前回までのブログでは
『戌年は災害が多いらしい』
・・・というニュースを受けて、万一の災害時にワンちゃん連れで快適に避難所生活をするための準備についてお話してきました。
・過去の災害ではペットの飼い主さんが苦情を言われたり居づらくなったりして避難所を追われた例も多い。
・避難所でケージに入れられパニックにならないように普段からケージ(ハウス)に入るのに慣れさせておいた方がいい。
・家族以外の人や犬、色々な音や匂いにストレスを感じないように慣れさせておいた方がいい。
・もしも愛犬とはぐれてしまった時のために常に鑑札や迷子札をつけ、それらが外れることも想定してマイクロチップもあれば安心。
・非常用持ち出し袋の中身は人間よりもワンちゃんの物を優先的に考えよう。
・非常用持ち出し袋の見直しは衣替えと一緒に年2回行い、常に内容を精査しよう。
でしたね。
さあ、ワンちゃんのしつけも非常用持ち出し袋の準備も万全!
今日は 上記の事柄にも増して、ワンちゃんと飼い主さんが避難所で安心して過ごすために最も大切だとわたしが考えることをお話します。
【安心はどこから来るのか】
●キリがない
自分が本当に災害に遭った時のことを真剣にシュミレートしてみた方ならおわかりかと思いますが・・・
ハッキリ言ってキリがない!
どんなに普段から愛犬のしつけを十分にして、避難所でヒンシュクを買うことなく過ごせるようにしておいたって、そもそも災害が愛犬といる時に起きるとは限らないし・・・
非常用持ち出し袋を完璧に準備したって、家が倒壊して持ち出せないかもしれないし・・・
車に非常時用グッズを満載していたって、真っ先に車が潰れてしまう場合もあるし・・・
と、次から次へと色んなケースが頭に浮かび、考えれば考えるほど余計に不安になるばかりですね。
中には、
「もうウチの子は甘ったれで臆病なまま高齢犬になってしまったので、とても今から避難所でおりこうに過ごせるようにしつけなどできない・・・災害が来たら諦めてこの子と野宿しますわ~」
なんて思っている方もいらっしゃるかもしれません。
「どーせ準備したって、災害はこちらの想定を超えてくるんだ。備えたってムダムダ!」
と投げやりになる方もいらっしゃるかもしれません。
それもひとつの考え方でしょう。
いつ来るか、もしかすると来ないかもしれない災害に対して悪あがきして余計に不安になるくらいなら、なーんも考えずに今をハッピーに暮らすのだってアリかもしれません。
それでも、そんな方たちでも、コレだけは絶対にやっておいていただきたいことがあります。
●避難所へ行こう!
愛犬のしつけが少々行き届いていなくても、防災グッズをひとつも持ち出すことができなくても・・・
万一災害に見舞われたら、やっぱり愛犬を連れて堂々と避難所へ行ってください!
シリーズの①でもお話したように、”救援物資”も”重要な情報”も避難所に届くからです。
避難所に行けば、中にはペットの存在を疎ましく思い、酷いことを言う人がいるかもしれません。
でも、自分ひとりではどうにもならないようなことがあった時に優しく手を差し伸べてくれる人だって、きっと避難所にはいてくれます。
熊本地震の後で集められたアンケートによると、
『避難所でペットの飼い主さん同士で「飼い主の会」を作って助け合えたことが心強かった』
と言っていた人もいました。
●ペットと自分の身を助ける最終兵器
想像してみてください。
アナタがペットと一緒に避難所に身を寄せている間、動物嫌いの人に
「迷惑なんだよ!ここには犬にやる食料や水はないんだ。その犬を連れて出て行ってくれ」
と言われるようなことがあったとして・・・そんな時に
「酷いことを言う人だねぇ。でも相手にすることないよ。困った時はお互い様だよねぇ」
と言ってくれる人がいたら、どんなに心強いでしょう?
アナタのワンちゃんが不安の余り、普段では考えられないくらい吠えつづけたり粗相をしてしまって、アナタが避難所の隅っこでワンちゃんを落ち着かせようとしながら、肩身の狭い思いをしている時に・・・
「そんなに気にしなくても大丈夫ですよ。ワンちゃんも不安なのね。可哀相に・・・」
と言ってくれる人がいたら、どんなに有難いでしょう?
そして、周りの人からそういう優しい言葉を引き出すのは、アナタ自身の態度・・・とりわけ日ごろの態度なのだと思うんです。
だから・・・
毎日、愛犬を連れてたくさんお散歩しましょう。
そして、ご近所の人たちとすれ違ったら笑顔で挨拶をしましょう。
愛犬が吠えついてしまったら、そそくさと逃げずにキチンと謝りましょう。
愛犬の落とし物は当然きれいさっぱり持ち帰りましょう。
人の家の塀や花壇にオシッコをさせないように気を付けましょう。
避難所に集まるのは地域の人たちです。
いつもそんな風にお散歩しているアナタとワンちゃんのことをたくさんの人が見知っていてくれたら・・・
普段から交流のある顔見知りが避難所に大勢いたら・・・
アナタやワンちゃんが窮地に立たされた時に、その人たちがきっとアナタとワンちゃんを守ってくれるはずです。
アナタが例え、着の身着のままで何一つ持って逃げられなかったとしても、その人たちがきっと手を差し伸べてくれるはずです。
そして何より、アナタの愛犬は、アナタといつも笑顔で言葉を交わしている人たちに囲まれていることで安心して過ごせることでしょう。
結局、最終的に自分と愛犬を守ってくれる最強の味方は、
飼い主さん自身の日ごろの行い
なのだと思います。
人は、見ていないようでよ~く見ていますからね~~!
「あ、アイツ~!いつもウチの前の道にフンを放置しているヤツだ!」
なんて思われていたら、避難所でここぞとばかりにいびられちゃうかもしれませんよ~~~(コワイコワイ)
昨年末に「犬の”心に寄り添う能力”」というシリーズでもお話しましたが、避難所に犬がいることは、不安を抱えた人々にたくさんの癒しをもたらすはずだと思っています。
もし不幸にも被災してしまった時は、
「アナタのワンちゃんがわたしたちの避難所にいてくれて本当にヨカッタ!」
そんな風に言われる飼い主を目指すくらいのつもりでいたいものですね。
<今日のPet Hotel 11!>
今日は”柴まつり” ちょっと気難しいアンズちゃんは・・・ |
「遊んで遊んで」 ってグイグイくるハクくんのことが 「アタシ、この子苦手なのーーっ!!」 だろーね(^-^; |
人見知りも犬見知りもあまりしない エイセイちゃんは・・・ |
「ねえ~撫でて~~~」 のおねだりがエンドレス ち・・・近いよ(^-^; |
とにかく誰かに遊んでほしいハクくんは・・・ |
擁壁(ようへき)の穴にも 「ねぇーー遊んでーーーーっ!!」 そしてみんなを追いかけまわしていると・・・ |
ホラホラ、女帝チワックス”なつ”に怒られるよ~~~ |
ハイ、怒られた~~~! ボスも”なつ”を援護するのか? |
ハイ、ボス逃げた~~~ すぐ逃げた~~~(-_-;) |
この顔されて一歩も引かない”なつ”って・・・ |
チャコ「ソンケーするかも~~」 なつ「まだまだアンタには”女帝”の座は 渡さないわよ」 |