2018年4月9日月曜日

問題行動の原因その3【すべての人間の問題】②

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。




前回記事からのつづきです。


犬の問題行動の原因を考える際の大前提は次の2つ。

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① 犬には何の落ち度もない。

② 犬が問題行動を起こす原因の多くは飼い主にあるが、原因の全てが飼い主にあるわけではない。


<問題行動の原因>

◇ 飼い主の問題

◇ 犬側の問題(犬にはまったく非がありません)

◇ 飼い主以外のすべての人間の問題
-----------


前回の記事では、


日本における犬の繁殖~販売の現状が 「問題行動の因子を持った子犬」を量産するシステムになっているのではないか?


というお話をしました。

今日はそれについてもう少し具体的にお話をします。



【飼い主以外のすべての人間の責任②】



●犬の問題行動と8週令規制


お母さん犬から生まれた子犬を、商品として出荷するにあたって、お母さんから引き離す時期・・・それが早すぎた子犬は、後々問題行動を起こしやすいため、少なくとも生後8週間は母犬と一緒に過ごさせるべきだと言われています。

そのため、


「子犬が8週令になるまでは母犬と引き離してはならない」


という規制を「8週令規制」と呼び、法制化を求める動物愛護の団体や個人が声を上げ続けています。

なお、アメリカ・ドイツ・イギリス・スウェーデンなど、欧米ではとっくに8週令規制が浸透していますが、日本では実現に至っていません。


●8週令規制を先送りするわが国


我が国の動物愛護管理法(動物の愛護及び管理に関する法律)は、5年に1回その内容を見直すことになっています。

実は、前回(2013年9月)の見直しで8週令規制は法律に盛り込まれました。

けれども、その内容はナイヨ~(←ボカスカ)


以下がそのナイヨ~です。
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1.動物取扱業者の適正化
(1)犬猫等販売業に係る特例の創設

 現行動物取扱業を第一種動物取扱業とし、第一種動物取扱業者のうち、犬猫等販売業者(犬又は猫その他環境省令で定める動物の販売(販売のための繁殖を含む。)を業として行う者)について、以下の事項を義務付ける。

― 中略 ―

[4]
 犬猫等の繁殖業者による出生後56日を経過しない犬猫の販売のための引渡し(販売業者等に対するものを含む。)・展示の禁止(第22条の5関係)
 なお、「56日」について、施行後3年間は「45日」と、その後別に法律で定める日までの間は「49日」と読み替える(附則第7条関係)
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「はぁ?!」


って言ってしまった人、正しいリアクションです。


この条文では一体何を言っているかというと・・・


『生後56日経っていない犬や猫を売ったり展示したりしたらダメよ!』(←コレが本則ね)


『でも、法律の施行後3年間は”56日”んトコロを”45日”って読み替えてね!』(←附則)


『んで、3年経ったら”49日”って読み替えてね!それから先はまたいつか法律で決めるね~!(←附則)


「ぱーーど~ん?!」

本則にある「56日(8週令)」どこいっちゃったのよ?! 


つまり、現在わが国では生後49日(7週令)で子犬を販売できることになっていて、8週令になる時期は未定ってことです。


もう一回言わせて!


56日(8週令)どこさいっただヨ~~~?! 



●環境省は何て言ってるか?


環境省の動物愛護室室長は、この件について、インタビューで次のように言っています。

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今までは、特に動物が販売される具体的な日齢は規定されていませんでした。

欧米では、8週齢がスタンダードであることは事実です。

今回の法改正では、経過措置として、法施行後3年間は生後45日以内の犬猫の繁殖業者からの引き渡し等が禁止されます。

その後、生後49日以内に変更になり、次に法で定める日から生後56日以内は禁止となります。

法で定める日というのは現時点では未定なのですが、今回の改正法の施行から5年以内に検討をすることが附則にて定められています。

ですので、具体的な日程を決定するために、科学的な裏付けの検討ができる専門家に依頼をさせていただき、議論を開始することになります。
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あーっそう!

ってことで、2013年から今年2018年までの5年間、環境省がどういう検討をやってたか見てやろーじゃないですか!!



