前回ブログのつづきです。
【自分とは関係のない世界のお話?】
●Yは自分かもしれない
犬たちの命を預かる者として、保護団体でありながら日常的に動物虐待を繰り返していたYという男を許せません。
けれども、それと同時にまた、
「Yは自分だったかもしれない」
という危機感は常に頭のどこかに持っている自分がいます。
いえ、わたしたちのような命を預かる職業の者は、そういう可能性が自分の中にもあるという意識を持っていなくてはならないという表現の方が適切かもしれません。
●奇跡のような今
学生のころ、一時期犯罪心理学に興味を抱いて何冊も書籍を読み漁った時期がありました。
オギャーとお母さんから生まれた時は、誰しもが無垢で可愛らしい赤ちゃんだったのに、一体何がどこでどうなったら、人は恐ろしい犯罪を犯す冷血漢のようになってしまうのだろうか?
その人と自分の違いは一体なんなんだろうか・・・・?
そんな興味からでしたが、結果として強く感じたのは、
いわゆる健全な精神や道徳心、倫理観などを自分が保てているのは、奇跡に近いのかもしれない
ということです。
今まで生きてきた道程のうち、ほんの小さな路地の曲がり角をひとつ曲がり間違えただけで、そこにはとんでもなく深い落とし穴があったかもしれない・・・
それによって、今の自分はいなかったかもしれないという恐怖に近い感覚を覚えました。
そして、何よりも今の自分を保てているのは、
道を誤りそうになった時に叱ってくれた人々や、
底なし沼のような苦しみや悲しみに飲み込まれて這い上がれなくなりそうな時に救いの手を差し伸べてくれた人々
といった周囲の人々の助けがあったからだと感じています。
●犬も人も・・・
犬の問題行動に対処しようとする時、まず第一に考えるのは、そうなってしまった原因です。
先天的な性質? 先天的な疾患? 生い立ち? 母犬との関係? 周囲にどう扱われてきたか? 何かのトラウマ? 後天的な疾患?
挙げればキリがありませんが、多くの場合はそういったことが複合的に絡み合っているのだと思っています。
それは、犬も人間も同じことで、
最初はちょっとしたキッカケで困った行動が始まり・・・
行動が変わったことで、周囲の反応が変わり・・・
周囲の反応が変わったことで、更に困った行動が常態化し・・・
困った行動が常態化することで、周囲の自分を見る目が変わり・・・
更に困った行動はエスカレートし・・・・
という風に、一旦 蟻地獄のような負のスパイラルに飲み込まれてしまえば、そこから這い上がるのも助け出すのも至難の業となってしまうのかもしれません。
●罵るだけでは何も変わらない
何が言いたいかというと、わたしたちが Yが犬や猫たちにした酷い行いを
「自分とはかけ離れた遠い世界のとんでもない大悪党の所業」
と考えることによって、Yのような人間がどうすれば少なくなるか?という解決策からはどんどん遠のいてしまうように思っているのです。
なぜなら人は、自分に関わりがないことには興味や感心を抱き続けることが難しいからです。
今回、Yが書類送検されたというニュースを受けて、ネット上にはYを罵倒する声が数多く書き込まれているのを見かけました。
もちろん、わたしもYに直接会ったら自分がYに何をするかわからないくらいの憤りの感情を持っています。
(その時はだれか、わたしの口にガムテープを貼って、手には手錠をはめておいてね~!)
でも、そのいっときだけ、Yのような人間を罵ってスッキリして終わりにしてしまえば、今後も延々と同じような目に遭う小さい命が後を絶たないでしょう。
ひとりひとりが、Yのような人間に自分がなってしまうかもしれないという危機感を持って、Yのような男が生み出された原因を考えることから、少しずつ解決策の糸口が見えてくるのではないか・・・
そんな風に思っています。
●みっつの事件の共通点
今回、Yが理事長を務めていた動物保護団体のニュースを知った時、すぐに頭に浮かんだ別な事件がありました。
それは、大口病院連続点滴中毒死事件です。
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◇大口病院連続点滴中毒死事件とは
神奈川県横浜市の大口病院(現・横浜はじめ病院)で2016年(平成28年)9月に発覚し、2018年(平成30年)7月に同病院の元看護師が逮捕された連続殺人事件。
被害者として立件された死亡者2人のほか、同時期に死亡していた別の2人の入院患者の遺体からも消毒液のヂアミトールが検出された。
事件前の7〜9月の82日間で48人もの患者が死亡し、その後の約70日間の間は死亡者がゼロということから、4人以上の被害人数が疑われたが、発覚以前の死亡者は医師の診断により“自然死”扱いで火葬されていたため、既に証拠は失われている。
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「見捨てられる小さい動物の命をつなぐ」という仕事を選んだ男が自らの手で動物たちを虐待し、死に至らしめていた事件と、
「人々の健康を守り尊い人命を救う看護師」という仕事を選んだ女が自らの手で患者の点滴に毒物を混入し、死に至らしめていた事件・・・
ふたつの事件の根底には共通の”原因物質”があるように感じました。
更に、日を空けずに報じられたY&M藤掛第一病院のエアコン故障放置事件・・・
この病院の院長がインタビューに答えている様子を報道で見て、何かわたしたちの常識とは大きくズレているような違和感を感じた方は多いのではないでしょうか?
わたしもそのひとりです。
その違和感の中には、上記ふたつの事件との共通点が含まれているように思いました。
わたしがこのみっつの事件に感じた共通の”原因物質”について、次回のブログでお話していきたいと思います。
<今日のpethotel11!>
一緒にお散歩して 一緒に遊んでいると |
みんな仲良くなっちゃうんだ~♪ |
朝の海岸さんぽ R弟くんはウンチが出てスッキリ顔 R兄くんはまだウンチが出てない顔 (でもあとでお庭でしっかりいいウンチ出たどー!) |
表情がビクターのキャラクタードッグに 似ているBくん |
R弟くんとAちゃんは、仲良く何を 覗いてるのかな~~~? |
まだ若いBくんは どんなに走っても元気元気!! |
Aくんが見学にきてくれたよ! ちっとも物怖じしない子だったね。 お泊りに来る日を楽しみにしてるよ~(*^_^*) |
あ、Sちゃんウンチ? Sちゃん「ううん、チッチ!見ないでよ!」 この姿勢でチッチか~~~~~い(笑) |
夕方のお散歩 いいショットなんだけどSちゃんの顔!!(笑) |
なかなかウンチが出なかったFくんの ウンチが出たから 9月9日はウンチ記念日♪ |
飼い主さんがお迎えに来る前に 三浦海岸を思いっきり走るBくん 速いはやいっ! |
Bくん、とってもおりこうだったね。 楽しかったよ! また遊びにおいでね~~~♪ |
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