2019年2月7日木曜日

ワンちゃん同士の咬傷事故について③

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。





前回ブログのつづきです。


【あってはならないこと】


●理由の如何に関わらず・・・


どんな行動にも必ず理由や因果関係があるのでしょう。

Xくんには、Yくんに咬みついた理由や言い分が何かしらあるはずです。

もしも、私たちに犬の言葉が理解できたなら、Xくんの言い分を聞いて


「なるほど、それならXくんが頭にくるのは当然ね!」


と思ったのかもしれません。


でもね Xくん・・・

どんな理由があっても 他の犬や他の人に怪我を負わせるほど本気で咬みついたりしちゃあ、ゼッタイにいけないよ。


それは、人間と共に暮らす犬が一番やってはならないことです。


人間同士だっておんなじですね。

人を傷つけて許されるのは、相手が自分に襲い掛かってきて命の危険を感じた時だけです。

そういう場合は”正当防衛”ということで、はじめて「相手を傷つけた正当な理由がある」ということになります。


「頭に来たから」

「相手の態度が悪かったから」

「イライラしていたから」

「すごく不安だったから」


などの理由で犬が他者を傷つけてしまうのを許してしまえば、同じような状況に置かれた時に、その子はもしかすると今度は相手を死に至らしめてしまうかもしれません・・・

その対象が人間の子供である可能性も否定できません・・・


そのようなことになれば、本犬さんの未来も閉ざされてしまいます。


●『うちの子に限って』


既にお話したように、保護犬だったXくんが他の犬に本気で咬みついたことは、少なくとも今の飼い主さんのおうちにXくんが引き取られてからの3年間では1度もなかったとのことでした。

このブログでもよくお話していることですが、咬傷事故を起こしてしまったワンちゃんの飼い主さんは、みな一様に


「信じられない・・・こんなこと、今まで一度もなかったのに・・・一体どうしたのかしら?」


とおっしゃいます。

そのような可能性があると判っていたら、むしろそういったワンちゃんを他の犬や人に近づけるようなことはしませんからね。

(中には、そうと知りながら平然と人や犬を懲りずに傷つけている悪質な飼い主もいますが、かなり特殊な事例でしょう)


けれども、わたしたち犬の飼い主は、すべての犬にこうした可能性があるということを常に忘れないようにしなくてはなりません。

とても穏やかで、1度も咬みついたことなどなかったゴールデンレトリーバーが、飼い主夫妻の可愛い孫娘(赤ちゃん)に唐突に咬みついて死亡させてしまった痛ましい事故のニュースは記憶に新しいですね・・・



●飼い主さんへのお願い


XくんがYくんに咬みついた時の状況はあまりにも唐突で、情けないことではありますが予測が困難で、未然に防ぐことができませんでした。

お互いにくつろいだ体勢でいた2匹の間に、おそらくアイコンタクトがあったのかと思うのですが、Xくんはまさしく唐突に2m離れたYくんにためらうことなく”咬みつきに行った” のです。

互いに向かい合い、唸り合ったり吠え合ったりといった威嚇行動や牽制行動が一切なかったということです。


ですから、犬の飼い主の皆様にはぜひ、今回のような事例もあるということを知っていただき、ご自身の愛犬が加害者になってしまわないように十分お気をつけいただきたいと思います。

具体的には、ノーリードおよびロングリードやフレキシブルリード(巻き取り式の伸縮リード)を使用したおさんぽは非常に危険です。

リードを短く持ち、何かあれば即座に引き寄せられる距離に愛犬を置いていても、不測の事態は起きるときは起きてしまうでしょうが、そうであればお互いに


「仕方なかった」


と思える可能性が高いですね。

けれども、飼い主さんがノーリードが許されていない場所で愛犬を放していたり、愛犬を制御しきれないほどリードを長く伸ばしている状態で何かが起きれば、おそらく情状酌量の余地はないでしょう。


また、どんなに穏やかなワンちゃんであっても 知らない子供に不用意に撫でさせたりすることは絶対にやめてください。

多くのワンちゃんは見知らぬ人間の子供を本能レベルで苦手としていますし、人間の子供の方もまた、犬の触れ方や触れてもいい部位を知らないことが多いからです。



●ネガティブな情報こそOPENに


もうひとつ、飼い主さんにお願いがあります。

もし、オタクのワンちゃんが1度でも他の人や犬に咬みついたことがあったり、緊張状態になると攻撃的な行動に出るといったことがあるのなら、それをワンちゃんに関わる全ての人に必ず隠すことなくOPENにしてください。

たとえば・・・

獣医さんペットホテルトリミングサロンドッグランで一緒になった飼い主さんに、できるだけ具体的に、どういう状況で愛犬がそのような行動に出てしまうのかをお伝えください。

そうしたネガティブな情報を相手に伝えることは とても勇気がいることですし、場合によってはペットホテルやトリミングサロンに利用を断られてしまうリスクがあるので、言いたがらない飼い主さんのお気持ちは解ります。

けれども、そうしたことを正直に伝えておかなかったばかりに相手に大怪我を負わせてしまったりすれば、それこそ取り返しがつきませんし、それによって訴訟に発展した事例はいくつもあるんです。


