Pet Hotel 11! お庭番のブログ①: その予防接種、本当に必要ですか？【まとめ】

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!（ペットホテルワンワン）のお庭番です。

※本文をよく読まずに誤解される方がいらっしゃるので、改めてお断りしておきます。

わたしは法令で決められた狂犬病予防接種は必ず受けるべきだという立場です。

ただし、1年ごとの接種は頻繁すぎると考えているので、法改正を望んでいますが、改正までは現行法を遵守しております。

【ワクチン事情を監視することのたいせつさ】

●自分の頭で考えよう

春の予防接種祭りの今、毎年毎年あまり深く考えずに予防接種を愛犬に受けさせている飼い主さんがほとんどではないかと思います。

勧められるままに接種していても何の問題も起きないかもしれません。

あれこれ考え抜いて接種しても、結局獣医さんに勧められていたのと同じ混合ワクチンにたどり着くかもしれません。

それでもやっぱり、親が子供に受けさせるワクチンに慎重になるように、飼い主さんは愛犬に受けさせるワクチンについて、キチンと考えるべきだと思っています。

少なくとも、何か不慮の事故が起きた時に

「だって誰も教えてくれなかったんだもん！」

とか

「お医者さんに勧められたんだもん！」

と、子供みたいなことを言ってみたところで、自分自身が一番納得できないように思えるからです。

結局は何も調べようとせずに他人任せにしていた自分を強く責め、後悔することになるでしょう。

現在、国内でワンちゃんの飼い主さんに義務付けられているのは「年に一度の狂犬病予防接種」のみです。

その他の感染症のワクチン（推奨されているコアワクチンと、状況に応じて接種を勧められているノンコアワクチン）は、飼い主さん自身の判断による任意接種です。

任意＝自由・・・ということは、それだけ責任が伴うということを意味しています。

接種したことによる副作用の責任も、接種をしなかったことによる罹患の責任もすべて判断を下した飼い主さんにあるということです。

それなのに、人に言われるがままに愛犬に予防接種を受けさせることが本当にできるのでしょーか？

●デメリットとベネフィット

かつて、おそろしい感染症の流行によって多くの人々や犬たちが命を犠牲にしてきました。

ワクチンは、そうした感染症との闘いの中で人間が開発した素晴らしいもので、その恩恵は計り知れません。

一方で、ワクチン接種の副作用によって命を落としたり、重い後遺症に悩まされたりしている人や犬がいるのもまた事実です。

考えてみれば当たり前ですね。

ワクチン接種というのは、病原菌に感染していない健康な体にわざわざ病原体を入れることによって抵抗力をつける医療行為なのですから、受け入れ側の状況によっては毒を盛るようなものだということを忘れてはなりません。

自分の愛犬に、どんなワクチンをどういう頻度でどういう時期に接種するかを判断する時には、そうしたデメリットとベネフィットをしっかりと頭に入れた上で取捨選択をしなくてはなりません。

多くの情報が散乱している今、正しい情報を識別するのは本当に難しいのですが、わたしは次のような判断基準でそれらの情報をある程度より分けるようにしています。

・発信者の利益になるような情報は信頼性にクエスチョンをつける。

・妄信的、断定的で根拠に欠ける内容にはクエスチョンをつける。

・自分の主義に合わない考え方の人を激しくけなしたり攻撃したりしている内容はスルーする。

●考え方は人それぞれ

ワクチン接種の話題になると、賛成派と反対派の間で熱い論争が繰り広げられているのがしばしば見かけられているようです。

冷静にお互いの意見を交換し合い、よりよい方向性を見出していくのはいいことだと思います。

ただ、自分とは考え方が異なる人の意見には一切耳を傾けることなく、相手を非難したり貶めたりするような礼儀を欠いたやり取りをしている様子を見ると、そのやり取りから、憎しみや憎悪以外に一体何が生まれるのだろうと悲しくなってしまいます。

たとえ、自分とは正反対の意見を持った人であっても、礼儀正しく、冷静にお話ができる人ならば、人としてリスペクトすることができますし、有意義な意見交換ができると思っています。

けれども、たったひとつの事柄に関して意見が合わないからといって、それだけで相手を敵とみなして牙を剥くようなことをしていると、いつしか自分の周りには同類しかいなくなり、価値観の狭い井の中の蛙になってしまうように感じています。

