2017年6月19日月曜日

【愛犬のための終活】について考えてみる③

こんにちは。Pet Hotel 11!のお庭番です。

飼い主さんが亡くなって、後に残されたワンちゃんの引き取り手が見つからず、殺処分になってしまう・・・
そんな事態を回避するためにはどんな準備ができるのだろうか?

ということについて考えています。

前回は飼い主さんが法的に取れる手段をシュミレーションしてみましたが、その結果なぜかますます不安になってしまったわたしなのでした。

その不安はどこからくるのだろう・・・?

「教えておじいさ~~~~ん!!」(←ボカスカ)

わたしは、残されたワンちゃんのその後の犬生を、予め限定しすぎてしまっている点が不安になる一番の原因ではないかと考えました。

そもそも、自分が亡くなった後のことなど、想像することすら難しいわけですし、その死んでいる自分が現世をコントロールすることなんて不可能なわけですよね。

ですから、解決方法としては・・・

化けて出る(ザンッ♪) ・・・ウソウソ(^-^;

【愛犬が幸せに生き延びるための可能性を自分が生きているうちに広げておいてあげる】

です(ザザンッ♪)

具体的には・・・

●人間関係を大切にしておく

●愛犬のしつけをキチンとしておく

●愛犬のための終活ノートを作っておく

この3つをご提案したいと思います。


ひとつひとつご説明しましょう。

●人間関係を大切にしておく
これにはふたつの意味があります。

①引き取り手として手を挙げる人が出てくる可能性が広がる。
自分が亡くなった後、

「あの人、犬を可愛がっていたよねぇ?あの子はどうなるんだろう?」

と、気にしてくれる人ができるだけ大勢いた方が、そのうちの状況の許す誰かが、あなたの愛犬を引き取ってくれる可能性は高まります。

②あなたの死亡にいち早く気づいてもらえる可能性が広がる。
これは特にお一人暮らしの方になりますが、発見が遅れたために、孤独死した飼い主さんの傍らで餓死しているペットが見つかるという例はたくさんあるんです。
飼い主さんが亡くなった時は生きていたのに・・・!

普段からご近所づきあいなどがあれば、異変に気付いて、手遅れになる前にあなたの愛犬を救い出してくれる人がいるかもしれないのです。

もちろん、あなた自身の命だって助かるケースも増えるでしょう。
あなたの愛犬にとっては、あなたが助かることがもちろんベストのはずですから。


●愛犬のしつけをキチンとしておく
保護犬の里親探し情報などを見たことがある方はお解りでしょう。

対象となるワンちゃんの写真と共に、そのワンちゃんの様々な特徴が記載されています。
特に、信頼のおける里親探しのサイトなどには、ワンちゃんの欠点と思われる問題行動などについてもきちんと記載されています。

それは、引き取った人が「こんなはずではなかった・・・」とワンちゃんを捨ててしまったり、ワンちゃんが虐待を受けたりという、ワンちゃんにとっての最悪の事態を防ぐ目的があります。
そのため例えば

「吠え癖があり、大きな声で吠えます」
「お散歩の引っ張りグセが強いです」
「トイレットトレーニングができていません」
「ひとりでお留守番できないので、いつも誰かが在宅している方に・・・」

などということが書いてあるのです。
当然、里親として保護犬を受け入れる人も、できるだけしつけの行き届いた”おりこうさん”が欲しいわけですね?
ですから、

「吠え癖もなく、引っ張りグセもなく、排泄のしつけもできていて、お留守番も上手です」

というような子は、むしろ奪い合いになるくらいすぐに里親さんが見つかっていることが多いのです。

当然、愛犬の健康管理も重要になります。
「〇〇の疾患を抱えています」
という子よりも
「健康状態は良好です」
という子の方が新しい家族に迎えられる可能性が高いからですね。

いつもこのブログに登場しているチワックスの”なつ”も、元飼い主さんがご家庭の事情でやむにやまれず手放された子です。

元飼い主さんは、その時”なつ”と”モカ”ちゃんの2匹を手放さなくてはなりませんでした。

そして、”なつ”はわたしの母が、”モカ”ちゃんは、母の知人が引き取りました。

2匹とも、愛情深く育てられていたため、人によく慣れた、しつけの行き届いた子だったので、母も母の知人もお世話を引き受ける時にまったく躊躇がありませんでした。

”モカ”ちゃんに関して言えば、関節の疾患を抱えていたのですが、元飼い主さんは母の知人に引き渡す前に、きちんと手術を受けさせ、治しておいてくださいました。

そういった、元飼い主さんの愛情と努力が、現在のご縁につながっているのだと思っています。
今、元飼い主さんとわたしたちは交流があります。

※詳しい経緯をお知りになりたい方はコチラをお読みください。


●愛犬のための終活ノートを作っておく
これは、あなたが亡くなった後にワンちゃんのお世話をしてくれる人が身内だろうが他人だろうが必要なものです。

そのノートに書かれている内容が、あなたの愛犬に対するご自身の考えだということを明きらかにするために、

「私が、高齢になって介護施設に入ったり、急な入院や死亡によって、愛犬〇〇(名前)を誰かに預けたり施設に託す際には、このノートを参考にしてください」

などと書いておくとよいでしょう。

内容は・・・

<愛犬のプロフィール>
名前、生年月日、性別、犬種、ベスト体重など。

<愛犬の病歴など>
かかりつけの獣医さん(診察券や健康ノート)、予防接種証明、避妊・去勢手術歴、アレルギー、既往症、ペット保険の有無など。

<愛犬のヒストリー>
血統書、写真、玩具や洋服などといった飼育備品の保管場所。

<愛犬の生活に関すること>
フード、お散歩、排泄、好き嫌いやクセ、習得しているコマンド(オスワリやマテなど)

<愛犬に対するあなたの想い>
お世話してくれる人に伝えたいことを考えながら、思いの丈を存分に・・・。

最後に、記載年月日と署名を書いて、時折チェックして更新できればベストですね
(なかなかできないもんですが・・・)


いかがでしたか?

なんだぁ・・・【愛犬のための終活】なんていうから、もっとマシなことを教えてくれるのかと思ったら、結局、自分が亡くなった後の愛犬のお世話は”運を天に任せる”ってことじゃないの(ブーブー)

と言われてしまいそうですね(^-^;

でも、わたしは大真面目にあれこれ考えた結果、この

【愛犬が幸せに生き延びるための可能性を自分が生きているうちに広げておいてあげる】

という方法が、一番現実的で自然な形なのではないかと思うに至りました。

飼い主さん自身の、

●周りの人を大切にし、ていねいに付き合ってきたという実績。
●ワンちゃんを一生懸命しつけてきたという成果。
●愛犬のことを思いながら愛情と思いの丈をしたためた終活ノート・・・

これらは愛犬と共に暮らしてきた、あなたの【生き様】そのものですね。

そして、その【生き様】が、そのまま愛犬に残してあげる【財産】となって、あなたを失った愛犬が命を繋ぐなによりの手助けになるのではないでしょうか?


”なつ”のアッカンベ~~~~!

”ボス”のアッカンベ~~~~!

”テーゴ”くんのアッカンベ~~~~~!