2018年1月31日水曜日

【戦う訓練士】中村信哉さん①

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。



先日、1月29日にNHKで「プロフェッショナル 仕事の流儀(ワンちゃんスペシャル)」が放送されましたね。

番組では、プロトリマーの小島麻里さん、獣医師の小林哲也さんと並んで、戦う訓練士こと中村信哉さんが取り上げられていました。


※今回の記事は、賛否両論あることがわかった上で書いています。

反論に関しては、ぜひ最終回までお読みいただいてからにしていただけると幸いです。

それ以外の反論はスルーさせていただきますので、予めご承知おきくださいませm(__)m


【中村信哉さんとは】


●本気咬みする犬を受け入れる


中村さんは北栃木愛犬救命訓練所の代表で、咬み癖を矯正する訓練士の第一人者

何人ものトレーナーや訓練士が

「無理です」

とさじを投げた本気咬みの癖がある犬を、進んで受け入れて訓練されています。

中村さんは、出張トレーニングや通いのトレーニングではなく、ワンちゃんを飼い主さんから預かって訓練する”預託訓練”という方法を取っておられます。

期間は最低6ヵ月から。

みっちり訓練し、飼い主さんへの訓練(教育)もシッカリし、おうちに帰ったらたちまち元通り・・・ということがないようにして飼い主さんの元にお返しするのです。

大抵の場合、1年くらいはかかるそうですが、本気で咬みつくワンちゃんが、それで元の飼い主さんの元で一生幸せに暮らせるならば、おおいに価値のある1年間だと思います。


※中村さんは、咬み癖のあるワンちゃんだけでなく、一般的な家庭犬の訓練も行っておいでです。


●賛否両論の訓練法


中村さんの訓練方法を批判する人も多く、ネット上でもよく反対派の声を見かけます。

それは、中村さんがワンちゃんの訓練に、時に体罰を用いることがあるからです。


わたしは、常々ワンちゃんの訓練方法については、どちらが正解でどちらが間違っていると断ずることはできないと考えています。

「犬」と一口に言っても十ワン十色で、全ての犬に共通したやり方は存在しないと思うからです。

Aのやり方が通用するワンちゃんも一定数いるし、Bのやり方がピッタリはまるワンちゃんもいるんですね。

もっと言えば、同じワンちゃんでも、ずっとAのやり方で大丈夫だったのに、何かのキッカケでAのやり方がまったく通用しないような問題行動が出てきてしまうことだってあります。

トラウマになるような経験や、大きな病気をきっかけにまるで別犬のように性格が変わってしまう犬もいますからね・・・

要は、その子に合っていて問題行動がなくなれば、その訓練方法は正解だし、その子に合わなくて問題行動がまったくなおらないなら、その訓練方法は間違いだということです。


そして、少なくともわたしは中村さんの訓練方法を非難する気にはまったくなれませんし、そんな資格はわたしにはないと思っています。

それどころか、中村信哉という人間を心から尊敬しています。


●真の訓練士はとっても少ない


どんなワンちゃんにも、この方法さえ実践すれば全てうまくいく・・・などということはありません。

そんなに簡単ならば、訓練士やトレーナーといったお仕事は必要ないですね。

たった1冊の教則本を世界中でシェアし、すべての飼い主さんがそれを実践すればすむお話です。

訓練士やトレーナーの存在意義は、目の前の犬には、どの訓練方法が適しているかを見極める技量を持っていて、それを実践し、結果を出せることだと思っています。

もっと言えば、それができなければ訓練士と名乗れないと思っています。

そして、わたしは中村さんのことを真の訓練士だと思っていますし、そういう訓練士は、実はとても数少ないとも思っています。


●ワンちゃんのしつけに体罰は必要か?


中村さんは、時に体罰を用いるために「暴力トレーナー」「虐待訓練士」などと好き放題言われているようですが、中村さんがすべての犬を叩くなどといったことは決してありません。

おとなしい小さなワンちゃんが、何度言っても「オテ」をしないから叩く!

みたいなことは絶対にしていないんです。


叩く必要がある犬だけを、叩く必要がある時にだけ叩くのです。

(「その竹垣に竹立てかけたかったから竹、立てかけた」みたいな~ ←ちがうかー)


「犬の訓練に体罰は必要か?」

という問い自体が愚問です。

「体罰は絶対反対!」と言えば理想的に聞こえますが、正確には

「絶対に叩いてはいけない(逆効果)子もいれば、叩く必要のない子もいれば、時にはペンペンした方がいい子もいれば、ガツーーンとやらなくちゃならない子もいれば、時と場合によっては叩かなくちゃならない時もあるかもしんないし・・・」

まだ続けますか?(いや、もうイナフです~)


ちなみに、Pet Hotel 11!ではお預かりしたワンちゃんに体罰を与えることはありません。

その理由は、体罰が必要なほどの問題のある子は、他のワンちゃんへの危険を考慮して、そもそもお預かりしていないから・・・というだけに過ぎません。


●命がけの体罰


ひと昔前は、学校の先生が竹刀(しない)を持って廊下をノシノシ歩いていて・・・態度の悪い生徒のオシリをバシーーンッ!!なんてやるのはフツーの光景でしたけど、今は社会がそれを許しませんね。

ちなみに、わたしも先生にビンタを食らったことがありまーーす(;^_^A


まだ、鼻水を垂らしているような小学校低学年の子が、先生に軽くコツン!とやられただけで

「あー!ジドウギャクタイだー!キョウイクイインカイにうったえるじょ~~!」

なんて言うそうですよ(;^_^A



では、ちょっと想像してみてください。


例えば、ある小学校の教室の一角で・・・

Aという生徒とBという生徒がケンカをして、興奮したBは持っていたカッターをAに向けて・・・

今まさにAに向かって突進せんとス!!

