わたしたちがチャコを引き取った 茅ヶ崎市保健所の譲渡会は、異例の緊急譲渡会だったということは、先日の記事でお話した通りです。
お読みでない方はコチラをどうぞ。
結果として、30頭全ての飼い主さんが決まり、”譲渡会”としては大成功でした。
けれども、”譲渡のあり方”が理想的だったか?ということに関しては、他の保護団体さんから数多くの批判が出ていたとおり、決してそうとはいえないものでした。
そして、批判の声はエスカレートし、まるで今回の主催者側の保護団体さんが悪徳団体かのように言われていることに、わたしはとても悲しくなりました。
本当は誰も悪くないのに・・・なぜいがみ合うの?
なぜ理解し合おうとしないの? ( ノД`)
うまくお話できるか自信がありませんが、ぜひお読みいただけたら幸いです。
【見栄っ張りセレブ一家と家政婦の物語】
まずは、今からわたしがする物語・・・ちょっと想像してみてください。
--------
大都会の豪邸に暮らす、見栄っ張りのセレブ一家がいました。
一家は地球環境問題に対する意識がたいへん高くて、
『我が家は環境のために家庭排水を一切しない主義なんです!』
と宣言していました。
その活動は話題と称賛を集め、一家はたびたびメディアに登場して、喝采を浴びています。
一体全体、大都会にいながら、一家はどうやって家庭排水ゼロを実現しているんでしょうか?
実は、一家は何一つ排水を減らすための努力や苦労をしてはいませんでした。
ジャブジャブお風呂にも入るし(奥様なんか1日に3回も!)、洗浄剤も使いたい放題。
食器は豪快に汚すし、衣服も何度も着替えては洗濯に出します。
もちろんトイレだって使いまくり~♪
一家の家庭排水ゼロを実現しているのは、何を隠そう2人の家政婦さんたちだったのです。
家政婦さんたちは、毎日毎日、一家が垂れ流す下水が溜められている貯水槽に向き合っています。
バケツで汲み出しては、ろ過して近所の公園や緑地にまきに行くのです。
けれども、どんなに頑張って処理しても、一家が遠慮なく水道を使うため追いつきません。
もうダメだ。体力の限界だ。でもわたしたちが汲み出さないと一家の貯水槽は下水であふれかえって大変なことになる・・・
そう感じた家政婦さんたちは、一家の主(あるじ)に水の使用量を減らすように頼みますが、
『それはできーーんっ!』
仕方なく奥様に、家庭排水ゼロ宣言を撤回してもらうように頼みますが、
『そんなこと、今更できるわけないでしょ!世間になんて言われるか解ってるの?!』
そんな中、ある日ひとりの家政婦さんが体調を崩して丸2日お休みをしてしまいました。
その初日・・・
残された家政婦さんは、優雅なバスタイムを楽しむ奥様の鼻歌をBGMに、ごはんも食べず、睡眠もとらずに必死で貯水槽の水を処理しました。
最後には、バケツを持ち上げる力はおろか、立ち上がる力さえも残っていませんでした。
そして、星空を見上げながらこう思います。
『今回はなんとかなったけれど・・・このままいくと近いうちにわたしたち2人とも倒れてしまう。
そうなったら・・・この貯水槽からはご一家の出す下水が溢れかえって大惨事になる・・・
早くご一家にこの現実を知ってもらって、水の使用量そのものを減らす努力を本気でしてもらわなくては、なんの意味もないわ・・・』
翌日、家政婦さんは一芝居打ちます。
『申し訳ございませんが、腕をくじいてしまいました。
とても作業ができそうにありません。
そして貯水槽は溢れる寸前です。
そんなことになればあふれた汚水が敷地から流れ出し、ご近所でたちまち噂になってしまうでしょう』
一家の主(あるじ)は顔色を変えました。
『なにぃ~~?!そんなことあってはならん!どうすればいい?どうすればいいんだー?!』
『わたしがやり方をお教えしますので、みなさんで貯水槽から汚水を汲み出してください!今すぐに!早く早く!!』
仕方なくセレブ夫妻は重い腰を上げ、バケツを手に貯水槽から自分たちが垂れ流してきた汚水を汲みだし始めました。
半べそ状態の奥様が、ヨロヨロとバケツの汚水を庭にまこうとしたとき、家政婦に制止されます。
『ああ!奥様ダメですよ!まずはろ過しなくては!そのまま流せば環境汚染ですよ!』
『そんなこと!言われなくたってわかってるわ!でもでも・・・もう間に合わないじゃないの!ろ過なんかしている時間はないのよ!早く水を出して捨ててしまわないと溢れてきてしまうわ!!』
どんなに頑張って汲みだしても、貯水槽の水は減るどころか増えていきます。
『なぜだっ?!こんなに頑張っているのに、どうして汚水が増えているんだ?!』
実は、何も知らないご一家のお嬢様が学校から帰ってきて、シャワーを浴びていたのでした(チャラリ~~ン♪)
『なにやってるの?!そんなにジャージャージャージャーシャワーの水を流したりしてっ!!排水を減らさないとダメじゃないの!!』
長女を怒鳴りつけた奥様は( ゚д゚)ハッ!と気づきます。
『わたしたちがやっていたのは・・・こういうことだったのね・・・・』
離れの女中部屋で寝ていたもうひとりの家政婦が、この騒ぎを聞きつけてやって来ました。
そして、惨状を見て、ご一家に作業の指示を出している家政婦を罵りました。
『汚水をそのまま敷地に捨てるだなんて、あってはならないことよ!
