前回ブログのつづきです。
【社会性の高い犬の驚くべき能力】
●犬に任せると見えてくるもの
pethotel11!で過ごす犬たちの様子を、なるべく彼らのコミュニケーションに介入しないように気をつけながら見ていると、しばしば感動的なまでの犬の社会性の高さに感心します。
今日はそんな事例をいくつかご紹介します。
◇ワンプロは見応え抜群!
前回のブログで、”ホンキのケンカ” と ”遊びのワンプロ” の区別について触れました。
社会性の高い犬は、争う2匹の犬がホンキでケンカしているのか、ただ遊んでいるのかを瞬時に的確に嗅ぎ分けるというお話でしたね?
わたしたちがいたく感心してしまうのは、それを見分けるギャラリーの能力だけではありません。
社会性の高い犬同士のワンプロは、いつまでも飽きることなく見ていることができるほど、見応え抜群です。
そこには ちゃんと彼らなりのルールがあるようで、一方が他方の首元などの急所を甘噛みすると、一応そこで「勝負アリ!」ということになっているみたいなんです。
どちらも急所に相手の甘噛みが入らないように必死で揉み合って・・・遂に急所を許してしまうと
「あ~~~・・・やられた~~~・・・、ヨッシャ、もう一回っ!!」
という具合にまたすぐ第2ラウンド開始です。
これを、何度でも繰り返して遊ぶんです。
お互いの力が均衡していなくて、一方だけが何度も立て続けに勝っていると、負けた方はそれなりにちょっとイジけたようになって
「もうしないよ。だって負けてばっかりでつまんないんだもん・・・」
みたいな風情でその場に伏せてしまったりします。
そうすると、勝っていた方は遊び相手がいなくなってはつまらないので、まるで負けた犬のゴキゲンを取るように側にペッタリとくっついて一緒に休憩したり、一緒にお水を飲みに行ったり、時には励ますような仕草を見せたりもするんですよ!
ついさっきまで歯を剥いてうなり合っていた犬たちとは思えないくらいにカワイイ表情で寄り添う2匹は、なんともカワイイんです(笑)
ワンプロをする時は、どちらもやっぱり勝ちたいと思って闘っているんですが、あまりにも一方的になってしまった時や、体格差がかなりあるような時は、ちゃんと強い方が手加減している様子も見て取れます。
勝ちたいという気持ちよりも遊び相手を失いたくないという気持ちの方が上回っているんでしょう。
どんなに夢中になっても、決してホンキで噛みつくことがないという社会性の高さ。
相手の方が弱ければ、楽しく遊び続けるために手加減ができる社会性の高さ。
犬の知能レベルは人間の3才児くらいとよく言われていますが、このような社会性の高い遊び方ができるのを目の当たりにすると、社会性に関しては犬の方がうんとレベルが高いように感じるのはわたしだけでしょうか・・・
◇秩序を乱す者には厳しい
社会性の高い犬たちは、社会性の低い犬に対しては手厳しいです。
社会性の低い犬は群に加わる際のマナーを知りません。
そのため、
・新入りなのに臆病だったり挨拶の仕方を知らないために他の犬に挨拶しない
・新入りなのに他の犬に配慮が足りず馴れ馴れしすぎる
・新入りなのに態度がデカい(元からいる犬の動線を遮るなど)
・図体の大きい犬が小さい犬にマウントしようとする
・新入りなのにいい場所(クッションなど)を占領しようとする
などといった「礼儀知らず」な行動をしてしまうものです。
社会性の低い犬がこうした行為をしてしまうことに対して、社会性の高い犬たちはまったく容赦をせずに
「フザけんなーーーーっ!!」
ってやります。
具体的には恐ろしい形相で吠えついていきます。
これが効果てきめん!!
よく、飼い主さんが愛犬に
「コラ、ダメでしょ!!」
と他のワンちゃんにマウントするのをやめさせようとしたり、しつこくするのを止めようとしても、その場だけ一瞬やめるものの、すぐまた何度でも同じ過ちを繰り返す子がいますね?
