Pet Hotel 11! お庭番のブログ①: 予防接種の直後に・・・（ゾっとしたお話）②

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!（ペットホテルワンワン）のお庭番です。

前回ブログのつづきです。

【ワクチン接種も獣医さん選びも犬の身になって考えよう】

●Nちゃんの診断結果

Nちゃんママから、午後に病院へ行くというご報告を受けてから、わたしたちはずっとソワソワしていました。

口を開けば

「Nちゃん、大丈夫かなぁ？また元気にお散歩する姿を見られるよね？ねっ？」

などと、Nちゃんの話題ばかり・・・

夕方になって、Nちゃんママからメールでご報告いただいた診断結果はいい意味で意外なものでした。

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休診日にも関わらず快くご自宅から病院にやって来てNちゃんを診て下さった先生は、Nちゃんママへの問診とNちゃんへの触診の結果、次のふたつの可能性を示唆されたそうです。

・一つは、椎間板付近の炎症の可能性（←？！）
・二つ目は、ワクチンの影響

そこで、「血液検査をしてみましょう」ということになり、検査の結果・・・

「炎症反応の数値が、ワクチンの影響を示すほどではなく、やはり椎間板付近の炎症が原因でしょう」

という診断だったとのことでした。

Nちゃんは、先生が胸や首あたりを触診で刺激すると変な声を出して鳴いたそうで、それは椎間板付近の炎症がある時によくみられる反応なんですって～っ！！

正確な診断は改めてMRIを撮る必要があるけれど、それには麻酔も必要になるため、今回は沈痛消炎剤と胃薬を処方し、一週間安静にさせて様子を見るように言われたそうです。

血液検査の結果、肝機能に問題があることも判明し、ササミスープ禁止令も出されたそうです（笑）

一週間後に再診を受けるそうですが、沈痛消炎剤で症状が緩和されたなら、ほぼ先生の診断通りだったということが言えそうですね。
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●後悔したくない

Nちゃんママもわたしも、Nちゃんの不調の原因が まさかの整形外科的な問題だったことに驚きました。

と同時に、ワクチンによる副作用でなかったことにホッと胸をなでおろしました。

いや・・・椎間板付近の炎症は決して嬉しい知らせではありませんが、ワクチン接種による副作用とは飼い主さんの精神的な負担がまったく違います。

愛犬にワクチン接種をする目的は、もちろん他のワンちゃんに感染症をうつさないための公益性という意味合いもありますが、飼い主さんが決して安くはないお金を払って予防接種を受けさせる一番の目的はやはり、愛犬を感染症から守りたいということでしょう。

イヤがる愛犬をわざわざ動物病院に連れて行き、ワクチン接種させるのだって愛犬のことを思えばこそですね。

にもかかわらず、自分のその選択のせいで愛犬の健康がむしろ害されるようなことになれば、飼い主さんは悔んでも悔やみきれず、もしかすると一生ご自分を責め続けることになるかもしれません・・・( ﾉД`)

実はNちゃんママは、このブログを毎日熟読してくださっていて、先月少しの間ブログをお休みしていた時など、

「きっとワンワンさんはアメリカに行っているのよっ！」

と共通の知り合いのトリマーさんにお話ししていらしたくらいなんです。

わたしたちはず～～っとココにいたので、残念ながらUSAには行ってナイヨー(;・∀・)（笑）

もちろん、予防接種に関する過去の記事も、当時リアルタイムで読んで下さっていたそうです。

「セカンドオピニオンのススメも、ワクチンの件も勿論拝読してました。

なのに、なのに私ったら。

色々ぐるぐる頭の中で回り、涙涙涙。

血液検査で抗体調べて必要なものを打つ。

抗体証明も貰えるとか、わんわんさんのブログで知り得た事を、実践できない自分に自己嫌悪〜。

反省。

また、一からお勉強させて下さい。」

とのことでした。

わたしは、このブログに書いてあることを飼い主さんたちに鵜呑みにしていただきたいなどとは夢にも思っていません。

ただ、たくさんの情報をキャッチした上で、ご自身の頭でちゃんと考え、愛犬のために最良と思えることをしていただきたいと思っています。

わたしの記事はその材料のひとつと考えていただければそれで十分なんです。

でも、わたしはわたし自身が”いい”と思ったことを多くの飼い主さんのお役に立てばという思いで発信しているのは間違いありません。

（たまに、フェイスブックのグループで”宣伝ですか？”なんて言われちゃいますが、こんな手間暇のかかる効率の悪い宣伝なんかするもんかーーい　笑）

Nちゃんママは、今回の一件をブログに載せることを快諾してくださいました。

「この件が他の飼い主さんのお役にたつなら・・・」

とおっしゃってくださいました。

Nちゃんママ、ありがとうございますm(__)m

●残念な獣医

それにしても・・・やはりわたしが腹立たしく感じたのは、Nちゃんに今回8種の予防接種をした動物病院です。

◇プロのくせにぃ～

ワクチン接種の1時間後から虚脱やふるえ、歩行困難の症状を見せ始めたNちゃんを、Nちゃんママは予防接種を受けた病院にその日の午後には診せに行っています。

診察の結果、その獣医師は

「ワクチン接種後によくあるだるさでしょう」

と安易に結論付けてNちゃんをおうちに帰したんです・・・(-_-;)