みたいな状況だったときに、それを見ていた先生がBくんのカッターを持つ手を思いきり叩いて最悪の事態を回避したとします。


それは、児童虐待ですか?

叩いた先生は暴力教師なんでしょーか?


本気咬みをする犬を相手にするというのは、これと同じくらい、危険と隣り合わせの非常事態なんです。


人や他のワンちゃんに本気で咬みつく癖をこじらせてしまったワンちゃんは、周囲の人やワンちゃんにとって、まさに動く凶器です。

その凶器は、人間よりずっと速く走り、ずっと高く跳び、ずっと力強く、ずっと確実に急所を捕らえます。

飼い主さん家族や周囲の人々、お散歩ですれ違う他のワンちゃんに 重傷を負わせたり、場合によっては命を奪ってしまう可能性すらあります。

それだけではありません。

動く凶器になってしまったワンちゃん自身が、

「もう手に負えない」

と飼い主さんから飼育放棄された挙句、殺処分になってしまう悲しいケースがたくさんあるんです。

中村さんは、そんな悲惨な事態を防ぐために、ちょっとでも気を抜けば頸動脈をガブリ!とやられかねない状況に身を置いて、日々 命がけで凶暴な犬たちと対峙しています。

エブリデイ、非常事態宣言!!

なんです~~~!!

そんな中村さんに

「暴力はんたぁーーい」

なんてよー言わん・・・



※プロフェッショナル 仕事の流儀(ワンちゃんスペシャル)は、NHK総合で明日の深夜(0:10)から再放送されます。

見逃した方は、録画して永久保存にするほどの価値がありますから、ぜひご覧ください!




<今日のPet Hotel 11!>

ウリだよ~~~~ん♪

ボクのファンがいるってお庭番にきいたから・・・
今日はみんなに”ボスの誘い方”を教えてあげるね!

ねぇ~ボスぅ~
ボス「・・・・」

ねえったらねぇ~!
ボス「・・・・」

ねえねえねえねえー!
ボス「・・・・」

ボスボスボスボスーー!
ボス「・・・・」

ホラホラ~~ホラホラ~♪
ボス「・・・・」

短足ボスぅー!
ボス「・・・・」

胴長ボスぅー!
ボス「・・・・」

ボス「んもーーー!ジャマしないでーー!!」

ね?!簡単でしょ?!ヒヒヒ♪

でも”なつ”を誘うには
上級テクニックが必要なんだ!
またいつかね~!

チャコ「チェッ・・・100円のホウレンソウ
売り切れてたぁ~」







2018年1月30日火曜日

無資格の個人がドッグホテルをできる?(最終回)

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。



ひきつづき、愛犬家の個人宅にワンちゃんを預けるというマッチングサービスについてです。


【利用規約の気になるトコロ②】


●サービスの中止について

-------------------
◇ 当社が必要と判断した場合には、利用者に通知することなく、いつでも本サイト又は本サービスを変更、停止、中止又は終了することができるものとし、これらにより、利用者に生じた不利益又は損害について、一切責任を負わないものとします。本サイト又は本サービスが変更、停止、中止又は終了した場合であっても、これらの事象が生じる前に利用者間で有効に成立したホスティングに関する契約は何ら影響を受けないものとします。

『ウチはいつでもこのサービスを変更したりやめたりできるかんねっ!

もしそれで、ウチを利用している人に不利益や損害が出たって一切責任は負えないかんねっ!

ウチがやめた後も、ホストは約束通りワンちゃんを預かってねっ!!』
-------------------

これも、ずいぶんと勝手な言い分に聞こえますが、企業の作成する利用規約としてはごくごくフツーです。

変更するのもやめるのも企業側は自由にできるし、それで損害を被る人がいたとしても責任は取らないと公言するのがフツーだなんて、イヤな世の中ですね・・・

先日の成人式当日、突然営業をやめてしまった某「はれの〇」を思い出してしまいました( ノД`)

少なくとも予約していた飼い主さんは、約束通りワンちゃんをホストに預かってもらえるようです。

ただ、ワンちゃんを預かって実際にお世話をしたホストさんに、サービスをやめた企業からお金がキチンと支払われるかについては・・・どうなんでしょう?

どうか払ってあげてねー!


●個人取引について

-------------------
◇ 登録メンバー又は過去に登録メンバーであった者は、登録メンバー又は過去1年以内に登録メンバーであった者と、本サービスを利用せずに、直接にホスティングに関する契約を締結すること及びその勧誘を行ってはならないものとします。

『飼い主さんとホストは、このサービスを使わずに個人的に取引きしちゃダメなんだかんねっ!

ホストがウチの登録を解除した後も1年間はダメだかんねっ!』
-------------------

この企業は、飼い主さんとホストが”無償預託契約”を結んだ時点で飼い主さんから前払いで報酬を得ます。

そして、その報酬の30%ほどを”マーケティング協力費”としてピンハネ 差し引いて、残りをホストさんに振り込むようです。

まあ、実質は”仲介料”が収入源ということになりますね。

ですから、「より良いサービスをより安く」どころか、中間マージンが乗っかる分、実質 飼い主さんが支払う金額は、1頭あたり ¥5000~¥7000/1泊 という大変お高い金額になっているんですね。

もしもある飼い主さんが1度利用したホストをとても気に入って、企業を間に挟むことなく直接ホストさんに預けるようになれば・・・

飼い主さんはもっと安い料金でワンちゃんを安心して預けることができるようになりますし、交渉によってはホストさんが受け取る報酬額も上がるかもしれませんね。

飼い主さんとホストにとって、嬉しいお話のはずです。

ところが、マーケティング会社には中間マージンが入らなくなってしまう・・・

だから、このような条項を設けているのでしょう。


でも・・・

それは、わたしにはこの企業がゴールだとして目指している

「地域コミュニティで犬を育てる文化を作る」

と矛盾しているように見えて仕方ありません。


”犬を預かってもらいたい飼い主さん””犬を預かりたい愛犬家さん”を結び付け、その結果としてご近所同士で気軽にワンちゃんを預け合えるような社会になれば、それこそが「地域コミュニティで犬を育てる」ことになるのではないでしょうか?

