夜になって、母が急に腹痛を訴えたため、救急病院に連れて行っていました。
とりあえず、痛み止めを点滴してもらい、現在は落ち着いています(´▽`) ホッ
すっかりブログのUPが遅くなってしまいました。
さて、前回ブログのつづきです。
【本当に犬の幸せを願う人ならば・・・】
週刊新潮に告発文が掲載されたピースワンコジャパンについて、わたしの考えをお話してきましたが、今日はその結論です。
様々な想い、反論、ご批判はあるかと思いますが、犬が大好きで犬を思いやる気持ちがあふれる人たちに、ぜひ冷静に考えてみていただきたいことです。
多くの方にお読みいただければ嬉しいので、記事のシェアはわたしの許可なくしていただいて構いません。
よろしくお願いいたします。
※ややこしくなるので犬についてのお話に限っていますが、猫についても同じことがいえるかと思います。
●山積みの問題を解決するとき
みなさんは、目の前の山積みの問題に急いで取り組まなくてはならないとき、どうしますか?
たとえば・・・
豪雨による水害が予測され、避難指示が出ているような時に、あれもこれも大切に思えて持ち出したくなるでしょう。
避難はしたけど思ったほど酷い被害にならなかったら・・・なんてことも考えて、1階の大事なものを2階に移動させたりもしたくなるでしょう。
被害を最小限にとどめたいと、家の周りに土嚢を積む作業を完了させてから避難したいなどという思いも頭をよぎるでしょう。
けれども、山積みの問題の中に”命の危機”が含まれている場合は、とにかくまずは”命”が最優先のはずですね。
水も食料も懐中電灯も携帯も電池も有価証券も金庫の中の金塊も、ぜんぶぜんぶすんごい大事!!
でも、それもこれも・・・
死んだらオシメーよ!!
・・・ってこと。
他の保護団体などから大変な批判を浴びているピースワンコジャパンがしていることは、そういうことなのではないでしょうか?
避妊手術も犬舎の十分な広さも十分な人手も詳細な収支報告書も、ぜんぶぜんぶすんごい大事!!
でもそれもこれも・・・
犬を殺処分から救わなかったらオシメーよ!
●考え方や主義の違い
一口に動物保護団体とか愛護団体とか愛護活動家といっても、いろいろと考え方や主義の違いはあります。
みな、それぞれに自分が信じる”愛する動物にとって最も正しい理想”を実現しようと必死でもがいています。
保護犬を新しい飼い主に譲渡する条件ひとつ取ってみても、団体ごとの違いは鮮明です。
「避妊手術を強制はしませんが、くれぐれも多頭飼育崩壊にならないように気を付けてくださいね。
あとは、この子を終生捨てることなく大事にしてあげてください」
とお願いするだけの団体さんもいれば、
「この子を飼育していくために十分な収入があるか確認したいので所得証明を提出してください。
お子さんや先住犬、猫、お年寄りのいる家には譲渡しません。
そうでないことを証明するために住民票を提示してください。
避妊手術はウチで済ませたのでその費用を頂戴します。
抜き打ちでご家庭での様子を見せていただきに伺うことがありますので、よろしくお願いします」
というような厳しい条件を付けている団体さんもいます。
前者の団体さんに言わせると後者の団体さんは
「そんなことやってるから、いつまでたっても譲渡活動が進まず、助けられる命をセンターから引き出せないのだ!」
となるかもしれませんし、後者の団体さんから前者の団体さんを見れば、
「あんないい加減なことをしているから、また無責任な飼い主に捨てられる子が後を絶たないのだ!」
となるかもしれませんね。
どちらも一理あるワケです。
●最も不毛なこと
中世から伝わる「三つの指輪」というお話があります。
色々なバージョンがありますが、三大宗教間の争いを表しているといわれていますね。
<三つの指輪>----------
三人の息子を持つ父親が、遺産として自分の指輪をどの息子に譲るか悩みます。
ひとりだけに譲ればきっと争いが起きるだろうと考えた父親は、職人を呼んで自分が持っている指輪と全く同じ素材で全く同じ指輪をあと二つ作らせました。
三つの指輪は価値も全く同じですし、誰にも見分けがつきませんでした。
父親は息子たちにひとつずつその指輪を与え、安心しました。
自分の亡き後、息子たちには不毛な争いをすることなく、力を合わせて生きて行ってほしいと思っていたからです。
ところが、残念ながらそうはいきませんでした。
息子たちは、それぞれ自分が持っている指輪こそが本物だと主張し、その真贋をめぐって激しく争うようになってしまったのです・・・・
---------------------------------
・・・ちゅーお話です。
なんて不毛なんだっ?!
それぞれがお互いの指輪を「全部同じ、いい指輪だよね♪」って共通点を認め合って仲良く手を取り合って生きていけばいいものを・・・
三人の兄弟は、それぞれみな「幸せに暮らしたい」と思っていたはずです。
その思いは共通なのに、何故か争いを繰り返して不幸になっているなんて、バカげたお話だとは思いませんか?
