前々回ブログのつづきです。
【わたしたちに何ができるだろう?】
●女の子の死を無駄にしないために
愛犬のゴールデンレトリバーが、目の前で生後10ヶ月の可愛い孫娘に噛みつき、死なせてしまった・・・そんな悲劇に見舞われたご夫妻が書類送検されたという、胸が潰れそうな事案から、わたしたち犬の飼い主は何を学び、どう生かしていったらいいでしょうか?
ネットの中には、
「自分の犬は赤ん坊にとても優しく接していた。
穏やかな性格のゴールデンがそんなことをするなんて、よほどストレスがたまっていたか、飼い方が普通じゃなかったんだろう」
というような「上から目線の決めつけ」とも思える書き込みも散見されます。
もちろん、あまりにも情報が少ないために様々な憶測が広がってしまうのは仕方ないことですし、わたし自身もいくら考えを巡らしたところで憶測の域を出ません。
そのため 上記のような意見は、そのとおりなのかもしれませんし、そうでないのかもしれません。
でも、今回のような事故を
「自分や自分の愛犬にはまったく関係のない他人事だろう」
と考えるか、それとも
「もしかすると自分や自分の愛犬にもあり得ることかもしれない」
と考えるかには大きな違いがあると思っていて、犬に関わるわたしたちはやはり、後者のような「かもしれない思考」をする必要があるのではないかとわたしは考えています。
なぜならば、事故を起こしたご夫妻もきっと、事故以前にはこのようなことは
「自分や愛犬や孫娘とは無関係の出来事」
だと考えていたのではないかと思うからです。
きっと、生まれてわずか10ヶ月で亡くなってしまった女の子の死を無駄にしないために、わたしたちにできる唯一のことは、今後同じことを起こさないために、自分たちは何に気をつけるべきか?を真剣に考え、取り組むことなんだろうと思っています。
そこで、前回までの”この事故がなぜ起きたか?”という個人的な憶測に基づいてではありますが、事故を防ぐためにわたしたちが気をつけるべきことについてお話してみたいと思います。
●”既成概念”や”思い込み”を疑ってみる
まずは、
「犬はみな子供が大好きで、子供の面倒をよく見る優しい生き物だ」
「〇〇の犬種は温厚で、決して子供を襲ったりすることはない」
「ウチの愛犬は子供を含めて人が大好きだから、間違っても赤ちゃんに噛み付くなんてありえない」
といった思い込みは、とても危険だということですね。
巷に溢れかえっている犬と小さな子供が微笑ましく触れ合う動画のイメージが、そのまま自分の愛犬に当てはまるかどうかはわかりません。
なんといっても相手あってのことですから、両者(愛犬と子供)の相性、気分、タイミング、コンディションなどのちょっとしたズレによって、何が起きるかは予想がつかない・・・それが現実でしょう。
用心しすぎて損をすることはありません。
結果的に、愛犬が実に子供好きで、とても優しく赤ちゃんや子供に接することがわかったら、その時は
「杞憂だったねぇ~~♪」
と、笑えばいいことですね。
●赤ちゃんを飼い犬に対面させる際の注意点
先日、PetHotel11!でも 飼い主さんの出産準備~出産までの比較的長期間 ワンちゃんをお預かりした事例がありました。
無事に赤ちゃんが生まれ、いよいよワンちゃんがおうちに帰る時にわたしたちが実践したことと、飼い主さんにアドバイスさせていただいたことをお話します。
◇事前に赤ちゃんの存在を知らせる
愛犬と赤ちゃんを対面させる前に、赤ちゃんの存在をワンちゃんに知らせておいてあげると、”未知のものに対するおののきと恐怖”がなく、ワンちゃんは赤ちゃんを比較的スムースに受け入れることができます。
そのため、飼い主さんに赤ちゃんの匂いがついたタオルケット(など)を用意いただくようお願いし、事前にワンちゃんに嗅がせて心の準備をさせておいてあげました。
◇赤ちゃんはよそ者ではないと知らせる
ワンちゃんにとって、赤ちゃんは自分たちより後から家にやってきた”よそ者”または”新入り”として映る可能性が高いです。
一旦、そのようにワンちゃんが認識してしまうと、それを修正するのはちょっと厄介です。
本来、ワンちゃんには赤ちゃんをどう認識してほしいかというと、”よそ者”でも”新入り”でもなく、リーダーである飼い主さん側に帰属している・・・つまりリーダーの一員だと認識してもらわなくては困りますね。
ワンちゃんが誤った認識を抱くことなく正しい認識を持ってくれやすいように、最初に赤ちゃんとワンちゃんを対面させる時には、次のような意識的に演出をした方が安心です。
わたしたちは飼い主さんに、必ず赤ちゃんがおうちの中にいる状態でワンちゃんを迎え入れるようにお願いしました。