責任を持ってワンちゃんを安全に預かる努力を重ねた結果、多くの飼い主さんから支持を得たホストさんが、飼い主さんからの気軽な直接依頼に応えられるようにすればいいではないですか?

そんな優良ホストさんが、このサービスの登録を解除してからなお1年間も、ご近所のワンちゃんを預かることを禁止するのは、どう考えても理念と逆行しているように思えるのはわたしだけでしょうか?


【本音と建前のギャップ】


●調べれば調べるほど・・・


わたしは飼い主さんがもっと気軽に安心してワンちゃんを預けることができる社会になればいいのに・・・と常々思っています。

わたし自身、理想のペットホテルがなかったので自分でペットホテルを始めました。

ワンちゃんの飼い主さんにとって、ワンちゃんが我が家にいるのと同じようにのびのびとリラックスして過ごせるペットホテルがご近所にあれば、どんなに心強いでしょう。

Pet Hotel 11!は自宅を改装してワンちゃんをお預かりしていますが、同じように お預かりしたワンちゃんと24h一緒にいてくれる自宅開業のペットホテルがどんどんできれば素晴らしいと思っています。

飼主さんにとって、選択肢が増えればそれだけ相性のいいホテルが見つかる可能性が広がりますし、ペットホテル側も、生き残るために競争が活発になり、結果的にサービスの品質も上がるように思います。

ですから、わたしはこの取組みを最初に知った時、

「すばらしいっ!」

と思ったんです。

けれども調べれば調べるほど正直、失望してしまいました。


●こうだったらイイのになぁ~


わたしが残念に思い、「こうだったらイイのになぁ~」と感じたことをまとめます。

それは、一言で言うと

「アンフェア」ではない形にしてほしい・・・

ということになるかもしれません。


■法令違反を誤魔化すロジックがなければなぁ~


本来は第一種動物取扱業の登録動物取扱責任者の資格が必要なペット預かり業を、その資格を持たない個人にさせることで利益を上げていながら「契約は無償貸与」だから資格は不要だとしているのは、やはり実態とかけ離れているように思えてなりません。

第一種動物取扱業の登録は、そんなにハードルの高いものではありません。

動物取扱責任者の資格も、通信教育で十分に取ることが可能なものです。

新規サービスの参入が、大きな力を持った業界団体によって阻止されているようなこともありません。

ならば、ホストになりたいと手を上げた人にキチンと資格を取らせ、法令順守させればいいだけなのになぁ~~

その手間を省くためにわざわざ不自然な”無償貸与契約”などというグレーの契約を結ばせるようなことをしなければいいのになぁ~~

ホストさんに違法行為で摘発されるようなリスクを負わせないでほしいなぁ~~


■誇大広告はやめてほしいなぁ~


『厳正な審査を合格した信頼できるドッグホストばかりです』

と飼い主さんに宣伝しながら、規約ではホストの品質になんら責任を負わないとあるのは、誇大広告には当たらないのでしょうか?

結果的に利用者を欺くような不誠実さにしか感じられないやり方は、実に残念です。

審査したホストの品質に責任を持つか、広告に真実を記載するかのどちらかにすれば解りやすいのになぁ~~


■収益はどこへ?


この企業は、

犬がしあわせに暮らせる社会

を目指しているそうです。

そして、収益の一部を殺処分される犬や猫を減らす”蛇口を締める活動”や、生体販売をなくす活動に使っていきたいそうです。

飼い主さんから徴収しているお金が、本当にそういったことに使われているならば、やけに高い料金にも納得がいきますし、理念に賛同した飼い主さんの気持ちを裏切ることにはならないでしょう。

けれども、例えば

売上金の何%を〇〇へ寄付させていただきます。

だとか、

売上金の何%をこういった活動資金に使いました。

というような内容を、わたしは見つけることができませんでした。


きっと今から・・・宣伝文句や理念を具現化するような素晴らしい活動に乗り出し、集めたお金をそのためにどのように使ったのかを明らかにしてくれるのだろうと信じたいです。

本当にそうだといいなぁ~~~!




飼い主さんから、決して安くない料金を頂戴し、たいせつな命をお預かりするお仕事に絶対に欠かせないのは『信頼』です。

この企業もサイト上で

『信頼と安全を最優先に取り組んでいます』

と謳っています。

言うのは簡単ですが、それを実践するのは大変なことですね。


信頼を得るためには、まず「ウソや誤魔化しがないやり方」をしなければなりません。

どうか、目指す理念の実現に向けて、愛犬家のみなさんやワンちゃんにとって、誠実な態度で素晴らしいサービスを提供できる企業に成長していただきたいと、心から願っています。



<今日のPet Hotel 11!>

ボス「ウンチに集中したいのに”なつ”が
ジャマするぅ~~~」

寒いから海岸じゃなくて中通りをお散歩しようか?
Rくん「やだー!海岸がいいー!」
はいはい(^-^;

胴長タレ耳隊!

