2018年11月11日日曜日

疥癬(かいせん)のバカヤロー!①

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。




【海鮮は好きだけど疥癬は大嫌い!】


先日、PetHotel11!にお泊りしていたワンちゃんの中に、疥癬になっている子がいることが判明しました。

そこで今日は、


・疥癬とはどういうものか?

・わたしたちが取った対応について


というお話をさせていただきたいと思います。



●疥癬ってなに?


◇原因はイヌセンコウヒゼンダニ


疥癬というのは、ヒゼンダニという顕微鏡でしか見えないほど小さなダニに寄生されて皮膚がカユカユになる病気です。

犬の疥癬の原因になるのは”イヌセンコウヒゼンダニ”という種類で、犬から犬へ感染します。

疥癬は人獣共通感染症なのですが、犬を宿主とするイヌセンコウヒゼンダニと人間を宿主とするヒゼンダニは違います。

そのため、もしも疥癬になってしまった犬と一緒にお布団でくっついて寝ていたとしても、発疹ができて痒くはなることはありますが、イヌセンコウヒゼンダニが長く人間の体で生きられないために、症状は一過性ですぐに治るのが普通です。




◇潜伏期間


疥癬の潜伏期間は、ヒゼンダニが寄生してから2~3週間と言われています。

これは、いわゆる外見上ソレとわかる皮膚の疾患状態になるまでの期間で、かゆみが出るのはヒゼンダニが寄生したらすぐです。

激しいかゆみが出るので、ワンちゃんにヒゼンダニが寄生したら普段と違う痒がり方をします。

ちなみに疥癬がひどくなると、脱毛したり皮膚が赤くなったり、かさぶた状になったりします。

さすがに、この状態になれば獣医さんに連れて行く飼い主さんがほとんどでしょうから、そうなって初めて発覚するケースがほとんどなんです。


「やけに最近いつもと違う痒がり方をするなぁ・・・」


と感じたら、疥癬を疑って獣医さんに行くことをおすすめします。




◇発見しにくい病気


ただ、疥癬は獣医さんで発見しにくい病気でもあります。

なにせ、ヒゼンダニは通常皮下にいますし、顕微鏡でその気になって探さないと見つからないからです。

そのため、特に皮膚疾患が酷くなる前に、ただ「やたらと痒がっています」と言って獣医さんに連れて行っても、疥癬の疑いアリと思って獣医さんが診てくれないと、パパッと診て


「アレルギー体質かアトピーかもねぇ~・・・一応このお薬出しておくから様子を見てごらん」


なんて言われてお門違いのお薬を処方されてしまうことが多いんです。

そして、爆発的に症状が悪化して初めて


「疥癬でした~~~~!」


ってことになるんですね・・・

同居犬がいるご家庭では特に注意が必要ですので、頭の片隅に入れておいて


「先生?!疥癬は?疥癬かどーかもチェックしてくださいよっ!!」


って言ってみてくださいね。

(ただ、ヒゼンダニの繁殖がまだ少ない段階だと発見は難しいとも言われています)




◇感染経路


通常、ヒゼンダニは宿主の皮下に寄生するので、宿主から離れて外界に出てしまうと2時間くらいで死んでしまいます。

そのため、好き好んでわざわざ宿主の体から床に這い出して他の宿主を探す・・・とゆーよーなアホなことはまずしないんです。

ですから、一緒にちょっと遊んだくらいで感染することはあまりありませんから、そう神経質になる必要はありません。


一番危険なのは、疥癬に感染しているワンちゃんと同居のワンちゃんがペッタリと体を密着させて一緒に眠るなどした場合です。

ヒゼンダニは交尾をする時だけ表皮に出てくるのですが(←露出狂なのか?)体を密着させているワンちゃん同士だと、同じ宿主の皮膚だと勘違いしちゃうんですね(←露出狂の上にアホなのか?)


それから、稀に感染しているワンちゃんがずっと寝ていたお布団やクッションに、すぐ別なワンちゃんが眠ったりした時にも感染することがありますが、直接肌を密着させている場合と比べると感染確率はグンと下がります。

アホなヒゼンダニが宿主の皮膚と勘違いしてヌクヌクしたクッションに移動し、ワンちゃんがいなくなって初めて


「ヤバいっ!!コレ犬ちゃうやん!クッションやんっ!!し・・・・死ぬぅ~~・・・」


ってなっているところに都合よく他のワンちゃんがやってきたような時に、寝具を介して感染するということになります。


あとは、低温サウナのように、湿度と温度がワンちゃんの体内と同じような条件の場所であれば、ヒゼンダニは外界であっても何日も生き続けることができるようです。



◇ノミダニ予防をしていれば大丈夫?


