2019年2月14日木曜日

物に執着する犬④(最終回)

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。




前回ブログのつづきです。


【”させる”のではなく”ワンちゃん自身がしたくなる”方法】



●北風と太陽


「アウト」のコマンドで口に咥えている物を離す・・・この条件づけをワンちゃんに覚えてもらうことのポイントは、口から無理やり奪うのではなく


ワンちゃん自らの意思で咥えているものを口から出す


という行動になっている点です。


北風と太陽ですね( ̄ー ̄)


そうはいっても、よりによってワンちゃんが執着して渡したがらない物を口に咥えている状態で どうやって「アウト」のコマンドを教えればいいのかわからない・・・という飼い主さんもいらっしゃるでしょう。

ここでは一番簡単な方法をご紹介します。

ポイントは、ワンちゃんが自らソレを口から離したくなるようにすることですよね?

前回ブログでご紹介した写真の中で、としおがNちゃんの脚を甘噛みしてNちゃんの注意を逸らそうとしていたシーンを思い出してください。

同じように、夢中で咥えて離さない物からワンちゃんの注意を逸らすということをするんです。

注意を逸らしそうな物、方法、音、何を使っても構いませんが、怖がるものではなく、ワンちゃんにとって魅力的なものにしてくださいね。

例えばボールフリークのワンちゃんであれば、もうひとつ別なボールを用意してチラつかせたり、オヤツが大好きなワンちゃんなら、オヤツをチラつかせるなどが効果的でしょう。

イイものが入っていそうなビニール袋をガサガサ鳴らしてみてもいいですね。

そういった物でワンちゃんの注意を逸らしながら「アウト」と言い続けてください。

たまたま他の物に興味を奪われてワンちゃんがボールを口から離したら素早く取り上げてう~~~んとほめ、代わりのボールやオヤツをあげてください。

あとはひたすら「アウト」と言いながら別の物に注意を逸らしては、たまたま離したらほめる・・・のくりかえしです。

そのうちに、ワンちゃんは


「はは~~んナルホド・・・『アウト』って言われて咥えているものを離すと飼い主さんは喜ぶんだな♪」


ってことを覚えます。


最終的に「アウト」と言ったらご褒美がなくても咥えているものを口から離すようになるまで根気よく教えてあげて下さい。

※1回のトレーニングは15分程度にして、トレーニング自体が嫌いにならないように気を付けてください。
できなくても怒ったりせず、できたらうーんとほめる・・・を心がけて楽しいトレーニングにしてくださいね。



●水飲み器を下げると咬みついてくる行動


今回、ご相談をくださった飼い主さんの愛犬Sくんの行動の中に、


「ペットボトル水飲み器を取り替える時に台所まで追い掛けて来て足を咬む」


・・・というものがありましたね?

実際にSくんに会ったことがないので断定はできませんが、おそらくSくんはその水飲み器がいつも自分のおうちに付属しているので、自分のテリトリーの一部のように思っているのかもしれません。

キッチンまで追いかけてきて飼い主さんの足に咬みつくのは、としおがNちゃんにやっていたのと同じように、飼い主さんの注意を逸らしてなんとか水飲み器を離させようとしているように思います。

本当は、その水飲み器はSくんの物ではなく飼い主さんの物だと理解してもらいたいところですが、お留守番中も自由にお水が飲めるようにしなくてはなりませんから、オモチャやボールのように飼い主さんがいない時は片付けてしまう・・・というワケにはいきませんね?

一番簡単な解決策は、水飲み器を取り換える時にSくんをケージに入れて扉を閉めてしまい、物理的に追いかけてこられないようにすることです。

そして、飼い主さんが水飲み器を持ち去ってもすぐに洗って新鮮なお水を入れた水飲み器をセットするから大丈夫だよ!ってところを見せてあげます。

ただ、Sくんのお宅のケージや水飲み器の取り付け位置がわからないので、この方法が可能かどうかはわたしにはわかりません(;^ω^)


もうひとつ、試す価値がある方法としては、Sくんに


「私にはキミの大事な水飲み器を奪ったりする気はないよ」


ということを伝えるために、セカンドの水飲み器(洗い替え)を準備するやり方です。

ファースト水飲み器を洗いたい時は、Sくんのケージに新鮮なお水が入ったセカンド水飲み器を取り付け、それからファースト水飲み器を外すのです。

外してすぐに持ち去ると「欲しがっている」とSくんに勘違いされてしまいますから、すぐには持って行かずに身体の後ろに隠すなどして様子を見て、Sくんの注意が他に向いている時にササーッとキッチンに持って行ってしまいます。



