ひきつづき【天罰方式】についてお話していきます。
くりかえし申し上げますが、わたしは【天罰方式】に大賛成でも大反対でもありません。
【天罰方式】によるしつけが、一定の成果を出しているという事実もあります。
ワンちゃんによっては、また、しつけたい事柄の種類によっては、試してみる価値もあるかと思っています。
けれども、わたし自身は【天罰方式】を採用していないとご説明してきました。
それにはいくつかの理由がありますが、これからお話する【天罰方式】の注意点(リスクと呼んでもいいかもしれません)もその理由のひとつです。
【天罰方式】はどうですか?①
でお話した通り【天罰方式】は”叱らないしつけ”という位置づけになっています。
確かに、飼い主さん自身が叱ることはしないという点においては”叱らないしつけ”だと思います。
一方、
【天罰方式】はどうですか?②
に書いたように、【天罰方式】だろうが【飼い主さんによる罰】であろうが、”オペラント条件付け”という考え方においては”嫌子による条件付け”という点で同じことになります。
”嫌子による条件付け”というのは、
『〇〇をすると怖い目(イヤな目)に遭うから、二度と〇〇をしないでおこう』
とワンちゃんが覚えてくれることを狙ったものです。
それに対して、”好子による条件付け”というものがあります。
『〇〇をするとイイことがあるから、どんどんしよう』
ということです。
怖いことやイヤなことを”嫌子” 嬉しいことやイイことを”好子”というのですね。
【天罰方式】は、突然大きな音がして、ワンちゃんがドキーンッ!とするような”嫌子”を与えるのですから、飼い主さんが直接手を下していないとはいえ、ワンちゃんにとって相当厳しい(恐ろしい)”天罰”を受けることになります。
この、”嫌子による条件付け”そのものに、注意すべき点がいくつかあることが、様々な研究によってわかってきているのです。
それでは、具体的な注意点(リスク)について、磯野家を例にしてお話していきましょう(←はぁ?)
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●カツオ、人間不信 の巻
カツオは浮かない顔で学校から帰ってきました。
今日、先生から返されたテストが35点だったのです。
『父さんにまたガッツリお説教されるんだろうなぁ・・・イヤだなぁ・・・』
波平が帰宅したので、サザエさんに促されたカツオはテストを持って波平の待つ部屋にビクビクしながら入っていきました。
いつものようにお説教されるかと思いきや、今日の波平はいつもと違っていました。
波平もカツオの成績の悪さには業を煮やしていたのです。
何度お説教しても一向に勉強しようとしないカツオに対して、しつけの方針変換をしたのです。
カツオがテストを波平に見せた瞬間、波平はカツオに気づかれないように背中の後ろに隠し持っていたスイッチをON!!
するとその瞬間、部屋の棚の上から何かが突然落ちて、けたたましい音を立てました。
本能的にカツオは身の危険を感じて、正座したままピョーンッ!!と飛び上がりました。
いわゆる”空中浮遊”というやつですね。
心臓はバクバク、冷や汗タラタラ・・・
けれども波平は涼しい顔をしているだけです。
『もう下がってよろしい』
波平に言われたカツオは、ワケが解らず、ただただ先ほどの出来事に怯えてドキドキしたまま部屋を後にしました。
ワカメも心配そうに見守っています( ノД`)
それから暫くの間、カツオがテストで悪い点を取るたびにソレは繰り返されました。
さすがのカツオも、どうやら自分がテストで悪い点を取って帰るとあの恐ろしい音が鳴り響くことは理解できました。
いい点を取れば済むことなのは解っていても、だからといって、なかなか勉強を頑張る気にはなれません。
そればかりか・・・
カツオの中には波平に対する不信感のようなものがフツフツと湧いてきたのでした。
『父さん、一体どういうつもりなんだよ?!あんなことして・・・心臓に悪いよ!父さんなんか嫌いだ!!』
(つづく)
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お解りいただけたでしょうか?
つまり”嫌子による条件付け”には、
”嫌子”を与えている者を怯えるようになる
(または、憎悪するようになる・嫌うようになるなどにも置き換えられます)
というリスクがあります。
だからこそ【天罰方式】は、決して飼い主さんが”天罰”を下していることがワンちゃんにバレないように行うことが大切だと言われているのですね。
けれどもわたしは、バレないはずがないと思っているのことは
【天罰方式】はどうですか?⑤
に記した通りです。
長くなったので次回につづきます(フンガッフッフ♪)
この可愛らしさにして13歳という 驚異の美魔男(ビマオ)、あずきくん |
いつもの”なつ”&”ボス” |
あずきくんと”ボス” 仲良く遊べました♪ |
17才!穏やかでとっても可愛いエルモくんです(^▽^) |
2ワンで合計30歳!おじいちゃん犬まだまだ元気です♪ |