前回ブログのつづきです。
【犬は手荷物ではありません】
●ウソの申告をするのは何故?
事前面談で、ワンちゃんの様子を直接見せていただきながら飼い主さんとお話するのは、何もわたちたちが一方的にワンちゃんを「審査」しているのではありません。
飼い主さんが大切な愛犬の命を預けることができる施設と思えるかどうか、愛犬がこの環境でストレスなくお留守番ができそうかを見極めるチャンスでもあるわけです。
にも関わらず、飼い主さんから出てくる質問が金額のことだけだったり、インターネット環境があるのにpethotel11!のホームページを見るなど下調べをしていなかったり、まして愛犬に関するお話がウソや誤魔化しだったりするのは、どういうわけなんでしょう?
また、そういうウソの申告をされるのが遠方から観光にみえる飼い主さんに多いのはどうしてなんでしょう?
◇犬の気持ち
その理由のひとつは、間違いなくペットホテルへのお泊りが愛犬に与える影響を飼い主さんが過小評価していることではないかと思っています。
遠方から三浦海岸にお越しの飼い主さんにとって、地元のペットホテルに愛犬を預けて来ることは、長い時間愛犬と離れていることになりますし、距離も遠く離れてしまうため、
「あの子、大丈夫かしら・・・」
という気持ちにもなるでしょう。
一方、車で愛犬と一緒に三浦海岸までやってきて、ご自分たちがマホロバマインズにチェックインしてからチェックアウトするまでの時間であれば、
「ほんのちょっとの間離れているだけだし、すぐそこにいるからね~♪」
という軽いお気持ちになるのではないでしょうか。
それが証拠に、マホロバマインズにお泊りの飼い主さんからは、次のようなご依頼を受けることがけっこうな確率であります。
「午後14時に預けて、夕方1回お散歩に連れに行って・・・朝6時ごろにまたお散歩に連れに行って、11時にホテルまで送り届けていただきたいんですが・・・それ以外にも、時々様子を見に行けたら行きたいのですが・・・」
もちろん、わたしたちはこういったお申し出に首を縦に振ることはできません。
ワンちゃんには、
・その場所が飼い主さんの宿泊しているホテルのすぐ近くなのか
・置いてきぼりにされた理由は何なのか?
・果たしておうちに帰ることはできるのか?
・どれぐらいの長さ、ここにいることになるのか?
といったことはまったく判りません。
もしも、そんな不安な気持ちでいるところに飼い主さんが様子を見に来たりお散歩に連れ出したりすれば、その度に
「ああよかった!お迎えに来てくれたんだねー♪」
と、ワンちゃんがぬか喜びすることになるでしょう。
そして、飼い主さんがふたたび
「じゃあね、おりこうでね~~!バイビー♪」(←「バイビー♪」は言わないだろ・・・何時代よ?!)
と去って行ってしまえば、ワンちゃんは飼い主さんをずーーっと出入り口のところで待ち続けることになるという想像力を働かせて欲しいのです・・・(;O;)
もちろん、そういう状態の子は、他の犬たちと仲良くなろうとも思いませんし、仲良くなれません。
夜も、自分のことは飼い主さんがお迎えに来るはずだと信じて疑わず、一晩中声を枯らして鳴き続けることでしょう・・・(;O;)
お留守番の時間のすべてが「不安な待ち時間」になってしまうことが、どんなに酷なことか・・・!
ワンちゃんの気持ちになれば、そのようなことは絶対にできないはずなのですが・・・
人間たちは、たまの旅行で気持ちが浮かれているかもしれません。
旅の準備や旅程のことで頭がいっぱいかもしれません。
けれども、愛犬は終始「ワケがわからない」状態でいるのです。
そして・・・
ペットホテルに預けられたワンちゃんは、出し入れ自由なコインロッカーに預けた手荷物ではありません。
気軽にちょっとの間預けるだけだし、大したことではないよね♪とついついないがしろにしてしまいがちなワンちゃんの気持ちをちゃんと考えてあげてほしいのです。
Pet Hotel 11!に初めてやってきて、飼い主さんたちが去って行った後、多くのワンちゃんたちはしばらくの間状況を飲み込もうと必死です。
「ここはどこ?」
「どうして置いていかれたの?」
「この人たちは、この犬たちは安全なの?」
「これからどうなるの?」
少しして、何も危険なことが我が身に起こらないことがわかると、
「どうやらここは安全な場所みたいだな」
と感じて、とりあえずはこの場所での自分の立ち位置を確保しようと動き出します。
だって、あとどれくらいここにいるかわからないならば、少しでもここで快適に楽しく過ごしたいですからね。
周囲の他の犬と交流を持ったり、心地よい居場所を探したり、わたしたちに甘えることで、この場所での安全を確保したりしようとするわけです。
そうこうするうちに、すっかり環境に馴染んで、遊んだり探索したりという楽しみを見つけ、ストレスなくお留守番できるようになるんですね。
幼稚園に初めて登園した子供が、ママとワアワア泣きながら朝お別れして、やっと落ち着いてお友達と馴染み始めたところに、時々ママが「ひょっこりはん」みたいに現れて
「マアくん、ママよ!元気にしてるぅ~?・・・んじゃあねー♪」
なーんてやってごらんなさいなってお話・・・(-_-;)
◇旅の恥はかき捨て?