●専門家の意見


この件を巡って環境省は5年間でおよそ1憶1千万円を投じて「検討」をしてきました。

昨年(2017年)12月に開かれた


「幼齢犬猫の販売などの制限に係る調査評価検討会(2回目)」


では、麻布大獣医学部の菊水健史教授が


「犬猫幼齢個体を親等から引き離す理想的な時期に関する調査」


についての最終報告を行いました。

内容はつぎのとおりです。


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調査は、ペットショップなどで作る「全国ペット協会」に加盟する店舗で子犬を購入した飼い主に実施したアンケート(有効回答=4033頭分)を統計的に解析したもの。

その結果、


繁殖業者から生後50~56日で出荷された子犬と生後57~69日で出荷された子犬を比べると、成長後の「見知らぬ人に対する攻撃性」や「家族への攻撃性」などの問題行動の程度に「有意な差があることが証明された」


といいます。

菊水教授は


「統計的に、引き離し時期を8週令以降にすることによって問題行動の程度に差が出ることが明らかになった。

ただその差は小さかったため、犬が母胎内にいる時期や出生初期の環境、遺伝などが問題行動の発生に強い影響を持っている可能性も研究していく必要がある」


としています。
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また、この結果を受けて 統計学に詳しい東大社会科学研究所の佐々木彈(だん)教授(経済学)は、


「有意差が出た事実は非常に重い。

生まれた環境に現行法より1週間長くいることで、攻撃性などの問題行動を低減させられるという調査結果は、社会政策を考える上で大きな意味がある」

と指摘しています。



さあさあさあさーーあ!


専門家の意見がこう出たんですから、もうこれで8週令規制の本則を実質的に施行しないとおかしいですね?



ところが・・・まだ油断はできません。



●ペット業界の猛反発と規制の実現性


上記の検討会では、2013年に行われた前回の法改正からの5年間、実際に繁殖業者がペットショップに子犬(子猫)を出荷した時期についての調査報告もされました。

すると・・・

犬猫ともに2016年度半ばまでは「46日」、それ以降は「50日」という入荷時期が極端に多かったことが判りました。

まさに、上記の「附則」にある「45日」「49日」を受けて、繁殖業者はその翌日


「待ってましたーっ!」


とばかりに出荷している実態が明らかになったんですね。

(ま、予想はしてたけど~・・・)


菊水教授は1回目の検討会で


「法規制をかけた翌日には流通に乗せている。

業者ができるだけ早く出したいと思っていることが、これでわかる」


と指摘しています。


前回の法改正時期に、ペット業界は8週令導入にモーーレツに反対していました。

ペットショップや繁殖業者など動物取扱業者を対象に行ったアンケート結果を振りかざして、


「8週齢規制が実現すると繁殖業者の74.2%は生産コストが増加し、ペット店の79.6%は売り上げが減少する!」


と訴えていたのです。


安全や命の重さよりも経済を優先する現在の風潮の中、果たして8週令規制が実現するかはまだまだ予断を許さない状況です・・・

更に・・・

大手ペットショップのチェーン店の関係者は、朝日新聞の取材に対して、


「49日齢を超えたとは思えないほど小さな生体が出荷されてくることもある」


と答えています。


もし、今回やっと8週令規制が施行されたとしても、生まれた日を偽るような不正な繁殖業者を見つけ出して摘発するシステムが確立されていなければ、何の意味もありません。



隠ぺいや改ざんをやりたい放題やっている政治のニュースを見るにつけ、不正な繁殖業者の取り締まりなどとても無理なんだろうなぁ~・・・


と、暗澹たる気持ちになってしまいます。


この国は、子供たちに何を教えたらいいかわからない国になってしまっていますね・・・


まさか、


「えらい人になるためには嘘や隠し事が上手にならないとダメなのよ~~!」


とでも教えればいいのでしょうか・・・・(-_-;)


(参考サイト:朝日新聞デジタル



●おまけ


ちなみに、超党派の国会議員連盟「犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟」の動愛法改正プロジェクトチームでは、8週令規制の1日も早い実現を目指して活動しています。

その座長を務めるのは自民党衆議院議員の牧原秀樹氏(厚生労働副大臣)。


「よぅーしっ!牧原さんガンバレーーーッ!!」


って思ってたら、つい先月、次のようなニュースが流れてガッカリ・・・(-_-;)


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昨年10月の衆院選公示前、さいたま市の認可外保育園の存続を求める署名に応じた複数の人に、同市の一部を選挙区とする自民党の牧原秀樹副厚生労働相から、保育園存続を報告するはがきが届いた。

