前々回ブログのつづきです。
【所有者はだれだ?】
●執着していると感じる場面
愛犬が特定の物に執着しているな と感じるのはどういった場面でしょうか?
ボールを例にとって考えてみましょう。
ボール遊びが大好きなワンちゃんはたくさんいますね。
でも、単にボールが好きなワンちゃんとボールに執着しているワンちゃんの違いはなんでしょう?
ボールが大好きで、一心不乱に咥えてカリカリして遊んでいても、飼い主さんが
「もうおしまい。ボールをかしなさい」
と言えば素直に離すとしたら、何の問題もありませんね。
つまり、執着が強いというのはワンちゃんがソレを取り上げられそうになった時に、攻撃も辞さないような強い抵抗を示すということですね。
飼い主さんがお掃除をしようとしてオモチャに触れたり、水飲み器を洗うために取り外してキッチンに持って行ったりしようものなら怒って唸ったり咬みつこうとしたりするようでは、飼い主さんはたまりません・・・(-_-;)
そのような態度を示すワンちゃんを、どのようにしつけていけばいいでしょうか?
●叱っても意味がない
そもそも、オモチャや水飲み器などを奪われまいと威嚇するワンちゃんは、何故そんなに怒っているのか?ということを考えてみてください。
「ボク(ワタシ)の物に手を出さないでっ!!」
って怒っているんですね?
自分の大切な物を奪われまいと必死で抵抗しているというのは、ある意味正当な権利の主張です。
ですから、それに対して「コラッ!!」なんて叱ったところでワンちゃんは
「なにが『コラッ!!』だ?!そりゃコッチのセリフだよっ!!」
と、ますます不届きものの飼い主さんに不信感を抱くだけということになってしまいます。
もしもアナタが自分のハンドバッグをひったくられそうになったので、ひったくりを突き飛ばしてハンドバッグを奪い返したところ、それを見ていたお巡りさんに
「コラーーッ!!」
なんて怒られたとしたら、納得がいくワケがありませんよねぇ~?
では、所有権を主張して威嚇してくるワンちゃんには、どういうしつけをすればいいのでしょう?
●所有権の所在をハッキリさせる
特定の物に対する所有権を主張して威嚇してくるワンちゃんには、そうした行動自体を叱るのではなく、それらのグッズの所有権者は飼い主さんであることをしっかりと教えてあげることを考えなくてはなりません。
その下地として、前々回のブログでも書いたように
「リーダーはアナタじゃないよ。飼い主の方だよ」
ということをワンちゃんにちゃんと認識しておいてもらう必要があります。
さらに・・・オモチャや水飲み器や毛布など、すべての物はリーダーの物だと覚えてもらいます。
そうしたグッズはすべて飼い主さんの物で、ワンちゃんに使わせてあげているだけだということをです。
具体的には、ワンちゃんに渡しっぱなしにする物をなくすという方法を取るのが一番ワンちゃんに伝わりやすいでしょう。
基本的に、オモチャはワンちゃんが好きな時に自由に遊べるようにするのではなく、飼い主さんが出してきて遊ばせ、ある程度時間が経ったら取り上げて片付けてしまうという風にします。
それは、お気に入りのぬいぐるみであろうと、毛布であろうと、ボールであろうと同じことです。
忘れないでください。
ワンちゃんに認識しておいてもらわなくては困るのは、次のことです。
「この家のリーダーはわたし(たち)で、この家にあるすべての物はわたし(たち)の物だよ」
ご相談者の愛犬Sくんの場合は、おやつを放っておいて、それに飼い主さんが近づくと咬みつこうとするのでしたね?
おやつもゴハンも放っておいてはいけません。
ワンちゃんにおやつやゴハンをあげたら食べ終わるまで見ていてください。
もしも、ワンちゃんが飼い主さんが見ている前で食べない場合は
「いらないの?あっそ!」
と、すぐに下げてしまうようにしましょう。
食べ物を置いたままにしておくのは、ワンちゃんにその所有権を勘違いさせてしまうだけでなく、雑菌の繁殖の原因ともなって衛生的にもよろしくありません。
ワンちゃんによっては、食べたい時に食べようと考えて、見ていないところでオヤツやごはんをマットの下などに隠して蓄えておくことがあるからです・・・(カワイイ行動なんだけどね)
●口に咥えているものは・・・
この家のすべての物の所有権はリーダーである飼い主さんにあると解っていても、口に咥えたオモチャやボールを絶対に離そうとしないワンちゃんはいませんか~~~?!
