2017年2月21日火曜日

気の強い女帝犬の意外な行動②

気弱な先住犬”ボス”を、すぐさま子分にしてしまった女帝”なつ”

彼女は見た目が大変可愛らしく、お散歩していると大抵「あの黒い子可愛いぃ~♪」と絶賛され、人間に対しては常にゴロニャン態勢なのですが、相手が犬となると、そのルックスからは想像できないほどのオラオラ系。
どんなに大きな犬であろうと、気の弱そうな優しい~子であろうとお構いなしです。

こんな風に言うと、”なつ”は狡猾で攻撃的な憎ったらしい犬みたいな印象かもしれませんが、実はすごいんです。ものすごく賢いんです!(←まさか・・・親バカ話をする気なのか?)

親バカと言われようが構いません。まあ聞いて下さい。

【”なつ”のすごいとこ】←小学生の作文か?

●無駄吠えを一切しない
”なつ”が吠えるのは、自分のテリトリーに侵入者が近づく気配を感じた時や、実際に近づいてきた時だけです。それも必要最低限。
要求吠えは一切しませんし、そもそも長々と吠え続けることはありません。

●寝床を汚さない
例え体調が悪く、お腹を壊してゲリピーの時でも、決してハウスで漏らしてしまうことはありません。ちゃんと「早くトイレに連れてって~」と呼びます。
更に、ハウスの敷物をグチャグチャにすることなく、いつもきれ~~いな状態で保っています。高いぞ女子力♪

●エネルギーの使いどころ、メリハリがきっちりしている
吠えと同様に、動きに関しても、彼女は無駄なエネルギーを使いません。
誰か来たな?と思うと首をちょっともたげて「なんか来たよー!」と吠え・・・
『なんだ宅急便のアイツか・・・』と判るとすぐに鳴くのをやめて寝る態勢です。
むやみやたらにウロウロオロオロして、いつまでも吠え、吠えているうちに、自分がなんで吠えていたか忘れちゃってるような”ボス”とは大違いなんです(ごめんボス)
ところが、お散歩となると、あのちっちゃい体と細い脚で、1時間でも2時間でも、ただの1度も「疲れたからもうイヤ!」などと、歩くのをボイコットするようなことはしません。
リードを引っ張ることもなく、黙々と私たちのすぐ後ろや横についてテケテケとそれはよく歩きます。

●本気噛みは絶対にしない
犬に対しては常にオラオラしている”なつ”ですが、すんごい勢いで威嚇することはあっても、本気で攻撃することはしません。
自分を見失っていないんですね。ちゃんと考えて攻撃している感じなのです。
更に、人間に対しては、甘噛みさえも一度もしたことがありません。


どうです?すごいでしょ~~(エッヘン)←絶賛親バカ炸裂中

そんな”なつ”の様子を見ていて、私たちは気づきました。

”なつ”って・・・クラスの優等生女子的存在だね!と・・・
そう思って見ていると、確かに”なつ”が”ボス”や、うちにきている子にオラオラしている時は大抵、その子がなんかやらかしちゃってる時だったり、調子に乗ってはしゃぎすぎちゃったり、私たちに『お座り』とか『マテ』とか言われているのに全然しなかったりする時なんです。
ま、私たちの膝を巡ってのオラオラは、完全に独占欲によるものなんですが(^-^;
先生の言うことをよくきく大変賢い優等生で、ダメな男子をいっつも叱っている。だから誰よりも先生に可愛がられて当然と思っている・・・という感じでしょうか。

更に、ペットホテルとしてたくさんのワンちゃんたちをお預かりしているうちに、私たちの仮説は確信に変わりました。

実はつい昨日、ミニチュアダックスのオバアチャン犬”ココちゃん”を一泊でお預かりしました。
今までも老犬はお預かりしたことはありましたが、どの子も「本当に老犬か?」と思うくらい力強く、お散歩でもグングン引っ張るような子たちでした。
今回お預かりした”ココちゃん”は、お散歩はゆーーーっくりゆーーーーっくりヨチヨチ歩き。ごはんも時折喉に詰まらせそうになりながら、休み休み食べるような子でした。そして、他のワンちゃんが苦手で、できれば放っておいて・・・というオーラを発している子です。

そんな”ココちゃん”に対する”なつ”の態度は・・・
どんな犬にも必ず威嚇態勢でオラオラするあの”なつ”が、まったくオラオラしないのです!それどころか優しく見守っているーーー!!
そして、甘えん坊の”ココちゃん”が、私たちに抱っこされていても、膝に乗ってきても、普段はそんなこと絶対に許さない”なつ”が・・・見守っているーーー!!

感動しました。
”なつ”はどんな犬にもオラオラする子なんかではありませんでした。
相手のエネルギーレベルをきちんと見極めて、自分よりか弱い犬には噓のように優しい子でした。

犬って犬って・・・なんて賢くて奥深い生き物なんでしょう?!

え?やっぱり親バカですって?
「フンフンフ~ン♪」←鼻歌で聞こえないフリ

オジサンの顔に近い”特等席”を”ココちゃん”に譲る”なつ”
「どうせボクは一生末席だよ~」by”ボス”