それは、ひるがえって自分自身にとって大変な不利益をもたらすことではないかと思います。

ワクチンに関する研究も日進月歩です。

現在は正しいと思っている情報や常識が、ある日ガラリと塗り替えられてしまうようなことだってあるでしょう。

そんなことがあっても、柔軟に対応できるような姿勢でいたいと、あらためて感じている今日この頃です。

●やって後悔するかやらずに後悔するか

よく、

「チャレンジもせずに後悔するくらいならチャレンジして後悔した方がいい」

と言いますね。

わたしもそのポジティブな考え方には賛成です。

けれども、ワクチン接種に関して・・・特にノンコアワクチンに関して、個人的には

接種することで愛犬が副反応を起こして後悔するくらいなら、接種しないことで愛犬が感染して後悔する方を選びます。

（繰り返しますが、個人的な考えです）

ノンコアワクチンを接種しないことで感染症にかかる確率も、
ノンコアワクチンを接種して副作用を発症する確率も、

いずれもそう高い確率ではありません。

言い方は悪いけれど、「賭けみたいなもの」なんですね・・・

たとえば・・・

愛犬と一緒に野山を楽しく駆け回り、帰宅して数日して愛犬が体調を崩したので、慌てて病院に連れて行くと、レプトスピラ症に感染していた・・・

なんてことがあったとしたら、まず「なんて運が悪いんだろう！」と感じると思います。

「全国で年間35頭が感染するような感染症に、よりによってうちの子がどうして・・・」

と。

そして、間違いなく激しく後悔すると思います。

「嗚呼！レプトスピラのワクチンを接種しておいてあげればよかった・・・！」

と。

他方、嫌がる愛犬を病院に連れて行き、レプトスピラのワクチン注射をしてもらった数時間後に愛犬の様子が急変しておかしなことになってしまった・・・

というようなことがあったとしたら、これまた激しく後悔すると思います。

けれども、わたし自身はそのふたつの後悔には決定的な違いがあるように感じています。

後者の後悔は、まるで自分が直接手を下したかのような感覚を自分の中にもたらすような気がしているんです・・・

●わたしが動物用ワクチンをあまり信用しないワケ

わたしが愛犬へのワクチン接種を必要最低限にしたいと考えている理由のひとつ、アレルギー反応を含めた副作用のリスクについては先述しました。

そのため、我が家の愛犬チャコには、次のような予防接種プログラムを実施しています。

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・狂犬病予防接種は法令順守の立場から毎年接種する。

・コアワクチン（ジステンパー、パルボ、アデノ）は毎年抗体価検査を受け、陽性ならば接種しない。陰性ならば接種する。

・ノンコアワクチンの接種は、特に必要と感じるような事柄がない限り接種しない。
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もうひとつ、わたしがなるべく必要以上のワクチン接種をしたくない理由があります。

それは、動物用ワクチンを開発している製薬会社をあまり信用することができないからです。

（正確には、どの会社が信頼できるかが今一つ判っていないから）

わたしが不信感を抱く原因は、主に次のみっつです。

◇免疫持続期間が大きく異なるワクチンをセット販売している

コアワクチンとノンコアワクチンの免疫持続期間が大きく異なることは前回のブログで触れました（コチラ）。

免疫持続期間が異なるということは接種間隔もおのずと異なるはずですから、本来は免疫持続期間が同じワクチンだけで混合ワクチンを構成すべきだということは子供でもわかります。

にもかかわらず、製薬会社自身が持続期間が異なると認めているワクチンをわざわざ抱き合わせにしていることについては、不誠実を通り越して悪意すら感じてしまうのはわたしだけでしょーか・・・(-_-;)

◇人間用のワクチンと審査基準が異なる

人間のワクチンは厚生労働省の管轄で、動物用ワクチンは農水省の管轄です。

そのため、安全基準も当然異なります。

人間のワクチンですら、過去には重大な副作用問題が起き、長い間訴訟となっているものがあるくらいですから（三種混合ワクチンなど）動物用のワクチンは、もっとリスクが高いと考えるべきではないかと思っています。

製薬会社や獣医師会のワクチンや感染症に関するレポートを読んでいると、時折、犬たちの反応を「生きた実験結果」や「生きた統計」とみているのではないか・・・？と感じるフシがあり、モヤモヤした気持ちになりました。

ワンちゃんは司法解剖などもされませんから、ワクチンや医療行為に問題があったとしても発覚しにくいということもあり、ついつい疑ってかかりすぎてしまっているのかもしれませんが・・・

◇ずさんな安全管理体制

ワンちゃん用のワクチンを調べていると、あまりにも頻繁に成分や商品名、混合ワクチンの組み合わせ、更には会社名の変更があることに気づきます。

また、ニュースにもならないのであまり知られていないことですが、ワンちゃん用ワクチンを製造している会社が農水省から行政指導を受けていることもしばしばなんです。

参考までにいくつかの例を・・・

・平成27年1月　インターベット社　データ改ざん

・平成28年12月　微生物化学研究所　不適切な製造管理および品質管理

・平成29年6月　日生研株式会社　不適切な製造管理および品質管理

・平成29年8月　微生物化学研究所　安全管理体制不十分、試験結果に基づかないデータの提出

今回ご紹介したようなワクチンに関するお話は、その気になれば情報を見ることが可能なものばかりですが、農水省や製薬会社や獣医さんが親切に飼い主さんに教えてくれることはあまり多くありません。

自分自身で情報を積極的に取りに行ってしっかりと監視し、ご自分の愛犬を守ってあげるしかないんですね・・・

さて、ずいぶんと長いシリーズになってしまいました。

これを機会にひとりでも多くの飼い主さんが、愛犬のワクチンについて少しでも考えてくださればいいなと思っています。

わたしは「こうすべき」というアドバイスを差し上げることはできません。

よーく考えてご自身で判断くださいませ！！

＜今日のPet Hotel 11!＞