例えば、PetHotel11!にいるボールフリークのボスは、わたしの母が甘やかすだけ甘やかして育てた問題犬なのですが、わたしたちのところにやってきた5歳のころ、ボールは自分の所有物だと思っている子でした。
母と暮らしているころ、ボールはいつでもどこかに転がっていてボスが自由に遊ぶことができる状態になっていたんですね。
そのため、ボスは気が向いたらよくボールで遊び、飽きると母に「ボールを投げろ!」と命令して吠え続けていましたし、ボールが家具の下に入り込んで取れなくなると「取れっ!!」と母に命令して吠え続けておりました。
そうです・・・
お察しの通り、ボスは母のことを自分の家来だと思っていたんですねぇ・・・
名前が悪いんだな 名前が・・・
”ブカ(部下)”に改名するか?!(←ウソウソ)
そのため、わたしたちが預かることになって最初にわたしたちがしたことは、リーダーがわたしたちであることをボスに理解してもらうことでした。
それと同時に、
「ボールはわたしたちの物で、キミの自由にはさせないよ。
キミがおりこうにしていて、わたしたちに時間があって、尚且つわたしたちの気が向いた時には、キミの大好きなボール遊びに付き合ってあげるかもね~」
ということも理解してもらいました。
そうです、ボール自体の所有権だけでなく、ボール遊びをいつするか?や、するかどうかを決めるのもわたしたちだと理解してもらったのです。
それには、決まった時間や決まったシチュエーションでボール遊びをしてあげるのではなく、まったく法則性なく気まぐれに遊んだり遊ばなかったりするという方法を取りました。
ワンちゃんの飼い主さんならよくご存じでしょうが、犬は時計がまるで見えているかのように時間を正確に把握しています。
だから、決まった時間にご飯をキッチリあげたりお散歩をしたりしているおうちのワンちゃんは、その時間になるとソワソワして、少しでも飼い主さんが遅くなると
「をいっ!!なにしてんだよぅ?!ゴハンのじかんだろ?!お散歩はどーした?!」
って催促するようになるんですね・・・(;・∀・)
ただでさえ執着しているボールに関して、ボスがそんなことになれば厄介ですから、ボールにまつわる全てにおいて
「I have control. 」
って状態を意識的に作り出したというワケです。
もちろん、ボールは常に出しっぱなしになどせず、わたしたちが遊んであげてもいいと思った時だけおもむろに取り出し、終わったら片付けるというスタイルです。
最初のうち、ボスは
「ボクのボールを隠したなっ?!どこにやったんだ!早く出せ!」
とでも言うようにワンワン吠えておりましたが、わたしたちが涼しい顔で無視し続けたため、やがて諦めて受け入れました。
ところが・・・
ボールの所有権はわたしたちにあることを悟った後でもなお、ボスは一旦口に咥えたボールに強烈な執着を示し、もしわたしたちがそれを取り上げようとでもしよーものなら、恐ろしい形相で唸り声をあげて、咬みつく寸前のしぐさをして見せていたんです。
さて、そんなボスが、今では咥えているボールを素直に渡すようになったのですが、そのためにどんなことをしたでしょうか?
長くなるので、つづきはまた次回にお話ししまーす!
<今日のPetHotel11!>
朝の海岸さんぽ♪
としお「Nさん・・・今、何待ちですか?」
Nちゃん「うーん・・・わかんない」
わかんないんか~~~い(;'∀')
おさんぽから戻ると
順番にお水をゴクゴク・・・
順番に・・・・
じゃなくて、「仲良く」か・・・(;^ω^)
そして、すぐさまNちゃんととしおは
ワンプロを始め・・・
コラーー!みんなの迷惑だから
少し静かにしなさーーい!!
・・・と注意すると・・・
としお「ボクのお部屋で一緒に遊びましょう♪」
Nちゃん「わーい、おじゃましま~す♪」
ガウガウガウガウ・・・
その狭い空間によく一緒に詰まって
ワンプロしてるねぇ~~(-_-;)
Nちゃん「ぜんぜん大丈夫よ~~♪」
午後のおさんぽ♪
Rくん「ナツさん、ココに猫がいたみたいですね~」
ナツ「その通りよ!アンニャロめ~~!」
ナツは自分たちのお部屋の屋根をいつも猫たちが
通っていくので目の敵にしているんです(笑)
Rくん「やったーーー!砂浜大好き!!」
Rくん「何してるんですか?!
早く行きますよ!早くはやく~~!」
すんごいウキウキしているRくん(笑)
そして、大好きな波打ち際に・・・
まっしぐら!!
もちろん、ウォータードッグの血が入っている
Nちゃんだってまっしぐらっ!!(笑)
Rくん、美しいねぇ~~~!
ウユニ塩湖かー?!
ボス「ボクはボクは?ボクも美しい?」
うんうん、ブカ・・・じゃなくて
ボスはカワイイよ(笑)
お?ありゃなんだ???
Nちゃん「ダイコンがたーーくさん
運ばれていくんだってー!!」
うん、美味しいんだよ~~~(⌒∇⌒)
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