前回のブログでは、我が家のチャコに混合ワクチンを接種しない理由についてお話しました。
その代わりにチャコに受けさせたのは「抗体価検査」というものです。
【抗体価検査ってなに?】
●抗体価検査で何が判るの?
基本的に、獣医さんで「ワンちゃんの抗体価検査」っていうのは「コアワクチンの抗体価検査」のことを指します。
コアワクチンっていうのは、狂犬病のように接種が義務にはなっていないけど、すべてのワンちゃんが受けておいた方がいいヨ~!って推奨されているワクチンのことで、5種とか6種といった混合ワクチンには必ず含まれている”スタメンワクチン”です。
具体的には
ジステンパー、パルボ、アデノ
この3つの感染症ワクチンのことです。
ですから、狂犬病も含めて上記3つの感染症以外の抗体を調べることはできません。
抗体価検査は動物病院で受けられますが、実施していない病院もあるため、あらかじめ問い合わせてから行くといいでしょう。
●抗体価って?
通常、人もワンちゃんも何らかのウィルスに感染すると、それに対抗するための抗体が体の中にできます。
抗体を持っていることで、また同じウィルスが体内に入ってきた時にはすぐさま抗体軍がウィルスをやっつけてくれるので、同じ感染症にかからなかったり、もしかかってしまっても軽症で済んだりするんですね。
予防接種というのは、感染症を起こさない程度の少量のウィルスを体内に接種することで体内にあらかじめ抗体を作って、おそろしい感染症から身を守ることを目的とした医療行為です。
抗体価検査というのは、そのウィルスに対抗するための抗体がどのくらい体にあるか?を調べる検査です。
感染症によって、どのくらいの抗体を持っていれば罹患しないか?という値が決まっていて、
基準値をクリアしていれば「陽性」、クリアしていなければ「陰性」
ということになります。
つまり・・・
・予防接種というのは、体内に抗体を作るためのものである。
・何回予防接種を打とうとも、体内に抗体ができていなければその感染症に対して無防備な状態ということになり、何の意味もない。
・逆に、抗体価が「陽性」であればわざわざお金をかけ副作用のリスクを冒して予防接種を受ける必然性はまったくない。
ってことになりますね。
抗体価検査を受けることによって、
・ジステンパー、パルボ、アデノという3種類の感染症に対する抗体がワンちゃんの体にどのくらいできているか?
・その値は、3つの感染症を防ぐのに十分な「陽性」なのか、それとも予防接種が必要な「陰性」なのか?
ということがバッチリと判るというわけです。
★ココポイント★---------------------
予防接種を受けていても、次のような場合は十分な抗体ができない可能性があります。
・ワンちゃんが体質的に”ローレスポンダー”という抗体ができにくい体質の場合。
・ワクチンが不良品だった場合(意外とよくある)
そのため、よくペットホテルやトリミングサロン、ドッグランなどの施設に入場する際に「予防接種証明書」の提示を求められますが、実はあまり意味がないものということになります。
「予防接種証明書」はあくまでも「予防接種を受けたヨ!」ってことを証明する書類で、「抗体が十分にあって感染症にかかりませんヨ!」ってことを証明する書類ではないってことをよーく覚えておいてください。
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●検査料金は?
今回、チャコが受けたコアワクチンの抗体価検査の値段は¥7800でした。
感染症のワクチン(5種とか7種とか・・・)の金額は獣医さんにもよるでしょうが、おそらく¥5000は下らないでしょうから、まあ高いっちゃー高いけどそこまで高くはないって感じではないでしょーか?
●検査方法は?
「血ぃ~採って調べる」(以上!ザンっ♪)
抗体価検査をしてくれる獣医さんに連れて行って採血してもらってお金を払うだけでーす!(安全で簡単~♪)
検査キットのある病院なら当日すぐに結果が出ますし、検査キットのない病院なら検査機関に送って結果待ちになるので、時間もかかるし送料などが乗っかってお金も高くなるでしょうね。
ぜひ、事前に調べて検査キットのある病院に行くことをお勧めしまーす!
ちなみに、チャコのかかりつけの獣医さんのところには検査キットがあったので当日少し待っていれば結果が判ったのですが、忙しかったので翌日結果を訊きに行きましたヨ!
ちなみに、検査結果は次のような書式で受け取ることができます。
それぞれの疾患名の横には「陽性」か「陰性」にチェックマークが入り、右下の空欄には検査を行った病院や機関の所在地と名称が入ります。
「シール添付欄」にはチェックキットのシールが貼られます。
これを「抗体価証明」とか「抗体検査証明」と呼んでいます。
●もし陰性だったら・・・
さて、抗体価検査自体はとっても簡単で安全で、しかもさほど高くないってことがわかりました。
問題は、結果が「陰性」・・・つまり抗体が足りないことが判った場合です。
パターン別に考えてみましょう。
◇今までコアワクチンの予防接種を受けたことがない
なんだあ~・・・だったら抗体がなくて当然じゃーんってことになりますから、ぜひワクチン接種を受けてくださいな(;'∀')
そもそも予防接種を受けたことがないのに抗体価検査する飼い主さんはいないと思いますが、例えば保護犬で予防接種歴が判らないワンちゃんなどがこれに該当するかと思います。
◇いつ受けたか記憶にないくらい前にコアワクチンの接種を受けたっきり
◇毎年コアワクチンの接種を受けている
上記のいずれに関しても、陰性になった可能性は次のうちどれかでしょう。
①前回受けたワクチンの抗体が切れた
②そもそも抗体のつきにくい体質(ノーレスポンダー)のワンちゃん
③以前受けたワクチンが不良品だった
記憶がないほど昔に接種したっきりのワンちゃんであれば①の可能性が高いといえるでしょう。
毎年ワクチン接種しているワンちゃんなのに、つまり昨年の春に混合ワクチンの接種をしたのに陰性になってしまったワンちゃんなら、残念ながら②や③の可能性が高いかもしれません。
いずれにしても、改めてコアワクチンを接種してもらい、少し経ってから(来年の春でもかまいませんが)もう一度抗体価検査をすれば判明するでしょう(ものすごくお金がかかっちゃいますけど・・・)
さて、愛犬にとって様々な副作用のリスクがある混合ワクチンの過剰摂取を避けるために抗体価検査が大変有効だというお話をしましたが、利用したいペットホテルやドッグラン、トリミングサロンなどで
「1年以内の予防接種証明書を提示すること」
と言われている場合はどうすればいいのでしょう?
長くなるので次回につづきま~す!
<今日のPet Hotel 11!>
今日はお天気がよくて暑いくらい! ボスもボールで遊べて上機嫌♪ |
お外が大好きなSくんも大喜び♪ |
お昼寝が大好きなチャコはいつも通り |
Rちゃん「なんでもいいからアタシと遊んで~!」 ハイハイ(;^_^A |
新しいお友達がきたよ! |
Cちゃんです~ ヨロシクね(^▽^)/ |
みんなとすぐに仲良しになれたよ♪ |
お散歩でも上手に歩いたけど、 Cちゃんはくたびれちゃうから 30分くらいで帰路に・・・ |
疲れ知らずの方々は突堤まで行って・・・ |
おおお、なんか凛々しいー (ボス以外) |