警察などに届け出を済ませた後の対応です。
今日は
ケース2)迷い犬を一時的になら自宅で保護できる。でも終生飼養は難しい。
つまり、見つけたワンちゃんを警察に
「お願いします」
と置いてくるのは忍びない。ここで会ったのも何かの縁・・・飼い主さんが現れるまで自宅に連れ帰って一時的に面倒をみてあげようか。
でも、経済的な問題や家族構成、先住犬との兼ね合いなどの理由で、残念ながらずっと飼ってあげることはできない・・・という場合ですね。
「飼い主さんが見つからなかったら、私がいい飼い主さんを探してあげるっ!」
とても正義感が強くお優しい方です。
そもそも、迷い犬を見つけて
「どうにかしなくちゃ!」
と感じる方というのは、既にお優しい。または、社会的意識の高い方なのでしょう。
もしかすると、このケースが一番多いかもしれません。
そして・・・このケースが一番悩ましいとも言えます。
飼い主さんの所有権がいつ失効するのか確認しておく
↓
獣医さんにも連れて行く
↓
飼い主さん探し
ここまでは、
ケース1)迷い犬を自宅で保護できる。飼い主が見つかれなければそのまま飼える。
と同様です。
問題はそのあと。
結局、飼い主さんの所有権が無くなるまでの間に飼い主さんが見つかれば理想的ですが、見つからない場合はご自身では飼ってあげられないのですから、里親探しをすることになりますね。
●ワンちゃんの写真入りポスターを作って掲示する。
●犬好きの友人知人に呼びかける。
●インターネットを利用してFacebookやTwitter、掲示板などでを呼びかける。
●愛護団体を探し相談してみる。
などなど・・・大変なご苦労です!
そうしている間にも、ワンちゃんのフード代やトイレットシート代など、出費はかさみ、負担は増すばかり・・・
その上、ご自身では飼えないと解っているにも関わらず、一緒に過ごす時間が長くなればなるほど情も湧きます。
物理的にも心理的にも悩ましい!悩ましすぎる!!
そして・・・たくさんの善意の個人や団体が日々ご苦労をされているにも関わらず、世間にはそういうワンちゃんが後を絶たず溢れかえっていて、よほど条件のよいワンちゃんでもない限り、そう簡単に新しい飼い主さんは見つかりません。
まして、里親さんは誰でもいいというわけではありません。
世の中には信じられないことに、保護された動物を虐待目的で引き取っていくようなとんでもない狂気じみた人や、使役犬としてこき使うつもりだけど役に立たなければ捨ててしまえばいい・・・などと考えている人もいるのです。
そんな現実を知ってしまえば、引取ってくれる人が現れたからといって手放しで喜ぶこともできませんね。
その方が確かな人なのか・・・それを見極めることも、素人の個人には大変難しいことでしょう・・・
頼みの綱と思っていた愛護団体も、殺処分から保護した犬猫で既にいっぱいで預かれない場合も多いです。
「どうしよう・・・!なんでこんなことになっちゃったの?もうウチには置いておけない!!」
そうなってしまって、ワンちゃんを再びどこかに放ってしまったり、ご自身の手で泣く泣く保護センターに連れて行ったりする方もいらっしゃいます。
とても優しい人が
なんの得にもならないのに
多くの時間と費用と労力をかけて・・・
その結果が
「迷い犬を不憫に思って、飼えもしないのに余計なことに首を突っ込んだ自分がバカだった」
「やっぱり、面倒なことは見て見ぬふりをするのが一番なんだ」
「私なんかに拾われたばっかりに・・・可哀相なことをしてしまった」
こんな風に考え、罪悪感にさいなまれるとしたら・・・
『甘いんだよ』
と切り捨てるのは簡単です。でも・・・
あまりに悲しすぎるとは思いませんか?
救いのないお話だとは思いませんか?
どうしてこんなことになってしまうのでしょう・・・?!
長くなるので続きはまた次回にします。
ゴマフアザラシの赤ちゃんではありません |
ゆっくり過ごしたいオジオバ軍団(モカ・ナツ・ボス) をしきりに誘うビションの若者(ウリくん) |