最後に・・・
わたし自身が【天罰方式】を取り入れていないのには、先に挙げた注意点やリスク以外にも理由があります。
それは単純に
「あまり好きではないから」
いやぁ~、なんとも非論理的で、いかにも女子的な言い分で申し訳ない。
でも”好きじゃない”ってことは、実は【天罰方式】を取り入れない理由の筆頭だと思うので、お話しておきます。
何が好きじゃないかというと・・・
「フェアじゃないという感じがするから」
そして・・・わたし自身が
「アンフェアなリーダーにはついていきたいと思わないから」
です。
もしわたしが会社組織で働いていたとして・・・
仕事でミスした時に、上司や先輩が直接注意してくれたり叱ってくれることなく、コッソリとわたしの査定を低くしたり、後ろからビービー弾をわたしの背中に当てたりするようであれば、それはもう、わたしにとってはしつけではなく、”いやがらせ”や”いじめ”でしかありません。
(それ以前に会社にビービー弾を持参している上司なんか幼稚すぎてついていけんぞーー!!ブーブー!)
しつけというのは、決して楽して成就できるものではなく、しつけをする側の愛情と忍耐が試されるものだと考えています。
しつけに取り組む人が、しつけられる側と一緒に成長していけるというのは、その為だと思います。
時間と労力をかけ、挫折や無力感に打ちひしがれても諦めることなく自分と共に悩んだり苦しんだりしてくれるリーダーには、しつけをされる側が『ついていきたい』『期待に応えたい』『褒められたい』『認められたい』という気持ちになり、能動的に課題に取り組んでくれるようになると信じています。
”嫌子による条件付け” つまり、”怖いからやめておく”・・・という条件付けは、しつけられる側にとっては”奴隷”のように扱われていることとなり、信頼関係の構築とは程遠いと思うのですよね・・・
また、”嫌子による条件付け”は、限定されたひとつの問題行動にしか適用できません。
けれども、飼い主さんがワンちゃんにとって尊敬できる大好きなリーダーになっていれば、ワンちゃんは自発的に
「飼い主さんが嫌がることはしたくない」
「飼い主さんが喜ぶことをしたい」
という風になるのではないでしょうか。
そうなれば、ひとつの問題行動に限らず、リーダーが「NO!」と言いさえすれば、今している行為をやめるようになるはずです。
ワンちゃんが何をしたかに関わらず、時間や場所を選ばず、
「とにかく飼い主さんが「NO!」と言っているからやめよう」
という風にワンちゃん自身が思ってくれるようになれば、それ以上に汎用性の高いしつけはありません。
わたしたちが目指したいのは、そういうしつけだと思うのです。
更に、どうしても”嫌子”を与える(叱る・罰する)場合は、与える側も与えられる側と同じように辛く苦しい思いをするのでなければフェアじゃないと思っています。
よく、お母さんが子供のオシリを叩くとき、自分の手も心も子供と同じように痛いと感じる・・・というのと同じですね。
ですから、もし万が一、今【天罰方式】を検討している飼い主さんの中に
「叱ることは自分もイヤな気持ちになるし、ワンちゃんに嫌われそうで怖い。だからコッソリ天罰を与えるという方法はわたしには都合がいいわ♪」
というように考えておられる方がいらっしゃるなら・・・それはワンちゃんだけが一方的に痛みや恐怖を感じる、アンフェアで姑息な方法かもしれないということを、今一度考えてみていただきたいとお願いせずにはいられません。
ワンちゃんは必ず飼い主さんの愛情にこたえてくれます。
ワンちゃんを叱りながら、飼い主さん自身も心の痛みを共有しているということは、きっとあなたの愛犬に伝わる・・・そうわたしは信じています。
最後に・・・
”嫌子による条件付け”と”好子による条件付け”、どちらが有効か?ということが一番よくわかる書籍をご紹介しておきましょう。
名作です!間違いない!
初出場!我が家にきて20年以上になるペット
ホルスフィールドのヨッシーです。
お庭でノコノコ甲羅干し♪
食いつく”なつ” と および腰の”ボス”
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なつ「なんだぁ~?オマエはぁ!」 |
なつ「お尻クンクン・・・挨拶なしかいっ?!」 |
なつ「オイったらオイ!ったらオーイ!」 |
なつ「無視すんなコラァー!!」 |
なつ「聞いてんのかゴルァーー」(クワッ!) いやーー!逃げてヨッシーーー!(≧◇≦) 【ゴジラ VS ガメラ】ですな・・・ |