ほとんどのワンちゃんは、フロントラインやネクスガードスペクトラといったノミダニおよびフィラリア予防のお薬を定期的に処方してもらっているかと思います。


「ちゃんとダニ予防しているのだから、イヌセンコウヒゼンダニなんか怖くないわ!」


と思ったら・・・ブビー!!残念ながら、フロントラインやネクスガードスペクトラはマダニには効果を発揮しますが、ヒゼンダニには効きません(TдT)

ヒゼンダニに効力を発揮するお薬にはレボリューションやアドボケートというものがあります。

お薬の違いについては詳しく後述しますね。




●対策におおわらわ


◇根絶やしに・・・


「お泊りしていた子がやたら痒がると思ったら疥癬だった」

ということが判明したのは、昨日の夜のことです。

その子は、予防接種もノミダニ予防もちゃーんとしていたので、まさかと一瞬目の前が真っ暗になりましたが、ノンキに目の前を真っ暗闇にしている時間はありません!!

念の為、急いで犬たちのエリアにあるクッションやら毛布やら、布製品という布製品をかきあつめて、車でブロロローー!!とコインランドリーへ。

カイセンダニはファブリーズなどの除菌剤ではやっつけられませんが、乾燥と熱に弱く、50℃以上で10分以上の環境で死滅します。

理論上は、宿主から離れてクッションなどに潜伏して生きながらえているヒゼンダニはそう多くはないはずですが、1匹でもウロチョロしていやがったら情け容赦は無用ですっ!!


念には念を入れて、コインランドリーのどデカイ乾燥機で30分ほど・・・

カッラカラのアッツアツ

にして皆殺しにしてやりました(ごめんよ・・・合掌)


クッションやら毛布を一時的に取り上げられた犬たちは、キョトーーンとして、それから


「ちょっとちょっとぉ~~!どーなってんのさ?!このホテルは寝床もねーのかよぅ?!」


ってな顔をしていました(^_^;)




さて・・・対策はまだまだこれからが本番です。


今いるワンちゃんたちの中で、疥癬だったと判明した子と一緒に過ごしたワンちゃんたち

今はもうおうちに帰ってしまったけれど、疥癬だったと判明した子と一緒に過ごしたワンちゃんたち


この子たちの飼い主さんすべてに今回の件をご報告して、対策をお話しなくてはなりません。

そこで、今日いっぱいかけてわたしたちが行ったことについてお話したいのですが・・・

長くなるのでつづきはまた次回にさせてくださーい!


とにかく、テンヤワンヤの日でした(;´Д`)





<今日のPetHotel11!>

朝の海岸さんぽ♪
この後Gくんはパカラッパカラッと走りました!

Aくんは、今日は苦手な男の人とすれ違う時
勇気を出してオシリの匂いを嗅いでやりました!(笑)

としお「ちょっとぉ、オシッコは写さないで!」

はいはい(笑)

Yくんは、大きなボールも・・・

実に器用に運びます!!(ブラボー!)

はい、ヒョッコリはん!!

はい、またまたヒョッコリはん!!

呼んでも来ない男子たちは、一緒に走ると
結構言うことをきくんだよね~!

としおは今日も木の枝かじりに夢中(^_^;)

ボス・・・すんごいの拾ったねぇ~!

ボス「ワイルドだろ~~?!」

なんか・・・トナカイみたいになっとるやん
(ギャハハハ)
  
ボス「はぁ~~~、たまんな~い♪」

何がそんなにたまんないんだ?(^_^;)

ボス「あ、コラ、ボクんだぞ!」
Yくん「いいだろ、端っこちょっと齧らせろよ!」

Yくん「いいじゃないか、ケチ!!」
ボス「ダメだってば~・・・はぁ、たまんな~い♪」
Yくん「確かにたまらん!」



ナツ「お!楽しそうなことしてんじゃん?!」
パリポリパリポリ♪

ボス「やーめーてー!バラバラにしないで!」

ナツ「じゃあ枝ごとよこしなさいよっ!」
ボス「ゼッタイにヤダ!!」
  
としお「ボクモボクもー!!」

ボス「コラーッ!としおにはまだ早い!」

・・・何が早いのかようわからんけど、
ずいぶん短くなっちゃったねぇ~(笑)

としお「ヘヘ!ゲット~♪」

夕方のお散歩
事情により今日は早めのお散歩でーす!


Mくん、遊ぶ気マンマンで来てくれたけど、
もうお外は真っ暗だからお散歩と海は明日の
お楽しみね!

Mくん「うん、わかったからゴハンちょーだーーい!」

ハイハイ(^_^;)






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