前々回ブログのつづきです。
【高いところに登りたがる犬】
●犬は高いところが好きなの?
社会性が低くて虚勢を張りたがる犬が
・高いところに登ろうとする
・他の犬に自分からわざわざ寄って行って吠えついてみたりする(防衛戦を張っている)
という行動を見せるとお話しましたが、これはいったいどういうワケでしょう?
まず、
『お宅のワンちゃんは高いところが好きですか?』
『犬って高いところが好きな動物だと思いますか?』
などという質問を犬の飼い主さんにすると、その答えはまっぷたつに分かれると思います。
飼い主さんはきっと、ふだんの生活の中で愛犬が高いところに登っている場面を回想して答えを出すはずですが、どの場面を思い起こすか? その場面をどう解釈するか? によって答えが違ってきてしまうんです。
◇犬は高いところが苦手
例えば、トリミングされるワンちゃんを想像してみてください。
高いトリミング台に乗せられリードで繋がれた途端に、今まで威勢よく抵抗していた犬が観念したようにおとなしくなったりします。
また、お散歩で訪れた公園で、飼い主さんが興味本位で滑り台に愛犬を乗せてみたところ、固まって一歩も動けなくなってしまった・・・ということもよくあります。
つまり、犬は
『高いところは落ちたら危険だ』
『ヘタに高いところで動き回ったら落ちてしまうかもしれない』
ということをちゃーんと認識して、恐怖心を感じているのですね。
こういうシーンを想像すると、飼い主さんは
「犬は高いところは苦手な生き物でしょ~!」
とおっしゃいます。
◇犬は高いところが好き
一方で、家の中でソファやベッド・・・中にはソファの背もたれなんかにやたらと登りたがるワンちゃんもいます。
また、お散歩中にちょっとした高い場所を見つけてはいちいち登りたがるワンちゃんもいます。
そんなワンちゃんの様子を想像した飼い主さんはきっと
「犬って高いところが好きな生き物だよね~!」
っておっしゃいます。
◇どっちも不正解
これはわたしの個人的な見解ですが、どちらの見方も正解です。
いえ、どっちも不正解って言った方がいいかもしれません。
そもそも、この問題に関して『犬って生き物はみんな○○だ』って決めつけちゃう方が間違ていると考えています。
犬の高いところに対する恐怖心や好奇心は、人間の子供のソレと似ているように思うんです。
基本的に、高いところに自ら登る場合、好奇心や遊び心といったワクワクした感じが勝っているので恐怖心はさほど感じることはありません。
けれども、自分が望んでいないのに突然抱っこで高い場所に乗せられてしまう状況の中では、
「え?なに?何が起こるの?何をされるの?」
という不安に心が支配されていますから、高いところへの恐怖の方が勝って体が固まってしまうのではないでしょーか・・・
●高いところに登る意味
犬が高いところに登る意味はいくつかあります。
①そこが居心地がいいから
ソファの座面や飼い主さんのベッドに登りたがる行動は、そもそも高いところが好きだからではなくて、そこが居心地がいいからだとわたしは考えています。
言い換えれば、居心地が一番いい場所がたまたま高い場所だっただけってことですね。
飼い主さんがおうちにいる時に一番リラックスして過ごしている場所がソファやベッドであれば、その場所はワンちゃんにとっても憩いの場所になります。
その上、フワフワと柔らかくて気持ちのいい素材でできた場所なんですから、ワンちゃんが登りたがらないはずがありません。
ただし・・・
ソファやベッドを我が物顔で陣取って人間が座ろうとしたり寝ようとしてもどかないようなワンちゃんが、それ以外の場面でも飼い主さんの指示をたびたび無視したり、要求が通らないとしつこく吠えたりするような場合は、ソファやベッドを立ち入り禁止にした方がいいでしょう。
そうした差別化によって、ワンちゃんに飼い主さんとワンちゃんの立場を解りやすく明確に示すことができるからです。
ワンちゃんが登りたがる大好きな場所だからといって、登らせてあげないと可哀想などということはありませんから、しつけの一環でソファやベッドを立ち入り禁止にしても一向に支障はありません。
ま、特になんの問題行動もないワンちゃんであれば、好きな場所にいさせてあげればいいんではないでしょーか(;^ω^)
②見晴らしのいい場所にいたい
自宅でリラックスしているワンちゃんが、リビングのソファの背もたれの細~いところに登っている光景を飼い主さんが
「あんな細い不安定な場所にいたがるなんて、ヘンな子ね~!
