犬を飼っている方なら、ローレンツ博士の『人イヌにあう』という本を読んだことがある方は多いかもしれません。
でも、私が博士の著書の中で個人的にぜひおすすめしたいのが、『ソロモンの指環』です。
最初に読んだのはまだ学生の頃でしたが、博士の、身近な動物の行動に対するあくなき探求心と観察眼の素晴らしさに感嘆し、描かれているたくさんのいきものたちの習性やコミュニケーションの取り方に感激し、友達に熱く語っていたのを覚えています。
(しばらくの間、一番好きな書籍は?と尋ねられるとこの本を挙げていました)
この本は、細かい章に分かれていて、文章も易しくコミカルで、博士自身が描かれた、素朴で可愛らしい挿絵もたくさんあり、なにより動物に対する博士の愛情が伝わってきます。
読むと、自分が飼っている動物や、近所で見かけるいきものに、もっと興味がわき、もっともっと好きになること請け合いです!
【ガンの子マルティナ】の章には、博士が発見したかの有名な”刷り込み”について書かれています。学校で学んだ薄っぺらい内容なんかよりずーっと面白い♪
【永遠に変わらぬ友】の章では、コクマルガラスという鳥が、1年間もの婚約期間の末結ばれ、生涯添い遂げるという感動的なお話が書かれています。
もちろん、犬について書かれている章もあります。
犬を2つのグループに大別して、その性質や行動の違いについて書いていますし、少々親バカ気味の、博士と奥様のやり取りなんかも載っていて楽しいですよ!
どの章も、動物たちのひとつひとつの行動を博士が執念の観察により分析して、
どうしてそのような行動をとるのか?
その行動にはどういった意味や必要性があるのか?
といったことへの彼の考察が書かれています。
あまりたくさん書くと、これから読もうと思っている方に申し訳ないのですが、今、たくさんの人にこの本をもう一度読み返してもらいたいと思った理由にあたる、本書の最後の章【モラルと武器】の内容を少しだけご紹介して、今日のブログをくくりたいと思います。
この章では、生きものたちが喧嘩する時の振舞いを引き合いに、武器を持つ生き物としての人間が、モラルを持ってどのように振舞うべきか?ということが述べられています。
「野生動物は、他の生きものを捕食する肉食動物ほど、同種の個体同士で争いになったときに、降伏のポーズをとられると、どうしても攻撃することが出来なくなる。
一方で、草食動物の場合、同種の個体同士では、相手が瀕死に至るまで攻撃をやめない。」
「いつかきっと相手の陣営を瞬時にして破壊しうるような日がやってくる。
全人類が二つの陣営に分かたれてしまう日も、やってくるかもしれない。
そのときわれわれはどう行動するのだろうか。
ウサギのようにか、それともオオカミのようにか?
人類の運命はこの問いへの答によって決定される。」
”なつ”博士は、カモメの観察に余念がない!
でも、高いところが怖くて実は及び腰
ウンチした後のお尻を押し付けるのやーめーてー( ´∀` )