皮膚疾患でハゲていたチャコは、
毛がどんどん増えてきて、寒い日も元気に
お庭で遊ぶようになりましたっ♪





2018年1月29日月曜日

無資格の個人がドッグホテルをできる?④

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。



前回のブログにつづき、個人の愛犬家宅でワンちゃんを預かってもらうという取組みについてお話していきます。


【利用規約の気になるトコロ】


以下は、この取組みをしているある企業(H社と呼びます)の利用規約から、気になる部分を抜粋したものです。

※ 『』内はわたしの解釈です。


●契約主体について

-------------------
◇ 利用者は、本サイトが、飼い主とドッグホストに対するホスティングの提供を受ける機会及び提供を行う機会の提供を目的とするものであり、当社は、いかなる場合においても、ホスティングに関する契約の当事者とはならないことを確認し、了承します。

◇ 本サービスは飼い主とドッグホストを結ぶオンラインプラットフォームを提供しています。当社は、いかなる場合においても、ホスティングに関する契約の当事者とはなりません。

『ウチは機会を提供しているだけで、ワンコを預ける(預かる)契約の当事者じゃーないかんねっ!』
-------------------


これは、

無資格の個人がドッグホテルをできる?①

でお話した部分ですね。

サービスの立ち上げ当初は、第一種動物取扱業に登録しているH社が飼い主のワンちゃんをお預かりする契約主体者になっていましたが、現在の規約ではH社はいかなる場合でも契約の当事者にはならないという風に変更されています。

なぜ、H社が契約の主体者にならないかというと、以下↓の条項にあるように、責任の所在が企業にはないことの正当性を担保するためです。


●責任の所在について

-------------------
◇ ホスティングに関する契約は、無償寄託契約として飼い主とドッグホストとが締結するものであり、無償寄託契約に関連して生じた紛争等について、飼い主及びドッグホスト間で解決することを原則とします。

◇ ユーザー間の契約で発生する各種作業・連絡・法的義務の履行・トラブル対処等については、登録メンバー同士で行うものとします。当社は、本規約又は個別規定において特に定めたものを除き、本契約に関する事項について、一切責任を負わないものとします。

『ワンちゃんを預ける(預かる)契約は、飼い主とホストで結ぶんだよ。

ホストはワンちゃんをタダで預かるんだよ。

そんでもって、何かトラブルが起きてもウチは関係ないかんねっ!

規定で定めたこと以外、一切責任は負えないかんねーっ!』
-------------------


無償預託契約ということにしているのは、ホストがお金を受け取ってペットを預かるには第一種動物取扱業に登録し、動物取扱責任者の資格を取得している必要が出てきてしまうからですね。

そして再度、H社は契約当事者ではないから原則トラブル対応はせず、責任も負えないと言っています。

ごく一般的に企業が作成する規約ってゆーのは、このように企業の責任を回避する文言がたくさん散りばめられているのがフツーです。

ですから、特段H社が無責任ってワケではありませんので、誤解なきようお願いいたします。


●ホストの信頼性について

-------------------
◇ 当社は、登録メンバーの身元調査を行う義務を負わないものとし、利用者が登録要件を満たしていること及び登録メンバーの登録内容が正確、真実又は最新であることを保証するものではありません。

『ウチに登録しているホストが登録要件を満たしているか、真実を言っているのか、ウチは知らないかんねっ!』


◇ 当社の審査を経て登録されたユーザーのみがドッグホストの資格を有します。ただし、当社はドッグホストの能力、品質等について何らの責任を負うものではありません。

『ウチはホストの審査はしているけど、ホストの能力や品質には何にも責任は負わないかんねっ!』
-------------------

ワンちゃんをお預かりするホストが、もしもヘンな人だったとしてもH社が責任を問われないための条項です。

実際、H社に対してホストがウソをついたりしていないかまでは調べることは困難なので、こういう文言が必要なんでしょう。

リスク回避に重点を置く企業の利用規約としては、当然盛り込みたいのは理解できます。

ただ、わたしが気になるのは、マッチングシステムのサイトでは以下のことが強調されている点です。


★ 信頼できる個人の愛犬家(ドッグホスト)があなたの愛犬をお世話します。

★ 厳正な審査を合格した信頼できるドッグホストばかりです。


ホストの信頼性に対して責任を持てないならば、たいせつなワンちゃんを預ける飼い主さんに対してこのような広告をするべきではないと思います。

「ホストの信頼性については自己責任で個別に面談にて確認してください。

弊社は一切責任を負いかねます」

という風にあれば、”広告に偽りなし”ということになりますし、飼い主さんだってそのつもりで厳しい目をもって相性のいいホストを探すのではないでしょうか。

耳ざわりの良い広告を出しておいて、後で問題になった時には

「え?だってちゃんと規約に書いてあるよね」

というようなやり方は、よくあるやり方ですが、個人的には飼い主さんを欺いているようで、あまり好きではありません。

同じようなマッチングシステムの有名サイトであるメルカリやジモティーでは、単純に

「”必要とする人”と”必要とされる人”の情報交換ができる場所」

になっていて、決して

「ウチに登録している出展者は信頼できる人ばかりですよ~」

などと謳っていないので、利用者は

「自己責任だな。気を付けよう」

と自覚しやすいですね。


ホストを”あっせん”し、決して安くない利用料を徴収しているのならば、責任は放棄してほしくないなぁ・・・と個人的には感じてしまいました。


●利用規約への同意と変更について

-------------------
◇ 利用者は、本サイトへの登録を行い、本サイトの利用を開始することにより、本利用規約に同意したものとみなされます。

◇ 当社は、本利用規約を、利用者に事前通知することなく変更することができます。変更後の本利用規約は、別途定める場合を除いて、本サイト上に表示された時点より効力を生じるものとします。

『登録するときに利用規約に同意したってチェックマーク入れたよね?

その規約は通知なしに変更されるかもしれないかんねっ!

