2019年2月16日土曜日

けなげな兄妹犬のお話

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。





【ペットホテルからの帰り道】


●日中は自由に 夜は個室で


わたしたちのペットホテルでは、お預かりしているワンちゃんたちを日中はケージに入れることなく、自由にお部屋やお庭で遊んで過ごしてもらっています。

でも、ゴハンのときと夜眠るときは、ワンちゃんたちはそれぞれの個室に入って、他のワンちゃんに邪魔されることなくゆっくりと過ごしてもらいます。

そのような形にしている目的は、できる限り飼い主さんと離れてお留守番しているワンちゃんたちにストレスなく過ごしてもらえるようにとの思いからです。

ですから、たとえばお預かりしたワンちゃんがひどく他のワンちゃんが苦手で、たとえ日中であってもむしろ個室に入っている方がストレスなく過ごせる場合は飼い主さんと相談した上でお部屋に入れてあげる場合もありますし、

逆に、夜眠る時にどうしてもケージに入れられると「出して出してーっ!」となってグッスリ眠れなくなってしまうような子は、ケージに入れずに床に置いたクッションなどで眠れるようにしてあげています。

ただ、他のワンちゃんと過ごすことが苦手な子でも、飼い主さんのご意向で


「社会性をつけさせたいから、他のワンちゃんとの関わりを持つことに慣れさせてほしい」


ということであれば、ストレスがかかり過ぎないよう気を配りながら他のワンちゃんと一緒に過ごしてもらいます。

基本的にほとんどのワンちゃんが日中は自由に過ごし、ゴハンと眠る時は自分のお部屋で過ごすというリズムでリラックスしてお泊りしてくれているようです。



●来れば楽しい 帰ったら嬉しい


さて、そのような形でワンちゃんたちをお預かりしている中で、一番嬉しく感じるときは、2回め以降にやってくるワンちゃんが喜んでやってきてくれるというお話を飼い主さんから伺うときです。

飼い主さんたちは、そんな愛犬の様子を複雑な気持ちでご覧になるようで、


「おうちにいるより楽しいんじゃないかしら?」

「帰りたくないって言われたらどうしよう~!」


などとおっしゃいますが、もちろんそんなことがあるはずはありません。

喜び勇んでやってきた子でも、いざ飼い主さんが


「じゃあね~~、おりこうにしていてね~!」


と去っていくときはキュンキュン言ったり後を追いかけようとしたりすることもありますし、飼い主さんがお迎えに来れば、それはそれは喜んでルンルンで帰っていきます。

ペットホテルでお留守番をしている間はすっごく楽しくて、おうちに帰れたらとっても嬉しい♪

ワンちゃんたちがそう思ってくれるのが、わたしたちにとって何よりの喜びなんです。



●飼い主さんの急病


先日のことです。

PetHotel11!の常連さんで、小型犬の兄妹が急遽お泊りに来ることになりました。

仮にAくん&Bちゃんという風に呼ばせていただきます。

Aくん&Bちゃん兄妹は本当の兄妹ではありませんが、一緒のおうちで育った兄妹のような同居犬です。

PetHotel11!とはご近所なので、お泊りに来るときはいつもわたしたちがおうちまで歩いて送迎しています。

その日の午前中、A&B兄妹の飼い主さんからお電話がかかってきました。


「実は昨夜からひどく体調が悪くなってしまって・・・まだ朝のお散歩にも行けていない状態なんです。

急で申し訳ありませんが、預かってもらえないでしょうか?」


そこで、A&B兄妹をお迎えに行き、遅めの朝のお散歩をしてそのままお預かりしました。

ふたりはPetHotel11!の環境によく慣れていたので、いつものように他のワンちゃんたちと楽しく遊んで過ごし、ごはんもよく食べ、いいウンチもして夜もグッスリ眠っていました。