署名は保護者らの団体が集めたもので、署名用紙には、名前や住所など署名者の個人情報を「要望の提出以外に使用しない」と明記されていた。

牧原氏は署名簿を同市長に提出する際の紹介議員だが、はがきを受け取った人たちの中からは「署名簿が流用されたのでは」との指摘も上がっている。

特定の活動に関わった個人情報で、プライバシーを侵害されたと感じる人もおり、衆院選公示前日にはがきが届いた女性会社員(39)は「保育園存続は良かったが、なぜ牧原さんからはがきが届くのか」と困惑。

同じくはがきを受け取った無職男性(64)は「衆院選で支持を広げる狙いがあったのでは」と話す。

牧原氏の事務所は「保育園の存続に関して陳情を受けた方々に結果報告したもので、選挙に関するものではない。個人情報の趣旨を逸脱したものではない」とコメントしたが、署名者の住所などを取得した経緯は明らかにしなかった。


田島泰彦・上智大教授(憲法・メディア法)は、

「たとえ署名提出時の紹介議員だったとしても、署名者の同意を得ずに自分の政治活動に個人情報を安易に利用したとすれば、正当化できない。

署名活動に賛同した重い意味のある個人情報が党派性のある政治勢力へ第三者提供され、目的外に利用されるとプライバシーが脅かされる危険がある。」


としている。

(毎日新聞 2018年3月18日 記事より)
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はぁああああ・・・・・(-_-;)





長くなりました。

次回は、ペットショップで購入した子犬の問題行動についてのお話です。




<今日のPet Hotel 11!>

おなじみケンタの空バーレルをもらって
大興奮のボス

「ボクんだからねっ!盗らないでよ!」
言っとくけど
こっちがあげたんだからね・・・(-_-;)

ボス「あーーダメーーッ!!」
チャコ「・・・・」

ボス「ボクんだボクんだボクんだーっ!」
チャコ「・・・・」

チャコ「いらないっつーの~」


遊び疲れてグゥ・・・

今日はお客様ワンコも少なくての~んびりだね。
みんな、お疲れ様(^▽^)/

トリミングから帰ってきたHちゃんとDくんも
お疲れ様でした(^▽^)/
綺麗になって帰ってきたから、お散歩も
綺麗そうな道を選んで歩いたよ(;^_^A






2018年4月8日日曜日

問題行動の原因その3【すべての人間の問題】①

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。





前回記事からのつづきです。


犬の問題行動の原因を考える際の大前提は次の2つ。

-----------
① 犬には何の落ち度もない。

② 犬が問題行動を起こす原因の多くは飼い主にあるが、原因の全てが飼い主にあるわけではない。


<問題行動の原因>

◇ 飼い主の問題

◇ 犬側の問題(犬にはまったく非がありません)

◇ 飼い主以外のすべての人間の問題
-----------


前回の記事では、しつけでは解決できない「犬の問題行動」の因子として、犬の体格や脳の先天性異常、ワクチンの影響や抱えているトラウマなどについてお話しました。

ここからは、犬の問題行動の原因のうち、飼い主以外のすべての人間の問題=責任についてお話したいと思います。


【飼い主以外のすべての人間の責任①】


●繁殖~販売方法の問題点


繁殖~販売方法の現状については、犬の殺処分の直接や間接の原因になっていると問題視されていて、このブログでも何度も触れてきました。

直接的な殺処分の対象になっていると言われているのは、これらの業者による売れ残った子犬の処分方法です。

行政が「殺処分ゼロ」を掲げるようになって、保健所や公共の保護センターが簡単には引取ってくれなくなったことで、闇から闇に葬られる子犬たちがたくさんいて、その数さえ把握できない状況です。


そして、殺処分の間接的な原因となっているのが、問題行動を起こしやすい因子を持った子犬の繁殖と販売です。

前回、前々回のブログでお話した通り、飼い主さんの愛情やしつけだけでは解決できない問題を抱えたワンちゃんがいます。


問題行動の原因その2【犬側の問題】①
問題行動の原因その2【犬側の問題】②


そういったワンちゃんの飼い主さんは ワンちゃんの問題行動に疲れ果て、ワンちゃんのことを可愛いと感じられなくなり、酷い場合は日常生活が送れないようになり・・・そして最悪の場合、ワンちゃんに噛まれて大怪我を負ったりして、


「んもーーーっ!飼ってられんぞっ!」


と飼育放棄するに至る・・・という流れですね。


-----------
・売れ残る → 処分する(直接的な原因)

・問題行動の因子を持った子犬を繁殖または販売する → 飼い主が持てあます →処分する(間接的な原因)
-----------


ってことになります。




◇販売業者の「生命保障制度」について


でも・・・繁殖業者やペットショップが取り扱っているのは他ならぬ”生き物”

生き物である以上、健康上の問題や気質的な問題などを抱えた子が生まれる可能性は、どうしてもありますね。

ペットショップのショーケースの中から店員さんに出してもらった子犬を抱っこした時には判らなかったそれらの問題が、おうちに連れ帰って数か月してから判明したらどうしましょう?