サイトに表示されたらその時から変更ってことだかんねっ!』
-------------------

これは、契約時点で利用者が同意した規約を、企業側が一方的に好きな時に変更できちゃうってことで、フツーの感覚で考えると

「ありえな~~い!」

って思っちゃう内容ですが、残念ながらネットビジネスの利用規約としてはごく一般的な文言なんですね。

利用規約のブラッシュアップ程度の変更であれば問題ないかもしれません。

でも、利用者の利害関係に関わるドラスティックな変更の場合は、利用者全員に解りやすい告知をしなければ不誠実ですね。

ご利用になる方は、最初に自分が登録した時と利用規約が変更されていないかを時々チェックする必要がありそうですね。



長くなってしまいました。

つづきはまた次回にさせてください。



<今日のPet Hotel 11!>

ボス「チャコのオシリね、前はハゲてたんだよ~」
Rくん「へぇ~~!クンクン」

Rくん「今はフサフサだねぇ!」
ボス「うん!すごいでしょ、エッヘン!」

チャコ「ちょっと、どこ見てんのよ!」

なつ「いわゆる”セクハラ”よ!」

Rくん「ボスはフサフサかな~?」
ボス「う・・・うん、たぶん・・・」

12才のRくん、すぐにみんなと仲良くなれたヨ!
お泊りがんばろーね(^▽^)

朝のおさんぽ
チャコ「ねえボス、コレなあに?」
ボス「ん?どれどれ~?」

「ボールじゃないみたいだねぇ・・・
うーん、これは・・・」

「クラゲさんだぁああああー!」
逃げ足はやっ!!(笑)




2018年1月28日日曜日

無資格の個人がドッグホテルをできる?③

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。



前回のブログにつづき、個人の愛犬家宅でワンちゃんを預かるという取組みについてお話していきます。


【ホストが罪に問われる可能性は?】


●違法と判断されたら・・・


この取組みで、犬を預かる個人の愛犬家(ホスト)が

『原則としてお金を取らずに犬を預かっています』

ということになっていながら、”マーケティング協力費”という名目で実際にはワンちゃんを預かったことに対する報酬を受け取っているとみなされてしまった場合、無資格で『ペットの保管業』を行っていたホストはどうなってしまうのでしょう?

----------------
動物の愛護及び管理に関する法律 第46条

『次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の罰金に処する。
一 第十条第一項の規定に違反して登録を受けないで第一種動物取扱業を営んだ者』
(二項以下省略)
----------------

とあります。

つまり、第一種動物取扱業の登録をせずに不特定多数のペットをお預かりして報酬を得ることは違法行為で、発覚した場合は100万円以下の罰金が課される恐れがあるということです。

大事なのは、

ホストさんたちは、このことを認識した上で登録しているのか?

という点です。


●善意の第三者


ここからは、完全にわたし個人の憶測でしかありません。

ホスト登録している個人の愛犬家さんは、そんなこととはつゆ知らず、ただ

『コレならわたしにもできるかも!

犬が大好きだし、家にいながら空いた時間でいろんなワンちゃんと触れ合えて、その上お小遣い稼ぎができるなんてサイコー!』

ということで登録している人たちが大半なのではないでしょうか?

おうちにワンちゃんがいる人ならなおさら、パートなどに出て愛犬にお留守番させることなく、ずっと一緒にいられる魅力的なお仕事だと感じても不思議はありません。

ですから、もしこのホストの行為が違法行為とみなされた場合でも、ホストさんたちは法律用語で言うところの”善意の第三者”と解釈され、罪に問われない可能性もありますね。

そうであってほしいと心から願っています。

でなければ、ホストさんたちがあまりにも可哀相です( ノД`)



【責任の所在】


●責任の所在を明らかにする意義


この取組みを利用して愛犬を預ける飼い主さんにとって、

何かあった時の責任の所在がどこにあるのか?

ということは、とても気になる点かと思います。

・・・とはいえ、”何か”というのは大抵、絶対に起きて欲しくないような取り返しのつかないことですから、責任の取り方として賠償金などを支払ってもらったところで全く気持ちがおさまるものではありません。

ですから、責任の所在を明確にすることの一番の意義は、責任を負う当事者がそれを自覚することによって事故を未然に防ぐことではないかと思っています。


●万一があったら?


ではもし、この取組みで”何か”が起きた場合はどうなるのか、調べてみました。

この取組み(マッチングシステム)のサイト内の『よくある質問』を見ると

-------------
Q) 〇〇〇(取組み主催の企業)は保険に加入されていますか?

A) 施設賠償責任保険(損害賠償保険)に加入しています。第三者への損害(散歩中の噛傷事故)や貸借物への損害に関してなど保険が適用されます。詳細は利用規約よりご確認ください。 利用規約はこちら
-------------

となっています。

ワンちゃんが第三者を傷つけてしまったり、ワンちゃんに万一があった時には賠償金を保険で支払えるシステムだということですね。

最後の『こちら』という部分には利用規約に飛ぶリンクがはられているのですが、その利用規約の中には保険の内容についての記載は、今日現在(2018年1月28日)見つけることができませんでした。

いくらなんでも保険加入が虚偽だということはないでしょうから、きっと何かの手違いだと信じたいです。

でも・・・・


●責任の所在=ホストだよ!


この取組みの利用規約を読むと、とっても気になる文言があるんです。

-------------
ユーザーが、本サービスを利用することにより、他のユーザー又は第三者に対し不利益・損害を与えた場合、利用者は自己の費用と責任においてこれを賠償するものとし、これらの一切の不利益・損害について当社は一切責任を負いません。
-------------

わたしには、コレが


『もし、飼い主やホストが他の誰かに損害を与えた時は、自分のお金と責任で賠償してね!

ウチは一切責任を負わないかんねっ!』


ってことを言っているように読めるのですが・・・(-_-;)


例えばもし、ワンちゃんをお預かりしているホストがうっかりワンちゃんを逃がして行方不明にしてしまったり、ワンちゃんに大怪我を負わせてしまった場合、その責任はホスト(またはそのホストを選んだ飼い主さん)にあって、賠償はホスト自身が自費で行うということになりませんか?

せっかく会社が損害賠償保険に加入しているのに・・・???

ちょっと、どういうカラクリになっているのか、わたしにはよく解りません(←バカだから~?)