●そばについていないとゴハンを食べない

もうひとつ、Sくんの飼い主さんのご相談の中に


「側に居ないと落ち着いて食べないので時間が掛かります。」


ということがありました。

ちょっとテーマとは逸れますがついでに少しだけ触れておきますね。

Sくんのように、そばに人がいないとゴハンを食べないというワンちゃんは、そう多くはありませんがいます。

考えられる原因は・・・


・ゴハンを食べる時は無防備になるため、そばに飼い主さんがいないと不安

もしかすると「そこで見張ってろ!」ってことかもしれません(;^ω^)


・ゴハンを食べ終わると「エライねぇ~~」とほめてもらえるので、見ていないところで食べても損だと思っている。


などが考えられます。

いずれにしても、体調がよくてお腹が空いている場合、よほど美味しくないフードでない限りワンちゃんは基本的にアっという間にゴハンを食べてしまうものです。

ですから、Sくんの飼い主さんには次のことを試してみていただきたいと思います。


・しっかりとお腹が空くようにオヤツなどは控え、たっぷりとお散歩させてあげる。

・Sくんにゴハンをあげたら、そばについて見ていて、飼い主さんが待てる程度(長くても15分以内)待っても食べなければサッサと下げてしまう。


これを徹底してご家族みなさんが同じようにしてみてください。

それによってSくんに伝えているのは次のことです。


「すぐに食べないとゴハンは片付けてしまうよ」

「ゴハンの管理はリーダーのコチラがするんだからね」


そのうち、食べないでいるとリーダーにゴハンを下げられてしまうことをSくんが理解してくれれば、さほど時間がかかることなく食べてくれるようになるでしょう。

いずれにしても、ゴハンをあげている時は基本的に飼い主さんがそばについていた方がいいです。

万一喉に詰まらせたり、歯に問題があって食べづらそうにしている場合、すぐに異変に気付いて対処してあげることができるからです。



愛情たっぷりの飼い主さんの元で、Sくんと飼い主さんがいい関係を築けることをお祈りしております(⌒∇⌒)




<今日のPetHotel11!>

朝の海岸さんぽ

チャコ「としお、大きくなったねぇ~」
としお「ボク、大きくなんかなってないですよ~」

なってるなってる(-_-;)


お庭あそび・・・?
ナツは今日もモグラさんの穴を
熱心に偵察中(笑)


タタタタタッ・・・・!!


サササッ!!


サササササッ!!


ナツ「・・・ん?」


ナツ「気のせいか・・・」


ドドドドド・・・・!!


タッタカタ~~♪


ナツ「・・・・・ん?!」


Nちゃん&としお
「かけっこの後のお水って
ホントに美味しい~~~!」


としお「Nさん、どいてくださーーい」
Nちゃん「としおこそ、どいてよ~~!」


「ウリだよ~~~~ん♪
としおと遊びにきたけど・・・」


ウリくん「としおは”木の枝カリカリ”に夢中で・・・」


ウリくん「ぜんぜん遊んでくれないの~~!」


ウリくん「ねえねえ、としお~~」
としお「なんですか?」
ウリくん「まだそこに登れないの?」


ウリくん「ボク、押してあげよっか?」
としお「ありがとうございます。
でも押してもらってもムリです~~」


ウリくん「しかたない・・・Nちゃん遊ぼ♪」

ウリくんはこの前まで自分より大きくて黒い
Nちゃんのことが苦手だったの(^o^;)


としおが木の枝に夢中だったおかげで
Nちゃんとおいかけっこを始めたウリくん

怪我の功名~~~?(笑)


ナツがいよーがおかまいなしに跳ね回るふたり・・・


ふたりが全力でで自分の上を超えていこーが
まったく動じないナツ・・・

(^o^;)


ウリくん、実はかけっこではNちゃんに負けないって
わかってスッカリ得意顔に(笑)


前回Nちゃんと一緒にいたときとは別犬みたいに
元気いっぱいだね~~(^o^;)


Nちゃん「あれ?としお・・・どしたの?」
としお「ボクもこのボールを咥えたいです~」


としお「どーしても咥えられないです~~~」
Nちゃん「ありゃりゃ・・・落ち込んでる」


咥えられないと誰かにとられるです~~
とられたくないです~~~~


としお「Nちゃん、ズルいですよ~~
そのボール、どうやって咥えてるんですか~~?!」


ウリくん「まあまあ・・・元気出して
ボクとかけっこしようよ!!」


暴走族男子たち
黒いレディース


としお「ウリさんっ!!」
ウリくん「な・・・なに?」


としお「遊んでくださーい」
ウリくん「う・・・・」


ウリくん「それが物を頼む態度なの~~?!」
としお「遊びましょう~~」


ウリくん「ねえNちゃん、ホントにとしおって
まだ生まれて6ヶ月なの~?」
Nちゃん「えー、知らな~~~~い」


Nちゃん「ちょっと、としお~~~~!
アンタって生まれて6ヶ月しか経ってないの~?」
としお「わかりませ~~~ん」


としお「そんなことより脚を離してほしいです~」






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