ペットショップの多くは「生命保証」(生命保障)という制度を設けています。

お店によってその内容はまちまちですが、たとえば、販売後1カ月以内の病気や死亡について、同等のペットと交換してくれたり、代金の一部または全部を返金してくれるというようなシステムです。


けれども、可愛いと感じて家族として迎え入れた子犬に何かがあった時に、まるで家電量販店で購入した扇風機に不具合が見つかった時のように


「あ~あ、ダメだこりゃ!でもよかった♪まだ保証期間内だから交換してもらえるヨ!ホレーイ♪」


って割り切れる感性の人ってどのくらいいるでしょうか?

(個人的にはそういった感性の方は生き物を飼うのに向いていないとあえて言わせていただきたい)


結局は、何かしらの病気が判明したからといってアッサリと手放すことができず、悩んでいるうちに保証期間を過ぎてしまう飼い主さんもいっぱいいます。

(死亡してしまった場合は、当分ペットなど飼う気が起きないことがほとんどで、代替えペットを拒否する人も多いでしょう)


更に、成長するとともに出てくる様々な「問題行動」に関しては、ほとんどが飼い主の責任と考えられているために、保証してくれるようなペットショップはまずありません。

(それが、先天的な脳疾患などによると、保証期間内に獣医師が証明してくれれば別ですが・・・)


結果的に、ペットショップが「弊社の安心プラン♪」とかなんとか言って宣伝しているこの「生命保障制度」を利用する(できる)人というのは、ごく少数だといえるでしょう。



◇絶対に業者が損をしないカラクリ


もっと言えば、ある飼い主さんがこの「生命保障制度」を利用することになったとしても、お店としては何一つ懐が痛むことはありません。

何故なら、大手ペットショップは2~3万円で仕入れた子犬を10~20万円で販売しているからです。

もちろん、餌代などの維持管理費、人件費、テナント料などの諸費用が小さな子犬の背中にのっかっているんでしょう。

でも、それだけ大きな利益を上乗せしている理由のひとつには、売れ残り(在庫)を抱えるリスクがあります。

仕入れた時には、大きな利益を生む「金の卵」だった子犬は、可愛い盛りを過ぎてしまえば買い手がつきにくいため売れ残り商品となり、業者にとっては餌代などの経費ばかりがかかる「金食い虫」になり下がってしまいます。

そのため、少し大きくなってしまった子犬は 原価割れ覚悟で時にはタダ同然で叩き売ったり、繁殖業者に売りとばしたりするんですね・・・


Pet Hotel 11!にいる超長期お預かり犬”なつ”も、そんな売れ残り状態だったところを、元飼い主さんに救われた子です。

こぉ~んなに可愛いくて頭のいい子なのに売れ残っていたなんて、みんな見る目がないのねぇ~~(笑)





「生命保障制度」を利用すると申し出た顧客に、業者が代わりの子犬1匹引き渡したところで、ペットショップにとっては、単に売れ残り在庫の子犬が1匹”はける”くらいのことだってことです・・・


そのような、あくまでも業者に甘っちょろい制度の中で、繁殖業者やペットショップが何を考えるか・・・もうお分かりですよね?


「ちょっとくらい不良品があってもいいから、とにかくバンバン生ませてバンバン売っちまえ~~!!」


・・・当然こういう風になります。




さて、先ほど


「生き物である以上、健康上の問題や気質的な問題などを抱えた子が生まれる可能性は、どうしてもあります。」


と書きました。

それは本当です。

けれども、ここでぜひみなさんに考えていただきたいのは、


現在の子犬たちの繁殖~流通~販売システムは、果たしてそういった問題を抱えた子犬を最小限にする努力や工夫をしているように見えますか?


ってことなんです。


ある程度は先天的に問題行動の因子を持った子犬が産まれてしまっても仕方がない。

でも、今のシステムはまるで、そういう因子を持った子犬を量産しているといっても過言ではないわが国の現状を、愕然とするようなデータをご紹介しながら次回のブログでお話していきたいと思います。





<今日のPet Hotel 11!>

ボクはIくん

ボクはFくん

わんぱく0歳児軍団なんだっ!!
もー顔がわんぱくだもの・・・(;'∀')

1歳のCお兄ちゃんにいっぱい遊んでもらったヨ!