そんなこと、アナタが一番よく解っているはずなのに!!
こんなことになるくらいなら、わたしを起こしにきてくれればよかったでしょ?!
アナタだって何もできないはずはないでしょ?!
ご一家の名声に傷がついたらどうするつもり?
お庭の植物が枯れてしまったら?!
わたし、アナタを軽蔑するわ!』
責められた家政婦は静かにこう言いました。
『ええ。アナタの言う通りよ。
アナタは正しいわ。
わたしだって、環境を守るため、ご一家の名声のためにこれまでアナタと一緒に頑張ってきたじゃないの。
誰よりもわたしは、アナタの言っている言葉の正当性を知っているつもりよ。
でもね・・・もしもアナタもわたしも揃って倒れてしまったらどうなるか、考えてみたことはある?
ご一家は、わたしたちが毎日毎日汚水をろ過して捨てる作業をしていることで、皮肉なことに排水を減らす努力をしなくても大丈夫なんだと思ってしまっているのよ!
わたしたちが倒れれば、たちまち貯水槽の汚水が溢れかえってしまうことを考えもしないのよ!
本当に環境を守りたいのであれば、排水自体を減らす努力をしなくては意味がない・・・
そのことにご一家自身に気づいてもらはなくては、結局は限界がやってきてしまう。
そうは思わない?』
--------
いかがでしょうか?
まったく腹の立つアホアホセレブ一家でしたねぇ~~!
汚水の貯水槽で水泳大会でもしてなっ!!って思っちゃいます(←うそ。オホホ)
冗談はさておき・・・
これが、現在の各都道府県が実現している”殺処分ゼロ”の真相です。
”家庭排水ゼロ”を実現したともてはやされている一家は、”殺処分ゼロ”を実現したと高らかに宣言している都道府県行政です。
家政婦さんの役割を果たしているのは、言うまでもなく保護団体やボランティアの人たちですね。
何が言いたいかというと、
本当に環境のことを考えているのはセレブ一家ではなく家政婦さんで・・・
皮肉なことに、その家政婦さんたちが必死でろ過作業をしていることで、事態の根本的な解決をかえって遠ざけてしまっているという現実です。
物語に登場した2人の家政婦さんについて、どちらかが100%正しくて、どちらかが100%間違っているといえるでしょうか?
わたしは、そんなことよー言わん!!
一方は、長い目で見て根本的な解決を目指し、苦渋の選択で今回の計画を強行した家政婦さん。
もう一方は、とにかく今目の前にある問題に誠実に対応することが正しいと考えている家政婦さん。
強いていうなら、どちらも正しい・・・
そう考えることはできないでしょうか?
長くなってしまいました。つづきはまた次回に・・・
※まだ続きがあるお話なので、この段階でのご批判などは、できましたらお控えいただけたら大変ありがたいと思いますm(__)m
<今日のPet Hotel 11!>
お庭はいろんな匂いがいっぱいするね~! |
海はまだ少し怖くて目をそむけちゃうチャコ |
浜辺で拾ってきた”半分だけのボール”を 大事に咥えるボス・・・ なにが楽しいんだか(笑) |
オジサンのお腹に乗りたいけど・・・ チャコがしきりに気にしているのは・・・ |
ホラきた!!(笑) ”なつ”「誰の許可取ってんの?!」 でも”なつ”はホントは優しくて、この後チャコに オジサンのお腹を譲ってあげたんですよ~! |
ワタシ、もう歯の治療したの! だからオヤツちょーーだい! ハナちゃん、元気モリモリ絶好調です♪ よかったよかった(^▽^)/ |