その様子を飼い主さんにご報告すると、安心して療養できるととても喜んでいらっしゃいました。



●けなげな兄妹


お預かりする日の朝・・・いつもなら


「早くお散歩に連れて行って!」


と飼い主さんに催促する兄妹が、体調が優れず起きられない飼い主さんの様子をちゃんと理解していたようで、吠えもせずとてもおりこうにジっとガマンしてそばに付き添ってくれていたそうです。

A&B兄妹は、お散歩でウンチをするのが習慣になっているので飼い主さんは雨降りの日でもレインコートを着せて毎日お散歩をしているのですが、その日は雨も降っていないのにお散歩に連れて行ってもらえないにも関わらず、ふたりはけなげにウンチをガマンしていたんですね・・・!

ちなみに、わたしがお迎えに行ってそのままお散歩すると、ふたりともすぐにいいウンチをしましたのでご安心ください(笑)



●今までと違う行動


PetHotel11!で過ごす間、A&B兄妹はいつもと変わらず楽しげな様子で過ごしていましたが、ひとつだけ いつもとは違うことがありました。

それは、お預かりした当日の午後のお散歩での出来事です。

いつもなら、お散歩で自分たちのおうちの近所を歩いていても、


「今日はPetHotel11!にお泊りなんでしょ?」


ってことがわかっているかのようにスルーするふたり・・・

ところがその日は妹のBちゃんの方が


「おうちに帰るの!」


というようにおうちの方に引っ張ったのです!

今まで何度もお泊りに来ている中で、Bちゃんがそんな行動を取ったことは1度もありませんでした。

おうちの近くを通った時に、朝、飼い主さんが苦しそうにしていたのを思い出し、


ワタシ、心配だから様子を見に行かなくちゃ・・・


と思ったのかもしれません。

一方、お兄ちゃんのAくんの方は、おうちの近くを通ってもまったく気にもとめない様子でスルー・・・(^o^;)


「クールなのかな?それとも状況がBちゃんほどよく状況が解っていないのかな?」


わたしはそんな風に思っていました。



●おうちに帰れる!


さて、妹のBちゃんがお散歩中に1度おうちに向かおうとしたものの、それ以外は特に普段と変わりなく過ごしているかにみえたA&B兄妹が、おうちに帰るときがやってきました。

飼い主さんの体調が戻ったのです ε-(´∀`*)ホッ♪


以前もこのブログでお話したことがあるかと思いますが、ワンちゃんは何月何日の何時におうちに帰るかをまったく知るはずがないのに、おうちに帰るときはすぐにそうだと気づきます。

もちろん、A&B兄妹も


「あ!おうちに帰れるんだね?!」


ってすぐに気づきました。



●見たこともない光景


A&B兄妹をおうちに送っていくときは、時間や天候にもよりますが大抵お散歩を兼ねて少し回り道してウンチを済ませてからおうちに連れて行くようにしています。

お兄ちゃんのAくんの方はマーキングが大好きで、海岸沿いの草むらには、ショッピングモールを歩くおばさんと同じくらいのペースで頻繁に立ち止まり、もうオシッコタンクが空になっていてもセッセと足を上げるんです(笑)

女の子のBちゃんはマーキングはしませんが、お兄ちゃんが立ち止まって草むらをクンクンすれば一緒にクンクンしして、お散歩中はやっぱりかなり寄り道をエンジョイするタイプです。

ところが・・・その日のふたりはわたしをとてもビックリさせました。

まず、回り道しようとするわたしを引っ張って、ふたりは最短でおうちに帰れる道を選択しました!

そして・・・まるでブリンカーをつけた競走馬のように、まっすぐおうちを目指して歩いて行ったんです!


途中には『ココはマストなハズせない草むら』って感じで必ずA&B兄妹が必ず立ち寄るポイントが何箇所かあるのですが、ソコさえもガン無視!!

Bくんが1回もクンクンせず、足も上げずに歩く姿なんて、それまで見たこともありませんでした!!