1歳になると、こんな風に浮かぶことが
できるようになるんだね!?

す・・・すごいや!Cお兄ちゃん!

Fくん「おい!そこのちっさいオバサンっ!!」
なつ「・・・なによ?」

Fくん「ボク、こおーんなに大きいんだぞっ!」
なつ「ハイハイ、すごいすごい」
チャコ「おーおー、すごいねぇ~」

・・・完全に貫禄負けしてるよFくん (-_-;)

Iくん「ねーねーボスおじさ~ん」
ボス「なんだよ~、お水飲んでんだよ~う」

Iくん「ボールは?ボールはどこなの~?」
Iくん・・・デリケートな問題だから訊かないで
あげてぇ~~~( ノД`)

平和主義でやさしいSくんは

気が強いRちゃんにいつもタジタジ・・・
でも、Rちゃんは0歳児軍団ととっても上手に
遊んでくれたんだよ!ありがとねRちゃん♪

またしても、例のスロープに居座る”なつ”
チャコ「ちょっとー通らせてよぅ」
なつ(聞こえないフリ)

チャコ「少しは横にどいてよーぅ!」
なつ(聞こえないフリ)

チャコ「まったくもうっ!!」
なつ「・・・ケケケ♪」







2018年4月7日土曜日

問題行動の原因その2【犬側の問題】②

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。





前回記事からのつづきです。


犬の問題行動の原因を考える際の大前提は次の2つ。

-----------
① 犬には何の落ち度もない。

② 犬が問題行動を起こす原因の多くは飼い主にあるが、原因の全てが飼い主にあるわけではない。


<問題行動の原因>

◇ 飼い主の問題

◇ 犬側の問題(犬にはまったく非がありません)

◇ 飼い主以外のすべての人間の問題
-----------


前回の記事では、しつけでは解決できない「犬の問題行動」の因子として、ホルモンの影響についてお話しましたが、それ以外にも考えられる因子について簡単に触れておきます。


【犬側の問題②】



●先天的な気質



◇育種の歴史


犬は元々、祖先のオオカミの中から人間が家畜化したと言われています。

長い長い年月をかけて、オオカミがどのようにして犬になったかというと・・・


・従順で攻撃性が低いオオカミを選んで掛け合わせていった(選択的交配による育種)

・家畜化することによって、オオカミ自身が獲物を捕る必要がなくなり、必然的に攻撃性がなくなっていった。


と考えられています。

けれども、そもそも犬は人の役に立つ使役犬としての需要が大きかったことから、様々な用途に応じた育種がされてきました。

そのため、大きさも容貌もまったく異なる、多種多様な犬種が生まれたんですね。



◇攻撃性のある犬を選択交配した犬種もある


そして、人間が必要としている使役犬の用途の中には軍用犬や警備犬、護衛犬、番犬といった、むしろ攻撃性を必要とするものもありました。

そういった用途の使役犬に関しては、より攻撃性を伸ばすような育種がされたはずです。


ひと昔前、日本でも「犬=番犬」というイメージを持っている人が圧倒的に多い時代がありました。

番犬は、外に鎖で繋いでいるのが一般的で、郵便屋さんなんかが来ようものなら、猛然と牙をむいて唸るわ吠えるわ・・・←「コレでいいのだ!」という時代です。

今でもよく、門扉や玄関のところに「猛犬注意!」なんて貼り出しているおうちを見かけませんか?

犬を飼っていることが有力な防犯対策と考えられていた証ですね。

ですから、家族以外の者にやたらとシッポを振って愛嬌を振りまくような犬は、飼い主さんが


「まったく・・・これじゃあちっとも番犬になりゃしない(タメイキ)」


なんて嘆いていた時代もあったわけです。


当然、その時代には、今のように犬を散歩させている人を見かけて


「あら可愛いのね~♪お名前は?」


なんて気やすく寄って行って手を出そうとする人も、あまりいませんでした(寄っていく前に吠えられちゃうし~)


それが、今ではすっかり「愛犬のいるライフスタイルの常識」は変化していますね。

「愛犬は家族」という考え方が一般化して、愛犬は室内飼いがほとんどで、外飼いは虐待だとまで言われる時代になっています。

番犬として褒められていたような攻撃性は、好ましくない性質ということになりました。

来客に吠えるのも「問題行動」となっています。


犬側から見たら、


「そう都合よく気質なんか変えられないってんだいっ!」


って感じでしょうか・・・いい迷惑ですよね・・・(-_-;)