愛犬がお世話になる施設には愛犬の命を預けるのですから、信頼関係がとても大切です。

どうか、ネガティブな情報ほどOPENにして、全てを理解した上で受け入れてくれる施設を探してください。

それは、犬の飼い主としての大切な義務です。

施設側も あらかじめリスクが判っていれば、それに応じた適切な対応を講じることができますから・・・



●可能性をゼロにはできない


最後に・・・

PetHotel11!のようにさまざまなワンちゃんが自由にふれあえる環境で一緒に過ごすペットホテルでは、元気にじゃれ合っているうちに怪我をしてしまうといった可能性がゼロではありません。

実際、PetHotel11!でも今までに1件だけ、しつこく後ろからついてくる他のワンちゃんを威嚇しようと振り向いたワンちゃんの歯が、運悪く避け損ねた相手のワンちゃんの顔に当たり、かすり傷を負わせてしまったという事例がありました。

(お薬も必要ないほどの小さなかすり傷でしたが・・・)


今回のような、意図的に本気で咬みつきに行くような咬傷事故は今までありませんでしたし、そういったことが起きないためにわざわざ事前に面談をさせていただいていますので、滅多には起きないことです。

でも、見知らぬ犬同士が慣れない場所で過ごすのですから、どんなに注意深く見守っていても、可能性をゼロにすることはできません。

(そのために、ご利用いただく際にそうした可能性をご理解いただく内容の規約にサインを頂いています。)


そうした可能性をゼロにするには、結局は多くのペットホテルがそうしているように、お預かりしたワンちゃんをケージにずっと閉じ込めているしかなくなってしまいます。

今回の事故を受けて、わたしたちはケージレスというやり方を断念する選択肢も含めて話し合いを行いましたが、結論としてやはりケージレスを続けていくことに決めました。

それをわたしたちに決心させたのは・・・


いままで出会ってきたワンちゃんたちが、お庭やお部屋で他の犬たちと自由にコミュニケーションしたり、遊んだり、走り回ったりして生き生きと過ごしていた様子です。

リピーターのワンちゃんたちが喜んでウキウキとやってきてくれる様子です。

見知らぬワンちゃんたちがおさんぽを通して「群」として一体になったり、お互いを苦手にしていたワンちゃん同士が時間をかけて仲良しになる魔法のような瞬間です。

社会性がなく、オドオドしていたワンちゃんが、犬たちに多くを教えられてたくましくなっていった様子です。


ケージレスのペットホテルが少ない中で、リスクを恐れて撤退することは、そうしたワンちゃんたちの貴重な喜びや可能性にふたをしてしまうことになると考えました。



どんなに気を付けていても、事故の可能性をゼロにすることは不可能であることは解っていますが、それでもやはり、事故は『あってはならないこと』だと肝に銘じながら、今後はより一層お預かりするワンちゃんたちの安全対策に力を注ぎ、咬傷事故の確率を限りなくゼロに近づけることをお約束します。






<今日のPetHotel11!>

朝の海岸さんぽ

としおはがちょっぴり心配なのは・・・


ついさっきまでチャコは
”てんかん”の発作でコロンって横になっちゃって
動けなくなってたの・・・

でももうオスワリできるまで回復したよ~!


Yくん「ま、いろいろあるのが犬生だよなぁ~~」

なんかカッコイイ~~~(ヒューヒュー♪)


すっかり元気になったチャコは
Nちゃんととしおと一緒に
強風で砂に埋もれたボートをクンクン中♪


Nちゃん&としお「わーい!ワンプロしようよ~~!」

ふたりが熱烈に誘っているのは・・・


おおお!まるで忍者のようないでたちの
ウリくんじゃないの~~?!

ウリくん「ボク、ワンプロはしないんだよ~」

昔はしていたのにねぇ~(;^ω^)


Rちゃん「ヘヘンッ!ワタシも遊びに来てあげたわよっ!」

フフフ、じゃりン子Rちゃん
ようこそ~~♪


Rちゃんの同居犬、Sくんは・・・

ウリくんのオシリをクンクン♪


Nちゃんのオシリもクンクン♪

すっごい嗅ぐねぇ~~~~!(笑)


としおは、切り株ガジガジの誘惑と
闘い中(笑)

としお「切り株さんなんてぜんぜん見えません」

無理しちゃって~~~!!


ウリくん、今日はテンション低いねぇ?

ウリくん「だってボク・・・
大きくて黒い毛の積極的な子が苦手なんだもん!」

ああ・・・そうだったねぇ(笑)


Rちゃん「ウリくん、じゃあアタシが遊んであげるっ!!」

ウリくん「ありがとうRちゃん」


やっといつもの調子で走り回るようになったウリくん

そうでなくっちゃーー!!


としお「おさんぽの時間ですよ~~!
早く行くですよ~~~!」

はいはい(-_-;)


午後のおさんぽは
ものすごい西風が吹いてたよ!


きゃああ!飛ばされちゃいそう!!


まるでぬいぐるみみたいに可愛いウリくんだけど・・・


プルプルしている姿は
まるで「ヲタ芸」?!


Nちゃん「お散歩の時はワタシと並んで歩いてくれる?」

ウリくん「うん!もちろんだヨ♪」

仲良くなったころに、ウリくんはお帰り・・・


Yくん「ん?なんだ~?」


Yくん「なんか用か~~~?」

コラコラ、なんでもないからまっすぐ前を見て
歩いてて~~(笑)

チャコまで・・・(;^ω^)








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