つまり、今回のようにワンちゃんをペットホテルにしばらく預けていた場合は、ワンちゃんたちがおうちに帰る時にはママは赤ちゃんを連れてどこかへおでかけしていたり、家の前に出て待っていたりせずに、おうちの中で赤ちゃんを抱っこしているところにワンちゃんたちを招き入れるようにということです。
ですから出産に際してワンちゃんを知人やペットホテルに預けなかった場合は、赤ちゃんとママが病院(または助産院)や実家から初めておうちに帰ってくるタイミングで、わざと他のご家族がワンちゃんをお散歩に連れ出しておく・・・などといったパフォーマンスが必要だってことになりますね。
なぜ、そんな面倒くさい儀式めいたことをするかってゆーと・・・
ワンちゃんが自分の領域(テリトリー)だと認識している場所に知らないヤツ(この場合は赤ちゃん)が”侵入してきた”という警戒心を抱かないようにするためですね。
いつもお話しているように、言葉によるコミュニケーションを行わないワンちゃんには、何よりも行動で示してあげるのが一番解りやすく親切なんです。
◇犬の空間(テリトリー)に対する考え方について
ここでちょっと余談になりますが、わたしたちのホテルでの犬たちの面白いやり取りをご紹介しましょう。
PetHotel11!には、入れ代わり立ち代わり色々なワンちゃんがやってきます。
日中はケージレスでワンちゃんたちは自由にしていますから、わたしたちが特にハンドリングしていない状態で新入りのワンちゃんを先輩犬たちの中に投入してしまうと、みんな興味津々でワーーッ!!っと新入りさんにたかっちゃうんですね(^_^;)
そうなると、新入りのワンちゃんは慣れない場所で突然囲まれちゃうわけですから当然恐怖におののいて、ちょっとしたパニックになり・・・
ヘタをすれば興奮してケンカやら暴動やらが勃発してしまうやもしれません。
(実際にはそんなことにならないワンちゃんの方が多いのですが・・・)
そこで、新入りのワンちゃんがやってきた時には、事前面談時に既に挨拶を交わしたり遊んだりしていた子や、明らかに以前に数泊一緒に過ごしていた子を除いて、初対面の犬同士は1匹ずつ落ち着いて挨拶できるように順番に引き合わせるようにしています。
そうすることで、わたしたちは犬同士の相性もチェックできるんですね。
さて、1匹ずつ順番に挨拶させる方法ですが、例えば先輩犬たちがお庭遊びをしている時に新入り犬がやってきた時は、新入り犬をガレージに待機させておいて、お庭から1匹ずつガレージに入れて屋外で挨拶をさせるのです。
先輩犬たちがお部屋の中にいる場合は、お部屋を柵でふたつのエリアに区切っておいて、先輩犬を奥に待機させた状態で新入り犬を手前のスペースに入れ、奥から1匹ずつ手前のエリアにうつして挨拶させます。
もし、ここでわたしたちがウッカリその手順を誤って・・・新入り犬をお部屋(建物)に先に入れてしまい・・・お庭遊びをしていた先輩犬たちをそこに1匹ずつ外から屋内に戻したとしたら、どうなると思いますか?
とても面白いことに、新入り犬は自分がいた建物内に後から入ってきた先輩犬たちに対して
「おいっ!オマエ、新入りなら新入りらしくしろよっ!!ここでは自分が先輩犬だぞ!!」
ってな、とんだ勘違いをした態度を取っちゃうんです。
先輩犬やわたしたちに言わせると
「をいをい・・・新入り犬はキミだからね~~ (-_-;)」
って感じなのですが、犬は空間・・・特に屋内の空間をそのような形で認識するようなんです。
◇人間に例えてみる
更に余談がつづいちゃいますけど・・・(-_-;)
解りやすいように人間に例えると・・・
例えばお花見の場所取りなんかを想像してみてください。
前日からずーーーっとその場所を取っていた人がいたとして・・・
その人がたまたまほんの数分トイレに行くためにその場を去ったとしましょう。
他の人に取られないように、タオルかなんかを置いて行ったにも関わらず、そのタオルは風でピープー♪と飛ばされてしまいました。
そこへ、フラリと場所取りにやってきた人が
「お!ラッキー♪」
なーんて言ってその場を早速占拠した・・・
そこへさっきの人が戻ってきて、そこは自分の場所だなんて主張したなら・・・
「何言ってんだ?!何も置いてなかったぞ!オマエ、ウソついてんじゃねーの?!」
ってなことになるかもしれませんよね?
赤ちゃんを初めて犬たちに対面させる時に、赤ちゃんが愛犬より先にお部屋にいるか、それとも後から入ってくるかっていうことに神経を使った方がいいと言っているのは、そういう意味があってのことなんです。
ああ・・・今回でこのシリーズはおしまいにする予定だったんですが、時間切れになってしまいました(←オマエの余談が長いからだよ)
つづきはまた次回のブログでお話させてくださーい!