◇体格による気質の傾向


犬種特有の気質傾向と関連して、体格による気質の傾向もあるようです。

シドニー大学の研究チームが犬の体格と行動特性に関する興味深い統計を出しています。

(出典:Associations between Domestic-Dog Morphology and Behaviour Scores in the Dog Mentality Assessment


研究チームは犬の頭の大きさ(頭蓋骨の高さと幅)と体高、体重、性別と、犬の行動特性にどのような因果関係があるかを調査しました。

調査期間は1997年~2014年の17年間、対象となった犬は45犬種 67368頭(オスとメスは約半数ずつ)という膨大な数におよんだんですってよーーっ!!(オッタマゲーーッ!)

この調査で採用された、犬の行動特性を調べる「DMA」っていうテスト方法は、たとえば

「オバケの恰好をした人が現れる」

というよーな様々なシチュエーションで、犬がどんな反応を示すかを観察して


「追跡衝動」「攻撃性」「社会性」「遊び好き」「好奇心・恐怖心」


といった傾向を見るものです。


調査テストの結果、次のような傾向が判明しました。


-------------
体高の低い犬=攻撃性が強い傾向(防御的な反応による攻撃性)

体高の高い犬=人間に協力的で遊び好きな傾向(見知らぬ人にも)

体重が重い犬=好奇心が旺盛で大胆な傾向(見知らぬ物や音も恐れない)

体重が軽い犬=警戒心が強く臆病な傾向(物や音に過剰に怯えを示す)
-------------


また、上記の傾向以外にも、次のようなことが判りました。

(たくさんあるので、攻撃性に関わる項目だけご紹介します)


-------------
・体重が軽い犬は見知らぬ人に対して攻撃的。

・オスはメスよりもダミー人形に攻撃的。

・メスはオスよりも見知らぬ人に攻撃的。

・体重が重くなるほど、独占欲や所有欲が高くなる傾向がある。

・体高が低く体重が重い短頭種は、オバケに攻撃的。

・体高が低く体重が重い犬は、ダミー人形に攻撃的。
-------------


こういった、生まれ持った気質や傾向による攻撃性や問題行動が強い子が自分の愛犬だった場合、シロウトの飼い主さんでは手に負えないことも多いでしょう。

そればかりか、熱心にあれこれトレーニング方法を試した結果、ワンちゃんが混乱に陥って、ますます問題行動が悪化してしまうこともあるかもしれません。

そのような場合は、何が何でも自分の手で・・・と頑張りすぎないで、しかるべき訓練士さんやトレーナーといったプロに相談してみた方がいいでしょう。

(しかるべき・・・っていうのが、とっても難しいチョイスなんですけどね~)



●ワクチン接種による副作用


以前、このブログでもお話しましたが、毎年ワンちゃんに接種している各種感染症のワクチンは、ワンちゃんを感染症から守る一方で、さまざまな副作用をもたらすリスクもあります。


「日本のワクチン事情に物申すワン!」



米国のパット・ブラッドリー獣医学博士など、研究者の中にはワクチンの副作用で犬の攻撃性が増したり臆病になったりという症状が出ることもあると言う人もいます。

ワンちゃんによっては、ワクチン接種が原因で健康被害や問題行動を発症している子もいる可能性があるということですね。

ただ、愛犬の問題行動が本当にワクチンの副作用によるものかの見極めは、飼い主さんにはとてもできませんよね?


個人的には、ワクチンや薬には副作用がつきものなので、絶対善でも絶対悪でもないという立場です。


常に、感染症に罹患して健康を損なうリスクと、感染症を予防するワクチンによる副作用のリスクを天秤にかけて、どちらの方がよりリスクが高いかを考える必要がありますね。


ワクチン接種していても狂暴にならないワンちゃんの方が多いことを考えると、


「愛犬にワクチンを接種すると必ず問題犬になるぞ!」


みたいな極論は、あまり信用できないと思っています。

あくまでも「可能性がある」程度にお考えください。




●先天性の脳疾患


感情抑制やコミュニケーション能力を司る脳の部位に、先天的(場合によっては後天的)に何らかの不具合があるワンちゃんの場合、問題行動を起こしたり、しつけが入らなかったりする可能性はあるでしょう。

こういったワンちゃんの場合は、飼い主さんはもちろん、訓練士さんでもどうにもなりません。


(だから、「どんな問題行動も100%直して見せます!」なーんて言っているトレーナーは信用しちゃダメですよ~)


現在、さまざまな研究が進んで、薬物療法などの可能性も出てきているようですが、まだ実用化段階とはいえませんし、安全性についても不安がありますね。




さて、いかがでしたか?

