前々回ブログのつづきです。
【ご自宅で要求吠えを矯正するコツ②】
愛犬の”要求吠え”のご自宅で直すのが どうしてもうまくいかないという飼い主さんに、そのコツをお話しています。
”要求吠え”がないワンちゃんの飼い主さんも、その他のしつけにも役に立つ内容となっていますので、ぜひ読んでみてくださいね。
前回は、
「要求吠え徹底的に無視することだけでは片手落ち。
ワンちゃんが吠えず、落ち着いて静かに過ごしている時に褒めに行くのを忘れずに!!」
というお話でした。
もうひとつ、オタクのワンちゃんの”要求吠え”がなかなか直らない原因は次のようなことかもしれません。
●刑事ドラマのベタな展開
ここでちょっと、刑事ドラマでよく見るベタな展開を思い起こしてみてください。
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犯人が人質を取って廃墟に立てこもっています。
こういった場面で今まで何人もの凶悪犯を説得し落としてきた、通称『転びのゲンさん』みたいなベテラン刑事が、必死になって犯人の良心に語りかけますが、犯人はまったく聴く耳をもちません。
万事休ス!!
そこに・・・満を持してひとりの刑事が犯人の母親を連れてきます。
そして、母親が犯人に語りかけると・・・犯人は我に返って涙を流し、アッサリと投降する・・・・
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・・・みたいなシーンを見たことがありませんか?
さて・・・この犯人の母親は、『転びのゲンさん』もまっつぁおの ものすごいテクニックを持ったネゴシエーター(交渉人)かなんかですか?(何者~~?!)
この一件の後、警視庁は必死でこのお母さんをスカウトしたりするんでしょーか?
そんなワケありませんよね(-_-;)
こういうシーンを観たわたしたちもまた、
「ベタやなぁ~~(ニヤニヤ)」
と思ったとしても、誰も
「このお母さんの話術スゲェッ!!」
・・・なんて思いやしませんよねぇ?
刑事ドラマのこのシーンが成立するのは、母親の説得に犯人が落ちた理由を誰もが知っているからです。
●ノウハウやスキルよりも大事なこと
母親の説得が成功するカギとなったのは、母親の説得方法や説得スキルではなく、犯人と母親の関係性そのものです。
どんなに素晴らしいやり方をしても、どんなに優れたノウハウを持っていても、相手が心を開いて耳を傾ける気にならなければ なんの意味もないということですね。
犬のしつけにおいてもまったく同じことが言えるんです。
”要求吠え”を一向にやめようとしないワンちゃんに対して、前回までの記事で書いたとおりの事を正しく実践しているにも関わらず改善の兆しがまったく見られないのだとしたら・・・
基本の「キ」の字に立ち返って、愛犬との正しい関係を構築できているだろーか?ってことを考え直してみてほしいのです。
「愛犬は自分の指示を聴く耳を持っているだろーか?」
ってことをです。
先の刑事ドラマの母親だって、子供との関係構築がうまくできていなかったら、もしかすると単に
「うるせえ!クソばばあ!!」
なーんて・・・かえって犯人を刺激しちゃうだけかもしれませんよね~(・_・;)
●具体的なお悩み
わたしたちのペットホテルにやってきたワンちゃんの飼い主さんたちの中には、愛犬に関する様々なお悩みを持っている方がいらっしゃいます。
「おさんぽで他の犬とすれ違う時にワンワンしちゃうんです」
「郵便屋さんのバイクに吠え立てて困っています」
「ごはんの前の『マテ』がどーしてもできないんです」
「おさんぽでの引っ張りグセがぜんぜん良くならないんです」
「『オテ』を覚えてくれないんです」
など、あげればキリがないほどです。
●個別の対処は難しい
こうした飼い主さんのお悩みを伺ったわたしたちは、その子のお泊り中にできるだけそのお悩みを解決してさしあげられたらいいなぁ~・・・と思ってお世話をしています。
中には、わたしたちがだいぶ時間をかけてその子のしつけに取り組むケースもあります。
けれども大抵の場合、わたしたちは飼い主さんから伺った問題行動そのものよりも、ごく普通にその子と一緒に過ごしている中で、わたしたちが実際に”困った”と感じたことを優先的に正すよう心がけているのが実情なんです。
わたしたちは年齢も大きさも性格もバラエティに富んだたくさんのワンちゃんをお預かりしているので、1匹のワンちゃんだけにそう長々と時間や手や目をかけることは、全体の安全管理上できません。
ですから、わたしたちが”困った”と感じること・・・というのは、群(集団生活)の中で和を乱すような行動ってことになります。
具体的に、どういう行動が集団生活の和を乱すかっていうと、たとえば・・・
・いやがる犬にしつこくちょっかいを出す。
・みんなでおさんぽしている時にひとりだけグイグイ引っ張る。
・ご近所迷惑なほど大声でワンワン吠え続ける。
・共用のクッションやオシッコシートをビリビリにしたりボロボロにしたりする。
などですね。
●急がば回れ
じゃあ、こうした”和を乱す行動”をわたしたちがどうやって正すかですが・・・
そりゃもう、個別に「ダメ!」とか「コラッ!」ってやめさせるだけですよ(笑)
なーんだ・・・フツーじゃん!
