前回ブログのつづきです。
【面談は審査じゃない】
去勢手術をしてから愛犬の性格が変わったように感じたというMくんの飼い主さん・・・
2度目の面談の様子です。
●去勢以外の理由
リードを外して自由に過ごすMくんの様子を観察しながら、更に飼い主さんに、
・去勢手術の時期
・変化を感じたのはいつ頃からか
・去勢手術をした以外に例えば家族構成の変化や家族の生活リズムの変化などがなかったか
といったお話をひとつひとつ伺いました。
すると、次のようなことがわかりました。
・去勢手術の後、Mくんが傷口を舐めて化膿してしまい、暫くの間通院治療が続いたため、長い間お散歩ができなかった。
・やっと傷口が治り、お散歩できると思った時には猛暑の季節になっていて、やはりたっぷりとお散歩してあげることができず、やっと最近になって満足のいくお散歩を再開したばかり。
・去勢手術の後、ご主人が単身赴任になり、週に1度だけ帰ってくる生活になった。
なるほど、いろいろと合点がいく情報が出てきましたね。
Mくんにとって、去勢手術とその後の療養生活が楽しいものだったとは到底考えられません。
その上、だいぶ長い期間お散歩が足りていなかったため、ストレスを発散することができなかったのでしょう。
更に、毎日いたパパが週に一度しかいない生活になったことは、群の意識が強い犬にとっては大きな変化です。
お散歩中に今まで吠えなかった他の犬に吠えたり、近づかれることを嫌がったりしたのは、もしかすると自分がママを守らなくてはならないと感じていたからかもしれませんね。
体重が増えてコロコロした体型になったのも、単に去勢手術の影響だけではなく、お散歩が足りていなかったためのようですね。
今回の面談で飼い主さんがお話して下さったこと以外にも、もしかするとMくんはどこか体調に不調をきたしていて、気が立っているということなども考えられます。
少し気になったのは、目の周りなどの粘膜に赤味が見られたことです。
アレルギーを発症していて痒くて仕方ない!ってことならば、それもかなりのストレスになっているかもしれませんね。
わたしは
「そっかぁ~~・・・いろいろと大変だったんだねぇ~~!
えらかったえらかった!!」
と言いながらMくんをたくさんナデナデしてあげました。
小さなMくんにとって、どの出来事も本当に大変なことですものねぇ~~・・・
●想像にすぎないけれど
わたしたちが「あーかもしれない、こーかもしれない・・・」と言っていることは、全て想像にすぎません。
けれども、いろいろな可能性を考えてみて、Mくんが困っていることがあるならそれを取り除いてあげるということしか、わたしたち人間にできることはありませんね。
Mくんの飼い主さんには、次のようにお話して面談を終えました。
「まず、Mくんの今日の様子を拝見して、ウチがお預かりするのには何の問題もありませんからご安心ください。
いつでもお待ちしています♪
体調に問題がないなら、お散歩はたっぷりしてあげてください。
足が細いので体重が増えると関節が痛くなったりしちゃうかもしれませんよ。
ご主人が週末しかいないことには、そのうちMくんが慣れるので、それを待ちましょう。
それと、お散歩で他の犬とすれ違う時にMくんが吠えてしまうかもしれないと思って、飼い主さんが身構えたり避けたりするのはやめてください。
堂々とした態度で他の犬とすれ違って、もしもMくんが吠えそうになったら毅然と制止するようにしてみてください。」
実は、飼い主さんとわたしがお話している間、何度かMくんが他の犬に吠えたとき、
「オスワリ」
とMくんにコマンドを出すと吠えるのをやめて静かに座るのを確認できていました。
そこで、
「今、何度かやってみたらMくんは吠えていてもちゃんと『オスワリ』をきけるので、お散歩の途中でMくんが吠えそうになったり吠え始めたらすぐに『オスワリ』をさせて、吠えるのをやめてオスワリしたらアホみたいに褒めちぎる・・・ということを繰り返してください。」
とお話しました。
飼い主さんは、面談に来られたときよりもだいぶスッキリしたようなお顔で帰っていかれました。
●近すぎて見えない
飼い主さんは毎日愛犬と一緒にいるのですから、もちろん愛犬のことを一番よく解っていますね。
でもその反面、一緒にいるからこそ見えてこないことや気づけないこともありますね。
ペットホテルのスタッフや、かかりつけの獣医さん、トリミングサロンのスタッフさんなどに、いざという時に悩み事や困りごとを相談できるような良好な関係を築いておくのは、とってもいいことだと思います。
飼い主さんにとっては「悩みを1人で抱え込まなくていい」という意味で気持ちが軽くなることでしょうし、場合によっては悩みを聞いてもらえるだけでもラクになることがありますからね。
実は、ワンちゃんにとっての一番のストレスは飼い主さんのネガティブな感情だったりします。
ワンちゃんのちょっとした変化を飼い主さんが必要以上に心配してふさぎ込んだり悩んだりすること自体が、実は大きなストレスだったりするんですね。
あるいは、ワンちゃんの変化に焦った飼い主さんが、完璧を目指してイライラカリカリとワンちゃんに厳しく接しすぎても、やっぱりストレスが溜まっちゃいます。
コレって、人間の子育てでもおんなじですよね。
気軽に愛犬のことを相談できる、愛犬のことをよく知ってくれている人がいて、客観的に判断してくれたり、一緒に考えたり悩んだり、「そんなのぜんぜん大丈夫ダヨ!」と言ってくれたりすることによって、飼い主さんがおおらかな気持ちでワンちゃんに接することができるようになるだけでも、ワンちゃんが抱えている問題は吹き飛んでしまうこともあるってことです。
pethotel11!を初めてご利用になる方の中には、事前面談のお話をするとあからさまに
「え~・・・審査があるんですか~?」
と不安そうになられたり、
「え~・・・面倒ですねぇ・・・」
って雰囲気になる方がいらっしゃいますが・・・
面談って・・・一方的な審査なんかじゃあありませんヨ(^_^;)
ワンちゃんのことを考えて、本当にそのワンちゃんがここでストレスなくお留守番できそうかを飼い主さんとわたしたちで話し合い、見極めるための時間です。
面倒くさいと思ってしまえばそれだけのことですけれど、愛犬のことを客観的に見てもらったり、いろいろと相談できると思えば、実はお得なサービスっていう風にも受け取れるのでは?
ちなみに面談はタダですからね~(笑)
<今日のpethotel11!>
朝のお散歩中に雨が降ってきちゃったの だからお散歩は短めにして お庭で遊んでるんだよ~ (ちょっと不満げ? なFくん 笑) |
ナツのすることは何でもマネしたいチャコ |
ナツのお得意の虫さんイジメは マネしてほしくないなぁ~・・・ 熱心に学んでるけどさー・・・(-_-;) |
いいウンチもたっぷり出て ゴキゲンが直ったみたいだねFくん♪ |
午後になってBくんがやってきたよ! ナツはBくんがだーーーい好き わかりやすい態度だねぇ~(笑) |
夕方のお散歩は・・・ ラッキー!雨やんでる♪ |
お散歩直前に合流したKくん ぬいぐるみみたいでしょ(笑) |
BくんはKくんと一緒に遊びたくて 仕方ないんだよー |
Bくん「ねえねえ!あそぼっ!」 |
Kくん「あ、ちょっとやめ・・・」 |
Bくん「遊ぼうったら~~」 |
Kくん「いや・・・ちょっとヤメてったら~」 ふふふ・・・いいコンビになりそうだね 時間をかけて仲良くなってね(*^_^*) |
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