飼い主さんが愛犬に関してウソの申告をするもうひとつの理由は、「旅の恥はかき捨て」というお気持ちがどこかにあるからかもしれません。
地元のペットホテルならば、今後も何かあれば愛犬を預けるかもしれず、長い付き合いになる可能性がありますが、ほんの1回だけ行くつもりの旅先のペットホテルなら、とにかく今回の1泊なんとか預かってもらうことが優先し、万一
「次からはお泊りをお断りします」
と言われたってヘッチャラだし♪
というようなお気持ちだとしたら、そんな風にして預けられたワンちゃんがあまりにも可哀想です。
●しっぺ返しは犬に・・・
いずれの理由も、人間の都合だけが優先されていて、愛犬への配慮がまったく足りていないということに気づいていただきたいと心から思います。
大事な愛犬を託す相手に愛犬の大事な特性を伝えておかないということは、愛犬に最適なケアをしてもらう機会を逸するということに他なりません。
お返しする時に
「大丈夫でした~?この子、抱っこしようとすると咬むでしょう~?」
とおっしゃるくらいならば、最初から正直にそうお伝えいただいた方が、その子が抱っこをとてもキライだということがわかりますから、極力体に触れないでいてあげられるよう、リードをつけたままお預かりするなどの配慮ができます。
「ほんのちょっとの間預かってほしいだけなのに、正直に話してもしもペットホテルに断られたらタイヘンだ」
というお気持ちがあるのかもしれませんが、結果的にそれはご自身の愛犬がペットホテルに滞在中、つらい思いをすることに繋がるかもしれないということを、ぜひ知っていただきたいです。
ペットホテルの中には残念ながら吠える子や暴れる子に対して、ひどい扱いをするような施設もあるようです。
ちょっと耳を疑うのですが、ケージに投げ入れたり、吠えると蹴ったりするようなところもあると聞きます・・・(-_-;)
そういったペットホテルがあること自体、けしからんことです!
そんなペットホテルがあるから、預ける側も
「ペットホテルなんてこんなものだろう」
という気持ちになっているのかもしれませんね・・・
本当に悔しい気持ちです。
けれども、大事な愛犬を託すペットホテルのスタッフに飼い主さんがウソを言っていたとしたら・・・
その不誠実さへの腹立たしさから、スタッフがワンちゃんに八つ当たりする・・・ということも考えられなくもありませんね(-_-;)
(決してそのような対応を肯定するつもりはありませんが、人間の心理としてそうなりやすいというお話をしています)
たった一晩、ペットホテルに愛犬を預けただけなのに、翌日お迎えに行ってみたら、ものすごく精神的に不安定な様子になって性格まで変貌して帰ってきた・・・
なんてお話は、そう少なくありません。
そのような悲しい事態が起きることを避けるためにも、飼い主さんも正直で誠実な対応を心がける必要がやはりあるように思うのです。
飼い主さんもペットホテルのスタッフも、お留守番をするワンちゃんの気持ちを大切に考えて、一致協力してワンちゃんに向き合えるようになれば一番ですね・・・
長くなってしまいました(^_^;)
つづきはまた次回にお話させてくださ~い!
<今日のpethotel11!>
チャコ・・・やたらと”オシリ歩き”するけど この前トリミングサロンで 絞ってもらったばかりじゃないの? (-_-;) |
( ゚д゚)ハッ!・・・ってナツは・・・ |
人間を初めて見た野生動物みたいな顔をするの やめてくれな~い?(笑) |
お♪なんだなんだ?!ボールかぁ~?! |
残念、柿でした~! 柿の左隣の木はビワの木だヨ♪ |
今度こそボールだっ♪ (空気の抜けたビーチボールを発見) |
「ボク、これ持って帰る! 絶対に持って帰るんだからねっ!!」 ハイハイ、お好きにどーぞ(-_-;) |
戦利品をゲットしたので、ものすごい スピードで帰ろうとするボス |
「ねえ!さっきボクが一生懸命持って帰った あのボール・・・どこにやったのさ?!」 しまったよ~! どーせビリビリにして食べちゃうんでしょ? |
「ボクのボール・・・盗んだな・・・」 盗むかーい!明日空気を入れて お庭で遊んであげるからね(^_^;) |
夜になってNちゃんが来てくれたよ!! いきなり大はしゃぎで写真を撮るのもタイヘンだったよ(笑) |
明日はいいお天気みたいだから、 いっぱい海で遊ぼうね~~~!! |
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