実は、先ほどお話した「ホストの行為が違法行為に問われる可能性」もそうですが、わたしが一番心配に感じているのは

『この取組みを利用する飼い主さんやホストが、本当の意味で”契約内容”や”利用規約”の意味を理解して納得した上で利用しているのかなぁ?』

ということなんです。

利用規約って、ついついテキトーに読み流してしまいがちですよね。

でも、ほとんどの場合、利用規約は企業側が法律関係者の助言を受けて綿密に作成しています。

わたしも以前携わっていた仕事で契約書を作ったことがあるのですが、それはそれは会社側の不利にならないよう、「てにをは」に細心の注意を払いながら何度も何度も推敲して作り上げるモンなんです。

それに対して、一般の人々は驚くほど契約書や規約の文言をキチンと読みません

実は、企業にとっては、その方が都合がいいこともあったりして・・・(-_-;)

わざと

「読めるか一いっ!」

ってほど細かい字で書いてあったり、読む気を失わせるような小難しい文章で書いてあったりしませんか?


わたしは、この取組みに登録している飼い主さんやホストさんたちにとって

『こんなはずじゃあなかったのに・・・』

という、不幸な事態が起きなければいいなぁ・・・と思っています。

どちらも、わたし同様にワンちゃんが大好きな人たちなんですからね。



というわけで、次回はこの取組みの利用規約を読み解いていきたいと思いまーす!




<今日のPet Hotel 11!>

ボス「う~~ん、う~~ん・・・」

ボス「うん?!」

ボス「チャ・・・チャコ、重たいよぅ~」

ボス「ジャマだよぅ~、ねえチャコー?」

ボス「んも~~~!起きてよ~~!」

起きとるやないかーーーーい!!

チャコ「バレたか」

14才のMおじいちゃん
お泊り頑張ったね!元気でね~(^▽^)

14才のKおばあちゃんも
よく頑張りました!元気でいてね(^▽^)

Kちゃん、カワイイ「タッチ」や
「クレクレダンス」とっても楽しかったよ
ありがとう。また遊びにおいでね~(^▽^)/



2018年1月27日土曜日

無資格の個人がドッグホテルをできる?②

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。


インフルエンザが大流行のようですね。

息子のバイト先でも店長と息子以外全員インフルとのこと・・・

Pet Hotel 11!でも急きょ「おさんぽの要請」が入ったりしています。

みなさん、十分にお気をつけくださ~い!

そして、現在インフルエンザにかかって苦しい思いをしている方は、早く治りますように(#^^#)



さて、前回のつづきです。

前回の記事をお読みでない方はお話が見えないかと思いますのでぜひ、先に↓コチラ↓からお読みください。

無資格の個人がドッグホテルをできる?①



【とってもいい取組みなんだけど・・・】



わたしは

『ご近所の愛犬家の個人のお宅でワンちゃんをお預かりしてくれるサービス』

自体はとってもイイ!と思っているんです。

飼い主さんにとって、選択肢が増えれば、それだけ相性のいいペットホテルを見つけられる可能性が広がりますから、ありがたいことですね!


でも・・・H社の規約を読んで、正直ちょっぴり心配になったことがあります。


●無料で犬を預かる?


前回のブログに書いたH社の最新スキームのポイントは、

『ホストは原則としてお金を取らずに犬を預かっています』

という点です。

なぜなら、お金を頂いてペットを預かるのであれば、ホストが動物取扱責任者の資格を取得して第一種動物取扱業の登録をしていることが必要になっちゃうからですね?

でも・・・

一般常識で考えて

「タダで預かるって、それホント~~?!」

って思いませんか?

そして、もしこれが本当だったとしても本当じゃなかったとしても、ちょっと困ったな・・・ということになります。


【本当にホストが無報酬で犬を預かる場合】


前回のブログでもお話したように、H社は昨年、自民党IT戦略特命委で次のような説明をしています。


「弊社を利用するホストユーザー(犬を預かる人)は、営利目的で預かるケースはほとんどない。

『預かったペットと空いた時間に触れ合いたい』
『時間がなく犬を飼うのは難しいが、空いている時間を活用してペットを受け入れたい』

というような動機で登録するユーザーが多い。」


これが事実だとすると、逆にわたしは自分の愛犬を預けるのをかなりためらってしまいます。

そこに「命を預かる」という自覚は本当にあるのでしょうか・・・


●ケージレスのリスク


Pet Hotel 11!でも日中はノーゲージでワンちゃんたちに自由気ままに過ごしてもらっています。

でもそれは決してワンちゃんたちと触れ合えて嬉しい♪というだけの楽なお仕事ではありません

以前もお話しましたが、ワンちゃんは十ワン十色です。

知らない場所に連れてこられた緊張から、普段の様子からは想像もつかないくらいに攻撃的(身を守るために)になってしまう子もいます。

相性がとんでもなく悪いワンちゃん同士だっています。

突然ケンカになって、場合によっては一瞬で小さいワンちゃんが命を落とすようなことも考えられるんです。

多数のワンちゃんたちをフリーにしていながら、そういった事故を防ぐためには、お世話をする人は一瞬も気を抜くことができませんし、場合によっては完全にスペースを仕切るための設備も必要です。


ワンちゃんたちにとって、ケージレスの方がストレスが少ないに決まっているのに、大半のペットホテルが基本的にケージに入れてお預かりにしているのは何故だと思いますか?

その理由を考えていただければお分かりかと思います。

ケージに入れておくのは、少なくとも他のワンちゃんとのトラブルによる事故やケガを確実に防ぐという意味合いがあるんですね。

ケージレスで安全にお預かりするのは、それだけ大変だということです。


●ケージに入れずに留守にする?


