2018年9月16日日曜日

ピースワンコジャパンの週刊誌記事について②

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。





前回ブログのつづきです。


【命より高い優先順位はあるの?】


●理想とは違うかもしれないけれど・・・


ピースワンコジャパンを非難する人たちの主張について、わたし個人の考えをお話させてください。

①保護した犬に避妊手術をしていないのが大問題


確かに、大地震などの災害が起きて収容されている犬たちが野犬化した場合のリスクを考えると、避妊手術をしておいた方がいいようにわたしも思います。

ただ一方で、保護団体にそれを強要する権利は誰にもないはずです。

ピースワンコジャパンは、何も


「保護した犬には必ず避妊手術をします」


偽りを語って寄付金を集めているわけではありません。

避妊手術をしない理由については


「生き物本来の姿をできるだけ大事にしたいから」


という”主義”を明確にされています。

我が国の法律において、


・犬の飼い主は必ず飼い犬に避妊手術をすること

・犬の保護団体は必ず保護した犬に避妊手術をすること

・保健所やセンターは避妊手術をする保護団体以外に動物を引き渡してはならない


上記のような取り決めはありません。

つまり、飼い犬の避妊手術については環境省が”奨励”はしているものの、個人の自由判断にゆだねられているのが実態です。

まして保護団体は収容している犬の飼い主ではありません。

また、保健所やセンターが新しい飼い主に犬を譲渡する場合、多くの場合は避妊手術を新しい飼い主に勧めたり約束させたりしますが、保健所であらかじめ避妊手術を行うことはしていません。

(新しい飼い主が見つかるか、保護団体によって引き出されなければ殺処分に回されるため、手術が無駄になるからですね)


ピースワンコジャパンは、週刊新潮の記事に対する声明の中で、


・収容している犬たちがむやみに繁殖をしないよう注意を払っていること。

・それでも今までに交配してしまって子犬が生まれたケースも数件あること。

・健康状態を見極めて、数は少ないながら避妊手術を施している子もいること。


などについて説明しています。

もちろん、うっかり繁殖してしまった結果生まれた子犬たちもピースワンコジャパンで面倒を見ています。


ピースワンコジャパンがパピーミルのようにどんどん犬たちを交配させ、爆発的に子犬が産まれ、それを野に放っているとか、転売しているといった事実でもないかぎり、第三者が口を出せることではないと思っています。

避妊手術については、わたし個人は


「わたしは自分の飼い犬には避妊手術を受けさせます」


という立場です。

これ以上のことは言えませんし、他の人に強要することもできません。


動物愛護の観点から「避妊手術をします」という人がいるのと同じように、

動物愛護の観点から「避妊手術はしません」という人がいるのも事実なのです。


どちらが正しいかは誰にも決められません。

単に「主義」が異なるどうしなのです。



②寄付金やふるさと納税でかき集めたお金の使途が不明


ピースワンコジャパンのHPを見る限り、第三者機関(公認会計士)によって承認された収支報告書が公開されています。

非難している人たちが、「それでは足りない。もっと詳細なものを出すべきだ」という意味でこの主張をされているのかについてはわかりません。

わたし個人は慈善団体に寄付をする際には


「寄付したお金は使途も含めて慈善団体のご自由にお使いください」


という気持ちで寄付をしています。

細かな収支報告書を作ることに時間を割くよりも、メインの活動に時間と労力を割いてほしいとすら感じてしまいます。

もっと極端なことを言うと・・・

もしわたしが寄付をした動物保護団体が、ものすごくたくさんの寄付金を集めることに成功したとします。

動物たちに必要な分のお金を使い、それでもまだ莫大な余剰金が出たとします。

保護団体がそのお金を自分たちの収入として生活費に充てていたとしましょう。

一般の平均よりも少しお金持ちなくらい・・・食べるものも着るものも持ち物も、世間がイメージしているよりもうんと豪華・・・やけに豪華だと。


もし、そうだとしても、その保護団体が本来のお仕事をキチンとしてくれていると思えれば、わたしはむしろ「寄付をして本当によかった」と思います。


社会の役に立つ、人がやりたがらないような大変なお仕事を頑張っている人が人並み以上の生活を送れるような社会は、株や土地転がしでいい思いをする人が多い世の中よりもずっと健全で、むしろ理想的だと思うからです。


ただ、自分が寄付した団体が実際にはまったく保護活動をしていないような寄付金詐欺だったらイヤですし、犯罪集団に資金源を提供することは避けなくてはなりませんね。

ですから、寄付をしようとする団体の活動は注意深く見守る必要がありますし、寄付した団体の活動内容についても、活動の実態がキチンとあるかをよく見ていく必要はあると思っています。


でも、その団体の主義ややり方に不満があれば、次から寄付をしないという選択もあるのですから、


「わたしは多額の寄付をしたのだから、団体の運営の仕方に口を出す権利がある」


・・・というのは、少しお門違いのような気がします。



③保管頭数に対して施設の広さや人員が不十分である


確かに、ピースワンコジャパンでは予想を上回る数の収容犬を引き取ることとなったため、(現在2500頭近く)施設の拡充や人員確保が追い付かず、理想の飼養はできていないかもしれません。

(人によって理想とする形は違うので、それを押し付けるのもおかしなお話なのですが・・・)

それぞれに複雑な過去を抱えていたり、野犬だった犬がいたりする中、収容中にケンカによって不幸にも命を落とす犬もいることでしょう。


では、犬たちはピースワンコジャパンに引き取られることなく、保健所にいた方が快適で長生きだったのでしょうか?


ピースワンコには、少なくとも冷暖房が効いたお部屋があります。

スタッフによっておさんぽにも連れて行ってもらえます。


一方、保健所では、ほとんどの場合は冷暖房もなく、コンクリートの冷たい床に直接体を横たえる環境です。

もちろん、保健所の職員がお散歩に連れて行ってくれることはありません。


ピースワンコにによって保健所から引き出された犬たちは、本当に可哀想だと思われますか?


更に・・・

ピースワンコジャパンが保健所から引き出す犬たちは「殺処分対象」となった犬たちですね。

ピースワンコジャパンに引き出されなかった犬たちは殺されてしまうのです。


現在、ピースワンコジャパンでは2500頭の犬たちが現に生きています

その子たちは、処分されていればもう世間からは忘れ去られている子たちでしょう。

でも現にその子たちはピースワンコに収容され、生きているんです。


これ以上に優先順位が高いことなんてあるんでしょうか・・・・?



今日は、わたしの言いたいことが、少しでも多くの人たちに伝わればいいな・・・と思い、4コマ漫画を描いてみました。

慣れないことをしたので、ものすごくくたびれました。

二度とやりたくありません(-_-;)


渾身の4コマをぜひご覧ください。






 このお話は、あともう少しだけつづきますが、それはまた次回に・・・





<今日のPetHotel11!>

イングリッシュコッカーのRちゃんは
まだパピーちゃんなの♪

頭が大きくて、仕草もパピってます(笑)

身体はチャコよりも大きいのに
圧倒されてます(;^ω^)

Rちゃん「いろいろ教えてくださ~い」
チャコ「じゃあまず、拾い食いの仕方から・・・」

やめんかーーーーっ!!!(# ゚Д゚)

チャコ「この向こうにね、美味しい草が
あるんだけど・・・雨で濡れてるから
今日は立ち入り禁止なんだって~~」
Rちゃん「Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン」

よぅ~し、助走をつけて・・・

タタタタ・・・・
ナツ「あ・・・」

加速ーーーーっ!!

デンッ!!
あ~あ・・・(;・∀・)

よかった、カワイイお顔は
つぶれてないね(笑)







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