それから丸一日経っても症状に改善がみられないNちゃんの様子に、Nちゃんママもわたしもてっきりワクチンの副作用だと思い込んで不安でいっぱいになりました。

でも、でも・・・

それはシロウトのわたしたちでも考えられる程度のことであって、プロの獣医さんもそれとおんなじ推理じゃー困るんですよぅ～～！！

対して、休診日にも関わらずNちゃんを診察してくれた先生は、ワクチンの影響も視野に入れつつ先入観に捕らわれることなく丁寧に診察して下さいました。

最初の獣医さんが、Nちゃんの椎間板の炎症にちゃんと気づいてあげられていたら、Nちゃんは２日間も痛みにふるえ続けることがなかったと思うと、本当にあったまきちゃいました！

◇金儲けと命

もうひとつ、Nちゃんにワクチン接種した獣医師にわたしが頭にきていることがあります。

それは、手のひらで抱き上げられるほどの超小型犬のNちゃんに対して、明らかに過剰とわかりつつ8種ものワクチン接種をしたことです。

獣医師であれば、WSAVA（世界小動物医師会）が毎年発表している”ワクチネーションプログラム”のガイドラインを知らないはずがありません。↓↓↓

※犬と猫のワクチネーションガイドライン（2015年日本語版）

知らなかったとしたら、それはそれで

「勉強しろーーーーっ！！（ハリセンバーーーン！）」

ってことです（フンガッフッフ！）

理想はね・・・

「日本の法律では1年に1回の狂犬病予防接種が義務付けられていますから、それは現在のところ仕方ないとしても（←コレも明らかに過剰摂取なんですが・・・）それ以外の混合ワクチン、中でもコアワクチンと言われる特に大切な3種のワクチンに関しては、ほとんどの場合1回の接種でできた抗体が少なくとも3年以上は機能していることがわかっているのですよ。

前回の接種から1年しか経っていませんし、Nちゃんはこんなに小さいのですから、身体への負担を最小限にするために今回は抗体価検査をして、もし抗体がなくなっていたら予防接種をすることにしてはどうですか？」

ぐらいのことを提案してくれる獣医さんであってほしかった・・・

そこまでは無理でも、せめて

「このあたりでフツーにお散歩しているだけならば、8種ものワクチンは必要ありませんよ。

必要最低限のワクチンにしておいてはどうですか？」

ってことぐらい言えなかったかなぁ～～～( ﾉД`)

多くの飼い主さんが何も考えず機械的に年に一度ワクチン接種してくれたら獣医さんは儲かるんでしょう。

なんだったら、製薬会社から接待を受けられたりもしちゃうのかしらん？（しらんけどー・・・）

でもさあ・・・

動物が好きで、動物の命を救いたいと思って獣医さんになったんではないんか？あぁっ？（←頭の中で獣医師を床に正座させている模様）

なんだかとっても残念な気持ちになりました。

●いい獣医さんを育成しようっ！

けれども・・・これが現実です。

今回、Nちゃんに予防接種をした獣医さんが特別に悪質ってことではありません。

とても残念なことですがむしろ、こんな獣医の方が多いかもしれないくらいです。

もちろん、本当に動物たちのことを思って懸命にやっている獣医さんもたくさんいらっしるのですけれど、そんな獣医さんでさえ、飼い主さんに抗体価検査を勧めるのはハードルが高いのだといいます。

なぜなら、抗体価検査にもお金はかかりますね？

で、抗体価検査の結果がもし陰性だった場合、ワクチン接種が必要となるので、飼い主さんはダブルで出費することになってしまうワケです。

そうなった時に、飼い主さんから

「儲けたいから二度手間になるようなことを勧めたんじゃねーのか？」

なーんてクレームをつけられちゃうこともあるらしいんですね・・・(-_-;)

だからついつい、飼い主さんが

「予防接種してくださ～～い」

と来院すれば、ハイハイと言われた通りにしちゃう獣医さんの方が多くなると・・・

わたしたち飼い主は、とかく獣医さんの言う事を妄信的に鵜呑みにしてしまう傾向がありますね。

でも、それが質の低い、テキトーに仕事をしている獣医師をのさばらせている要因のひとつになっているのもまた現実です。

ですから、わたしたち飼い主は、それぞれが愛犬のためにたくさんお勉強して、獣医さんの言っていることに少しでも納得がいかなかったり、おや？と疑問を抱いたりしたら、臆することなくどんどん質問してみなくてはならないと考えています。

そのようにして、わたしたちが質のいい獣医さんを選ぶ目を養ったり、テキトー仕事をしている獣医さんにプレッシャーをかけることでしか、獣医さんの質を底上げすることはできないのではないかと思っています。

あとは・・・ほめて伸ばす作戦ね（笑）

「うわぁ～～センセイって、動物のことを本当に考えて下さっているんですねっ！！

近頃は金儲け主義の獣医も多いってきくけれど、センセイは本当によくお勉強されているし、この子たちの負担になるような過剰な投薬をしたりしませんものねぇ～～！！

ステキステキぃ～！かっこいいわぁ～～～♪」

なんてね～～・・・（←フザけているようだが実はすごく効果があると思っています）

現在、”春のワクチン祭り”（←たくさん接種しても白いお皿はもらえません）の時期です。

Nちゃんの不調の原因はワクチンの副作用ではありませんでしたが、Nちゃんママのように胸がつぶれそうな思いをしないためにも、よーーーくワクチンのことを知って、愛犬に正しい健康管理をしてあげてください。

もう一度、以前このブログで書いたワクチンに関する記事のリンクを張っておきます。

お時間ある時にぜひご一読ください。

『その予防接種、本当に必要ですか？①』

※リンク先でページ左下部の「次の投稿」をクリックすると次の記事へ進めます。
全部で10回におよぶ予防接種に関する詳細な記事です。

＜今日のPetHotel11!＞