で当たり前になれば、「バカ犬」などと言われて無駄に遺棄される犬たちはもっと減るように思っています。



●たくさんの犬たちとの関わり


この1週間での”としお”の目覚ましい成長に不可欠だったのは、なんと言ってもナツやチャコを始めとした周りの犬たちとの関わりです。

”としお”に限らず、ペットとなる犬たちはすべて


「ペットである前に1頭のただの犬である」


ということです。

ですから、人間と暮らすためのルールはわたしたちが責任をもってしつけるとしても、それ以上に犬としての犬社会におけるルールだったり、犬としての健全な精神を育まなくてはならないんです。


ナツは本当に立派な教育係をやってのけてくれました。

チャコはとっても上手に”としお”の遊び相手をしてくれました。


”としお”をしつこく追いかけ回した子も、

”としお”と仲良く遊んでくれた子も、

落ち着きのない子も のんびりした子も、

よく吠える子も おとないし子も、

体の大きなや子も 小さな子も、

臆病で社会性が低い子も、天真爛漫な遊びの天才も、

老犬も ”としお”よりちょっとだけお兄ちゃんも オジサン犬も オバサン犬も・・・


色んな犬たちが”としお”と個性あふれる関わりを持ってくれました。

そこから”としお”が学び取ったことは、わたしたち人間には計り知れないほど多くのことだったに違いありません。


それから・・・

”としお”というパピーがやってきてくれたことで、わたしたち人間も、周囲の犬たちもたくさんの幸せを感じることができました。

犬たちの個性はバラバラでしたが、”としお”にはみーんな優しかったです♪



この1週間、わたしたちみんなに幸せと笑顔をたくさんくれた”としお”は、明日Nご夫妻の元へと帰っていきます。


本当に楽しい1週間をありがとう、”としお”!!


きっときっと、幸せになるんだよ~~~~!!





<今日のPetHotel11!>



↑ゴハン前の「マテ」は完璧にできたけど、
「ヨシ」って言われて焦って食べ始めたら
落っこちそうになっちゃった”としお”

ちなみに・・・”としお”が食べている最中に
わたしがゴハンの器を触ってジャマしているように見えるのは、
例え大好きなゴハン中に人間が手を出しても噛み付いたりしない子に
しつけるためです。

他の時は従順なのに、ゴハンに関してだけは所有権を主張して
手を出した人間に噛み付いてしまうワンちゃんは結構多いんですよ。

小さいウチからこうしてゴハン中に人間の手が出てくる
ことに慣れさせておけば、そんなこともなくなります。





1日に何度も、かなりしつこく遊びをせがむ”としお”に
チャコは感心するほど忍耐強く相手をして
あげていました。

元繁殖犬だったチャコは、
人間に早々に取り上げられてしまった我が子たちとも
こんな風に遊んでやりたかったのかもしれません・・・


としお「いいなぁ~、チャコ姉ちゃん・・・
ボクもそこに登りた~い」

チャコ「ガンバレっ!」

としお「うーん・・・うーん・・・・」

ナツは見守っています(笑)

としお「ソレッ!!」

としお「ボクは1週間でだいぶ大きくなったんだ!」

としお「なのに・・・どうして登れないんだろう」

としお・・・その踏み台を使えばいいんだよ~(;´Д`)

としお「あ!ボスさん、お手本見せてくれるんですか?」
ボス「・・・・・見せてあげなーい」

チャコ「見せてあげなーい・・・じゃなくて
ボスは短足だから登れないじゃん!」
ボス「シーーーッ!!」
としお「・・・・」

ボス「うーーーむ、困った・・・」
としお「ボスさん、どうしたんですかっ?!」

ボス「ホラ、あそこにボールがあるだろう?
アレが取れなくて困ってるんだよ」
としお「ふぅ~~ん・・・」

ボス「あ、ちょっとそこのGくん、
キミ、大きいんだから、あそこのボールを
取ってくれないかい?」

Gくん「遠慮しとくよ・・・だってアレは
ボールじゃなくてカラスウリだからねぇ」
としお「ぼく、Gくんについて行こうっと!」

それがいいと思う!(笑)

あこがれのGくん・・・(笑)

としおは大きなお兄ちゃんたちに
やっぱり憧れてるみたい(*^_^*)

Aくん「あのぅ・・・いつになったら
この柵どかしてくれるんですかー?」

どかさないよ!!(笑)

チャコのおかげでワンプロもすっかり上達したね!

ガオーーーッ!!

ウリャッ!!


参ったかーーー!!

おーーーすごいすごい(拍手)

Aくんがこーーーんなに伸びているのは・・・
小屋の中で”としお”がただいまランチ中だから(笑)

大人は夜のごはんまで待ってね(*^_^*)









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