床のクッションでぬくぬくしている方がよっぽど居心地がいいでしょうに・・・???」
と感じているような時は、コレに当たります。
ワンちゃんが、自らの意思でわざわざ高く不安定な場所に登っている目的は、
・大好きな飼い主さんが何をしているのかよく見える場所にいたい(愛だね 愛♥)
・大好きな飼い主さんが帰ってきたり、どこかへ行ったりする時にいち早く気づける場所にいたい
・大好きな飼い主さんからも、自分をよく見ていてほしい(注目して~ん♪)
ってゆー気持ちを満たすためなんです。
でも、この”見晴らしのいい場所”にはもうひとつの意味があります。
③周囲を警戒している
同じように、見晴らしのいい場所に登っているワンちゃんであっても、それがリラックスした自宅にいる時と、慣れないアウェイの場所にいる時とではまったく別な意味合いになります。
犬の祖先=オオカミが、よく高い崖の突端で遠吠えをしているシーンを想像してみてください。
高い場所っていうのは、狩をするにしても身を守るにしても大変有利な場所なんですね。
見渡せる範囲で一番高い場所を陣取っていれば、下界の様子をグルリと見渡すことができますから、外敵の接近にいち早く気づくことができます。
はぐれた仲間を探したり呼んだりするのにも有効です。
獲物を発見するのにもうってつけですね!
逆に、自分が今いる場所よりも高い場所に外敵がいれば、全ての行動を相手に読まれてしまうので非常に危険です。
自分よりも高い場所にいる獲物たちには、自分たちの動きを読まれれば簡単に逃げられてしまいますから、捕まえることが困難になります。
つまり、犬がアウェイの場所で高いところに登りたがるのは、戦術的に相手よりも優位に立って『勝ちたい!』または『安全を確保したい!』という気持ちの表れなんです。
ひとつの空間に数匹の犬がいて、その中で一番高い位置を陣取れたら、オセロで角を取った時みたいな気持ちになれるんだと思います。
つまり、本人にとって
「勝ったも同然!」
という安心感があるんですね。
また、周囲の犬には暗に
「こっちはオマエらよりも高い場所にいるんだからなっ!ケンカ売ってもそっちに勝ち目はないからなっ!わかったかーっ!!」
っていうことを伝えていることになります。
●隠れるのか登るのか?
お話を本題に戻しましょう。
PetHotel11!のようなケージレスのペットホテルは、慣れないワンちゃんにとってはもちろんアウェイの場所ですね。
社会性が低くて犬見知りの激しいワンちゃんがそういう場所にやってきた時に、まず感じるのは不安でしょう。
ここはどこ?
あのオジサンとオバサンは誰?
ここにいる犬たちはどういう子?
これから何が起きるの?
ここは安全なの?
もうほとんどパニック状態です。
そんな時、お部屋の隅っこや物陰に身を隠してブルブル震えながら
「どうぞ、誰もワタシに気づきませんよーに~~~!!
アーメン ソーメン 冷ソーメ~ン!」(←古っ!)
なーんて祈るような気持ちでカワユイ態度を取っている子(前々回のブログに登場しましたね?)は、性格的に穏やかで争いを好まない消極的なタイプの子です。
一方、何としても高い場所を目指そうとするワンちゃんもいます。
そういう子がPetHotel11!にやってきたときの行動は実に興味深く、また観察のし甲斐があるのですが、長くなるので詳しくはまた次回にお話ししますね。
<今日のPetHotel11!>
朝の海岸さんぽ♪
さ、みんなカメラの方を向いて~~
・・・って、もう・・・
いっか!!(笑)
L弟くん、いいウンチが出てスッキリ♪
つづいてLお兄ちゃんもスッキリ♪
この見事なアフロのカットライン・・・
朝日に映えて美しい~~~!!
お散歩から帰ると、甘えん坊のAくんは
「撫でて撫でてぇ~~~」
はいはい(;^ω^)
Aくん「あ~ソコソコ♪」
んなことやってるお庭番の背後で、
チャコ&としおが何をしているかというと・・・
まーた としおがチャコをカプカプして
甘えています。
知らない人が見たら、完全に中型犬が小型犬を
いぢめているようにしか見えませんが?
(-_-;)
今日もお庭遊びができるのは
雨がぜんっぜん降らないおかげでーす!
(カッラカラだよね~・・・)
Aくん「としおはいねーがぁ~~~~?!」
(ナマハゲか?)
としお「ココにいるですよ~~~!!」
Aくん「待ちかねたぞ!!」
武蔵か?!
としお「お待たせなのですぅ~~~!!」
小次郎・・・にしては幼いね(-_-;)
ま~あ楽しそうな巌流島ゴッコだこと(笑)
午後のお散歩
Aくん・・・ダメだよ、ダメダメ!!!(笑)
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