前回ブログのつづきです。
犬の社会性が犬の幸福度を大きく左右するものだというお話をしてきました。
では、もう成長してとっくに社会化期を逃してしまった犬が、社会性を身に着けることはできるのでしょーか?
【愛犬の可能性を探ろう】
●オオカミと暮らした2人の少年たち
◇社会化期を逃したジュマ
前回のブログで、野生のオオカミに育てられたジュマという少年のお話をしましたね。
ジュマは生まれて間もない頃から5~6才で保護されるまで、オオカミとして育てられました。
そして、保護されてから人間の言語や数字の概念、生活習慣などを教えられましたが、大人になっても人間の要素よりもオオカミの要素が強く、保護から10年経っても数を10まで数えられるのがやっとだったのでしたね。
ジュマがオオカミに育てられていた生後3~4才までの時期というのは、人としての社会性はもちろんのこと、言語や数の概念といった人として必要な脳の発達にとって、極めて重要な時期です。
その時期に適切な学びや必要な刺激を受けられなかったジュマの脳は、もはや人間の脳の機能を果たせない状態になってしまっていたんですね。
◇人間と暮らしていたマルコス
さて、ジュマと同じように野生のオオカミに育てられた少年のお話をしましょう。
その少年の名はマルコス・ロドリゲス。
3才の時に母親が他界すると、再婚した父親によってマルコスは山奥に住む羊飼いのお爺さんに売られてしまいます(←サラっと流すのが難しいくらいの前フリですが、ここはサラっといきます)
羊飼いの元で火おこしなどを教えられたものの、5年も経たないうちに今度は羊飼いが他界してしまい、マルコスは山奥で孤児になってしまいました。
マルコスはその後12年間もオオカミと一緒に暮らしたワケですが、どのようにしてオオカミと暮らすようになったのか・・・といったいきさつについての記憶はほとんど失われていた上に、発見され保護された時にはすっかり人間の言葉や人間としての振る舞いを忘れ、人に対して唸り声を上げていたといいます。
人間の世界に戻ったマルコスに、支援者たちは歩き方や振舞い方などのごく基本的なことから根気強く教えてあげました。
保護されてから10年経っても、木登りの誘惑に勝てないマルコスをバカにして笑う心無い人たちもいましたが、そういった虐めからマルコスを守ったのもまた人間たちでした。
マルコスさんは現在70才を超えて、小学校などで自分の経験を語る講演会などを行っているそうです。
●社会化が可能な条件
◇犬の社会性は、社会化期に他の犬と接する時間が長いほど育まれ、短いほど未発達である
ジュマとマルコスの大きな違いは、人間の社会化期といわれる生後3~4才までの時期を人間と過ごしたかどうかですね。
ジュマがオオカミと暮らした期間は長くても5~6年なのに対して、マルコスはその倍以上の12年もの年月をオオカミの群で暮らしていました。
にもかかわらず、ジュマは人間らしさを取り戻すことはできず、マルコスは講演会で登壇するまでになりました。
このことから、社会化期を誰と過ごすか?が非常に重要なことは言うまでもありませんね。
犬の社会化期は生後4週~13週と言われています。
中でも4週~8週は特に社会化に重要な時期であることが研究から判っています。
このおよそ1か月間の間に、子犬たちは驚異的な社会性の成長を遂げているんですね!!
この驚異的な社会性の成長期に、母犬や兄弟犬といった他の犬たちと長く過ごした子ほど、犬としての社会性が高い犬になる可能性が高いということです。
けれども、社会化期にほんのわずかでも他の犬と過ごすことができた犬ならば、たとえ社会性が不足している犬であっても、後からそれを取り戻すことは十分可能だという希望も持てますね!
