わたしの育った実家のすぐ近所に野際さんのセカンドハウスがありました。
広い広い芝生のお庭でワンちゃんたちを遊ばせながら、草むしりをなさっている姿が思い出されます。
野際さんはシェルティーを一番多いときで6匹飼っていらっしゃったほど、大変な愛犬家でした。
一昨年、雑誌の取材に
「以前は6匹でしたが、4年前に1匹亡くなって、今は5匹のシェルティーと暮らしています。17年ほど前に最初の子を飼い始めて、そのうち子どもが生まれたり、お嫁さんをもらったりするうちに、どんどん増えて。犬たちは私にとって、子どもや孫みたいな存在。この子たちは話がわかるんです。人の目を見て話を聞くし、私が“今日はお月さま出てるかな?”と聞くと、ピューッと庭に走っていって、空を見て“ワンワン!”って答えてくれるの」
と答えておいででした。
わたしは、訃報をテレビで知り、ご冥福をお祈りするとともに
シェルティーたちはどうなるのだろう・・・?
と思いました。
すると、都内のご自宅近くのペット用品店の店員さんが取材に次のように答えていらっしゃいました。
どうやら信頼できる方にワンちゃんたちを託されていたのですね。
犬を飼う際に、何よりも考えなくてはならないことは、本当に【終生飼養】できるか?
ということです。
つまり、愛犬が元気なうちは毎日散歩に連れ出してあげ、愛犬の老後は面倒をみることができ、そしてキチンと最期を見届けて送ってあげることができるか?
ということですね。
そのためには、飼い主さん自身が健康でいなくてはなりません。
元気でご長寿のお年寄りが多い日本ですが、ワンコたちもまた、昔に比べてずいぶんと長生きになっています。
ある程度の年齢になられている飼い主さんはもちろんのこと、若い年代の人であっても、不幸にも突然の事故で命を落とすということだってあり得なくはないのですから、命を預かる者の義務として、自分自身に万が一があった場合に、愛犬を託せる信頼できる人を予め探して、お願いしておくということも必要なことではないかと、そんなことを改めて考えさせられました。
大丈夫。キミたちの飼い主さんにもしものことがあっても もちろんウチの子にするからね・・・て、 誰も聞いてない ヽ(`Д´)ノ |