ってガッカリしましたか?
だってね皆さん!その子が集団の中で、いつどんな困ったことをするかなんて、お預かりしてみないとわからないんですよ。
中には予測もつかないような突飛な行動をする子だっていますし、それを飼い主さんにお話すると
「えーー?!そんなこと一度もしたことがありません」
って言われることもあるワケです。
慣れない環境の中、他のワンちゃんの中で普段は見せない生態を惜しげもなく披露してくれるワンちゃんが少なくないってことなんですよ。
それに・・・前回のお泊りのときにはしなかったようなことを、今回はする子だっています。
(一緒にいる子との相性や影響もあるんでしょう)
だから、わたしたちがそんな予測のつかない動きをする子たちの群を安全に束ねるために一番大事なことは、
「ダメ!」とか「コラッ!」とか言えば 困ったことをやめてくれるようにすること・・・
言い換えれば、
わたしたちの言うことをちゃんときいてくれるようにすること
コレだけなんです。
そうして、わたしたちの言うことをちゃーんときいてくれるワンちゃんになってくれさえすれば、たとえば
「そういえば、飼い主さんが『”オテ”ができない』っておっしゃってたね。
”オテ”なんかできなくても別に困らないけれど・・・今ちょっと時間があるし、教えてみるか~」
って言って教えはじめると、いとも簡単にアッサリ覚えてくれたりするってこともあるんです。
つまり、急がば回れで、個別の問題に関するしつけそのものよりも、まずはその子との関係構築に重点を置くことで、具体的な問題が知らないうちに解決しちゃった♪ってことが実に多いってことなんですよ。
では、ペットホテルに一時的にお泊りしているワンちゃんと、どんな風に関係を構築していくかってことを次回お話したいと思います。
その中に何かヒントが見つかるかもしれませんよ~~!
<今日のPetHotel11!>
朝の海岸さんぽ♪
M姉弟は、シンクロナイズドウンチング
かわいい~~(笑)
としお「Bくん、今日帰っちゃうんですか?さみしいです~」
Bくん「また遊びにくるから待っててね!」
ナツはキホン、クールなんだけど・・・
たま~~に突然寝ているボスに発作のように
ジャレつくことがあるの~(^o^;)
ボス「んもぅっ!ねかせてよぅ~!」
Bくん、キミはとってもよく頑張った!
元気に年越しするんだよ~!
Bくん「うん!もちろんだよっ♪」
おお、頼もしい(*^_^*)
としお「ボクも元気に年越しするです~」
ヨシヨシ(笑)
M弟くん「ウェ~~~イ!ボクも撮ってー♪」
はいよ~~(笑)
お庭に一番乗りで出てきたSくん
今日はボールじゃなくて・・・
いつもとしおが齧っている枝にまっしぐら!
チャコ「・・・Sくん」
チャコ「としおの齧る分も残しておいてあげてね~」
Sくん「アグアグ・・・・(←わかった)」
としおは、大きな枝をSくんが齧っているので・・・
ルンルンで歩くボスが持っている枝を狙っています
としお「こうしておりこうに待っていると
ボスさんはすぐに飽きるんですよ~」
としお「ホラ!ボール探しに行っちゃいました」
としお「もうボクのですぅ~~♪」
「♪」
M弟くん「抱っこ~~~~~」
今はダメー!後でお部屋でね(*^_^*)
午後のおさんぽ。
あれ?シンクロウンチはもう見られないのかな?
Mお姉ちゃん「タダで何度も見られると思わないで欲しいわ」
ざ~んね~~~~ん(・_・;)
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