ところが、社会性の高い犬たちがガーーーッ!!と叱ると、ほとんどの場合は1回でピタリとやめます。
もし、叱られた側の社会性があまりに低くて何度も同じことをしたとしても、大抵は数回叱られればやめます。
あまりに見事な叱りっぷりに
「人間なんか、お呼びじゃないなー!」
って素直に感じます。
実際、人間に叱られることを「構ってもらえた♪」と喜んじゃうワンちゃんも多いものですが、犬仲間からの叱責は「うわぁ~ヤバい!」と感じる迫力があるのでしょう。
何度も何度も人間に叱られて飼い主さんにイヤな顔をされるよりもずっと、本犬さんが感じるストレスも少ないように思います。
このように、社会性のとても高い犬たちがたくさんいる中で、犬同士のコミュニケーションに人間がヘタに介入すると、社会性の低い犬が成長するチャンスを失うことになるばかりでなく、社会性の低い犬がますます仲間からつまはじきになるという・・・つまりはまあ大抵はロクなことになりません。
ですから、他の犬たちに無理やり挨拶させようと飼い主さんが嫌がる犬のリードを引っ張って強要したり、イヤなことを他の犬にされた愛犬が怒って威嚇した(←正当な抗議)ことを叱りつけるといったトンチンカンな介入の仕方は絶対にやめてあげていただきたいと思います。
◇弱き者への思いやり
動物の世界は厳しいので、犬の群において いわゆる「弱虫」はどうしたって「下っ端」になってしまいます(TдT)
けれども、本人の努力ではどうにもならない弱さに対しては、とても寛容な思いやりを見せるのが社会性の高い犬たちの特徴です。
具体的に言うと、老犬やパピー、病気の犬に対してです。
社会性が非常に高く、なおかつ群の秩序を新入りに教える役割を担っているチワックスのナツ(6才♀)は、新入りがやってくる度に
「ここのルールはアタシが教えたげるからね!ヘンな動きをしたら承知しないよ!」
とゆーよーなオラオラ系の態度を取るので、わたしたちは彼女を「女帝」と呼んでいるのですが・・・
そんなナツが無条件で優しく接する(オラオラしない)対象が、老犬や子犬、そして身体の弱った犬なんです。
もしも、若い成犬の新入りが他の犬に馴れ馴れしくしたり、しつこくちょっかいを出したりすれば、
「エクソシストかっ?!」
っちゅー恐ろしい形相で威嚇するナツですが(マジこわい)
新入りのパピーが同じような行動をしても、鬱陶しそうにするものの、かなり辛抱強く耐えるのには感心します。
「うるさいわよ~」
「しつこいわよ~~~」
「もうやめなさ~~~~い」
「やめなさいって言ってるでしょーがー?」
ってな感じで一瞥したり身体の向きを変えたり・・・
それでもなお、パピーがしつこくしていると、最後の最後にまるでお母さんが子供を叱るように
「クォラーーーッ!いい加減にせんかーーーいっ!!」
っちゅー感じで叱っています。
更に、叱った後でフォローするように
「ね?もうわかったわね~?」
といった”優しい余韻”を残した態度を取るんですね~!
老犬や体調を崩している犬に対しては、最初からオラオラすることなく、挨拶を交わすとまるで
「うんうん、どうぞ御身大切に~」
という感じで相手を尊重した態度を取るのがわかります。
◇根に持たない
社会性の高い犬たちの行動を見ていて一番感心するのは、どんなに無礼な態度を取っていた犬に対しても、相手が行動を改めれば遺恨を残すことなくすんなり受け入れるという柔軟さです。
まさに
「罪を憎んで犬を憎まず」
って感じ・・・
人間のように、相手が改心したにも関わらず、いつまでもいつまでもチクチクチクチク過去の過ちを責め続けるようなことはないんですね。
結局のところ、犬の群における諍いというのは、
①上下関係をハッキリさせるための争い
②群の秩序を守るための教育的懲罰(結果的にそれが群全体の安全確保につながる)
このふたつに限られているんだと思います。
自分個人のプライドだったり、気持ちが収まるかどうか・・・なんてことは関係ないのかもしれませんね。
そういった意味では、つくづく犬という生き物の本来の姿は
人間なんかよりもずっとずっと社会性の高い生き物
なんだと改めて思います。
考えてみれば、そりゃーそうですよね・・・
でなければ、まったく異なる種の人間の生活にここまでガッツリ食い込んで確固たる地位を築くことなんかできないはずなんですから・・・
さて、次回はpethotel11!で見られる、社会性の高い犬と社会性の低い犬の関係性がよくわかる画像を用いたお話をしてみたいと思います。
<今日のpethotel11!>
朝の海岸さんぽ お客さんがいないから・・・ |
波打ち際を思いっきり走っていいってさー♪ |
やっほほほーーーい!! |
今日は海岸の端っこまで行ってみよう! うん、目指せ端っこ!!(←なんだそりゃ) |
ナツ「みんな、ここはアブナイから 落ちないように気をつけて!」 |
ボス「ほ・・・ほんとだ!これはアブナイねぇ~」 |
ボス「チャコは内側を歩いて! ボクが守ってあげるからね」 |
チャコ「えーいやだーー!端っこ歩くぅ~!」 |
ボス「チャコ、ボクを困らせないでよぅ~」 チャコ「やだやだーーー!」 |
海岸の端っこには、立派な地層と・・・ 台風で流れ着いた貝殻や石ころがいっぱい! |
ナツ「宝の山だわ♪ ・・・チャコは何転がってんの?」 |
チャコ「ラッコさんのマネ」 |
チャコ「うそ~ん、ヒトデさんの臭いを 背中になすりつけてたの♪」 ・・・砂だらけぢゃんかー(TдT) |
ふぅ~・・・よく働いた!(←?) |
今日もさわやかな秋晴れ♪ |
「・・・ってことで、遊びにきてあげたよ~~~ん!」 ありがと、ウリくん(笑) |
あーーー忙しい忙しいっ! |
明日からお天気が悪くなるっていうから・・・ |
今のうちにいっぱい走って いっぱい飛んでおかなくっちゃー!! |
おや、こっちはピクニックですか?(笑) ボス・・・眠そうだねぇ |
ウリくん「ボスも走ろうよ~!」 ボス「うーーーん・・・」(←寝言か?) |
ウリくん「ホラホラ、走ろうよぅ~(グリグリ)」 ボス「うーーん、あーとーでーー」(←ウソつけ) |
「ボスはずーーーっと眠そうなんだから~」 |
ボス「そうだよ、寝ながらウンチだって できちゃうんだ~~ ZZZ・・・」 (威張るなーー!) |
夕方のお散歩では、ウリくんお気に入りの Cちゃんに会えたよ~♪(大喜び) |
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