一口に「犬側の問題」といっても、本当にたくさんの要素があるのがお解りいただけたでしょうか。

ここには書ききれないような、そのワンちゃんが抱える特有の問題もあるでしょう。

たとえば、引き取ってきた保護犬が抱える、飼い主さんにはまったく見当もつかないようなトラウマなどもそうですね。


問題の解決には原因を知ることが必須なわけですが、そもそも原因を特定することが本当に難しいんですね。



ただ、愛犬を心から愛し、問題行動に頭を抱えながらも根気よくしつけを続けているような素晴らしい飼い主さんの中には、


「問題行動は100%飼い主の責任だ!」


という言葉に深く傷つき、ご自身を責めておられる方もたくさんいらっしゃいます。

犬の問題行動には、ご紹介したような、飼い主さんではどうにもならないような原因によるものがありますから、どうか安易に上記のような言葉を投げつけたりしないでさしあげてください。


そして、悩んでいる飼い主さんは、ご自分ばかりを責めることなく、ご紹介したような可能性も念頭に置きながら、プロのトレーナーさんや医療機関にもぜひ相談してみてください。



長くなりました。つづきはまた次回のブログで・・・




<今日のPet Hotel 11!>

IくんとCくん、昨日はCくんが逃げ回っていたけど、
すっかり仲良くなったよ!

朝のおさんぽ♪
今日もいい天気~~

お山から落ちてくる山桜の”シベ”が
すごいんだよねぇ~

あ~あ・・・Dくん、後でブラッシングね~!
「ん?呼んだぁ~?」

Hちゃんはやっぱり高いところが好き♪

ボス・・・また寝てる・・・(-_-;)
よくこの傾斜で眠れるなぁ

他の子にまたいで通られても寝ている・・・(-_-;)

小さいお客さまが、みんなをいっぱいナデナデ
してくれたね~!

それをこっそり柵ごしに見る3ワン組

Fくん、海岸のおさんぽで。
元気元気!カメラが追い付かないよー!

風が・・・

ビュービュー吹いて・・・

でも寒くないから楽しい~♪

仲良くいっぱいお散歩したよ!






2018年4月6日金曜日

問題行動の原因その2【犬側の問題】①

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。




前回記事からのつづきです。

犬の問題行動の原因を考える際の大前提は次の2つ。


-----------
① 犬には何の落ち度もない。

② 犬が問題行動を起こす原因の多くは飼い主にあるが、原因の全てが飼い主にあるわけではない。


<問題行動の原因>

◇ 飼い主の問題

◇ 犬側の問題(犬にはまったく非がありません)

◇ 飼い主以外のすべての人間の問題
-----------


前回までの記事では、問題行動の原因ひとつめ「飼い主の問題」ついてお話しました。


今日は「問題行動の原因」のふたつめ「犬側の問題」についてです。


※説明を解りやすくするため、「問題行動の原因」の順序と表記を一部変更しました。




【犬側の問題①】


●犬も飼い主も悪くないのに・・・


しつこいようですが、「犬側の問題」といっても、犬にはまったく落ち度はありません

では、犬にはまったく落ち度がない「犬側の問題」とは一体なんなのでしょう?



前回のブログでご紹介した、犬猫の問題行動専門家で、「犬と猫の行動学―問題行動の理論と実際」の著者 ヴァレリー・オーファレル女史は、別の著書の中で次のように語っています。


「問題犬を飼っている飼い主の方に落ち度があるに違いない。

悲しいかな、これが現実であり、同時にまた神話でもある」


バレリー・オーファレル著「プロブレムドッグ」より)



また、英国式の犬の訓練士 バーバラ・ウッドハウスは、著書「No Bad Dogs(ダメな犬はいない)」の中で、次のように語っています。


「犬の問題行動の全てが、飼い主の能力不足で説明できるわけではありません。」



更に、ペンシルバニア大学獣医学部付属動物病院の獣医師カレン・オーバーオール女史は、自らが行動クリニックで犬の問題行動に関わってきた立場から、著書「動物行動医学」の中で、


「問題行動を起こすペットの多くは、しつけが誤っているのではなく、実際に異常があったり問題を引き起こしている器質的(先天的)な原因があった。

こうした先天的な要因に対しては、今後薬理学の分野が台頭するのではないか。」


と語っておられます。



つまり、問題行動の原因のひとつには、


「飼い主にも犬にも落ち度がない、犬側の抱える先天的または後天的な要因がある」


ということです。



●しつけでは解決できない問題行動がある



「犬の問題行動の責任は100%飼い主にある」


と断言している人にとっては理解し難いことかもしれませんが、しつけでは解決できない犬の問題行動が現に存在します。

・・・というか、するに決まってますよね?