H社の規約では、ひとりのホストが一度にお預かりできるワンちゃんを3頭までとしていますが、ご自宅に愛犬がいるご家庭がほとんどのようですから、ひとりで4頭のワンちゃんを同時に見なくてはならない可能性があるということですね。

4頭といっても自分の飼い犬が4頭いるのとはワケが違います。

ホストの愛犬は、テリトリーに入って来た見知らぬワンちゃんに警戒や嫉妬をするでしょうし、他の3頭はそれぞれが緊張と警戒MAXの状態で対峙するワケです。

『お金は要りません。預かったペットと空いた時間に触れ合いたいだけですから。』

というような心構えでは、絶対にできないお仕事です~(^-^;


ホストが主婦であれば、お買い物に行くこともあるでしょう。

お夕飯の支度でキッチンに立つこともあるでしょう。

お預かりしたワンちゃんたちから目を離さないでいることが、本当にできるでしょうか・・・


H社では一応、「ワンちゃんをお預かり中におうちを留守にするのは2hまで」としています。

けれども、わたしに言わせると、ケージレスでワンちゃんをお預かりしていて、誰も見ていない状態が例え10分でもあるなどということは、到底考えられません。

想像しただけでドッキドキしてしまいます(^-^;

でも、もし本当にタダで預かってもらっているのだとしたら、2h以内の留守ぐらいは仕方ないということになるのかもしれませんね・・・


●タダほど怖いものはない


万一愛犬が怪我をして帰って来た場合、飼い主さんたちは、無料で(ボランティアで)愛犬を預かってくれたホストを責めることができるでしょうか?

きっと・・・何も言えないですよねぇ・・・(-_-;)


●飼い主さんが払ったお金はどこへ?


H社の説明の通りならば、ほとんどのホストは営利目的ではなく無償でワンちゃんを預かるといいます。

けれども、このマッチングシステムを利用してワンちゃんを預ける場合の利用料金を見てみると、だいたい

ワンちゃん1頭あたり ¥5000~¥7000/1泊

という価格設定になっているんですね。

Pet Hotel 11!では、小型犬は1泊 ¥4500でお預かりしていますが、近隣のケージに入れっぱなしのホテルに比べて、どうしても高くなってしまっています。

ですから、この ¥5000~¥7000という額は飼い主さんから見て決してお安くないとわたしは感じています。

このお金は、マッチングシステムの利用料ということになっていますから、飼い主さんからH社に支払われるもので、ホストに支払われるものではありません。

で、ホストはお金を受け取らない・・・?

と?

ゆーことは?

この、飼い主さんが支払ったお金はどこに行くのか・・・?

もちろんH社ですね。

実際にはワンちゃんのお世話をしないで情報を提供するのみのH社に、ワンちゃん1頭あたり¥5000~¥7000という金額が入るというのは・・・

う~ん、う~ん・・・社会通念上 妥当なんでしょーか?

というか、情報のシェアリングサイト運営には、本当にそんなお金が必要なのでしょうか?

という疑問が出てきてしまうのは、わたしだけでしょうか・・・


やはり、常識的に考えて、この金額はホストがワンちゃんをお預かりした報酬に、H社への手数料が上乗せされた金額だと見るのがフツーな気がしてしまいますが・・・

あくまでわたし個人の感覚でしかありません。


【実はホストが報酬を受け取っていた場合】


『ホストは原則としてお金を取らずに犬を預かっています』

と言いながら、

”マーケティング協力費”という名目で飼い主さんが支払ったお金が、H社を経由してホストに支払われていて、それが

『実際にはワンちゃんを預かったことに対する報酬だよね?』

と、みなされてしまった場合、違法にワンちゃんを預かっていたとみなされてしまうのは誰でしょう?

ホストですよね?

もしそうなった場合、ホストはどうなってしまうのでしょうか?

ホストは誰かに守ってもらえるのでしょうか?




長くなってしまいましたので、つづきは次回にさせてください。



<今日のPet Hotel 11!>

Kちゃん 14才で~す!
「お泊り、がんばりまーす!」

Mくん、同じく14才で~す!
「ワンワンワンワーーーン!!」

Kちゃんはヨーキー×トイプーMIXの
2才の女の子。
「ここはどこかしら?」
まだ来たばかりで不安そうです(o^―^o)

Hくん「コレ・・・そんなに楽しいのかな?」
昨日ボスがあまりに楽しげに遊んでいた枝に
興味がわいたようです(笑)

Hくん「あ!!コレ楽しいかも!」

Hくん「あ~どうしよ、やめらんな~い」

Hくん「はぁ~~~楽しすぎるぅ~~~!」

Hくん「なつ~、あっそぼ~~♪」
なつ「・・・・」

Hくん「ヘイヘイヘーーイ!」
なつ「・・・・」

Hくん「ホラホラ~~、へっへ~ん」
なつ「・・・・」

キタ――(゚∀゚)――!!




2018年1月26日金曜日

無資格の個人がドッグホテルをできる?①

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。



前回までのブログ『個人の愛犬家宅にワンちゃんを預けるマッチングシステム』という取組みについて、

・どのようなシステムなのか?
・安心して預けるために知っておきたいチェックポイント

などをお話しました。

今回は、たいせつなワンちゃんを預ける飼い主さんはもちろん、マッチング会社にホスト登録してワンちゃんを預かってみたいなと思う方の多くがギモンに感じるであろう点についてお話したいと思います。


【無資格の個人でもドッグホテルができるの?】


●資格と登録は必須


結論を申し上げると、無資格でドッグホテル(ペットホテル)はできません。


ここでちょっと復習です。

個人宅にワンちゃんを預けるマッチングシステムについて②

でもお話したように、


◇ 営利目的(お金を頂いて)でペットを預かる場合、行政から第一種動物取扱業登録を受けること。
(登録されるには審査に合格する必要があります)

◇ 第一種動物取扱業者には動物取扱責任者という有資格者が常勤で専属勤務していること。

◇ 動物取扱責任者は行政が行う年1回の講習を受講すること。


法律(動物愛護法)で義務付けられています。


例え、飼養施設を設置していないような個人のお宅でペットをお預かりする場合でも、金銭の授受があれば、第一種動物取扱業としての登録が必要ですし、もちろんその為には動物取扱責任者の資格が必要になるわけですね。


●マッチングシステムのホストはなぜ無資格でOKなの?


