2017年6月24日土曜日

ドッグランのグリーンは何がいいか?

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。

最近、ドッグランに植えてあるグリーンについて、ときどきお客様から質問をいただきます。

そこで今日は、Pet Hotel 11!で、”ボス”や”ナツ”、お預かりしているワンちゃんたちがいつも遊んでいるドッグランについてお話しようと思います。

OPEN当初は、全面を土のままにしようと言っていました。

宣伝用の写真映えはしないかもしれないけれど、ワンコたちは土の地面が大好きですし、走り回った時の脚や肉球への負担が一番少ないからです。

そこで、何年も空き家だった中古住宅のジャングルもどきのお庭にあった石やら植栽やらをエイヤーーッ!とすべて撤去してグラウンドにしました。

グラウンドというよりも、パっと見、休耕期の畑のようにも見えましたが、

「これでいいのだ ||:3ミ」

と思っていました。

けれども考えが甘すぎました。

土のままにしていると、当然雑草がボーボーボーボー生え放題の育ち放題になってしまい、中にはワンコに食べさせたくないものも生えてくる可能性があります。

毎日毎日、取っても取っても振り向くともう生えている、ゾンビのような雑草のヤツラ・・・
きりがない草むしりに時間を忙殺され、犬より草を見ている時間が長くなるのではまったく意味がありません。

その上、土のままだと雨上がりにはドロドロになって、ワンコを遊ばせるには不向きです。雨がせっかくやんでいるのに、地面がドロドロだからという理由で遊ばせてやれないなんてナンセンスすぎやしませんか?!

だからといって

「ワンワンさんに預けたら、いつもメチャクチャ汚くなって帰ってくるのよ!!」

などという悪評がたっては困ります・・・

OPEN準備の間、母から預かっていた”ボス”と”なつ”で、そういったことを検証できたのは非常によかったです。
(頭が悪いんですね・・・そんなこと、ちょっと考えればわかりそうなもんなのですが・・・)

そこで、全面にグランドカバーを施すことにしました。
グランドカバーとは、芝生のように地面を覆いつくすように生える植物で地面をカバーすることです。

グランドカバーで地面が覆いつくされてしまうため、他の雑草はゼロとまではいきませんが、あまり根付かなくなるわけです。

青々とした芝生は理想でしたが、庭が半日影ということと、芝刈りの手間暇を考えて断念しました。

グランドカバーの選定基準としたのは、以下の条件でした。

●反日蔭でもよく育ち、他の雑草に負けない強いグリーン。
●犬が食べない(万一食べても安全)。
●人や犬が踏んづけまくっても大丈夫。
●刈り込み作業が限りなく少なくて済むもの。
●なるべく早く地面を覆いつくしてくれる(覆いつくすまでは雑草との闘いなので)

その結果、選ばれたのがクラピア(イワダレソウの改良品種、スーパーイワダレソウ)という植物です。

先の条件を満たしているばかりでなく、クラピアちゃんは冬枯れ(茶色くなっちゃうこと)するものの、芝生よりも冬枯れしている期間が短い。つまり、グリーンでいてくれる期間が長いということですね。

ただ、唯一最大の難点は、値段が高い高い高ーーーい!(赤ちゃんをあやしているのではありません)

ドッグラン一面を覆う数のクラピアを注文する瞬間、自分が生唾をゴクリと飲む音が聞こえてきたほどのお値段でした(^-^;

さて、腰痛と闘いながらドッグラン全面にクラピアの苗を植えたのが、12月のOPENを控えた昨年9月初旬のころです。

植え付け時期の理想は春~夏ですので、ちょっと遅いけれど残暑も厳しいことだし、ギリギリセーフかな・・・という時期でした。

ところがっ!!!

覚えておいででしょうか?昨年秋の、うんざりするほどの長雨を・・・

さきほど、休耕期の畑のようだと表現したお庭は、その長雨の影響で見事な田んぼとなってしまったのです。

まだ小さな赤ちゃんだったクラピアちゃんたちは・・・


全員田んぼで溺れ死にました (アーンアーン ( ノД`))


思い出すのもツライ出来事・・・そして、高い高い高―――い勉強代を支払いました。

結果、様々なことを考え合わせて、次のような改良を加え、現在のドッグランの形ができあがりました。

●ランの地中に透水管を入れ、水はけをよくしました。もうクラピアちゃんを溺死させはしない!

●全面を土にするのは諦め、コンクリートの部分と土の部分を設けました。雨上がりには柵で通せんぼして土の部分にはワンコを入らせないようにして遊ばせることができます。

結果として、日陰のコンクリート部分は夏はヒンヤリ、日なたのコンクリート部分は冬はホンワカという、ワンコたちにとって大変すてきな居場所となりました。

そしてやっぱり、どうしても残したかった土の部分・・・

ここにはもちろん、クラピアちゃんたちを植えましたよ。
ええ!震える手で再び購入しましたとも!

ただ・・・経済的な事情により、本来は1㎡にポット苗を4つ植えるところを、ケチって半分の2つしか植えませんでした、いや、植えられませんでしたぁっ!

クラピアちゃんたちが地面を覆いつくす速度はとても早くて、通常は苗を植えて2ヵ月ほどで一面グリーンになります。

現在、クラピアちゃんを植え付けてから2ヵ月ちょっと経ったところですから、覆いつくしているはずなんですが、ケチった分だけまだ地面が見えております(^-^;

とはいえ、元気に青々と育っていて、ワンコたちも楽しそうに遊んでくれていますし、少し前から小さな可愛らしい薄ピンク色のお花もチラホラ咲いてくれていますヨ♪

ちなみに、クラピアには”S1"と”K5"という2種類があり、Pet Hotel 11!で導入しているのは”K5"の方です。
”K5"は”S1"より耐寒性があり、冬枯れしていて茶色くなる期間が短く、お花の量は”S1"の半分ほどです。




クラピアの、より詳しいことがお知りになりたい方はコチラをごらんください。



ボストンテリアの”ニコ”くんと
ミニチュアダックスの”フク”くん
クラピアの上で遊んでいます。

「たのむ!今度は成長してくれー!」
という気持ちで
4月に苗を植えた時はこんなでした。

土を半分残してコンクリートを打設。
水はけ改良工事もしました。
マメつぶみたいに見えているのが”ボス”
ちっちゃなちっちゃなお花ですが、近づいて
よーく見ると、更にちっちゃなお花が集まった花束みたい。
カワユイのです♪


”ニコ”くんがやけに人間くさいポーズをとるのですよ。
「やあ、みなさん初めまして。ニコです」
まだ1歳になっていないのですけれどねぇ・・・(笑)


脚線美を強調するかのような見返り姿。
なぜか江頭2:50を思い出します。

ボクの脚線美も撮ってぇ~~!
はいはい・・・脚が伸びたらね~( *´艸`)