前回ブログのつづきです。
【個性に応じた社会化の後押し】
●同じ犬見知りでも・・・
母犬との分離が早期だったなどの理由で社会化がうまくいかなかったワンちゃんの多くは、他の犬とうまく接することができません。
でも、社会化不足のワンちゃんが全員 同じ行動パターンを取るわけではありません。
社会化不足のレベルや本犬さんの性格によって、他の犬との関り方はまったく違ってくるということですね。
当然、本犬さんの状態や起きる問題もそれぞれに違っているので、社会化の後押しをしてあげる際には、その対処法も個性に応じて変える必要があるわけです。
今回話題にしている”虚勢を張るタイプのワンちゃん”は、どんな性格で具体的に他の犬たちの中でどのような行動を取るでしょうか?
●人間に例えてみよう
解りやすくするために、人間に例えてお話しましょう。
AさんとBさんというふたりの人がいたとします。
どちらも対人恐怖の傾向があり、普段はご近所の人や地域の人との関わり合いを持たず、家に引きこもり勝ちです。
でも、ふたりの性格はまったく違っていました。
Aさんは穏やかでおとなしいタイプ。
Bさんは強がりで自己主張が激しいタイプです。
ある時、災害によってふたりが暮らす地域が被害を受け、AさんもBさんも避難所で苦手な集団生活を送らなくてはならなくなってしまいました。
◇Aさんの場合
Aさんは、遠慮がちに避難所の隅っこの方にいて、
「ああ困ったなぁ・・・だれかに話しかけられたしりたらどうしよう・・・こういうの苦手なんだよなぁ・・・」
と思っていました。
最初のうちは、周囲の人から声をかけられたりすることもありましたが、だんだんに周りの人の方がAさんの態度から
「どうやらAさんは人づきあいが苦手な人みたいだね」
ということを察して、あまりAさんに話しかけてこなくなりました。
おかげでAさんは、だんだんに共同生活の環境に慣れ、周囲の人々が助け合って協力する様子をジっと観察し続けているうちに気持ちに変化が表れてきました。
中には、配給を受け取るために列に並ぶことができずにいたAさんに、黙っておにぎりを取ってきて分けてくれる人もいたり、Aさんからの返事がなくても毎朝ニッコリ笑って「おはよう」と言ってくれる人がいたりします。
やがて、Aさんは「このままではいけない」と自ら感じるようになり、勇気を出して周りの人に溶け込む努力をし始めました。
周りの人もAさんのかすかな変化に気づき、優しくそれを受け入れてくれました。
どうやら、Aさんは対人恐怖傾向を克服できそうですね。
◇Bさんの場合
一方 Aさんと同じように仕方なく避難所にやってきたBさん。
人嫌いなBさんとしては、なるべく他の人と関わり合いにならずに済む壁際を陣取りたかったのですが、既に壁際には他の人々がいました。
空いていたのは他の人たちがたくさんいる真ん中のあたりの区画だけ・・・
ひどくストレスを感じたBさんは、避難所から出て倒壊寸前の自宅に戻ろうとしましたが、外は危険がいっぱいだと係員に止められてしまいます。
真ん中の区画など我慢がならないBさんは、壁際にいる人を恫喝し、押しのけるようにして無理やり壁際のスペースに入り込もうとする行動を繰り返し、あちこちでトラブルを起こしてしまうのでした。
係員になだめられて、なんとか真ん中の区画にいることになったBさんでしたが、とにかく周囲を他人に囲まれていることに落ち着かず、不安と恐怖とストレスで気がヘンになりそうでした。
そのため、誰かが何気なく視線を自分のいる方に向けただけでも
「オイっ!何見てるんだ?!オレに関わるな!放っておいてくれっ!」
と声を荒げます。
自分の背後で数人が集まって話をしていると、
「オマエら、オレの悪口か?!やるのか?相手になろーか?おぉっ?!」
と不必要に好戦的な態度をしてしまいます。
(ホントは怖くて仕方ないくせに・・・)
周りの人も、もめごとに巻き込まれたくないとの思いから、Bさんとは距離を置くようになり、配給や重要な情報などもBさんには入ってこなくなって、ますますBさんは孤立感を深めていくのでした。
●損な性格
一見、AさんとBさんはまったく異なるタイプの人に見えますが、重要なのはふたりの根底にある”対人恐怖心”というものは共通しているということです。
それが、表面的にどのような形(言動)となって現れるかによって、周囲の人からのリアクションは正反対になってしまうんですね・・・
Bさんの言動と、それが招いた結果について『自業自得』と片付けてしまえばそれまでですが、それで得をする人は誰一人いませんね。
Bさんと関わるたびに周囲の人はイヤな思いをするワケですし、Bさんだってますます意固地になってしまうでしょう。
社会性がなく、他の犬のことが苦手なワンちゃんで虚勢を張ってしまうタイプの子は、他の犬たちに対して ちょうどBさんのような態度を取ってしまうんです。
そして、そういう子はAさんのようなタイプのワンちゃんに比べて社会性を身に着けるのにとっても時間がかかってしまいます。
個人的には、お部屋の隅っこでいかにも怯えた弱弱しい様子でブルブル震えているようなAさんタイプの子よりも、高い場所を探して必死で登ろうとしたり、他の犬に遠くから(怖くて近づけない)吠えたてたりするBさんタイプの子の方が、実はもっと怖がりさんなのではないかと思っています。
様子を観察していると、BさんタイプのワンちゃんはAさんタイプのワンちゃんのように、不安や恐怖にジっと耐えることすらできず、もういてもたってもいられなくなって(パニック)ジタバタして悪循環にハマってしまっているように見えるんです。
イメージ的には例えば・・・
「オレに触ると怪我するぜっ!」って息巻いて、すれ違う人全員にガンを飛ばしているツッパリくんって感じでしょーか?
