前回のブログで、共依存の人はまず、ご自身が共依存だと自覚することが大事だと書きました。
今日は、共依存かもしれないと感じた方や、身近に共依存らしき人がいる方に参考にしていただきたいことをお話します。
最初にお断りしておきますが、わたしは周囲に共依存だった人がいるので、ある程度の確信をもってお話していますけれど、当然わたしは医者ではありませんから、これからお話することはあくまでも個人的な考えです。
【共依存の克服に向けて】
●依存してはダメなの?
まず、依存症や共依存症という言葉を聞いてしまうと、ついつい
「依存はいけないんだ」
と思いがちですね。
世間でもよく
「依存ばかりしないで自立しなくちゃ!」
と言われます。
もちろん、誰にも何者にも依存することなく、しっかりと自立していて、いつもポジティブに笑っている・・・
そうできたら理想的でしょうね。
でも、そんなことができる人が一体どのくらいいるでしょう?
人生は山あり谷ありです。
うまくいっている時は誰にも頼らずカラカラと笑っていられるかもしれません。
だけど、誰だってつまづく時もあれば病に倒れる時だってあります。
そんな時に
「依存はダメよ」
なんて言われたって無理なお話だと思いませんか?
●むしろ依存した方がいい
「何言ってるんだ?」
と思われるかもしれませんが、ホンキで書いています。
人間が集団社会(群)で生活しているのは、お互いが助け合って寄り添い合っていかなければ生きていけない生き物だからです。
つまり、本来は依存し合って生きてイイはずなんです。
なのに、
「自立しろ自立しろ。自己責任自己責任」
と念仏のように言われ、依存することはまるでいけないことのように感じてしまうことで、多くの問題や苦しみを一人で抱えきれなくなるほど抱え込んでいる人がとっても多いように思うんです。
●大学時代の恩師の言葉
実はわたし、その昔育児ノイローゼになる一歩手前までいったことがあるんです。
子どもが大好きだったわたしは、大学では乳幼児心理学や児童心理学を学んでいましたので、心のどこかで育児に関して自信があったのだと思います。
「わたしはきっといいママになれる・・・に決まってる!」
ってな感じでしょーか(;''∀'')
今考えると笑っちゃいますね。
いいママなんて、子どもと一緒に育って作られていくものなのに、最初から完成品みたいに思っていたんですから、ナメてましたね・・・
ところが、さっすが神さま、奢り高ぶっていたわたしのために、ナカナカ難しい子どもを授けて下さいました。
育児本には
「産まれてすぐの赤ちゃんは1日中スヤスヤおねんね♪」
な~~~んて書いてあるのにウソウソ、ウソばっか!!
1日中、抱っこしたって体をエビ反らせてギャーギャーと泣き続けているではないですか?!
更に、1日中わたしの耳たぶをグリグリとこねくり回しているではないですか?!
そのため、耳たぶは両耳ともちぎれて血が垂れていました(-_-;)
まとめて1時間も眠れず、睡眠不足で半ノイローゼだったわたしはウソばっかり書いてある育児本をすぐにポイッしました。
離れて暮らしていた母に電話で相談しても笑って
「お母さんってゆーのはみーんなそうやって頑張ってきたのよ。わたしの苦労がわかった?」
なーんて言って相手もしてくれません。
「そういうレベルじゃないんだよ、そういうレベルじゃあ・・・もうっ誰も解ってくれない!!(号泣)」
何時間も抱っこしてやっと眠った我が子の顔を見つめながら
「そっと鼻と口を塞いでしまおうか・・・わたしもその後で・・・」
なんて恐ろしいことを考えたことだって何度もあります。
そんな時に、わたしを救ってくれたのは大学時代の恩師でした。
いよいよもうダメだと思った時に、ふと乳幼児心理学の先生の顔を思い出して電話をしてみたんです。
先生は
「なおちゃん(先生はわたしをこう呼びます)ちゃんと授業を聞いていなかったの?
お母さんっていうのはね、完璧じゃなくっていいんだよ。
いや、むしろ完璧なお母さんじゃない方がいい。
赤ちゃんは、お母さんを見て、人間ってものを学ぶんだからね。
失敗もするし、イライラもする。
怒りもするし、泣きもする。
そんなお母さんを見て育った赤ちゃんは、他の人に寛容な人間に育つんだよ。」
先生のお陰で、スッスッス~~~♪って肩の荷が下りて、幸いにもわたしはニュースに登場することはありませんでした。
●自立しろと言われて自立できる人はいない
わたしのエピソードは、共依存とは直接の関係はありません。
でも、いい母親になろうと頑張っているのに、いい母親になれない・・・ともがいていたわたしが
「いい母親になんかなる必要ないよ」
と言われたことで楽になった経験は、まさに「北風と太陽」
同様に、
自立しようと頑張って、それでも依存症や共依存症から抜け出せない・・・ともがいている人には、
「無理に自立する必要はないよ。依存しちゃっていいんだよ」
と言ってあげた方がうまくいくと思っています。
●一点集中がキケンなの
どうして依存しちゃった方がいいかというと・・・
「依存しちゃダメだ!自立しなくちゃ!しっかりしなくちゃ!」
そうやって無理をした結果、どこにも依存できなくなった人がどうするかというと・・・
依存しやすい対象に一点集中で依存してしまうということが起きてしまいます。
共依存症の人は、”依存者の世話をすることに依存している人”のことです。
そのため、共依存の人が依存する対象は例えば・・・
・アルコール依存症や薬物依存症などといった、なんらかの依存症の人
・精神的にアンバランスなDV夫
・未熟でか弱い子ども
・同じく未熟でか弱いペット
など、お世話が必要な人(ペット)です。
こういった対象の世話をすることに唯一の救いを見出し、
こういった対象の世話をすることによってしか自分の存在価値を見出せない状態。
これが共依存症の最も問題となる点です。
そこから抜け出すには、依存する対象をなるべくたくさん増やしてしまった方がいいんです。
依存者と共依存者は、お互いに唯一の拠りどころとして依存し合っているために、自分の負担も相手の負担も膨れ上がって、多くの場合、破滅的な関係になってしまうんです。
ワンちゃんの場合だと、過保護にさんざん甘やかした結果、最悪の場合、ストレスが溜まった愛犬に咬みつかれて重傷を負ったり、手に負えなくなった愛犬をプツリと糸が切れたように飼育放棄してしまったりということがあります。
自分の負担も相手の負担も、できるかぎり分散するように、対象以外の人にもどんどん依存するようにしてみていただきたいです。
次回は、具体的にどんな風に依存するといいか・・・についてお話してみたいと思います。
<今日のPet Hotel 11!>
おさんぽおさんぽ楽しいな~♪ |
お砂をいっぱいつけて無邪気に遊んでるけど・・・ これから手術なんだな~(ドキドキ) |
「さ、チャコ 行くよー!」 チャコ「え・・・どこに?」(勘づかれた) |
とっても心配しましたが、チャコの手術は無事に成功しました!
日帰りで先ほど帰宅し、ちょっとまだボンヤリしています。