でも、三大宗教にも多くの同じような教えがあるにも関わらず、「わが宗教こそが正しい教えである」って今も世界中で争っていますね・・・(-_-;)
犬たちが
「人間ってホントバカだなぁ~」
と呆れているかもしれません(-_-;)
●一丸とならなくてはならない時
保護団体や保護活動家・・・それぞれに理想として掲げることは微妙に違っていて、当事者にとってはその違いは看過することができないほど大きなことなのかもしれません。
でも、共通点だってありますよね?
大原則として共通しているのは、
「人間によって虐待される犬、捨てられる犬、処分される犬を1日でも早く、1頭でも多く減らしたい!救いたい!無くしたい!」
ってことではないでしょーか?
互いの”違い”に注目して相手をののしるよりも、”共通点”に着目して団結すれば、少なくとも一番優先順位の高い項目はクリアできてしまうのではないでしょーか?
今の制度のまま・・・つまり「蛇口を締める政策」を実現させないまま、各団体が漏水個所を修理しようともがきながら、
やれ「オマエの漏水工事の方法や道具はなってない」だの、
やれ「お前は補修テープを買いに行って釣銭をちょろまかしただろう?!」だの
といった内輪揉めを繰り広げていても、まず水を止めなくちゃーなんの解決にもならないことは火を見るより明らかです。
互いの足の引っ張り合いや主義主張は一旦 横っちょへ置いておいて、一致団結して法改正に向けて足並みを揃えることができれば、きっと日本に住む犬たちは少なくとも今よりもう~~んと幸せになるのではないでしょーか・・・
●蛇口の締め方についても議論が・・・
もちろん、”蛇口を締めるための法改正の必要性”についてはほとんどの保護活動に携わる人が共通で認識しています。
その証拠に、各団体や個人、あるいは団体連盟などがそれぞれに改正案を作り、精力的に署名活動をしています。
その運動は大変すばらしいのですが、結果的に署名はバラけてしまいますし、一般の飼い主さんたちを広く巻き込んでのムーブメントが起きるには至っていません。
ところが、それぞれの法改正案をよく見ていくと、やはりココにも明らかな共通点があることに気づきます。
具体的に言うと・・・
・八週令規制の法制化
・繁殖業者への規制
・展示販売への規制
これらについては、規制の方法を「罰則の強化」としているか「ライセンス制度の導入」としているか?といった些細な違いはあるものの、問題視している点は同じですね。
これこそが、実は保護団体や保護活動家が共通して”最優先課題”だと認識している点なのではないでしょうか?
「あの団体の改正案では甘すぎる!」
「あの団体の改正案にはコレが抜けている!」
とまあ、言いたいことは山ほどあるのでしょうが、ちょっとの間、お口にチャックはできませんか?
●争っている間にも・・・
もうひとつ、イソップの寓話を・・・
<ずるい狐>----------
2匹の猫がごちそうの取り合いをして争っていました。
そこに1匹の狐が通りかかり、「ボクが平等に分けてあげるからケンカはおよし」と言います。
狐がごちそうを半分に分けると、「こっちが大きい、こっちが小さい」とまた猫たちは争います。
そこで狐は大きい方のごちそうを少しちぎって食べます。
すると今度は反対の方が大きくなってしまったので、狐はそちらをまた少しちぎって食べます。
そうこうするうちに、ごちそうは豆粒ほどの大きさになってしまいました。
「仕方ない。これじゃあもう分けられないからボクが食べてあげるよ」
そう言ってキツネはごちそうを全て平らげて満足そうに去っていきました。
「最初からケンカしないで仲良く食べていればよかったね」
そう猫たちは悔しがりましたとさ!(ザンザン♪)
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不幸な犬を減らしたいという思いは共通のはずの保護団体同士が互いに告発し合うような足の引っ張り合いをし続けている間にも・・・
悪質ブリーダーによって犬たちは劣悪な環境下で繁殖させられ続けています。
売れない子犬がゴミのように捨てられています。
母犬や兄弟犬から学ぶべき社会化を学べないまま親兄弟から引き離された犬たちが無責任に販売され、問題行動のある家庭犬として飼育放棄されています。
生体販売でモノのように陳列されている犬たちが、無責任な飼い主に衝動買いされ、つまらない理由で簡単に飼育放棄されています。
そして・・・冷酷な人間の金儲けの道具やアクセサリーのように扱われた命が、人間の手によって、国によって公然と殺されています。
毎日のようにです。
保護団体同士がいがみ合い、足の引っ張り合いをしてひとつにまとまらずにいることで、笑いが止まらないずるい狐は一体誰でしょうか?
悪徳ブリーダーやペットショップ、ペット関連商品を扱う企業やワクチン製造メーカーといった、いわゆる業界団体ですね。
いい加減、目を覚ましませんか?
東京オリンピックを前にした今、世界に恥じない「動物愛護先進国」となる必要性を国に訴える、またとないチャンスが訪れていると思います。
今、ケンカしてどーする・・・?
今、団結しなくていつ団結する・・・?
祈るような気持ちでいます。
敵はもっと別なところにいるはずです。
どうかもう、他団体をけなすことはやめてください。
お願いです。
<今日のPetHotel11!>
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