(実は気の小さい優しい子だったりするんだよね~)
●周囲が目に入らない
PetHotel11!にやってきたワンちゃんの中にも、Bさんのようなとっても損なタイプの子は数頭いました。
面白いことに、閉ざされた空間(お部屋の中)で他のワンちゃんと一緒にいることになると、そういう子はみんな高いところに必死で登りたがるんです。
例えば、蓋つきのごみ箱の上に登ってみたり、お部屋の隅に置いてあるバリケン(ポータブルのキャリーハウス)の屋根に登ってみたりです。
わたしたちとしては、そのような不安定な高所からワンちゃんがウッカリバランスを崩して落ちたりすれば骨折のリスクもあるため、なるべく登らせないように手立てを講じます。
具体的には、登ってしまう場所の上にバケツなどを置いて、物理的に登れないようにしたりといったことです。
そうすると、Bさんタイプの子たちは、他に登れそうな高い場所がないか必死で探し回って、お部屋の中を壁伝いにピョンピョン跳ねながら動き回ったり、さっきまで自分が登っていた場所に何度も何度も飛びついて、ついにはバケツをガッターーン!!と落として再びそこに登ったりという行動を取ります。
その間、Bさんタイプの子たちの頭の中は
「とにかく早く安全で優位な高い場所に行きたい!行きたい行きたい行きたいったら行きたいっ!」
ってもー・・・そのことでいっぱい!!
目線はずっと自分が目指す上の方を見ています。
そのため、ピョンピョンしてお部屋の中を移動しているうちに、足元での~んびりくつろいでいる他のワンちゃんやお昼寝中のワンちゃんを踏んづけたりしてしまうんです(-_-;)
(もちろん、身体の小さい子はBさんタイプの子とはエリアを区切って踏まれないように安全確保しています)
当然、踏まれたワンちゃんはメチャクチャ怒りますよねぇ~~?
「テメェッ!何すんだよっ?!ガルル~~~・・・」
って威嚇され、Bさんタイプの子は悲鳴を上げながら逃げ・・・
より一層必死さを増して
「は・・・早くっ!早く高いところに~~・・・!!」
ってまたピョンピョンを延々繰り返すってことになります。
他の犬を踏んづけ、置いてあるものをひっくり返し、お水の器をひっくり返してお部屋をビショビショにしてもなお、目線は上を見てピョンピョンピョンピョン・・・・
その必死さは気の毒になるくらい、尋常ではありません(-_-;)
さて、こんな子が社会性を身に着けることなど、できるんでしょーか?
「とってもムリ!」
ってくじけそうになってしまいますね・・・(;´Д`)
でもね・・・
っていうお話を次回にさせていただきたいと思います。
<今日のPetHotel11!>
朝のおさんぽ♪
風が強かったので海岸道の1本中の通りを・・・
としお「Aくん、カッコいいで~~す(はあと)」
ホント、臆病だったAくんだけど、
とっても逞しくなったよね~!
今日はお帰りだけど、また遊びにおいでね~(^▽^)/
あ~あ、誰かさんがガリガリひっかいて
塗装がはげちゃってるねぇ・・・
としお「ボクが直してあげるですぅ~」
ありがと(;^ω^)
それにしても・・・
まだ生後半年にもならないってゆーのに
としお、大きくなりすぎだよ(-_-;)
お母さん役のチャコが、まるで赤ちゃんみたいに
みえるぅ~~~(笑)
あっあっ 誰かキターーーー♪
Rちゃん、ちゃーんとドアの前で「マテ」が
できたねっ!エライエライ(⌒∇⌒)
わぁ~、ひさしぶり~~!
よく来たねぇ~~
大歓迎です(;^ω^)
としお「ボク、Rちゃんと遊びたいですぅ~~♪」
Rちゃんは元気いっぱい!
お庭でピョンピョン走り回って・・・
なかなか捕まえることができないくらい(笑)
こらーー!止まりなさーーい!!
やっとRちゃんを捕まえて
PetHotel11!の首輪をつけることができました
いいこ~~~♪
としお「Rちゃ~~~~~ん!!」
としお「ボクと遊んでくださ~~~~い♪」
Rちゃんは元気いっぱいだけど・・・
としおが好きなワンプロはちょっと・・・
ねぇ~・・・(;^ω^)
としおはRちゃんにフラれて
何を思ったか・・・
ターゲットを女帝=ナツに・・・
パコーーーーンッ!!
あ・・・としおのバカ・・・(;・∀・)
ナツ「え・・・?」
としお「あ・・・(汗)」
ナツ「なにやっとんぢゃワレーーーい!!」
逃げて、としおぉぉぉーーー!!
(-_-;)
(-_-;)
(-_-;)
ボスが我が事のように心配しています(笑)
でも、ナツが怖いからボスは助けには行かない(笑)
としお「ごめんなさい・・・」
ナツ「・・・・(鼻息荒い)」
としお「本当にごめんなさい・・・もうしません」
ナツ「フンッ!!今日はこのぐらいにしといたるわ!」
Σ(゚□゚;) 池乃めだか?!
としお「Rちゃん、しつこくしてごめんなさいでした
大好きなんです」
ゆるしてあげてね、Rちゃん
Rちゃん「うーん、考えておくわ」
それはそうとRちゃん、早食いすぎて
顎の下を痛めたってホント?
Rちゃん「・・・・・」
Rちゃん「・・・・・・・」
きこえてるクセに~~~~~(;'∀')
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