最近よく広告で見かけるワンちゃんを個人の愛犬家宅に預けるためのマッチングシステムを運営している企業(H社と呼びましょう)では、ホスト(ワンちゃんを預かる個人)になるために動物取扱責任者の資格は必要ありません。

つまり、動物取扱責任者の資格がない人が、不特定多数のワンちゃんを預かる「ホスト」になれるんですね。

これは一体、どういうカラクリなのでしょう?

法的には問題にならないのでしょうか?


●無資格OKのカラクリ①


H社は、この取組みが違法行為にならないように、うまいスキームを組みました。

実は、H社の利用規約は過去に2回ほど改訂されています


H社がサービスを開始した当初は、以下のような形で法的な問題を回避していました。

----------------
◇ 飼い主さんの犬を預かるのは、あくまでH社である。

◇ 従って、報酬は 飼い主さん → H社 に支払われる。

◇ H社はペットホテルを営むのに必要な第一種動物取扱業(保管)の登録済みである。

◇ 実際に犬を自宅で預かってお世話をするホストは、H社から犬を「貸してもらっている」こととする。

◇ H社は第一種動物取扱業(貸与)の登録も済ませているため、飼い主さんから預かった犬をホストに貸し出すことも可能。
----------------

とまあ、ザっとこんな感じのスキームだったんですね。

そのため、ワンちゃんの保管契約(お預かり契約)は、飼い主さんとホストの間で交わすのではなく、飼い主さんとH社との間で取り交わすんだかんね!!

という部分が強調されていたんです。

でもこれ・・・

飼い主さんから見て、かなりの抵抗がありますよね。

H社に預けたアナタの愛犬は、H社から無資格の個人に貸し出されます。

って言われちゃうとちょっとねぇ・・・(-_-;)


●真逆の改訂


飼い主さんからそういう声が上がったからか、

それとも法的に「実態と整合性がない」という点が問題になりそうだったからか、

はたまた、契約当事者と実際に預ける相手が異なることで責任の所在が曖昧になるからかは不明ですが、改訂後の最新の規約では、


「利用者は、本サイトが、飼い主とドッグホストに対するホスティングの提供を受ける機会及び提供を行う機会の提供を目的とするものであり、当社は、いかなる場合においても、ホスティングに関する契約の当事者とはならないことを確認し、了承します。」


ということが明記されています。

※ホスティング=ペットを預ける(預かる)こと


カラクリ①では、第一種動物取扱業の登録をしているH社と飼い主さんが契約するんだと強調していたのに、カラクリ②ではむしろ真逆で、

ワンちゃんを預ける(預かる)という預託契約にH社は一切関わりませんヨ!

と言っています。


え?!でも・・・そうするとやっぱりホストになる人は第一種動物取扱業の登録が必要で、そのためには当然、動物取扱責任者の資格を有していなくちゃダメなんじゃーないの?

という疑問が生まれてきますね?


●無資格OKのカラクリ②


その疑問に対応するためのカラクリは、以下のようなものです。

----------------
◇ 犬の預託契約は、飼い主さんとホストの間で交わされるもので、H社はこの契約には一切関与しない

◇ 飼い主さんとホストの間で交わされる契約の内容は「無償預託契約」である。

◇ 第一種動物取扱業の登録が必要となるのは、営利目的で動物を保管(預かる)する場合である。

◇ ホストは、動物の保管に対する報酬は受け取らない(無償預託契約)ため営利目的には当たらず、動物取扱業の登録は必要ない。

◇ 飼い主がH社に支払う金銭の名目はあくまでマッチングサービスを享受したことに対する「マーケティング協力費」であって、ペットを預けるサービスの利用料ではない。

◇ ホストは原則、無報酬でワンちゃんを預かるが、必要に応じて実費費用をH社に請求することもできる。
----------------

と、こういう形になっています。

ワンちゃんを自宅で預かる個人の愛犬家さん(ホスト)は、原則として無報酬でお預かりしているんだよ

ってところがポイントのようですね。


H社は昨年3月に開催された自由民主党戦略特命委員会(委員長・平井卓也衆議院議員)主催の新規プラットフォーム小委員会でプレゼンテーションを行っています。

委員会ではやはり、

「ホストが犬を預かることは”業”に当たらないのか?」

という部分が争点になったようです。

それに対してH社は


「弊社を利用するホストユーザー(犬を預かる人)は、営利目的で預かるケースはほとんどない。

『預かったペットと空いた時間に触れ合いたい』
『時間がなく犬を飼うのは難しいが、空いている時間を活用してペットを受け入れたい』

というような動機で登録するユーザーが多い。」


という説明をしたようですが・・・


う~~ん、う~~~ん、う~~~~~ん?

困りましたねぇ(-_-;)


言いたいことがいっぱいありすぎるので、続きは次回にさせてくださいな。



<今日のPet Hotel 11!>

今日からお泊りのワンパクHくん♪
「H社とは無関係だよ~ん!」
わかってるよ・・・(-_-;)

ずーーーっと遊んでいたーーい♪
おおー遊べ遊べ~~(^▽^)/

ボクはずーっとこの”イイ感じの枝”を
かじっていた~~い♪

Hくん「その面白さ、ぜんっぜん理解できない」

チャコ「みんなー!エリカラって超便利なんだよ~♪
例えばおもちゃを独り占めしたい時は・・・」

チャコ「こう!!」

ボス「チャコ、すごいね~!」

Hくん「ズルいと思いますっ!!」
Hくんもエリカラする~? (;^_^A

Hくん「それ、便利だねぇ~!」

モカちゃん「はぁ~イイ湯だな~♪」

Hくん「モカちゃん、キレイになったねぇ~!」
モカちゃん「ふん、あたりまえよ!」