<今日のPetHotel11!>
朝の海岸さんぽ♪
Bくん「ねえMちゃん、ボク今日おうちに帰るから
お別れなんだよ・・・さみしい?」
Mちゃん「ワタシも今日おうちに帰るのよ。
Bくんより先に・・・」
Hちゃん「ワタシもよ!Bくんより先に・・・」
Bくん「え・・・マージーで~~~?!
さーーみし~~~~!!」
「ボスくーん、ウリだよ~~~~~ん!!
また来てあげたよ~~~~~ん♪」
ボス「あ、ウリくんいらっしゃーい♪」
大きな子が苦手なウリくんだけど・・・
Bくんのことはちっとも怖がらないね(*^_^*)
ウリくん「えへへ、Bくん くすぐったいよ~!」
Mちゃん「こっちを向いたらどうなの?!(プンスカ)」
Bくんは、実はボールが大好きで・・・
「ボール探してきたから・・・」
「投げて~~~~!」
ハイハイ(^_^;)
「ワーイワーイ♪」
「んしょっ♪ 」
「ヨッ♪」
「ハッ♪」
「それいッ♪」
「あはは、マテマテ~~~♪」
・・・て、
実に楽しそうに遊んでいるんだけど・・・
そこにボールをほしそうな他の子が
現れると~~・・・
ボス「ボール欲しいなぁ・・・」
Bくん「コレ?ほしいの?」
ボス「うんっ!!」
Bくん「楽しかったんだけどなぁ・・・
ま、仕方ないか~」
Bくん「ハイ、いいよ あげる~」
ボス「ホントにぃいいいい~~?!♪」
すごーーく遠慮深いんです(^_^;)
ウリくん「Hちゃん、あーそぼっ♪」
Hちゃん「いいわよ!じゃあワンプロしましょ♪」
ウリくん「え・・・ボク・・・
ワンプロは好きじゃないの」
ウリくん「じゃあMちゃん、あーそぼっ♪」
Mちゃん「いいわよ!じゃあ追いかけっこしよ!」
ヤッターーーーーー♪♪♪
ウリくんに「追いかけっこ」なんて言ったら・・・
まさに”渡りに船”
Mちゃん、ガンバレーーーー(^_^;)
ウリくんには絶対に追いつけないって
Mちゃんが気づくまでは
遊んでくれるかもね~~(笑)
ボールを諦めたBくん
今度は木の枝を見つけてきたヨ♪
Bくん「ワーイワーイ楽しいな~♪」
としお「あ!!いいなぁ~・・・
ステキな木の枝ですね♪」
Bくん「コレ?・・・ほしいの?」
Bくん「んじゃ、あげるよ~~」
としお「ええ?!いいんですかぁ~~~?!♪」
Bくん「いいよ~!コッチにもあるから・・・
ボクはコッチの木の枝で・・・」
Bくん「え・・・?」
まさか・・・(・_・;)
Bくん・・・・
奥ゆかしすぎだよ~~~~(ToT)
そして・・・
とーしーおーーー!!
チャーーコーー!!
いーかげんにしなさーーーーーい(# ゚Д゚)
ボスと”としお”はふたりでせっせと
木の枝を集めてきてるけど・・・
キャンプファイヤーでも始める気かー?!
としお「ウリさ~~~ん、お願いですから
ボクとワンプロしてくださーーい」
ウリくん「しないって言ってるでしょ?!」
としお「・・・とかなんとか言っちゃって・・・」
としお「ホントは好きなんですよね~?」
ウリくん「好きじゃないよーー!!
ボクはチャコとは違うんだいっ!!」
ボス&チャコ「またやってるよ・・・(呆)」
結局、ワンプロするのは”
やっぱりとしお”とHちゃん
(-_-;)
最初はふたりのワンプロに驚いていた
Mちゃんも、もうスッカリ慣れちゃってます(笑)
すっかり仲良しになったふたり♪
Mちゃん「ワタシはもうおうちに帰っちゃうけど
ウリくん、またこんどおいかけっこしよーね!」
ウリくん「うんっ♪」
午後の海岸さんぽ
Bくんが大好きなHちゃんが
自分の方からBくんに近づいて・・・
Hちゃん「Bくん、優しくしてくれて
ありがとう♪またいつか遊びましょ!」
Bくん「う・・・うん(照)」
うふふ、よかったねぇBくん(*^_^*)
砂のお山に興味津々!
ウリくんがこのお洋服着ているときの
プリケツは反則級にカワイイね(笑)
ウリくん、早くウンチしようよ~~~!
ウリくん「ウンチしないでいたら
お散歩コースが長くなるでしょ?
だからガマンガマン!!」
なんだそりゃ?(^_^;)