◇犬に社会化を身につけさせたければ、できるだけ若いうちに他の犬と多く接触させた方がいい
社会化期といわれる次期が4週~13週と言われると、まるでその期間限定!というように感じてしまいますが、決してそんなことはありません。
実際には、犬は社会性を生後1才くらいまで様々な形で身に着けていくといいます。
人間だってそうですよね。
3~4才を過ぎた頃には、すっかり社会性が出来上がっている人なんかいませ~ん(;^ω^)
いわゆる社会化期というのは、その後の社会化に必要な根っこのようなものをはぐくむ時期だと考えるべきでしょう。
ですから、もしもその時期に母犬や兄弟犬と早めに引き離されてしまったとしても、できるだけ若くてまだ脳が柔軟なうちに他の犬たちと交流させることによって、遅れを取り戻せる可能性はあるということですね!
逆に、社会性がないまま年齢を重ねてしまうと、あらためて犬の社会性を身に着けるには大変長い時間がかかることが予想されます。
◇社会化が可能かどうかには、犬の性格も大きく関係している
もうひとつ、社会化が可能な条件として、その子自身の性格を省くことはできないでしょう。
怖がりな子よりも好奇心旺盛な子。
消極的な子よりも積極的な子。
自分に自信がない子よりも自信たっぷりな子。
そんな子だったら、もしかすると他の犬たちと遊びたい気持ちから、犬のお作法をグングン吸収して、驚くような高い社会性を身に着けることも可能かもしれません。
人間にもいますよね?
若いうちが断然有利と言われる外国語の習得に、老年期になってからチャレンジしてペラペラになってしまうような人が・・・
●愛犬にチャンスを!!
いずれにしても、
「神さま、ウチの子に社会性がつきますように~・・・なーんて無理かぁ~・・・」
とボヤいていたところ、ある朝目が覚めると
「なんとゆーことでしょ~~~?!
アレだけ社会性が低かった子が、こんなにも社会性の高い子に~~~♪」(チャラリラリ~ン♪)
みたいなことはぜーーーったいに起きません(キパッ!)
「どーせ無理だ」
と無駄な時間を過ごしているくらいならば、とにかく本当に無理なのかどうか、愛犬にチャンスを与えてあげなくちゃー何にも始まりませんね?
だったら、愛犬がもっともっと幸せな犬生を手に入れるために、”ダメ元”でもいいから今すぐに社会性を取り戻すチャンスをあげましょうよ。
それができるのは、飼い主さん、アナタだけなんですから・・・!
次回は、愛犬に社会化のチャンスをどのように与えてあげるか?というお話をしてみたいと思います(^▽^)/
<今日のPetHotel11!>
Bくん「エヘヘヘ!」 |
「キャハハハ!」 |
「アハハハーーッ!」 |
「イヤッハーーーッ!!」 Bくん、いっつもゴキゲンで、 こっちまで楽しくなっちゃうよ~(笑) |
Cちゃん「みんながワタシのことを 太った太ったって笑うけど・・・ そんなに太ったかしら~~・・・」 |
「だ・・・大丈夫よぅ、ちゃんと登れるわよう~」 |
「よぅ~~し・・・」 |
「ヒョイヒョイの・・・」 |
「ヒョイっっと~~~」 ヒョイって言えばいいってモンじゃないからね~ (-_-;) |
「ぜったいダイエットしてやるぅ~」 |
うんうん、頑張ってダイエットして いつまでも大好きなお散歩ができるようにしようね! |
DくんもAくんも お散歩とっても上手だよーー(^▽^) |
Gくん「ん・・・?何かが後ろに・・・」 |
Cちゃん「と・・・届かないーー!」 |
「ちょっと、嗅がせて~~~」 |
Gくん「アハハ、くすぐったいよ~~~!!」 |
とっても社交的なCちゃんに Aくんが頑張ってご挨拶・・・ |
鼻、押し付けすぎてCちゃんの鼻が つぶれちゃってるから~~~(笑) |
Gくん「ボクの寝室に何か用~~? パパ、ママ、とっても元気にやってるから 心配しないでねーー!!」 |
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