人間の子どもで考えれば、ごくごく当たり前に理解できることだと思います。

同じ両親が、同じような環境で同じように育てた兄弟でも、出来のいい子に育つ子もいれば、極端な話、犯罪者になってしまうような子もいます。

社会に適応できない人間を作ってしまう原因は、とても1つだけに特定することは不可能ですね?

犬だっておんなじです。


いくつか事例を挙げてみましょう。



●ホルモンの影響


アリゾナ大学イヌ認知センターのマクリーン准教授らの研究チームが、犬の問題行動とホルモンとの相関関係について調べました。

その結果、犬の問題行動にふたつのホルモンが密接に関係していることが判りました。

オキシトシンアルギニンバソプレッシンというホルモンです。


オキシトシンは、このブログでも何度も名前が出てきた、もはやスタメンのホルモンちゃんですね♪

別名「愛情ホルモン」「幸せホルモン」「愛着ホルモン」などと呼ばれるホルモンで、大好きな相手(家族、恋人、友人、ペットなど)と良好な関係が築かれている時に分泌されることが判っています。

アルギニンバソプレッシン(以下バソプレッシン)は、攻撃性や行動力に関係すると言われるホルモンです。


実験の結果、次のようなことが判りました。


■バソプレッシンレベル■


攻撃性の高い犬はバソプレッシンレベルが高い。

攻撃性の低い犬はバソプレッシンレベルが低い。


■オキシトシンレベル■


攻撃性が高いか低いかと、オキシトシンレベルには相関関係がない。

盲導犬などの介助犬はオキシトシンレベルが高い。



たとえば、


攻撃性はまったくないけれど、介助犬のように模範的な優等生というわけでもない・・・


というようなワンちゃんは、バソプレッシンレベルもオキシトシンレベルも共にさほど高くない可能性がありますね。


ホルモンバランスは、様々な要因によって変化することが知られています。

たとえば、飼い主さんとの良好なふれあいは、犬のオキシトシンレベルを高め バソプレッシンレベルを下げるという報告があります。

多少困った問題行動はあるものの、手に負えないほどの攻撃性もない・・・といったワンちゃんの飼い主さんは、積極的にワンちゃんと触れ合うことによってオキシトシンレベルを向上させ、介助犬の資質を持ったワンちゃんのようなおりこうさんに近づけることならできそうだという期待は持てますね!

一方で、どんなに触れ合ってもバソプレッシンレベルが高いままで、攻撃性が下がることなく、結果的に触れ合う機会はどんどん減って・・・しまいには、


「あの子と触れ合う?ムリムリ!血まみれになるのがオチだよ!」


ってなことになるケースもあるんですね。


後天的な要因(環境の変化、体調の変化、精神的な影響など)によるホルモンバランスの乱れは、ある程度飼い主さんの接し方や健康管理で修正できますが、先天的な要因(受容体の問題など)がある場合は、飼い主さんの手には負えないということになります。




しつけでは解決できない問題行動の因子は他にもありますが、長くなるのでつづきは次回にさせてくださ~い!





<今日のPet Hotel 11!>

とってもヤンチャそうな顔したHちゃんだけど

実はこわがりさんなので・・・

こーやって上手に隠れている・・・つもり(笑)

ポカポカお天気で気持ちいいよ~~♪

眠くなっちゃうわ~~~

グゥ・・・

グゥ・・・

・・・・(;'∀')

・・・(-_-;)

・・・(-_-;)

コラーーッ!いくら気持ちイイからって
動きがなさすぎーーっ!!

お?お?誰かきたぞーっ!!(ザワザワ)

ねえねえボス!誰かきたよっ!!
(・・・って、まーだ寝てるんかーーいっ!)
はじめまして。ぼくIくんだよ!
まだ7カ月なの。いっぱい遊ぶぞ~~♪