Bくんは何も解っていなかったどころか何もかも解っていたんですね・・・


前日のお散歩時に妹のBちゃんがおうちに向かおうとしたときも、Bくんは飼い主さんのことが心配じゃあなかったワケでも、状況が解っていなかったワケでもなく、


「飼い主さんのことは心配・・・だけど、まだおうちに帰れる時じゃないんだな」


ってことをちゃーんと解っていただけなのでしょう。(さっすがお兄ちゃ~~ん!)


A&B兄妹が、脇目も振らずにトコトコとまっすぐおうちを目指して歩く、見たこともない光景に、わたしは胸が熱くなりました。


「今帰るからね!待っててね!!」


ふたりの背中は飼い主さんにそう語りかけているように見えました。





<今日のPetHotel11!>

朝の海岸さんぽ♪


Sくんと一緒にホンキの走りっ(笑)


お散歩から戻ったふたりは・・・

Nちゃん「としお!ワンプロする~~?」


としお「別に・・・やってあげてもいいですよ」


な~~んて言っちゃって、
この嬉しそうな顔はなんだい?(笑)


お庭遊びにバビューンって颯爽と
やってくるSくんは
とってもカッコイイんだけど・・・
その実態は「ボール大好きオジサン」


Sくん「ワーイ!ボールボールボー・・・」


Sくん「アレ?アレレレっ?!
小さいボールも大きなボールも・・・
ボクのボールは?!」


としおが確保していたボールが
コロコロ・・・

としお「あ・・・!」
Sくん「おっ?!♪」


としお「ダメですよ。ボクのなんですから」
Sくん「・・・・ケチ!」


だけど悲しいことにとしおは大きなボールが
上手に咥えられないので・・・


アッサリSくんにとられちゃいました(^o^;)

としお「ウワーーーン!!」
Nちゃん「アハハハッ!」


としお「Nちゃんズルいですよ~
小さいボールはボクにくださいよ~」

Nちゃん「やーよ~~~♪」


Sくん「さて、ゲットしたから投げてくださーーい!」

はいはい(-_-;)


としお「なんですか?Nちゃん、
ボクは怒ってるですよ」


Nちゃん「んも~、としおったら~~!
怒ってないで遊びましょ~~」
(フリフリダンス)

としお「プププ・・・Nちゃんおもしろいです~♪」


今度はボスが持っているオンボロボールが
注目の的!


Sくん「チェッ・・・あきらめるか・・・」


Nちゃん「あら、もう諦めるの?
ボスはすぐにウッカリコロコロするから
待っていればきっと手に入るのに~~・・・」


Nちゃん「・・・・まだかなぁ~~」
ボス「ボク、同じ過ちは二度と
繰り返さない主義なんだっ!」
(↑初耳ぃ~~~~~~)


Nちゃん「今日のボスは一味ちがうみたい・・・」


としお「ふふふ、今のうちに~~~♪」


としお「なんですか?ダメですよ。
あげませんよ」

いりませんよ~~~(^o^;)


チャコ「ナツ、ふたり一緒に
抱っこしてもらって嬉しいね~♪」

ナツ「そうね。でも・・・チャコのおヒゲが
チクチクして痛いのよね~~」


午後のお散歩前にAくんがきてくれたよ♪


Aくん「あの・・・ちょっと・・・
Nちゃん、シッポがジャマで・・・
オシリ嗅げないよ~~~う!」


Nちゃん「あらそう?
さ~~ど~~~ぞ♪」

Aくん「あ・・・どうもご親切に」

(-_-;)


お!!珍しくSくんが自分から
他の子のオシリを嗅ぎにいったよ!
やるねぇ~~~~!!


Sくん「えへへん、まあね~~~!」


Nちゃん?!
何かついてるよ(笑)


砂浜ではこんなにルンルンだったとしおが・・・


苦手な人混みに慣れるために駅前に行くと・・・
この表情(^_^;)


としお、シッポ下がりすぎだよ~~!!













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