【もしかして共依存?】
●不幸は続くよどこまでも
依存者と共依存者の関係から抜け出すことは、大変困難だと言われています。
その理由は
・お互いが一時的な慰めとなっていて離れがたい関係に陥っているから
・本人たちが、現状が好ましくないものだという自覚を持つのが困難だから
けれども依存関係を続ける限り、いつまでたってもどちらも幸せにはなれません。
依存者は、本来の自分の能力や可能性を追求できないまま、劣等感や自己嫌悪を抱え続けて生きることになります。
共依存者は、かりそめ(ウソ)の自分の存在価値に潜在的に疑いを感じているため、承認欲求の充足感を味わうことができず、常に不安を抱えていることになります。
そして、両者とも常に自分に自信が持てないために、相手を失うことを恐れ続けています。
わたしは、こんな負のスパイラルにハマっている飼い主さんとワンちゃんを見ると、そのどちらにも何とか本当の幸せを感じられるようになってほしいと思います。
ワンちゃんにアドバイスをすることはできませんから、共依存症の飼い主さんの役にたちそうなことをお話していきますね。
●依存症の気づき
何度もお話しているように、共依存は自覚がとっても難しいんです。
ワンちゃんの飼い主さんの場合、次のようなことが当てはまる方は、
「もしかして~~・・・」
と思ってみていただきたいです。
ただし、ワンちゃんがパピーや老犬だったり、体調を崩している場合は例外ですからね。
◆愛犬が吠えて自分を呼ぶと、可哀相で放っておけない
(近所迷惑だからという理由ではなく)
◆他の人やワンちゃんを怖がるのが可哀相で、お散歩ではよく抱っこしてあげる
(ずーっと抱っこももちろん含みます)
◆自分がいないと愛犬が寂しがって可哀相なので、最低限の外出しかできない
(人に犬を預けて旅行などもってのほか)
◆人間の食事時、愛犬にもあげないと可哀相だから、いつも分けてあげている
◆愛犬は肥満だ
(偏食と運動不足でこうなっているワンちゃんが多いです)
◆「この子はわたしがいないとダメなの」が口癖だ
「けっこう当てはまっちゃってる~ぅ!」
という飼い主さんは、もしかすると共依存の状態に陥っているかもしれません。
●共依存症になりやすい人は?
心理学的に、共依存症になりやすい人のタイプというのがあります。
エゴグラムという性格診断テストで、ご自身のタイプを把握することができます。
ぜひやってみてください。(けっこうおもしろいですよ)
コレです → エゴグラムによる性格診断
さて、結果はどうでしたか?
結果は以下の5つのタイプに分かれています。
---------------
・CP(Critical Parent=厳しい親タイプ)<支配性>
自分の価値観を正しいものと信じて譲らず、責任を持って行動し、他人に批判的。
この部分が低いと、ルーズな性格になる。
・NP(Nurturing Parent=優しい親タイプ)<寛容性>
愛情深く、他人を思いやって行動し、世話好きで保護的で親切。
この部分が低いと、冷淡な性格になる。
・A (Adult=大人タイプ)<論理性>
現実を重視しており、知的で計算力が高く、聡明で頭脳明晰で合理的。
この部分が低いと、非合理的な性格になる。
・FC(Free Child=自由奔放な子供タイプ)<奔放性>
明るく好奇心旺盛でユーモアがあり、自我中心性で自己中心的。
この部分が低いと、閉鎖的で暗い性格になる。
・AC(Adapted Child=従順な子供タイプ)<順応性>
他人からの評価を気にし、言いたいことを言わずに我慢してしまい、従順で遠慮がち。
この部分が低いと、マイペースな性格になる。
---------------
共依存症になりやすいタイプは、NPまたはACであることが多いそうです。
なんとなくわかりますね。
NP(Nurturing Parent=優しい親タイプ)の人は、一言で言うと”世話焼き”になりやすい傾向があるのでしょうし、
AC(Adapted Child=従順な子供タイプ)の人は、困った夫や手のかかる息子、問題の多い愛犬に振り回されやすいのでしょう。
ただし、この診断でNPやACになった人がみんな共依存症になるというわけではもちろんありませんので、念のため・・・
ちなみに、わたくしお庭番の性格診断結果は
ルーズでマイペースな合理主義
と出ました。
お料理番によると当たっているそうです・・・色々と気をつけまーす (・_・;)
●共依存症からの脱却
共依存症者が共依存を克服するために、もっとも大切なことは、自分が共依存症だと自覚することです。
そして、くりかえしになりますが、共依存症から多くの人が脱却できずにいる原因こそ、その自覚のし難さにあるんです。
ですから、もしもこのブログをお読みの飼い主さんの中に、
「もしかしてワタシ、共依存症かもしれない・・・」
と感じた方がおられたら、もう出口は見えたも同然なのです。
だって、一番難しい克服プロセスを通過してしまったんですからね。
では、具体的に、ご自身がワンちゃんにとって共依存者かもしれないと感じた飼い主さんは、どうすればいいのでしょう?
長くなるので、それについてのわたしの考えは次回のブログでお話します。
<今日のPet Hotel 11!>
これから野良仕事にでも行くのか?って風情のチャコ。 ボスはエリカラに怯えて見ようともしません(笑) |
過日の台風でひどく荒れていた海岸も、 地元ボランティアと漁師さんのご努力で 綺麗になってきました。 本当にありがとうございます。 |
明日はいよいよ、繁殖犬だったチャコの避妊手術です。 神さま、どうか無事に成功させてください・・・ |