2017年2月27日月曜日

ペットロスを考える⑤

愛犬を亡くして、深い悲しみに包まれる状態=ペットロス

これは、ほとんどの愛犬家の方が経験する自然なことです。
ペットに限らず、愛する者を失った人はみな、同様の悲痛を味わいますね。

ここから抜け出すことができずに、何事にも前向きになれず、日常生活に支障をきたす状況が半年以上も続く状態=ペットロス症候群

この、メンタルヘルスの疾患に陥らないために、飼い主さん自身ができることを考えています。前回、そのひとつめとして
【ペットに依存しすぎない】
ということに関して述べました。

今回はふたつめ。
【罪悪感や後悔を軽減する】
このことについて考えていきたいと思います。

まず、罪悪感や後悔ってどういうことでしょう?
例えば・・・

夫婦喧嘩をして、伴侶をひどく傷つけるような言葉を投げつけてしまった。
そのままお互いに口もきかずに意地を張ったまま何日も過ごしていた・・・
そんなある日の午後、伴侶が交通事故で突如他界してしまった・・・!

子供がこのところ、やけにグズって手をやいていた。
忙しいこともあって、常にイライラをぶつけるように叱る毎日・・・
その日の朝も、幼稚園に行きたくないとグズる我が子を叱り飛ばし、追い立てるように幼稚園に行かせた・・・
数時間後、我が子は幼稚園で高熱を出し、意識を失って病院に搬送されたが、そのまま肺炎になって不運にも命を落としてしまった・・・!

忙しさにかまけて、愛犬の散歩をサボっていた。仕事の疲れがたまっていて、遊んでやることも構ってやることもこのところ極端に少なくなっていた・・・
ストレスがたまった愛犬は、留守中に腹いせのように絨毯にオシッコしたりゴミ箱をひっくり返したり・・・「勘弁してよ!」という気持ちでひどく𠮟りつけてしまうことが続いていた・・・
そんなある朝、様子がおかしい愛犬に気づき、病院に連れていくも、容態が急変してそのまま息をひきとってしまった・・・!

どれも、「そんなのないない」という対岸の火事でしょうか?
いえいえ、むしろ誰にでもあり得ることではないでしょうか?

こんな時、残された人は深い悲しみに襲われると同時に、激しい罪悪感と後悔にさいなまれます。

「あんな酷いことを言わなければよかった・・・本心ではなかったのに!」
「せめて『昨日はごめんね』とどうして言えなかったのだろう?」

「あの子がグズっていたのは、私に体調が悪いことを訴えていたのだろう。何故それに気づいてやれなかったのだろう?それどころか叱り飛ばしたりして、なんて可愛そうなことをしたんだろう?私は母親失格だ!!」

「どうしてもっと大事にしてやらなかったんだろう?ほんの少しの手間暇を惜しんで愛犬をないがしろにしていた。その上、ストレスがたまっているシグナルに対して叱り飛ばしてしまった。もっと目をかけてやっていれば早くに異変に気付けたかもしれないのに・・・自分なんかが飼い主で、あの子は本当に可愛そうだった!」

そんな心の叫びが聞えてきそうです。

客観的にみて、どの事例もそれほど罪深いことではありません。
イライラしていたり、疲れていたり、忙しくて余裕を失っていたりということは、誰にだってあることです。

「人間だもの」(byみつを)

それでも当事者にしてみれば、そんなことは罪悪感を軽減する慰めにもなりません。
ひたすら当時のことを反芻し、自分を責め続けます。
その結果、生きている自分が幸せになることなど許されない・・・
という考えに囚われてしまいます。

では、こういった事態に陥らないために、一体私たちはどうすればいいのでしょうか?

夫婦喧嘩はしてはいけない?
常に聖母のような微笑みを浮かべて子供を叱らないようにしよう?
愛犬にはどんなに忙しくてもたっぷり時間をかけてやらなくてはいけない?

それはおかしいですね。
現実的ではありませんし、そんな聖人みたいなことができないのが人間だもの(←しつこいぞー)

じゃあどうすんの?


長くなるので続きはまた次回にします。

ま、マリアさまぁ~~~!?





ボス「ちがうよボクだよ~」
わかってらーーい!